2015/10/11 のログ
魔王アスタルテ > 「そして今、君は自分で魅了して誘っておいて、そのくせいざ欲情して襲ったあたしの配下を二人も殺してくれちゃったからねー。
 その借りはきっちり返させてもらう事にするよ。
 アリシアちゃんも、魔物を虐殺する他の人間と変わらないね、立派だよー。
 魔族と人間の闘争が激化するわけだね」
(そんな皮肉をアリシアに向ける)

「とっても、かわいいアリシアちゃんの声……。
 もっと……聞かせて……」
(姫ちゃんの甘い声に思わず興奮状態になる魔王)
「大きくて、揉み心地が良さそうな胸だね。

 ブルートの震動は、凄く気持ちがよくなるんだよ」
(振動をしばらく与えていると、なんと乳首から白い液体が出てくる)
「わぁ~、もしかして母乳?
 姫騎士ちゃん、母乳なんて出せるんだね。
 ねぇ、あたしに飲ませてよー」
(アスタルテは、アリシアに歩み寄っていく)
「しっかり見てるよ……アリシアちゃんのえっちぃ姿。
 胸の先端から母乳が出ちゃってるところも、全部ね。
 ここにいる全員で……」
(アスタルテは、アリシアの乳首に吸いつく。
 姫ちゃんの母乳が、魔王の口いっぱいに広がった)
「アリシアちゃんのミルク、すっごくおいしいよー。
 もっともっと、あたしに飲ませてよ♥
 もっと、可愛いアリシアちゃんのミルク、飲みたいんだよ」
(これがアリシアちゃんの味……。
 なんだか、ゾクゾクする……。

 そして、ブルートの左膝の震動をアリシアが股間に受けた事により、彼女の愛液が大量に滲み出る。
 それを見たアスタルテは、さらに胸の鼓動を高鳴らせる)
「秘所はもう、ぐしょぐしょだね、アリシアちゃん♥
 感じてるんだねアリシアちゃん……愛らしいよ。
 そんなに濡れているなら、脱いじゃおうよ」
(ブルートは一端、左膝の震動を止める。
 そして、ミニスカートとショーツを破ろうとし、ぐしょぐしょになっちゃったアリシアの秘所を顕わにしようとする)
「これで、アリシアちゃんの恥ずかしいところ、全部見えちゃってるね。
 あはっ♥」
(ブルートは直接アリシアの秘部に、先程まで胸を揉んでいた手を持っていき、そして陰核の部分に触れて大きく振動させる。
 アスタルテは、胸に残るミルクを舐めたりして、飲み尽くそうとしていた)

アリシア > 「み、魅了? あん、そんなこと、ひうん、して……ない」

魅了の力は彼女の無意識なもの、それを指摘されれば自分がしらないと首を振る、羞恥に震える少女姫騎士は涙をこぼしながら何度もいやいやと首を振る

「やあ、やだ、え、こんなの知らない……やああ」

母乳が出ることは初体験であり、プルートの振動と愛撫によってむき出しにされた性質、そのことは彼女自信ショックなようで、
「いやあ、だめ、すっちゃいやああああ!」

自分のミルクを飲もうとする魔王に、拒否の言葉、そして魔王の言葉に、辺りの魔物たちがこちらを注目していることに羞恥心が煽られ。

「あう、ひゃう!!」

それが肉体的興奮へと変わり、気持ちよさそうな声をあげてしまっている。

「ん、ふあ、あん、や、すっちゃ、すっちゃ……」

ダメという言葉が続かなかった、胸を吸われれば、己の旨を吸う魔王に対して、徐々に慈しみの心が湧き出ていった、そのまま手が動けば魔王の首をかくのではなく、優しくその後頭部をなでてしまう、彼女に植え付けられた聖母としての母性が、ここで機能してしまっていた。

「いや、やめてください、ダメです、だめええ」

姫騎士のスカート、その衣服を剥ぎ取られれば、力は非力な少女のものへとなっていく、どうやら衣服が彼女に力を与え、先ほどの勇者のような高い戦闘能力を与えていたらしい、裸に剥かれれば、彼女はただの戦闘力のない姫である。

「見ないで、みないでえええ」

観衆にさらされるのは、毛も生えていない子供のような秘所、その割れ目は男を知らないようにも見え、綺麗な一本筋になっていた。

「ひぎ、だめ、それだめえええええ」

陰核に今まで受けたことのない刺激がくれば、少女はそのまま軽くいってしまい、股間から多量の蜜を吹き出してしまう。
その時の彼女の母乳の味は、ひときわ美味しく感じたかもしれない、興奮させればさせるほど、その味は甘美なるものに変わったような気もしたかもしれない。

「やあ、ダメ、これいじょういじめないで……」

先程までの勇敢な姫騎士は、今ではすっかり性的刺激で戦闘意欲はなくなっている、秘所からは愛液が吹き出し、太ももをべったりと汚してしまっている。

魔王アスタルテ > 「魅了は無自覚なんだね。
 それはそれで恐ろしいよね」
(魔物や人間達にえっちぃ事されるのも多い事が予想される能力だよ。
 ちなみにアスタルテはそんな事関係なく、可愛い姫ちゃんに素で興奮していた。
 もう、羞恥に震えて泣いてる姫騎士ちゃんが狂おしい程、たまんないよ♥)

「母乳……おいしすぎるよ♥
 アリシアちゃんのえっちぃ声を聞きながら、おいしい母乳を飲んで……あたし、もう凄く幸せ♥
 あぁ~もう、アリシアちゃん可愛すぎるよ」

(アリシアの胸を吸ってミルクをおいしくいただいていると、彼女に後頭部を撫でられる。
 その撫でる心地から、母性すらも感じてしまう。
 魔王もそれに応じてか、柔らかく笑った)
「アリシアちゃんの手……すっごく暖かくて優しいね……。
 まるで、この胸から出てくるミルクのようだよ。
 魔王であるあたしをも包み込もうとするんだね
 あはっ♥ アリシアちゃんが民から支持されている理由もなんとなく分かる気がしてきたなぁ」
(アリシアのミルクがアスタルテの顔にかかる。
 それはもう、とても温かいもので、思わずうっとりしてしまう)

(先程と比べれば明らかに、アリシアの力は落ちていた。
 この衣服に、先程の強さに秘密があったわけだね。
 それが剥がされては、もうさっきの力は発揮できないというわけだよ)
「嫌がる姫騎士ちゃんも、ステキだよ。
 あぁ~もう、どこまであたしを興奮させるのかな、アリシアちゃん」
(見ないでと言われても、当然ながら魔族諸君はアリシアを直視している。
 姫騎士ちゃんの羞恥を煽っていく)

「わぁ~、いっぱいいっぱい愛液出ちゃってるね♥」
(その時出たアリシアのミルクを飲んで、さらにゾクッと胸を鼓動させる。
 アスタルテも興奮しているのだ)
「な、なにこれ……もう、とろけそうになるぐらいおいしいよー」
(さっきまでより一際、そのミルクはおいしかった。
 頭が真っ白になりそうなぐらい、舌が幸せになる)
「アリシアちゃん、もっと……もっと、さっきのミルク……。
 飲ませて……飲ませてよ……」
(アスタルテは目をハートにさせて、可愛いアリシアのミルクを求める)
「あたしをこれだけ興奮させたのだから、責任とってミルク飲ませてよー♥」

