2017/02/08 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にサロメさんが現れました。
■サロメ >
「残っているものは分かれて周辺の哨戒にあたれ。
生き残りがいたら捕虜として連れ帰るぞ」
戦闘の終わった主戦場を歩くは第七師団の副将軍
北方との小さな小競り合いは続いていたが、自分達が駆り出されるのは珍しい
特に自分、サロメの小隊は対魔族特化が著しい
僅かな不安こそあったが特に被害は出さずに勝利を納めた
部下に命令を下し、自身も戦場の哨戒任務に当たる
■サロメ >
「(騎乗戦も久しぶりだったな)」
騎装馬に跨って戦場を駆ける
大規模な戦闘自体も久しぶりだったが、懸念するようなブランクは感じられなかった
戦場に転がる折れた剣や打ち捨てられた弓を見れば、僅かに目を顰める
魔族との争いが続くのに尚、人間同士も争う
国の上の人間は、今の状況をどう考えているのか……
ご案内:「ハテグの主戦場」にロレンスさんが現れました。
■ロレンス > 夜の闇に徐々に広がる血の匂いは、戦場に染み込むように強くなっていく。
彼女の進む先には、彼女たちが敵と称した人間達が躯となって転がっている。
まるで、定規を引いてカッターナイフを滑らせたかのように、綺麗な断面を描いて切り裂かれた人間達の死骸が。
「……おや、まだ居たのか」
貴族の様な装いにはところどころ返り血が掛かり、銀髪の下からは血の様な赤く暗い瞳が彼女を捉える。
片手には瞳と同じ色を宿した片刃の剣、しゃりんと刃をすべらせる音を響かせながら鞘に収めていく。
それでも、魔族特有の闇の魔力の気配は溢れていた。
剣の試し切りに来たところだが、随分と美しい女性と遭遇したものだと思いながら、柔らかに笑う。
場所が場所なだけに、場に合わぬ表情だろう。
■サロメ >
「───どうした?」
馬が何かを察知したように足を止め、暴れる
興奮している…?
何かが先にいるのか、馬を降りて剣の柄に手を添えながら足を進める
……転がる他国の兵士の死体
そのどれもが、鋭利過ぎる切断面でもって斬殺されている
このような芸当の出来る人間が第七師団にいただろうか?
その答えはすぐに目の前に現れた
「兵士、には見えないな。
それに瘴気が強い、人間ではないな。貴様」
対魔族専門の部隊、その直感も嫌というほど働く
目の前の相手は、少なくとも非人間であると
警戒した視線を向ける
■ロレンス > 警戒した様子で視線を向けられても、動じることはなく、口を開く。
「ご明察だ、私は闇夜に栄えし始まりの一人……君らがいうところの、吸血鬼の始祖だ」
仰々しい答え方をしつつも、思い出したかのようにその言葉を砕いて語る。
浮かべる笑みは、嘲笑うというよりは、愉悦に歪んでいるようなものだ。
「私の名はロレンス、始祖の一つ、ベルクバイン家の当主だ。君の名を教えてもらえるかな? 凛々しい姫騎士殿」
戦場で向けられる女の鋭い視線、近年では感じることのなかった張り詰めた空気すらも楽しくなる。
彼女へ向ける視線は、美術品でも見るようにその姿をじっくりと楽しんでいた。
■サロメ >
剣、その鞘が結露し、冷気が溢れる───
携えたその剣もまた相手を警戒しているのだろうか
「人同士の戦場でヴァンパイアの始祖を出会うことになるとはな。…馬が怯えるわけだ」
その丁寧な名乗りは余裕の現れか
こちらが警戒しているのは伝わっているだろうに
動じる様子もなく、優雅さすら感じられる
「……姫騎士などという名は私には相応しくないな、ただの剣士でいい。
第七師団副将のサロメ=D=アクアリアだ。
…挨拶を交わしておいてなんだが、貴様と邂逅した以上見逃すわけにはいかない立場にある」
厳しい視線を送り続ける
向けられる赤い視線と僅かにその視線がズレているのも警戒のうちだろう
■ロレンス > 剣から感じる力は、冬の夜など及ばぬほどの冷気を感じさせる。
逆に言うならば、それだけの剣を従えられる彼女の力量に、感心したように笑みを深めた。
「それは失礼…用事以上の事をするつもりはなかったのだが」
変わらぬ貴族然とした態度で語りかけながら、苦笑いを見せる。
相反して、警戒を緩めることなく、固い言葉で答える彼女に、そうかと言いたげに何度か頷く。
「第七師団か、噂には聞いたことがある。そこの副官がこうも美しいとは…戦場で傷物にするには惜しいものだ。砕けたガラス細工は、そうそう直すことなど出来ないだろう?」
魔族だろうと人だろうと、その欲望はどす黒く、何かを食いつぶす。
彼女を見ながら、そんな毒牙にかかる未来が浮かべば、緩やかに頭を振りながら呟いた。
「そうか…では、サロメ……君はどうするつもりだ? 君の敵を切りはしたが、君の仲間を切っていない私に…何をすると?」
視線をずらしながら答える辺り、魔眼などの瞳術を警戒してのことだろうと察していく。
見た目とは裏腹によく出来た娘だと思いつつ、手にしていた剣に掌をかざす。
すっと撫でるように滑らせていくと、握られていた剣は手品のように消えていく。
「生まれ落ちて数十の年月しか生きていないだろう君でも、そこまでは愚かではないと思うが」
彼女の言葉の意味することはだいたい察していた。
ただ、敢えてそれを口にしないのは遠回しにやめておけといっているようなものだ。
