2022/03/04 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場 天幕場」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > ハテグの主戦場 野営地 天幕場

ハテグ 妖精の丘と謡われた場所はもう草花や大樹が似合う場所ではなく
肉と火薬 鉄と血 の場所と化している。

怪鳥が躯が放っておかれていることを嘆き、騎士であるならば弔いを命じるだろう。
自国の兵を悪戯に放置し、家族の元へ首だけでも返そうとはしないことを、許さない。

頭上ではどちらの死体にありつけるのかと、灰蝿鳥が太いくちばしの内側
肉の味を想起させていることだろうか。
羽毛の一本もない貌面は、盗賊よりも墓荒らしが似合いの面構え。

ハテグの群れる場所 肉の有りつける場所
そう認識されてしまっているのだ。

救いは、それが野営地にまで領域を広げていないことだろう。
死体好きな鳥らは、ここで死体が増えることはないと知っている。
死体が出たとしても、焼かれるか埋められるかをして病除けをする。

故にここの頭上に鳥の影はない昼。
現在互いに小競り合いしかないと言われている場所は静かなもので
どちらも構えを見せることがない。
無論どちらかが仕掛ければ、事は始まるものの、先日も殺し合いをしたばかりだ。
メイラ自身も、今日は貪るような気構えは見せておらず
自身の愛馬の一頭 首無し その付け根を、銅板で蓋をされた妖馬 首無し馬を愛でている。

「オーイ……、オーイ……。」

首から上がない 見えているのか 聞こえているのかもわからない
忠実なのは主であるメイラにだけの首無し馬。
首の残りを撫でられ、鎧装束を身に着けていない馬の毛並みを撫でながら
尾を振り、側面をこすりつけてくる。
且つてそこにあっただろう、葡萄のような瞳はなく、鼻息すらない。
それでもここで立ち、主の剣と槍を真正面から振るわせるという利点を持つ。

メイラ自身、鎧姿ではなく今は黒いパンツスタイル 鎧の下の中着姿
腰に一本の鞘と柄が見えるだけの少し身を休めている姿だ。

「お前も、わたくしと同じ 暴れるときにしか魅せられないものですわね。」

体をこすりつけては、メイラの体温を求める首無しの愛馬と寄り添いつつ
ギザ歯の笑みは三日月 繋がる人と獣との触れ合いの中で、首筋を撫でて愛で。