「これだけ愛液が噴き出しているなら、もういいよね。
 すっごくすっごくえっちぃ姫騎士ちゃんだね。
 ブルート、やっちゃっていいよ」
(ブルートは陰核から手を放す。
 そして今度は肉棒を出して、アリシアの膣内に突っ込もうとする。
 一度奥を突くと、肉棒を激しく振動させる。
 そして何度も連続で、アリシアの奥を突いていく)

アリシア > 「しょ、しょんなこと……」

ろれつが回らなくなってきている、ただ快楽が頭のなかを支配してきて、身体はもっともっと欲しいと疼きだしている。
受ける愛撫には素直に従っていくさまは、アリシアの普段の素直な性格が顕になっているようにも見えていた。

「ん、ふあ、すっちゃ……」

ダメという言葉はやはり口から出なかった、しかし目の前の小さな少女に対して、アリシアは『愛しい』という感情が少なからず現れてくる。
彼女に触れる手、その手つきの一つ一つが優しいのだ。

「だめ、見ないで……い、や」

嫌がる言葉、それもまた詰まってくる、子宮が疼き、処女の割れ目はその中に侵入されるのを今か今かと待っている。

「あ、ダメ、ダメですそれだけは、嫌、嫌、いやあああああああ!」

そして目の前の大きな男が肉棒を取り出せば、顔からはさあっと血の気が引き、真っ青な顔をする、抵抗は非力な少女ではまともにできず、そのまま魔王四天王の一人に、純血が奪われる。

「だめ、だめえ、抜いて、抜いてええええ!!」

そのまま挿入され、突かれればアリシアの太ももに純血を失った証の鮮血が流れていく、アリシアはその身を引き裂かれるような痛みに耐えながら次第に

「あ、ひ、あん、ひゃうん♥」

心地よさそうな喘ぎ超えを漏らし、魔王に美味しい母乳をご馳走していく。

彼女を陵辱しているプルートは妙な事に気づいたかもしれない。

アリシアを突き刺し、動かす度に彼女の胎内が再生を続けているのだ。
彼女の再生能力はここで妙な働きをし、プルートの肉棒をしっかりと咥え、振動を受けても尚再生を続け膣内はプルートの肉棒ぴったりな形状となり、強く締め上げていく。
また一度引き抜けば、再び綺麗な割れ目に戻り、再び貫けば

「か……い、いだい!」

アリシアは再び破瓜の痛みを訴えかける。

彼女が将来、処女受胎を受けるために彼女の性器に与えられた能力は、今こうして男の性器をしっかりと咥え込み、絞り上げる器官へとかわっていた。

魔王アスタルテ > (アリシアが快楽の虜になっていくのが分かる。
 素直になっていく彼女が狂おしい程愛おしい。
 姫ちゃん、もっと求めているんだよね?
 いいよ、もっと気持ちよくなろうよ)

「吸う……よ。
 あたし、アリシアちゃんの胸とミルク……好きになっちゃったんだもん」
(アリシアの手が、優しすぎる……。
 人間が、魔王に優しくしてくれているのだ。
 アスタルテは、アリシアにさらに密接し、ぎゅっと抱きしめる形となって、乳首を吸い続ける。
 その度に、唾液と母乳が混ざり合ったえっちぃ音がする)

「アリシアちゃんのえっちぃ所……あたしはばっちり見てるからね……。
 優しいアリシアちゃんが凌辱されているところ、みんなが注目しているよ。
 アリシアちゃんの割れ目は、毛もなくて可愛らしいよね」
(その言葉通り、アステリアの配下は興奮気味に、ずっとこちらを見続けている。
 その可憐な割れ目が愛液でぐしょぐしょなものだから、たまんないぐらいにエローい)

「あたしに胸を吸われるのは嫌がらなくなったけど、オークに肉棒を入れられるのはさすがに嫌がるんだね。
 嫌がるアリシアちゃんも、あたし好きだよ」
(顔が真っ青になっていくアリシア。
 この反応的に、あんな魅了する能力を持ちながら、処女だったんだね。
 だが、顔を真っ青にさせたアリシアの純潔は容赦なく振動のブルートにより奪われる)
「アリシアちゃんの初めて……オークのブルートにいただかれちゃったね。
 処女喪失おめでとう」
(アスタルテはにっこりと笑って、アリシアの目出度き処女喪失を祝った。
 その証拠に、鮮血が流れてオーク大王の肉棒に付着する)

「とってもイイ喘ぎ声……あはっ♥」
(そして溢れだすミルクがさらに、アスタルテの顔にぶっかかる。
 魔王は乳首に吸いつき、母乳の味を堪能していた)
「ミルク~♥ アリシアちゃんのミルク~♥」
(この味……アリシアちゃんの味、もう忘れられないね)

(その時、ブルートは違和感を覚えていた。
 なんと、膣内でブルートの肉棒を締め上げていこうとしているではないか。
 どうやら、再生能力によるものらしい。

 さっきは甘い声を出していたのに、突然痛がるアリシアにアスタルテはやや小首を傾げる)
「痛いの、アリシアちゃん?
 もしかして、ブルートがとても乱暴してる?」
(アスタルテがブルートの方を見ると、オーク大王は首を横に振る。
 そしてブルートはその事情をアスタルテに説明していた)
「そういう事なんだね。
 なんらかの祝福とか、あるいは呪いの類だったりするのかな」

(ブルートはアリシアにより咥えられた肉棒をさらに激しく突いていく。
 なかば無理やりでも、突く、突く!
 何度もピストンを繰り返す。
 例えアリシアが痛がろうとも気にせずに。

 そして、絶頂に達した時、アリシアの子宮へと射精しようとしていた)

アリシア > 「ん、はあ、やああ」

犯されるうちに彼女自身、その身体は快楽へと堕ちていく。だが心の底までは堕ちることはなく、
時々悔しそうな目、唇を噛みしめるしぐさも見て取れる。

「そんな、事……ひゃん、そんなに強く吸っちゃ!」

強く吸われればひときわ甲高い声をあげ、背をのけぞらせていく、目の前の少女の姿をした魔王に小さいながらも固くふくらんだ乳首を吸われるのは心地よさそうでもある。

「いや、見ないで……そんなふうに言わないで、い、いやああああ!」

秘所のこと、皆に見られていること、それを口にされればされるほど興奮していき、その度にプルートの肉棒の締め付けが強まっていく。

「やだあ、わだし、だめえ、いやあああ」

精霊神との約束が守れない、その事が悔しさを沸き起こらせる。

「あ、だめ、らんぼうに、しない、で……」

ブルートに犯されていくと、意識も朦朧としてくる、だが快楽はアスタルテの口に入るミルクの味を良好にしている事は、充分検証できたようである。

「え? なんて?」

そしてオークの王が魔王に囁いた言葉、それは彼女にとって信じられないことだった、
犯されながらも処女に戻っていく己の身体、汚されても元に戻る、それは安堵と恐怖感
その2つが混じった得も言えぬ感覚が襲う。