変わらず楽しそうに笑う彼の言葉をどう受け取るかは彼女次第である。
■サロメ >
伝わってくることがある、この相手にこちらを明確に攻撃する意思はない
直感にも似たそれに確信をおいていいものかどうかは悩ましいところではあるが
「言いたいことはわかるさ。
しかし立場やプライドが、時として感情よりも重いのが人間でもある。
貴殿に争う気がないというのならば───」
すらりと剣を抜き、真っ直ぐにロレンスへと向ける
「大人しく私に捕まることだ」
こんな出会いなどなかったと、互いに背を向けることはできた
しかしサロメの高潔な精神はそれを許さない
戦場に置いて剣を携える剣士としての自分に嘘をつかせることはできない
──こんなだから、頭が固いだのと将軍に言われるのだろうと、内心で小さく自嘲する
■ロレンス > 剣を向けながら彼女が選んだ答えは、自身の居場所が故の対峙。
何度か目を瞬かせた後、沸き立つようにクツクツと笑いを抑えながら、両肩が小さく跳ねる。
「ふふ……ははっ。何時の時代にも君みたいな高潔な女性はいるものだ」
何故か彼女の言葉が、彼を笑わせる。
過去の記憶にある、姫騎士と全く同じような受け答えをする彼女に、この瞬間すらも懐かしんで楽しんでいた。
ゆっくりと笑いを抑え込みながら、徐々に眉をひそめていく。
「ただ、だからこそ…人の闇の餌食にされていないか、心配になる」
守るもの、立場、等など、彼女の力では及ばぬ弱みを振りかざし、穢すものもいるだろうと。
その言葉を紡ぎながら指を鳴らすと、彼の足元から広がる魔法陣が二人を取り囲むように範囲を広げていく。
蝙蝠の翼で花弁を象った薔薇の紋からは、特に危害を加える様な力は発せず、鈍く光るだけだ。
「すまないが、捕まえるとすれば私の方だ。男は女を射止めることこそ…人生最大の狩りだ。まぁ…やめろと言っても君は聞かなさそうだ。君の矜持に付き合ってもいいが、私の戯れにも付き合ってもらおうか?」
それはこのための印だと、すっと足元を指差す。
続けてその指先は彼女を指し示した。
「決闘として受け取らせてもらおう。君が私を退けたなら、君に力の置き土産をして去る。使うか使わないかは、君の自由だ。但し、私が勝ったら…一夜と共に、妾の印を打ち込む。とはいえ、君を縛り付けるつもりはない。儀式のようなものだ」
それでいいか?と言いたげに彼女の様子をうかがいながら、魔力を身体に巡らせていく。
殺し合いではなく決闘、それなら生死を掛けずに済み、彼女の生真面目さも納得ができるだろうという考えだった。
■サロメ >
「光の理想の影には闇が佇む、そんな現実はいくらも経験済みだ。いらぬ気遣いだな」
差し向けた剣をくるりと手元で回転させ、斜型へと構える
盾を持たないその構えはどちらかといえば前傾に寄る、攻撃的な型にも見えるだろう
「逃げさないと宣言したのは私のほうだからな。
貴様に一夜を預ける気もないが、従う気がないならこちらとしても吝かではない」
足元に展開された方陣、
警戒用に練り込んでおいたアラート魔法が発動しない、つまりこちらに敵意を向けた攻撃ではない
おそらくはこの『決闘』を邪魔させないためのもの
「(正しい判断だな、部下がそのうち哨戒から戻ってくれば多対一になる)」
とはいえ、そもそも助けをあてにしているわけでもなく───
出会いながらにして見逃せば第七師団副将としての沽券に関わる
それは第七師団自体の存在意義に異を投げかけられる隙にもなることだ
「───はぁぁっ!!」
裂帛の気合と共に、冷気を纏う長剣が鋭い突きを真っ直ぐに繰り出す───
■ロレンス > 「それは良くない。砕けて粉になる前に奪いたくなる」
気の強さすら楽しそうに受け答えしつつ、攻撃に傾けた構えを見やりながら初手を考えていく。
「いいや、もう君は私の言葉に従った。君が意図しなくとも…これは成立の証だ」
彼女の察する通り、他者の介入を遠ざける力を持つ魔法陣だが、もう一つは決闘の対価を差し出させるための楔でもある。
彼女が従わずとも、それは刑のように執行されるのだから。
「では行こうか、ミノタウロス…」
その一言と共に、ズンと彼の足元が僅かに沈んだ。
地面にひび割れた深い足跡を刻みつつ、彼の背中に幻影が浮かぶ。
筋骨隆々な身体を持つ牛頭鬼が浮かび上がり、低く周囲の空気を震わせる雄叫びが幻影から放たれた。
「はぁっ!」
細腕を全力で地面へと振り下ろすと、地割れの如く、地面が裂けながら赤黒い決勝の交じる岩が隆起し、彼女の方へと一直線に伸びる。
冷気の突きへ迎撃を放ちながら、地面に突き立てた拳は、地中内で何かを握りしめた。
■サロメ >
「───!?」
その風貌から剣を使い立ち回ることを予想したが…
目の前に出現したそれは剛力の象徴とも言える幻影だった
吸血鬼の始祖、戦闘経験こそなかったものの…一般的に認識するその性能とは異なる挙動だ
「くっ…」
牽制の突きは迫り出した岩塊に防がれる
この一撃で決まるとは思っていなかった故に体勢の立て直しは一瞬、即座に小さく後ろへ跳び、魔力を練り上げる
「面白い。これならばどうだ!!」
──この戦いを既に"面白い"と感じてしまう自分に、第七師団に染まってしまったなと内心苦笑を讃えながら…
鞘に剣を納め、練り上げた魔力を刀身へと注ぎ込み増幅する
そして抜き放つ時には大気を凍てつかせる魔力の刃が、大地を白く染め上げながらロレンスへと向かう──!
