2017/09/23 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にフォークさんが現れました。
フォーク > 預かった兵士は騎兵五百に歩兵二千五百。およそ三千の部隊だ。
これが一介の傭兵フォーク・ルースが最も活用できる兵数だった。

調練だけは厳しく行った。
激しい調練の途中、五名が負傷して戦線に立つことはできなかった。
しかしその甲斐もあり声を出さず指揮棒の動きだけで的確に指示を出すことが可能になった。

(ほんじゃ、いくか)

フォークが天に伸ばした腕を前に突き出す。目標は数十メートル先にいる敵軍。兵数はおよそ倍。
およそ三千の軍が一斉に敵軍に襲いかかった。
軍と軍の激突が起こり、血の嵐が渦巻いた。

「おおっ!」

温かい血が顔にかかったフォークは思わず叫んでいた。
生と死を分かつ最前線で、敵と味方の血が混ざり原始の野性が目を醒ます。
この高揚が男が戦場から去れない理由なのだろう。

「ふは、ふははははは!」

男は自分が笑いながら敵を殺していることに気づいたのは、巨躯が朱に染まった後だった。