「あ、ひゃ、だめ、だめええええ、それだけはだめ、いやああああああ!」

激しくゆさぶられ、己の胎内でオークの王のペニスが一段と膨れ上がるような感覚に、
もうすぐ射精が近いことを感じ取っていた。

「いやあ、赤ちゃん、できちゃうのだめええ、いやああああ」

だがアリシアの悲痛な叫びは虚しく、彼女の膣内、子宮はオークの王が吐き出した精液で満たされていく。

「あ……はぁ」

涙を流し、それを受け入れるアリシア、だがその表情はとろけ、嬉しそうにも見えていた。

そして精液で膨れ上がった腹は、すぐさま彼女の身体に吸収されていく。

彼女の身体には魔力がめぐり、あらたなる力が宿ったのだが、まだそれを把握できないではいた。

魔王アスタルテ > 「イイ声……えっちぃ声だよ……アリシアちゃん。
 すっごく、気持ちいいんだよね?」
(悔しそうな目をしていたり、唇を噛みしめる姿がまた、アスタルテを興奮させていくのだ)

(アスタルテが乳首を吸えば、凄く甲高い声を上げて、仰け反らせて、それはもう快楽に堕ちているのだろう。
 アリシアのミルクとアスタルテの唾液の音が響き渡る)

「アリシアちゃん、ステキ……♥
 そのえっちぃ姿、本当に可愛らしいよ……♥
 あはっ♥ あはは♥
 見られて、それを指摘されて、それで興奮しているんだよね?
 アリシアちゃん、とってもえっちだね」
(あぁ~もう、アリシアちゃんこのままお持ち帰りしたくなるじゃないの♥
 かわいいなぁ~♥)

(ブルートは乱暴に、アリシアの膣内を掻き回していく。
 もうそれは激しい程に。
 処女に戻っても、またすぐ奪っていく。
 それでも、何度も再生されるのだろうけど。
 ただ自分の欲情を満たすべく、ブルートは腰を振る。
 ただ激しく、アリシアの子宮を突いていく)

「ブルート、そろそろやっちゃいなよ」
(アリシアの絶叫と共に、ブルートは射精する。
 勢い良く出たせーえきがアリシアの子宮をぐちょぐちょに汚した。
 絶頂に達したオーク大王は満足した風に肉棒を抜き、息を荒くしながらその場で腰を下ろした)


「とっても……よかったよ……アリシアちゃん♥
 初体験で中だしされちゃったね♪
 アリシアちゃん、今すっごく良い顔しているよ。
 えっちぃえっちぃ表情だねー。
 なんだか、とっても嬉しそう。
 あたしもなんだか、とろけそうになっちゃうぐらいだね」
(アスタルテはにこりと笑いながら述べる。
 そんな魔王の顔には、アリシアのミルクがまだかかったままだ)

「君の記念すべき初体験は、ちゃんと映像に残しているからね。
 またいつでも見れるよ」
(四天王の一角、魔導機械である拷問機械メカルトには録画機能も搭載されているのだ。

 このままアリシアをお持ち帰りしたいところだけど、アスタルテ及びこの場にいる魔族を満足させてくれた事に免じて、それは許してあげよう)
「それでは、あたし達はそろそろ行くね。
 また機会があったら、アリシアちゃんを可愛がってあげるからね。
 あたしの配下を二人殺してくれちゃったお礼は、もちろんこれで済んだわけではないからね。
 覚悟しておくといいよー」
(アスタルテはアリシアに手を振った後、四天王と共に黒塗りの馬車に乗り込む。
 そして、十数名の配下と共にその場を立ち去るのであった)

アリシア > 「う……く、は、あ、ひう、う」
陵辱の末、捨てられるようにこの場所に置き去りにされた姫騎士。

「う、わ、う、わあああああああああ!」

辺りに誰もいない、誰にも聞かれることがない状況になれば思い切り叫ぶように泣いた、そうでもしなければ心が壊れそうになるからだ、力いっぱい、赤ん坊のように泣いた。

「ひ、ひっく、あ、う……」
泣くだけ泣いてすっきりすれば、ゆっくりと立ち上がる。
体の傷はすっかり癒え、陵辱されたのが嘘のように綺麗な素肌をさらしている。

「か、身体あらわなきゃ」

そのまま近くの川で沐浴を済ませ、オークの精、自分の母乳、破瓜の血、それを洗い流せば、自分のまとっていたマントで身体を拭いた。

「トレース……」
そう言い、ジョブチェンジの力を行使しようと構えた時、頭のなかに見慣れない力のワードがよぎる、だが今はそれではなくいつもの
「プリンセス・ナイト」
そう唱えれば、彼女の衣服の破片は消え、光りに包まれ彼女は元の姫騎士の姿に戻っていた。

その場はほんの数刻前、アリシアが魔王アスタルテと出会う直前の状況へと戻っていた。

ただ違うのは2つの遺体、獣人とトロールの遺体が転がっていたくらいだ。

「皆さんの元に戻らないと」

そういって彼女は発煙筒を回収し、オークと獣人の首を下げそのままゾス村へと帰っていく。

姫騎士の帰還は、周囲に大きな衝撃を与えた。

まだ未成年の姫騎士が、単身でトロールと獣人を倒したのだ。

その噂はゾス村の周囲の盗賊団を一時的に警戒させ、また魔物の首は、周囲のゴブリン達を脅すには充分な素材となった。

アリシアの伝説的な活躍の第一幕、真実は、彼女の敗北と陵辱であったのだが、凶暴な魔物の群れをたった一人のカルネテル王家の姫騎士が倒したと村人や自警団の噂話からさらに尾ひれが付き、彼女の名声を広めたのであった。

ご案内:「ゾス村」からアリシアさんが去りました。
ご案内:「ゾス村」から魔王アスタルテさんが去りました。
ご案内:「ゾス村内廃屋」にホムラさんが現れました。
ホムラ > ――ゾス村にて大型モンスタートロールと獣人の死骸が発見されたらしい。
戦闘傾向から大規模なものではない小競り合いのような物だったそうだが、しかしそれ以外の死体は発見されておらず。
つまり、住民が惨殺されたというわけでもなく、ただ誰かが偶然現れた二匹を狩ったというところだろうか。

(噂では幼い姫騎士様が撃破したとかなんとかって聞いたけど…はてさてどこまでが本当なのやら。)

黒装束の冒険者が一人『スレイ』は周囲から魔物が一時的に消えた理由を調査していた。恐らく魔物や盗賊が寄り付かなくなったのはそういった騎士の活躍が広まった影響なのだろう。
とはいえまだ未成年の騎士だと言うのだから偶然だったり、はたまた漁夫の利だった可能性だって否定できないはずだが――戦闘の結果を見る限りでは複数人が傷を負わせたわけではないのだとか。

「……しかしこの場所、つい最近まで誰か居たな。」

理由も明らかだし調べる必要も最早無いと考えている『スレイ』は偶然見つけたゾス村の廃屋を覗き込み、随分前に放棄されたにしては人の気配の残る物資の数を見て首を傾げた。
もしや一時的に誰かがここに滞在していたのだろうか、と。
そうであるなら盗賊団が再び戻ってきた可能性も視野に入れなければならないし、拠点として成立しておくなら潰しておく必要があるのだが。