■ロレンス > 剣は彼にとって、強力な武器となるものだ。
それを直ぐには抜かないというのも、彼女には強すぎるという、一つの加減じみたものだが…気付かれたら怒りそうだと、内心では思っている。
豪腕の一撃を飛び退いて回避されると、彼女が追撃へと移ると同時に、地面から何かを引きずり出す。
大地の割れ目が崩れるように広がり、岩と水晶を倒しながら姿を表したのは、身の丈ほどある巨大な戦斧だ。
それこそ、ミノタウロスが軽々と取り回すような巨大なモノを、片手で引っぱり上げれば、両手で握りしめ、縦に振り下ろす。
ゴォァッ!!と暴風の様な風切音を響かせ、魔力を凝縮された鋭い飛刃となって、魔力の刃へと激突するだろう。
属性こそ纏っては居ないが、それを補って余りある破壊の魔力が冷気を潰そうと牙をむく。
「先程の隆起は…この斧を引き出すための余波だ。注意するといい」
先程のは攻撃でないと明確に彼女に伝えつつ、斧の柄を肩に担ぐ。
巨躯が振り回す戦斧を、細身の彼が片手と肩で支える姿は、傍から見ればかなりアンバランスだろう。
■サロメ >
「ウォーアクスとは、最近では使う者も珍しい骨董品を持ち出してきたな」
好んで使う者はまだいるが、戦場での主戦力とは言い難い巨大な斧
とはいえ、彼が使うそれがそれらとは比肩されるべきものではない筈だ
その証拠に十分な魔力を注ぎ込んだ一撃は容易に撃墜され霧散している
得物を見比べても、力の勝負は分が悪いということだ
「ならば細工を弄するぞ」
再びレンジを広げ、同時に圧縮詠唱による魔法式を解く
剣に朧気な光と刻印が浮かぶ、この剣は魔法の触媒としても機能するようだった
「開け、氷国の白扉───!!」
サロメを中心に、地面が白く染まってゆく
大気中に冷気が氷の刃を作り出し煌めく様は美しくも残酷
この領域を突破し距離を詰めるだけでも多くの斬疵と凍傷を被る、所謂範囲攻撃魔法の一種か
■ロレンス > 「彼らのお気に入りでね」
自身に宿した力は、その昔に正面衝突の決闘で打ち負かした魔物の力だ。
その象徴たる一つとして、彼らが手にする戦斧は、剛力の証と言ったところか。
力による斬撃が彼女の魔法刃を切り裂けば、魔法での動きへと変化していく。
なるほどと納得しながら、斧を横へと構えれば、取り出したばかりの斧を無遠慮に投げ放つ。
斧が横回転しながら彼女へと迫り、当たろうものなら大怪我どころではないだろう。
逆に言えば、どうにかするだろうと力量を込みにした一撃だ。
「次は君の番だ、カトブレパス…」
荒々しい魔力の波がすっと消えると、穏やかな水面のように揺蕩う魔力が彼の周囲を巡る。
彼女が白い範囲を広げ始めたところで、その両目が彼女を見つめた。
両目には何かの文様が浮かび上がり、彼の背後には一つ目の獣の姿が浮かび、声なく彼女を見つめて消える。
彼女は気付くだろうか、瞳を見ていけないのではなく、瞳に囚われてはいけないことを。
■サロメ >
「!?」
捨てた!?
最初に剣を手にしていたことから、主力ではないと予想はしていたが…
「く───」
大きく跳躍し斧の投擲を回避する、が
練り上げた魔力とのリンクが消え、徐々に凍結領域がその幅を狭めてゆく
着地と同時に背筋に冷たいものを感じる
彼を見ればその視線に、何かしらの魔力を感じて瞬時に腰元から丸まったスクロールを引き抜き、魔力を循環させ発動する
スクロールが燃え尽きると同時に循環される、一種の魔術…
「(スクロール形式のレジストで防ぎきれるか)」
凝視に近いものだと思ったが、どうやらそれを超える力
氷の魔法に特化している自分には瞬時に抵抗の魔術を使う技量はない
防げればすぐに攻撃に移れるようその手を剣の柄にかけ、次に備える
■ロレンス > ミノタウロスの特性は怪力と堅牢だ。
しかし、彼女の冷気の範囲に入れば、怪力を当てるのも難しく、堅牢さも冷気の前では役に立たない。
ならば、適材適所に力を選ぶと斧を簡単に投げ放つ。
「避けたか、正解だな」
放たれた斧は彼女のいた足元の地面に深々と突き刺さり、結晶と変化して砕け散る。
赤黒い水晶の粉は、血に似た香りを漂わせながら淡い光を放って消えていく。