「……留守、か?」

扉を開け、中に踏み込みはしたものの。狭い室内、あるのは汚れたベッドに穴だらけのクローゼット。
床に散乱するのは冒険者や盗賊が用いる道具類に、食料の残骸だろうか。
しかし隠れられそうな場所と言えばクローゼットの中くらいだろうし、見た目には誰かが居るようには思えなかった。

ホムラ > 足を廃屋の奥へと進め、ベッドの上に視線を向けるとどうにも普通に使用されているようで、人が寝転んだ時に出来た皺が新しい。手甲を外して触れれば温度くらい確認できたのだろうが、そこまで頭は回らなかった。
次にベッドの下を覗き込むように屈んでみる。黒い兜の狭い視界でははっきりとは見えない。まだ夕刻の明かりはあるが、影となった場所は相応に薄暗くある。そしてやはり、何かあるようには見えないが奥に武器のような物が見えた気がして手を伸ばすものの――あまりにベッドの下が低く、少し大きめの手甲では入れる事が出来ずに断念。

(んー……別にこんな所、他に誰も来たりしないだろうけど。)

手甲を外して手を伸ばしてみるのも良いが、此処はあくまで冒険者の『スレイ』として足を運んでいる。
ルールを伴っているわけではないのだが、素直に外して手を伸ばすというのも抵抗があった。
それに盗賊であいとしたら、勝手に武器を奪ってしまうのは問題だろう。

「さて、となると。」

物品をあまり漁る事無く、目視だけである程度判断を付けなければならないという事になるのだが、それは相当に限界のある事だと思う。
兜を被っている影響でミレー族特有の聴覚も弱まっているし、本当に人間程度の調査しか行えない上に、直に触れて確かめる事もできないのだから劣化と言ってもいい。
なので、早々に切り上げてしまうのが得策かもしれなかった。

(食べ物は……うん、つい最近食べたみたい。でも全部は食べてないから食料としてまだ取っておいて、まだ此処を使うつもり…かな。)

散らかった食料の方へと足を運ぶと、確かに散乱はしているが残りは袋に詰め込まれている。量を見ると複数人分のようにも見えるが、大食いの人間や、或いは知能の高い魔物であるなら一人、或いは一匹で食べてしまえる量とも思える。

ホムラ > 「誰かが利用している事に違いは無さそうだ……さて、村人で話が聞けそうな者がいれば良いのだが。」

気取った喋り方は『スレイ』としての口調。あくまで演技であるので時々素が出てしまうのは独り言故の緊張感の無さ。
まずはゾス村の住民にこの廃屋について誰か出入りしているかの情報を聞いた方がいいかもしれない。
少し村から離れているのは、以前の大襲撃の時に村人が奥へと逃げて放棄された為だから、怖がって近寄ってすらいない可能性も高いのだが。

(けどそういう状態を利用して盗賊が居座ってる可能性も否定できない。住民が再び村を戻そうとした時弊害になる、というのはきっと望ましくないんだろうなぁ…。)

そうすると村の復興は益々遅れてしまうかもしれない。
どういうわけかこの村は多くの魔物や盗賊の襲撃に遭っていながら滅亡していない、なかなかに根のある村である。もしそうなるとその根への打撃が今後益々増えてしまうかもしれない。
弱気に付け込むのは盗賊団も魔族も、魔物もまた同じなのだ。

「……嗚呼、念の為此方も確認しておくか。」

小さな小屋である為、部屋は一室のみ。とすれば残る場所はクローゼットのみになるが其方は見た目こそボロボロで何もないだろうと思い込んではいる。
しかし何かあった場合自らの見落としが原因で状況が悪化する事も考えられる。
――とすれば、確認しない理由はない。
食べ物から視線を外して膝甲に手を宛てて立ち上がると、穴だらけのクローゼットの方へと向き直り、足を進める事にした。

ご案内:「ゾス村内廃屋」にルーキさんが現れました。
ルーキ > 「―――…おや?」

ギィ、と扉を開けて中を覗いたのは、ローブを身に纏った女が一人。
クローゼット方面へ足を進める後ろ姿を視界が捉えれば、間の抜けたような声が思わずと零れ落ちた。
さておき、後手に扉を閉めて屋内へお邪魔することにしよう。

「……あぁ、もしかして調査の一環かい? 幼き騎士の英雄譚とかいう」

腕組みをして傍らの壁に背を預け、少し考えた。
そして思い当たったのは、己が此処を訪れる理由ともなったそれ。自分の場合はあくまで興味本位ではあるのだが。

「そうだとしたら……邪魔をしてしまったかな。すまない」

何なら退散してもいいよ、と気さくに話しかける様は、相手にもよるがどこか怪しい人物と見受けられてもおかしくはない。
とりあえずは相手の返答を待つ形で、ざっと廃屋の中を見渡してもいる。

ホムラ > 木製の薄汚れたクローゼットの前まで足を運んだ。
近くで見た所でそれはやはり穴だらけで、とても人が隠れられたりするようには見えない。影になっているので暗くなっているが、それでも大きな穴が複数空いているのでとても隠れ場所として有効とは思えなかった。

(さて、何も出ませんように。)

両手を取っ手に掛ける。この状態は完全に無防備だが、この方法でなければ開く事は叶わない。
暫く手を添えた状態で膠着していたが、怖がっていても終わりはしないのだ。
――意を決して扉を開こうと両手を強く引いた。しかし。

「あれっ?」

思わず素の声を挙げる。
もう一度力を込めた――結果は変わらなかった。
軋む音が聞こえただけ。扉が全く開く気配がない。
よく見ると穴が空いた方向、即ち奥へと扉が凹んでいて、普通に開こうにも歪んだ扉が引っ掛かって通常開く為に必要な力では開ける事が出来なくなっている。
さらに言えばその扉は随分時間が経っている。無闇に開こうとすれば壊れる。
暫く取っ手を握りしめていたが、諦めたようにその両腕を話し、垂らす事となった。

(隠れる隠れない以前の問題じゃないか……。)

そう思いながらも、不意に背後から扉が開かれる音が聞こえ、咄嗟に振り返る。同時に背負った大剣の柄を右手で掴み、いつでも振り下ろせる姿勢となったが、現れたローブ姿の女性の綴った言葉を聞けば同業者らしき者かと思い、すぐに切り掛かる事はしなかった。

「その様子だと、君は同業者か?――いや、構わない。盗賊の類でないのならそれでいい。私はその騎士の調査というよりは周囲から魔族や盗賊団が本当に撤退しているかどうかの調査だ。」

姿や言動から察するに、恐らく敵対するような同業者の類ではないだろう、と判断した。
『スレイ』としての言動はそのままで声も低くしているつもりだが、相手からすると聞こえる声は少年とも少女ともとれるように聞こえるだろうか。
大剣の柄から手を降ろしつつ、退散してもいい、と告げる相手に対して暫く考え込む様に視線を向けていたが、

「調査の邪魔にならないのなら構わない。――この場所には少しの間、誰かが居座った形跡があってね。少々警戒している。」

とだけ告げ、警戒している理由を伝えた。

ルーキ > 背負われた大剣に手をかける、その姿勢を見るなり両手をひらひらと振って、戦う意志は無いと示す。
同業者か、そうでなくとも異形の者ではないならばやり合う理由等ありはしない。
それはどうやら相手も同じようで、少し安堵したように上げた腕を下ろす。

「――魔族や盗賊団か。……見た感じ、人の気配はわたし達以外にないようだがね」

相手の性別が男女どちらであれ、最も大事なのは敵意の有無。
それを解した以上、性別を問う等と野暮な行為は――今のところはする様子も無い。

「……誰かが居座った? 件の、ええと……獣人か何かが住み着いていたんじゃないのか」

そこに姫騎士が退治に訪れた、と。
己の凡庸な思考回路では、その程度のことしか想像できず。
再び腕を組んで壁に凭れ掛かり、調査を見守る方針へ移行しながら。

ホムラ > どうやら敵意hないという様子の女性冒険者。だとすれば刃を振るう意味もない。

(そもそも揉め事なんて御免だし。)

何も好きでこんな格好をしているわけでもないし、戦いたいわけでもないのだから。
ともあれ彼女が此処を拠点にしている人物ではなさそうだという事がわかれば、先程の素の声を聴かれたかどうかが疑問ではある。
声自体は大した事ではないが、身分を隠している己の存在を察知されるのはあまり嬉しい事ではない。

「さて、どうかな。魔法を長けている者ならば気配を消すくらいは出来るだろうし、今のところ留守にしているわけかもしれない。そもそも敵でない可能性も有り得るが。」

つまるところ確定した要素が何もないということ。
手甲の腕をそのまま胸の前で組む様にして、気取った喋り方をしながら自らの考えを告げる。
待っていれば戻ってくる可能性もあるが、同じようにこの村を拠点いして滞在している者である可能性もまた否定は出来ない。村から離れているし、居辛い事にはならなそうだ。

「獣人か…どれだけ知性があるのかがわからないからな。それに置いてある食料といい、どうにも冒険者か盗賊の筋が妥当な気がしていてね。」

女性から視線を離して窓の方へと視線を向ける。外は薄暗くそろそろ外部に居座っているのには厳しい時間帯になる筈だ。
暗闇の中では盗賊団と言えど魔物に襲われる可能性がある。
もしこの場所を拠点としているのなら戻ってきてもおかしくはない。
――放棄していなければだが。
口には出さずにそんな思考をしながらも、ふと彼女の目的を聞いていない事に気付く。

「そういえば君は何故ここへ?村からは大分離れているし、そろそろ単独行動は危険な時間帯だろう。」

ルーキ > 相手の懸念など余所に、床に落ちた食料の残骸、道具類を片足で弄ぶ。
妥当と目する見解は、それらを見ることで強ち間違いでもないと納得したらしい。
壁から背を浮かせ、汚れたベッドを覗き込むように観察しながら。

「……やれやれ。気配を消していきなり襲い掛かる、なんてのは御免だがね」

小さくため息を吐き、緩く指先で己が剣の柄を撫でる。

「――…最も。キミは強そうだから、その面ではあまり心配はなさそうだ」

真紅の瞳が、前方の手甲の腕、次いでフードの下――はっきりとは見えないが、顔へと注がれる。
既に薄暗くなってきた窓の外を見遣り、唇を引き結んだ。ところで。

「……わたし? ……まぁ、例によって噂を聞きつけてね。なに、興味本位で此処を訪ねただけの話さ」

ホムラ > 室内の様子を伺う彼女に視線を戻しつつ、やはり彼女は此処を拠点としているわけではない、と確信を得た。
冒険者であれば戻ってくる事もあっただろうが、盗賊であれば室内に武装した者が居る時点で警戒して戻るに戻れないだろう。
戻って来ないのは一度この室内を覗いたからか、別の拠点にそもそも移動しているのか。可能性は幾らでもある為信憑性のあるものは思いつかなかった。

(まぁもし襲ってきても一応正面から打ち合える自信はあるんだけどさ。)

正体を隠す為に身に着けている手甲、足甲に鉄網の仕込まれたマントは重量こそ重いがそれ故に防御能力は優れている。
不意打ちで振るわれる武器に大剣のような物は不利だから、部屋に乗り込んできて振るう、なんて事は早々考えられない。潜んでいたとしてもいきなり大剣を音もなく振るう事は出来まい。
そんな思考をする中で己を強そうだ、などと言う女性の言葉に視線を向けた。兜の下は困ったような表情を浮かべているがはっきりと顔が見える事はないだろう。

「あまりアテにされても困るぞ。武術こそそれなりに覚えはあるが、魔法に関してはそうでもないからな。」

実際、こんな姿では魔法までは防ぎきれない。正面から魔法で戦う事になったらいつまで戦い続けられるかも不明だ。
顔へと視線が向けられれば視線は逸らさず、いつもの癖で右手を庇うように手を組んでしまう。女性らしい仕草になっている事は自覚してはいるのだが、癖は直らない。

さて、問いに関する答えを聞く事は出来た。興味本位、とは冒険者としては珍しいなと思った。
――何よりあまり金にはならないし、この村は戦闘に巻き込まれる可能性は、未だゼロではない。

「それは何とも物好きだな。確かに例の騎士については、私も興味はあるが。……しかし、興味本位で来るにはあまり安全とは言い難い場所ではないか?」

相手を気遣っているわけでも疑っているわけでもないが、純粋に気になった問いかけを投げ掛ける。

ルーキ > 兜に覆われた顔がどのような表情を浮かべているか等、外されでもしない限りわかりはしない。
対して此方は泰然とした笑みが口元に浮かぶ。
かといって何か思考を巡らせているわけでもない、ただの癖と言っても過言ではないが。

「……おや、そうかい?わたしは程々、魔法は使えるがね…」

右手を庇うように組む、その姿。性別を確信するまでには至らなかったが――
何となく、相対している者が女性であることは察した。この辺りは言うなれば勘である。

「………まぁ、確かに物騒ではあるね。腕っ節には少々自信はある。けれど」

そこで一旦言葉を切る。外に向けた警戒の念は未だ解かず。

「――好奇心には逆らえない、ってところか。ふふ、察しの通り物好きの類さ」

ホムラ > 表情を見られていたなら、この言動がただの演技である事は簡単にバレてしまうことだろう。
笑みを浮かべる女性を見てどうしたのかと思いつつも問うというわけにもいかず、ふむ、と小さく呟くに留まった。

「ほう、そうなのか。魔法を使える冒険者が単独行動しているのは珍しいな。」

低い声ながら、魔法が使えると聞けば多少は危険も軽くなるというものだ。一対複数で魔法の使い手が居た場合、己は窮地に立たされる可能性が大いにあり得る。
それにこの場所、複数名の人物が居た可能性もあるが故に。
――己の正体に気付かれたか否かは不明だが、腕を組んでしまっていた事に気付き慌てて腕を降ろしつつ。

「君も相応に実力者というわけか。まぁこのような場所に足を運ぶのだから当然と言えば当然なのだろう。」

実力者であるのなら問題もないのか、と思いつつも間を空けて言葉を聞けば彼女は好奇心旺盛なのか、という考えに至る。

(好奇心故の行動か……ま、冒険者なら妥当だな。)