そして、消費も多いカトブレパスへ力を切り替えると、彼女の選んだ身構える構えに、苦笑いを浮かべた。
(「生真面目さが仇となったな」)
瞳術として力が発揮されるところを打払い、カウンターを入れる。
定石通りの手堅い答えであり、最適解とも言えた。
しかし、瞳を合わせるのと瞳に囚われるのでは回答が異なる。
動き回り、視野から逃れつつ戦うのが最適解の中、彼女の選択は逆となった。
「さて、どうなるか」
ぱちりとシャッターを切るように瞳が瞬く。
彼の視野に収まったままであれば、視野に収まった存在の時を止めてしまう。
彼女も、剣の時も止まるが…問題は彼女のスクロールだ。
視野外にこぼれ、燃え尽きるなら一瞬意識が飛んだような錯覚で意識を取り戻すだろう。
しかし、視野内で燃えようとしていたなら…その燃える動きが止まる。
ここが大きな分岐点だろう。
■サロメ >
不覚と言えば不覚
初見では見抜けない、恥ではないといえば慰めにもなるか
古の魔獣の瞳にとらわれその動きは停止する
スクロールがその役目を果たすのが僅かに遅かった
剣の柄に手をかけ、ロレンスを睨めつける表情を保ったままに、その時を止めていた
■ロレンス > ぴたりと動きを止めた彼女の様子に口角を上げつつ、懐から血の収められた細い試験管状の瓶を取り出す。
蓋を弾き、中の血を口の中へと注ぎ込み、飲み下すと術分の魔力を回復しながら、彼女の方へと歩み寄っていく。
「さて、邪魔されないようにしておくか」
スクロールを自身の魔法陣の中へと閉じ込めるように包み、念のための暴発阻止を掛ければ、次に彼女の剣へと視線を向ける。
自身に呼応するように冷気を放った剣、これはかなり危険な代物だと察しがつく。
赤黒い魔力を掌に宿し、直接触れぬように剣を彼女の手から地面へと下ろせば、魔法陣の中へ一旦隔離する。
勿論、全てが終われば彼女の手に何ら変わりなく戻るものだ。
「…少々悪戯でも楽しむか」
悪巧みな笑みをにやりと浮かべると、彼女の衣類に手をかける。
袖を通していたコート、背中の大きく開いた上着、そしてスカートと下着類。
それらを魔術で服だけを透過させて、地面に落とすと、中々に恥ずかしい格好になるだろう。
寒くならないように、熱を与える魔法をかけるのも忘れない。
そして最後に、呪文を唱えれば、彼女に発生した効果を再発させるトラップを仕込む。
消費を抑えて時を止める戯れは、争いから、羞恥劇へと舞台を移すだろう。
「さて、始めようか」
元いた場所へと戻ると、停止が解かれる。
剣と服、スクロールを失ったところから再開される奇妙な状態だが。
■サロメ >
「(強力な魔眼ならばレジストできない可能性もある───。
油断はするな、効きを遅らせることは出来る、ならば一太刀浴びせるのみだ)」
ロレンスを睨めつけるままに姿勢を低くして飛び込む姿勢を作る───そこで感じる違和感
否、もはや違和感しか存在しない
着衣は全て地面に落ち、魔剣はその手元を離れて…
「───!!?」
驚きの表情を隠すこともできない、
開けた戦場の中で裸体を晒す異常事態に、思わず自身の身体を抱きしめるように隠してその場へと座り込んでしまった
そんな少女然とした反応を本能が選択してしまうほど、ありえない事態が起こっていた
■ロレンス > 毅然とした表情に、睨みつける瞳。
しかし、ほぼ裸に近い格好。
その滑稽さと現実離れした扇情的な姿に、表情が崩れないように平然を装う。
そして…動いた瞬間、自身の格好に気づいた彼女は、少女に戻る。
「どうした、自ら脱いだのを忘れたのか?」
そして嘯く、満面の笑みを浮かべながら、驚きの表情と幼子が身体を隠すような丸まり方に、ぞくっと嗜虐的な興奮が駆け巡る。
クツクツと楽しげに笑い声をこぼしながら、一歩ずつ、ゆっくりと彼女へと近づいていく。
服を着る時間もなければ、頼るべき剣も今は姿がない。
この状況で彼女はどう崩れていくのか、楽しみで仕方なく、平然と表情を維持するのも大変なほど。
身体を隠そうとしても、彼の赤い瞳はじっと彼女を見つめている。
■サロメ >
「ふざけるな、何をした!?」
どういうことだ、なぜこうなっている?
可能性があるとすれば、その眼だろう
魔眼、邪眼の類の凝視と推察して視線をあわせないようにしていたが、
それ以上の効果をもつ何かだったのか
抱きしめるように身体を隠したまま、見上げるようにしてロレンスを睨みつける
この状態で出来ることなど魔法を練り上げることくらいでしかない
しかしそれも集中力を欠いた今のこの状況では───
■ロレンス > 「私は何もしていないが…? それとも、私が何かした証拠でもあるのか?」
どうやら視野に囚われてはいけないという条件には気付いて居ないようだと、その言葉から察していく。
変わらぬ笑みを浮かべながら、彼女の抗議の言葉に確証を求めていく。
近づいていけば、変わらぬ様子で睨みつける彼女を見つめつつ、人差し指を向ける。
すいっと横へなぐように動かすと、周囲に赤黒い粒子が集まり、小さな水晶状に結合されていく。
「早く私を倒さないと、もっと恥ずかしい思いをすると思うが、それが望みか?」
などと、煽り立てるような言葉を重ねながら、粒子を操る。
彼女の両手首を捉えようと赤黒い光が帯となって迫るだろう。
届けば、手枷状にまとわりついて、後ろ手に拘束してしまおうとする。
隠すことを禁止すればどうなるか、更に更に羞恥を煽っていく。
■サロメ >
「そんな言い分が通るか…!!」
羞恥か怒りか、少し赤みを帯びた肌を懸命に隠す様子はどこかいじらしい
「何が決闘だ、こんな───っ!!」
両腕を為す術なく拘束される
剣を振りかざすための筋力はあれど女の細腕、抵抗が意味を為さない
隠す腕がなくなれば、
細身ながら騎士として鍛えられた体躯、
少女を想わせるような慎ましやかな胸部と、大人で女性であることを示す対照的な下半身が露となる
■ロレンス > 「言い分も何も…君が脱いだ事実には変わりない」
冷静さの仮面が剥がれ、頬や肌が赤くなりつつある姿は、男としてそそられるものがある。
更に不満をぶちまける声が途切れていくのは、両手を抑えられたからだろう。
ボリュームの足りない乳房に、スラッとした腹部から広がりを見せる臀部と、あまり見ない曲線美に、じろじろとその体を眺めていく。
「こんな…何だ?」
問いかけながら、彼女の傍でしゃがみこめば、視野を合わせるようにしつつ、掌が彼女の脇腹を撫でていく。前へと周り、へそを撫でて、スリットの上にある茂みを指先で弄ぶように、くしゃくしゃとかき混ぜるだろう。
「さて、私の勝ちで良いのか?」
抗わないなら、勝敗は決したこととなる。
その問の言葉も、魔法陣の上での駆け引きにおいて重要な答えだ。
認めれば、彼女は彼の報酬にされてしまうのだから。
■サロメ >
「……こんなもので決闘の敗北など認めるわけがないだろう」
脇腹を這う感覚にぎり、と歯を食い縛る鳴らす
───かといってここから巻き返す手があるのかといえば……
言葉ではそう言っても、敗北を心が認めている
差し出されるものは決定しているのだ
■ロレンス > 「なら、続きの戦いでもしようか?」
脇腹を撫でていく掌を遊ばせつつ、更に問いかける。
心の中で彼女が負けを認めてしまった事は、言葉よりも大きな答えとなる。
魔法陣の色が変化し、ルビーのような赤く鮮やかな色へと変わると嗜虐的な微笑みが深まっていく。
「言葉では認めずとも、心は認めたようだな? では早速、報酬をいただくとしようか。一夜と印をだ」
顔を近づけ、彼女の首筋へと唇を押し当てる。
白い首筋に血を啜るための鋭い牙をゆっくりと突き刺していき、牙に滲む痛み止めと媚薬成分が体の熱を煽ろうとする。
それは、血を吸い出され、力の抜ける感覚に快楽を直結させてしまおうとする、刷り込みのようなものだ。
その合間もスリットの上を掌で撫で回しながら、割れ目を指がなぞりあげる。
ずずっ、じゅるとくぐもった水音を響かせながら、美しい彼女の血にじっくりと酔いしれていた。
■サロメ >
「───っ、あ!?」
ぷつ、と感じる一瞬の小さな痛み
続くのは、燃えるように熱くなる自身の下腹部と……言いようのない、快感だ
制約として働くであろう魔法陣の輝きすらも気にならないほどにその肢体は昂ぶってゆく
「う、く……ぅん………」
すぐに茂みの奥からは熱い体液が溢れ、
色づいた唇からはそれに耐えるような小さな声が漏れ始めた
だめだ、堕ちるな
心の中で最後の壁を堅牢に支える
■ロレンス > 無言のままその血を啜り上げるほどに、彼女へは失血の分だけの快楽を煽り立てる。
割れ目をなぞりあげていくと、指先に感じる蜜は、左右の茂みに染み込むほどの溢れていた。
高貴な魂と変わった体つきに線の細さ、中からも外からも感じる魅力は、血の味を濃厚に感じさせる。
片腕が優しくその体を抱き寄せながら密着させ、股の間に自身の体を挟み込ませるようにして、足を開かせていく。
(「では印を入れていこうか」)
身体の恥部を一切隠せない格好にさせれば、赤黒い魔力を指に宿し、彼女の茂みの上をなぞり始めた。
擽るように触っていく指は、妾としての印を身体に刻み込もうと赤黒い線を染み込ませる。
普段は消えてしまうが、彼が望めば浮かぶ妾の印。
外周の円をじっくりと描くと、ジジジ…と魔力が弾ける音を響かせ、その度に陰核や子宮口を嬲るような強力な快楽が流れ込む。
彼の贄に堕ちることに悦びを覚えさせようとでも、いうかのように。
■サロメ > 「く、ふ………んっ……」
ぞくぞくと立ち昇る快楽
身を任せれば心地良いそれに身を委ねれば楽なものだということは知っている
しかし何度も砕け継ぎ接ぎになったこの心は、以前よりも強度を増している
何度も何度も礎を強固に補強してきた、もう堕ちることのないように
はぁっと大きく息を吐けば、ようやくその瞳を真っ直ぐに見据える
羞恥心を煽る、大きく足を広げた格好も受け入れてしまえばそれまでだ
きっと、相手はそれを良くは思わないのだろうと
「…焦らすんだな、手早く済ませてくれてもいいんだぞ」
僅かに震えた声ではあったものの、余裕を感じさせる言葉を向ける
当の女性自身はといえば吸血の強力な催淫効果に屈服しているのが簡単に目に取れる有様ではあるが───
■ロレンス > 鼻にかかった甘ったるい声が響く。
じっくりと快楽の泉に沈めて溶かしていこうと考えていたところに、強がるような急かし言葉が響いた。
顔を挙げぬまま、少し驚きに心が動くも、体の震えや、先程の濡れ具合から強がりに聞こえるのだ。
「は…っ、では遠慮なく…」
そういうと、今度は反対の首筋へ牙を突き立てた。
最初に吸い出したときよりも牙の数が増え、つぷぷと肌を貫く鋭利な歯は、痛みを和らげながら快楽を煽り、失血と一緒くたにする。
指を動かす速度が上がり、円を描き終えると、一つ一つの蝙蝠羽の花弁を描く。
それを書き込む度に、媚薬を体内へ注ぎ込むかのように欲を煽り、一層激しく快楽を押し流す。
同時に、脳裏に響くのは服従を求める声。
『力を抜き、血を差し出す悦びを甘受すると良い』
『女として、快楽に蕩けながら貪られ、卑猥に歪められるのを受け入れよ』
そんな言葉が脳裏に走るだろう。
Yesを求めて何度も響く声は、彼女が否定を紡ぐ度に、体内の奥底を抉りながら導かれる絶頂に近い快楽を身体に走らせる。
電気信号の快楽が、言葉の囁きとともに繰り返され、突っぱねる心を屈服させんと印が書き込まれていく。
書き上がる頃には……その声も、催淫も、狂わせかねないほど強力になるが。
■サロメ >
「───」
そう、遠慮はしないだろう
この吸血鬼は自分を雌へと堕とし込み、快楽に蕩け堕ちさせようとしている
与えられる狂おしい程の快楽も、
堅牢にある精神を屈服させようとする囁きも
大丈夫、"それらは全て"
「……ロレンスと名を名乗っていたな…そうじゃないだろう?