冒険者とは常に何かしらの好奇心や目標を持って行っている事が多い。だとすれば彼女の言っている事になんら不自然な点はないだろう。
さて、外への警戒をしているのは『スレイ』も同じであるが、どうにも戻ってくる様子はないようだ。とすればやはり冒険者ではない何者か、それとも村へと侵略行為を働きに行ったのか、どれかである可能性が出てくる。

「暗くなってきたな…君、宿はどうするんだ?この暗さで戻って来ないという事は恐らく、もうこの場所で収穫はないと思うが。」

ルーキ > 「そうかな? …まぁ、わたしはギルドにも身を置いていないしな」

珍しいという言葉に、不思議そうな声が返る。
相手の意図がどうであれ、己は魔法よりも体術に戦いの重点を置いている為か。
さして便利か否かなど考えたこともなかった。

「最も。……実力者、の看板が此処でどれくらい通じるかはわからんがね。だからこそ、一人より二人の方が心強いというわけだ」

好奇心旺盛たる己は、しかし向う見ずな馬鹿というわけではない。
相応の実力を有するが故、街の外をうろついているのだと。それは一応自覚の下に在る。

戻ってこないらしき廃屋の主、すっかり闇が支配しかけている空を見上げていれば投げ掛けられる問いに。

「……あぁ、そうだな。……考えていなかった。キミは、村に宿でも取っているのかな」

今気づいたかのような挙措。我ながら呆れる思考回路でもある。
肩を落としながら、ゆっくりと視線持ち上げて問い返し。

ホムラ > 「フリーか…成程。私の所属するギルドでは魔法を行使できる単独の冒険者は、それこそ上位クラスの者が多いからな。」

そういう者も中には居るらしいが、そもそも他者との接触をあまりしない『スレイ』からすると新鮮な存在ではある。
魔法を扱う者は居るものの誰かと徒党を組んでいる事が多い。
安全に魔法を扱いつつ戦う為には前衛なる存在が必要不可欠だと思っていたからなのだが、主として使用していないのであれば納得も出来る話。

「そうだな。特にこの場所は魔物の襲撃も多いし、大抵は複数体で攻め込んでくる事もある。低級魔物程度なら問題ないだろうが、例の姫騎士の話を聞いた限りではそうも言っていられないようだからな。」

二人の方が心強いというのは、不服ながら納得は行く。以前撃破した単独のインプは恐らく、最近出没している強力な魔物によってその数を減らされているのだろう。
だとすれば現れる魔物、次に出てくるとすればまた強力な存在である可能性は高い。
盗賊であっても、一人より二人なら奇襲にも対応できるだろう。

「一応この村には宿泊施設がある。私は離れた無人の宿を使っているがね、基本的に冒険者や傭兵の為の宿というものも村の中にあるらしい。その場所ならば他の冒険者も居ていざ奇襲があっても複数名で対応できるだろうし、安全だと思うが。」

もし宿を取っていないなら、村の中にある宿を取ってはどうだろうかという問い掛け。
無人の宿は格安だが襲撃を受ける危険性もあり、使う者も冒険者や良心的な者だけとは限らないので勧めはしなかった。

ルーキ > 相手に比べ、他者との接触が少なからず在る己にとっては、別段魔法という存在は新鮮なそれではない。
言うなれば前衛と後衛を同時にこなす身でもある。使用頻度の差こそあるが。

「……まぁ、わたしだけじゃなくキミもどうやら、単独で行動するのが好きと見える。……違うかい?」

言葉の内容、ないし口ぶりから察したが成否は如何か。
強力な存在たる魔物は今のところ、気配も見せていないが――思わず窓の外を見遣る。

「……宿泊施設か。…まぁ、何とかするさ。……無人の宿か、キミは」

ふぅん、と。小さく感心するような声が零れ落ちる。
何せ良い噂等耳にしない、格安故の悪評。それは相手こそ熟知しているのだろうという認識はあれど。

ホムラ > 経験の差はあるだろう。単独行動の多い『スレイ』が他者の事など知る由もないのだから。
だから新鮮に感じるもある意味当然かもしれない。

「ふん、まぁな。このような装備を扱う故に単独の方が行動しやすくはある。」

兜を被った顔を彼女とは反対の窓から外を見る為に向けて、気配がない事を今一度確認する。
とはいえ、トロールのような魔物ならば多少大型なので近づいていたな地響きで気付く事もあるだろうか。

「そうか。それならば戻る時は気を付けると良い。…ああ、そうだ。無人宿というだけあってただ雨風を凌ぐ程度の宿だがね。外来の者を好まない村人と下手に接触するよりは良いさ。」

あの宿は魔物も入り込んでくる危険性もある。盗賊が使用したり、荒れた傭兵団が用いる事もあるようだ。
なので使う場合は無人である事を確認した後か、潜んでいた者を追い払った上での宿泊となるが、それはまぁ、今となっては慣れているので言わずもがなだ、というように頷いた。

ルーキ > 「なるほど。……しかし、どうにもキミは他者との接触を避けたがっているようにも、わたしには見える」

少し考えるような間の後――小さく呟きを一つ。口元の笑みは先程と寸分違わず。

「それが、単独行動の理由かとも思ったんだが……違ったか」

そこで一旦言葉を切り、ゆっくり壁から背を起こした。
コツ、とブーツが床を叩く音が響く。

「まぁ、わたしとてあの村人と仲良くしたいわけではないがね。ご忠告ありがとう」

ゆっくりと距離を詰める。敵意を出来る限りは表さないようにと務めた、緩慢な歩みではあるが。

「……まぁ、折角此処で会えたんだ。自己紹介くらいはしておこうか。――ルーキ。わたしの名だよ」

ホムラ > 「ああ、慣れ合うなど私には合わないからな。その為だよ。」

考えるような仕草と、続いて己がどのように見えているかという考え。
その考えは概ね正解だ。実際他人との関わり合いは望まない。
それは確かに慣れ合いを好まないという事と、自らの種族を知られない為でもある。

「概ね間違ってはいないんだがな。誰かと慣れ合うのは性に合わないのだ。」

腕を組み、再び視線を外した。ブーツの足音が聞こえるが、別段彼女が動き出した事に違和感を覚える事もない。

「調べている事と直接関係があるわけではないだろうが…あまりまともな村人ばかりでもないらしくてね。気を付けるに越した事はないと思ったまでだ。」

緩い歩みで近付く女性。敵意など感じてはいない。
ただ、正体に探りを入れようとするなら顔を逸らす事になるだろうか。

「ルーキか…――私は『スレイ』だ。王都の冒険者ギルドに所属している。」

ルーキ > 「言い切るのか」

合わない。その言葉を聞けば微かに眉が持ち上がった。
こうして見ているだけでは彼女がどのような容姿を有すか、どの種族なのか等分かりようもないのだが。

「……まぁ、気持ちはわからなくもないが。――…そうだな」

少し視線を逸らす。名と、冒険者ギルドの所属という情報が聞こえてくれば――
室内に落ちていた紙切れを拾い上げ、そこに何やら書きとめて。

「……わたしは平民区に住んでいてね。まぁ小さな部屋を借りているだけだが―――」

差し出した其処には、簡単な住所が記されている。
口元には人好きのする笑みを乗せて、受け取られなくても構わないという風に。

「今、キミの意向は聞いた。でも、それでも何かあった時は。……もしくは、人恋しくなったなら。いつでも訪ねてきてくれ。歓迎する」

後者はやや冗談めかしてはいるが。無理強いをする口調とは程遠い、柔らかな声音。

ホムラ > 「ああ、言い切るとも。」

戦い方の相性など、その他要素において合わない。そう断言している。
――もっとも本音はただの怖がりに過ぎないのだが、こういう言い方をしておけばどことなく強そうだ、などというくだらない理由だった。