女には、もっと優しく丁寧にするべきだ。私のような女であっても──」
書き込まれる印
その印に重なるようにして、別の印が朧気な光となって浮き上がる
それは遠くない過去に刻まれたもうひとつの印
そう、"それらは全て"経験済みなのだから
「身体がこの有様だ…熱くて、もどかしくてたまらない。
両手を自由にしてくれれば、相応の"饗し"は仕込まれているぞ…?」
熱の篭った瞳がロレンスを見つめる
僅かに腰をくねらせる様は体躯に反して扇状的でもあった
■ロレンス > 強引に書き込むのは久しぶりのことだが、それでも刻み込む事で相手の身体に走る熱は、強烈なのは知っている。
だが、それでも喋り続ける彼女に、普通ではないと察していく。
牙を抜き、舌先が傷口を舐めると、薄っすらと貫いた跡を残しながら穴が塞がっていった。
「印を入れながら、ぞっとする思いをさせられたのは初めてだよ」
先程までとは違う、砕けた言葉遣いで囁やけば、望みどおり両手の拘束を解いていく。
暴れるだろうか、それならそれでも構わない。
陣が広がった地面は柔らかな草で包まれていき、そこへと彼女の身体を横たえれば、慎ましい胸元の先端にしゃぶりつきつつ、二本指を纏めて膣口へと押し込んでいく。
中指と人差し指がうねる様に交互に動き、かりかりと奥底を掻き回し、膣口を押し広げながら、左右に捻れ、胎内を掻き回す。
■サロメ >
「──先ほど貴殿が口にした通りさ、
人の闇の餌食になどとうになっている」
うっすらと浮かび上がって消えた印は3つ
少なくとも3人に同じような状態に貶められているということ
絶望もしたし諦めもした、便器と罵られそれを受け入れた過去もある
それで叩きのめされて強くなったのは、心だ
そこから立ち上がった以上、もうそう簡単に足を踏み外しはしない
抗えないものはある、ならば…受け入れモノにしてやろうと心に決めていたのだ
「──幻滅したんじゃないか? ……んうっ」
しゃぶられた乳首はすぐに小さく突起し、
押し込まれる指先はこなれた柔肉に包まれ締めつけられる
媚薬や印の効果だけでなく、肉壷として開発された女の身体だということは、すぐに理解できるだろう
■ロレンス > 「そうか……それでも気丈に振る舞えるのはすごいことだね」
3つも呪印を重ねられたとなれば、その体にかかる淫らな変化は凄まじかった事だろう。
快楽を受け入れながら、過去を口にできる彼女の強さに、また違う美しさを覚えながら、小さな肉粒をかり、こりと歯の間で転がすように甘噛みしては、吸い付いて引っ張り上げてと刺激を強める。
「するわけないだろう?」
胸元から唇を離すと、少し下がり、広げられた両足の間に顔を突っ込んでいく。
男に滅茶苦茶に貫かれ、汚されただろうスリット。
そこを指で丁寧に小陰唇を押さえながら広げれば、その内側までも覗き込み…唇を付ける。
じゅるっ、ずずっ、と水音を響かせながら溢れる蜜を吸い上げ、振動で揺れる銀髪の先が陰核を擽っていく。
犯され続けた場所を愛でるように吸い付き、舌を伸ばせば肉襞をなぞるように舐めあげていく。
膣口の凹凸を丹念に舌を這わせて、甘くも刺激の強い快楽で可愛がる。
■サロメ >
「そんなことも血肉に変えてやる度量がなければ、
この国で騎士などやってられないということに気づいただけだ」
女が剣一つで身を立てるには余りにも弊害が多く、険しい
それを身を以て知ったのだ、逃れられないのであれば、正面から受ける覚悟が要る
「は、ぁ……っ…。
……さっきは、ああ言ったが、その……
優しくされるのもそれはそれで、気恥ずかしいものかもしれないな……」
幻滅するわけがないと堂々と口にし、拘束を解き小さな刺激と優しい愛撫を続けるロレンスに少々の困惑を覚える
ハの字に曲がった眉が、熱っぽい表情に合わさりどことなく悩ましげにも見える
散々と凌辱されきったかつての身体、
その環境から遠のいたとはいえその秘部は柔らかにほぐれ、蜜を満たしてゆく
身体が待ち望むそれを迎えんために
■ロレンス > 「そう思えるサロメはすごいよ」
普通はそう至る前に潰れるし、心が壊れていく。
並ならぬ地獄を経た彼女に苦笑いを浮かべながら囁くと、愛撫へと没頭していく。
散々汚されてしまったヴァギナへ舌を這わせ、蜜を啜る。
更にうごめいて男を待ち望む体の変化に、ズボンの中が苦しくなる。
ズボンをずらし、さらけ出された肉棒はかなりの太さと長さが在り、ギチギチに反り立ったそれが柔らかな割れ目に押し当てられていく。
「ならその顔を見たいね…凛とした顔が恥じらいに包まれるのは、ぞくっとする」
もっとと強請りながら、覆いかぶさる正常位で肉棒を突き刺していく。
仮首の返しの強いそれが、押し広げる様に侵入すると、奥底の子宮口をコツンと突き上げる。
ぐっと口元を裾で拭うと、顔を近づけていき、重ねる程度の淡いキスを。
何度も重ね合わせる唇に合わせ、腰がゆらゆらと奥を突き上げながら、唇が動く。
綺麗だと、髪を、瞳を、線の細さを褒め称え。
可愛いと恥じらいと控えめな胸元と、甘さへの不慣れさを可愛がり。
男を喜ばす身体の具合と、少々大きな臀部に欲をソソると、興奮を囁く。
キスの合間に、一つ一つ紡いでは、のめり込みながら、膣内をかき分ける肉杭のペースを上げていった。
■サロメ >
自分とて一度は折れ、砕かれ、潰れた
諦めて肉奴隷や肉便器といった不名誉に在り方を預けた時すらもあった
壊れた心の奥底に遺った欠片を拾い上げて貰わなければ、ずっとそのままだっただろう
……だからこそ最後のそのひとかけらを強固に、堅牢かつ柔軟に…命を賭して守るのだ
「…そう嘯く様はまるで人のようだな」
吸血鬼の真祖など、人間から見れば最上級の化物、怪物である
しかし自分に覆いかぶさる彼、ロレンスは、これまで自分を散々道具のように扱った貴族どもよりも余程人間味に溢れているように思えて
「──くっ、ふ、あっ!」
自身を貫くもの、その大きさに薄い腹が抉られる
容易く奥に到達され、甘い声が思わず漏れる。次に向ける眼はうっすら涙が滲んだ潤んだものだ
突かれ、荒くなる吐息が口の端から発せられるたびに
内部に侵入するそれを歓喜の蠢きでもって膣肉が歓迎する
男を悦ばせるためにしっかりと育てられた、淫肉の動きを見せてゆく
■ロレンス > 「人も魔族も生まれが違うだけで根本は変わらないさ、それに…私は愛でる女性が居ないと死んでしまう。勿論サロメも…その一人になったわけだけどね?」
折れぬ心を持つ彼女へ、楽しげにクスクスと微笑みながら動き始める。
細い腰を捕まえ、腹に浮かび上がらせてしまいそうな感覚を覚える肉棒は、ぐちゅ、ずちゅと水音を響かせながらピストンを続ける。
スローテンポながらも、力強く突き上げ、こすりつけて快楽を強め、亀頭が肉の門の隙間をぐりぐりと嬲る。
「いい顔だね…言葉遣いも、もう少し砕けてくれると…可愛くて堪らないんだけどね?」
快楽に途切れる声、何度も何度も突き上げる中、体位を変えていく。
身体を傾けさせて、側位の格好にさせると、片足をぐっと開かせていった。
剣を振るう彼女のことだ、柔軟に身体を鍛えているだろうと思えば、Y字開脚のように股を広げさせ、根本まで埋没させるようにしていく。
「サロメ、自分の足を抑えておいてね」
開かせた足を彼女自身の手で抑えさせて、股を開かせる。
自ら受け入れる卑猥なポーズを意地悪に取らせつつも、抉る角度の変わった肉棒は、仮首を襞に絡ませる。
普通にはあまり当たることのない、子宮口の側面や、くぼみをぐちゃぐちゅと連続してこすり続ければ、肉棒からは白混じりの先走りがこぼれ、脈動の間が狭まっていく。
■サロメ >
「…吸血鬼は条件付きの不死というのが定説だが。
貴殿は随分とロマンチズムのある不死を体言するのだな」
荒くなった呼吸の中で声をところどころ上擦らせながらそう応える
本気なのか冗談なのか嘘なのか真実なのかはわからないが、
はじめから敵対するつもりのない魔族は、得てしてこういうものなのかもしれない
邂逅の時に兵士を斬っていたのも単なる反撃だったか、あるいは…相手が男だったからか
「んっ…はぁっ…v
言うな…我慢してるんだぞ……」
淫らな雌のように、淫語にまみれた痴態を晒すのはもう結構である
それを乗り越えた先にいるのだ、おいそれとそんなことになっては堪らない
姿勢を変えられるとより深く、強く
ロレンスの男性自身が潜り込み淫靡な水音を耳に届かせてゆく
「ひうぅッあ、あァッvはッぁ、んぁっ…v」
元より吸血の効果も含め昂ぶっていた身体である。断続的な嬌声が漏れ出すのには時間はかからなかった
■ロレンス > 「私自身が美しいと思えた女性の血でしか、糧にすることが出来ない。サロメの血はとても美味しかったよ、中も外も全て美しいよ」
上擦った声に、こちらも興奮と熱で掠れた声が囁きかける。
体質状、誰の血でも満たせるわけではない飢えは、こうして甘く可愛がらないと、得ることが難しい。