「理解が早くて助かる。――…うん?」

ふと、何か紙を取り出し記載を始めたルーキの手元へ視線を向けた。
伝えたい事があるならば別に口頭でも問題ないだろうと思ったが――どうやら、その先の言葉にて意図を理解した。

「………ふむ。」

受け取った紙を片手に、兜の傍へと寄せた。
これは住居の位置だろうか、言葉から察するにその住所らしい。
視線を一度巡らせてからルーキへと視線を戻す。表情が見えていたのなら唖然とした表情が彼女に見えていたのだろうが、兜はこういう時に表情を悟らせない効果があるのでやはり重宝する。
しかしこちらからは相手の表情が見える。人好きする笑顔というべきか、どうやら好意を持ってもらえたという事だろうか。

「わかった……覚えておこう。しかし、何故突然?私のような堅苦しい者など招いても面白味はないだろうに。」

純粋な疑問だった。
少なくとも『スレイ』の言動は尖っていて近寄りがたい、と思われているらしいし、実際その通りだと思っているから、出会ったばかりの顔もわからない冒険者に住居を晒すなど無謀な試みだ、と思ってしまったから、でもある。

ルーキ > 「有難い。受け取ってもらえなかったなら、処理に困るところだった」

燃やしてしまうのが一番手っ取り早いが、火に関する魔法は扱えない。
かといってそのまま捨ててしまったり、切り刻んだりするのも安全面ではやや欠ける。
内に潜む本音、理由等知る由もない故、己の目には今のところ相手が望む通りの印象をもって映っていた。

「……ふっ。言っただろ? わたしは物好きなんだ」

無謀な試みと思われようが、少なくとも己は――交流に値する、もとい信用に値する者と認識した。
仲良くなりたいという邪な思いこそあれ、冒険者と繋がりを作っておくのは決して損となることではないと。

ホムラ > (そこまでしてボクに渡す意味あったのかなぁ……いや、まぁ、いいんだけどさ。)

視線を二回程、紙とルーキへ向けつつ小さく溜息を零しながら、手甲のままでありながらも慣れた手付きで丁寧に紙を折り畳み、ローブのポケットへと仕舞い込んだ。
処理に困る程なら自らに渡すのは割と賭けだったのでは、などと思いながらもそうだと言うなら尚の事無下にも出来ないと思った故の溜息である。

「……一本取られたよ。まぁ、そうだな。何かあればお邪魔させて頂こうか。」

すっかり意表を突かれ、敵意どころか友好的な態度を取り続ける彼女に肩を竦めて僅かに笑みを零す。
確かに冒険者にとっては情報も命綱である。ともすれば繋がりは多少なりあっても損には成り得ないだろう。まして己のように他人と接触をあまり望まないタイプであれば、逆に信頼できる部分もあるのかもしれない。
そう考えて自らを納得させつつ、ならばと反対のポケットに手を差し込むと紙を取り出した。

「ならば、君もこれを持っていくと良い。住居というわけではないが、主な拠点にはなっていてね。」

折りたたんだ紙、手渡そうとする。
それには王都の冒険者ギルドの場所が書かれていて、同業者であるというなら何かの役に立つだろう。

(一方的に教えられたまま、というのもちょっと格好悪いしね。)

そんな意地のようなものもあった。

ルーキ > 溜息が耳に届けば、少し驚いたように瞬く。
とはいえ一旦差し出した紙が仕舞いこまれるなら、再びと緩い微笑を口元に乗せて。

「……無理に、とは言わない。よく考えればわたしの腕もキミに見せていないしな。何かあれば」

力になるよ、と頷いた。
信頼されるか否か等は確かに重要ではあるが。
返すように手渡された紙を開き、其処に書かれた情報に目を通した。ポケットへ仕舞いこむ。

「……なるほど、ギルドか。ありがとう。此方も何かあれば、寄らせてもらおう」

相手の内に宿る意地等読み取れぬから、あっさりと素直に受け取るのだ。

ホムラ > 「何、捨てたりはしないよ。その時が来たら頼らせてもらうとしよう。」

受け取った物を無下にすることもないだろう。場所を教えてもらっただけで、絶対行かねばならないという強制力があるわけでもない。
気が向いたら――それだけの事なのだから、無理にどうこうする話ではないはずだ。

「それはお互い様だ。私の実力とて君は知らないわけだ。そしてそれを理由に拒否する話しでもないからね。」

力になるという言葉に対してはありがたく利用させてもらおうと頷き返す。
信頼関係があるかと言われればまだその段階ではないが、少なくとも信用に値する相手ではあるらしい、と思った。勿論『スレイ』としてではあるのだが。
此方の渡した紙は受け取ってもらえた様子を見ると、とりあえずこれで相互に偏ってはいないかと思う事とした。

「そうしてくれ。何ならギルドに所属するのも手だろうからね。」

素直に受け取ってくれて幸いしたとは思う。下手に勘繰られると『素』が出てしまいそうだったから。

ルーキ > 「それは何より。…まぁ、何も無いに越したことはないがね」

勿論、何かあった時に限定することもない。
暇を持て余した時でも――とは思う所ではあるが、それは望み薄だろうと勝手に考えてもいる。
総じて警戒心に欠けていると言われたとて反論は出来ないが、それはさておき。

「……確かに。わたしとしては今度会えた時にでも、手合わせしてみるのも悪くないと思ってはいるよ?」

くすくすと肩揺らして笑う。
此方はあながち冗談でもないのだが。

「あぁ。……いや、ギルドに所属するのは遠慮しておこう。面倒だ」

ホムラ > 「そうだな。面倒事が無ければそれに越した事はあるまい。」

用が無くても、という考えは今のところ『スレイ』にはない。
勿論呼ばれれば赴くだろうが、自ら足を運ぶにはまだまだ距離が遠いと言うべきだろう。
警戒心の塊のスレイと警戒心をあまり持たないルーキは少々対照的なのかもしれない。

「手合わせか……ふむ、まぁ確かに実力を確かめ合うにはそれも一つの方法だな。」

しかし、勝敗はルーキに傾く可能性が高い。
どちらかと言えば攻撃を受け、反撃して薙ぎ倒す戦いになる。
圧倒的な防御による圧倒戦術となるので、魔法も戦闘術も可能なルーキは己には恐らく優位に戦えるであろうから。