繋がったまま腰を振りたくり、起伏の薄い胸元に顔を埋める。
「私の印を刻んだ女性は…私の贄といったところかもしれない。けれど、その分、たくさん愛する。贄姫なんて呼んだりするけどね?」
固く膨らんだ蕾に吸い付き、左右交互に転がしながらも、囁くのは甘くもアブノーマルな繋がり方。
彼女へも同じように貪る分、愛でるのだと囁きかけて、ごりごりと肉棒は執拗に奥を可愛がる。
「……嫌った輩は知っているのに、私が知らないのは許せないな。サロメの卑猥な部分も全て…知りたい」
我慢を突き崩したいと強請りながら体位を変えると、どろどろの蜜が更に深く弱い場所を擦り上げる。
顔を胸元を、そして結合部と、赤い瞳が欲をソソるポイントをなぞり、熱のこもった吐息が溢れる。
「このまま連れ去りたくなる…屋敷に閉じ込めて、愛らしく飾りたてながらね」
どろどろと彼女の熱とは違う、彼の先走りの熱が子宮口を淡く焼いてい。
限界は近いのか、脈動の合間はかなり狭まり、小刻みな腰の動きで亀頭を粘膜に擦り付け、吐き出すための腰振りを繰り返す。
■サロメ >
ヴァンパイアは処女の生血を好むという記述をよく見るが…、
個人的趣向で多いに幅がある、と文献に注釈を加えておこう───
喘ぎと嬌声のおかげで外に出ることのなかった言葉は胸のうちに押し込める
囁き、乳首への愛撫、奥を優しく抉るような抽送
「ひぐぅ゛ッvぁが…ぃ゛ッ…う゛っ、ひぅッ!vは、う゛ぐ、ぅ゛ッv」
昂りを隠せず声に交じる色は強くなる。ただしどこか、一つだけは突き崩せない
「ひはっ、ふ、ぁッ…そ、そうだな、それは…──残念、だな。でき、ない…。
私が剣を置く時は───死ぬ時と決めている……っ」
そして、その剣は魔族を斬る為の背中へと預けた
■ロレンス > 限界が近づくほどに交わる中、くぐもった悲鳴に興奮しつつ、ラストスパートを掛けるように肌がぶつかりあう乾いた音を響かせた。
熱く泥濘んだ胎内に、肉棒は今にも精液を吐き出しそうなほど膨れきっていく。
「なら…死なせないようにしてしまおうか。生き続けてくれるなら、死ぬ時以外に置くタイミングがくるだろうからね。それに私は魔族だよ、好きな女を…無理矢理奪いたいと思うのは当たり前だよ」
生き永らえさせたからといえど、そうそう手元に転がり込むとは思えないが、諦めきれぬように彼女を更に欲する。
その頃には限界がもう見えてきた、こりこりと亀頭と子宮口のディープキスを繰り返しながら…ぐぐっと力強く押し込んでいく。
「サロメ…っ…!」
名を呼びながら肉棒が煮えたぎった白濁を吐き出す。
どぷっと一つの脈動で溢れる白濁は、多く粘度も在り、彼の対応を吸って、熱くなっていく。
女を軽々と孕ませてしまいそうな濃厚な子種をたっぷりと、数回の脈動に分けて注ぎ込むと、彼女の子宮をいっぱいに満たしながらずるりと肉棒を引き抜く。
「もっともっと、トロトロに崩れるまでやろうか…」
まだ終わらないと肌を重ね、明け方の交わりが終わる頃には空に日が昇りきっていることだろう。
中にも外にも白化粧をたっぷりと施してから、また会おうと囁き、静かに彼女の陣営の野営地にその体を運んでいく。
悪戯心はまだ物足りなかったらしく、毛布につつまれた彼女に服は着せず、傍らに剣と一緒に纏めておいてあるだろう。
■サロメ > 白いでゆく空と共に薄れる意識の中で聞いた言葉は、最後まで強烈に焼き付いた
愛を誰かに囁かれたのは、きっと初めてのことだったろう
けれど相手は吸血鬼、人の天敵であり魔族に含まれる者達だ
これから第七師団が討伐に向かう予定の相手もまた吸血姫と呼ばれる怪物だった
種族の差は厚い
この国では特にそれが顕著だ
この触れ合いの意味は大きく、心は彼を許すだろう
しかし人は服を着る、鎧を着る、剣を持つ
何も持たない裸ではいれない
自分自身の心だけでは語れない、生きれない生物であるということ
サロメはその日は最後まで彼を受けれ入れた、そして最後
微睡みに沈む前にはきっと微笑みを讃え彼に応えたことだろう
人でなくなるなら私が戦う意味もない
私からそれを奪うならば、それはただの抜け殻になる
互いに蜜のように溶け合いながらも、相容れることはない
『───次に会う時は、再び敵として君に剣を向けよう。
人間の女心はたった一夜の愛の言葉なんかでは靡かないんだ』
───と
ご案内:「ハテグの主戦場」からロレンスさんが去りました。
ご案内:「ハテグの主戦場」からサロメさんが去りました。