「面倒?…ああ、君が所属していないのはそういう理由があるのか。」

確かに組織で活動するのは苦手な者がギルドに所属せず単独で動いているという。つまりこのルーキも同じ理由なのだろうか、と推測した。

ルーキ > 「冒険者というのは得てして、面倒ごとに巻き込まれやすいものだがね…」

此方も特に、用が無ければ呼ぶことはしないのである。
対照的ながら、踏み込んでいく己に対し寛容に相手が接してくれるのは些か幸いと呼べるのやもしれず。

「……まぁ、いずれにせよ次に会った時の話さ」

愉しみだな、と笑みを交え語る。
しかし戦いが好きなわけでもないから、純粋に手合わせという行為自体に楽しみを見出しているのだと相手は察せるだろうが。

「まぁ。そういうことでもあるし、それだけというわけでもない。……複雑な理由でもないがね」

やや言葉を濁す。とはいえ、絶対に言えないという理由でも無いから、問われればあっさり口にすることは間違いなく。

ホムラ > 「首を突っ込む職業だからな。それは致し方ない事だ。」

冒険者を遣っている以上危険は隣り合わせ――恐らくどのような冒険者もそれは覚悟の上の事なのだろう、とは思う。
踏み込んでくる相手を、己の正体に近付けない程度のあしらい方で対応しているのは幸と言えるか否かは不明だが。少なくとも己の話し相手になろうとしている相手を無下にする事もない。
他人と話す事自体、あまり得意ではないにしろ。

「ふむ……そういう事なら考えておくとしよう。ならばそれまで、お互い無事に居たいものだ。」

己の実力を試すという意味合いにもなる事から、決して損ではない。
だとするなら互いが出会う前に朽ちてしまうのは不本意である為、であれば互いが途中で野垂れ死にをしない事を祈るとした。

「……まぁ、あまり踏み込むまい。私も詮索されるのは得意ではないからな。自らが苦手な事を相手にするものではない。」

何か理由がある、それだけわかれば充分だった。――何より、自らが色々と隠している身で他者の事情に踏み込むのは賢いとはとても思えない。
だとすればこの話を深く掘り下げるのは己の考えとして誤りである。

「――さて、村に戻るのであれば…折角の縁だ、村までは共に行こう。どうする?」

そろそろ良い時間にもなってきた。どうするかと問い掛けつつ首を傾げて見せた。

ルーキ > 「それを恐れていては、冒険者なんて出来ないさ」

覚悟の上。王族の身分を投げやって冒険者たる暮らしをしている己にとっては愚問の類である。
あしらわれているにせよ、こうして会話を交わしている。それだけでも幸と呼ぶに足るのではないか。

「……そうだな。せいぜい、身の回りに気をつけるとしようか」

野垂れ死にこそ、最も避けたい事柄であることに違いはなく。

「……有難い。いずれ機会があれば……まぁ、改めて話すようなことでもないがね」

此方も、更に踏み込んで隠された事柄を掘り崩す心算は毛頭無い。
いわばお互い様、という表現がぴったりなのかもしれず。

「――…そうだな。……それじゃ、お言葉に甘えて。ご一緒することにしよう」

言えばローブを引っ張って身なりを整え、誘いには有難く乗ることにする。
すっかり暗くなってしまった窓の外を見遣り。

ホムラ > 「それはご尤もな話だ。」

実際その覚悟無しには冒険者など勤まらないし、それなら冒険者などやめて別の働き口を探した方が無難だろう。勿論、自分のような特殊な理由がある者はまた、別なんだろうが。
久々に会話らしい会話を行えた事に、内心安堵を覚えてはいた。
未だに他人に対する不信感は払えていないが、こうして兜を被っている己に対して信用を寄せてくれている相手である以上、それを表に出す事はない。

「好奇心で色々と見て回っているのなら尚更だ。私も行動こそは別行動ではあるが、冒険者ギルドとしては完全に単独というわけではないからな。」

危険である事は互いに変わりのない事だが、彼女はそういったサポートもないという事なのだから、念のための忠告である。

「ああ、そうだな。その時は――……いや、今は止そう。」

ふと、思わず素の言葉を発しかけたのはある意味誰か打ち明ける存在を求めているからなのか、否か。
どちらにしても今話すような事でもない。そう思えばこれもまた次の機会という事になるだろう。

「そうしてくれ。……折角久々に、仕事以外の話が出来た、せめてもの礼だ。」

相手が準備を整えるのを見届けると、廃屋の出口へと近付き、扉をゆっくりと開き、マントをやや正面に掲げながら前に出た。
――周囲に魔物や盗賊らしき気配は何も無いようだ。

ルーキ > 「はは。……まぁ、既に目をつけられているわけだけれどね。全く難儀な話だ」

思い出すは魔族に目をつけられた先日のこと。
あまり詳細を此処で口にする気はないし、そもそも今日知り合ったばかりの者を巻き込みたくもなかった。
忠告は素直に受けることとして――ふと。紡ぎかけ、しかし中途で取り止められた言葉には思わず首を傾げる。

「……なんだ? ……まぁ、いい」

問いかけて、此方も口を噤む。
無理に聞き出すことはない、次に会えた時にまとめれば良いのだと。そう判断した故。

「……礼なんていいのにな。わたしも久々に楽しかったし、いわばお相子だよ」

廃屋の扉が開かれる。
――気配は無いのを確認してから、相手に続き外へ出ようとして。

ホムラ > 「…?なんだ、厄介事に巻き込まれてるのか。」

何かあったらしいルーキの様子に再び首を傾げる。
特に聞き出すつもりはなかったが、それは難儀な事だな、と思う。
冒険者によっては人間同士の問題に巻き込まれる事もあるらしい。そうだとすれば大変だと思いまするが、手助けにはなれないだろうなと考える。

「いずれ時が来れば話そう。いつになるかはわからないけれど。」

そう一言だけ告げた。
自らの事を話す相手に相応しいかどうか。疑うわけではないが、判断はしなければならない。
己がどういった存在であるのか、この世界でどのように見られているのか理解しているが為に。

「何、これもまた己の満足感を満たす一巻に過ぎない。気にせず受け取ってくれ。――問題なさそうだ。それじゃあ、往こうか。」

暗闇の中、魔法書を取り出して周囲を照らす炎の魔法を展開した。一時的な魔法だし、自らの魔法ではなく魔法書の効果である為自由に操作は出来ないが、村までは持つだろう。
――その後、他愛もない話をしながら、ルーキをゾス村の宿泊施設をへと送り届けた後、自らもまた無人の宿泊施設の方へと戻って行くのだった。

ご案内:「ゾス村内廃屋」からホムラさんが去りました。
ルーキ > 「……そんなようなものだね。いや、気にしないでくれ」

そう言葉を返し、困ったような表情で肩竦めてみせる。

「……そうか。…それじゃ、その時が来るのをのんびり待つことにするさ」

判断をされるのなら、取り繕うことはしない。有りの侭の己を見て判断をすれば良いと、そういう考え。
誰にでも対等に、平等に。そのような意志、心構えが相手に伝わるのはいつ頃になろうか。

「……そうか。――なら、有難く受け取っておこう」

展開される炎の魔法に、少しのみならず感心の眼差しが再び相手へと向く。
他愛ない会話を繰り広げつつ、村まで送ってもらえば。去り際に深く一礼をして、宿を借りに向かっていった―――

ご案内:「ゾス村内廃屋」からルーキさんが去りました。