2016/03/24 のログ
シルヴィ・メディクス > …はっ、でもそろそろ休む素振りを見せないと疑われるかもしれませんわね。

(淫魔として精気の供給さえあれば、精気の温存のためである睡眠や休息は殆ど取る必要がないことから、ここ数日働きづめであった娘も本来は魔族である。
その正体を看破されることは好ましくなく、たとえ素振りであっても休むことが必要かもしれないと思い立ち、服が汚れないように纏っていた血まみれのエプロンを外した。
そしていそいそと毛布を寝床から持って来れば、それを膝に置いて今にも休もうとしていた、という風に見えるようにしてみる。)

それにしても、魔族以外と戦うだなんて、人も随分と余裕なのでしょうか…それに付き合うワタクシもワタクシですが。

(戦端が開かれたきっかけや、どういう情勢で戦いが起きているかに興味のない娘は、ただこの天幕に運び込まれてくる怪我人の治療をし続け、本来ならば戦線から離脱せざる得ないほどの怪我を負った兵士まで戦場に戻せるほど回復させてきた。
これが魔族との戦いならば、そんな余地もないだろうと娘は思うが、人同士の戦いならば利敵行為にはならないからいいだろうと考えて、ふとどうしてそこまで自分が治療に拘るのか疑問が浮かび、少し物憂げな表情になって空を見つめた。)

シルヴィ・メディクス > まぁ、稼ぎ時なのに代わりはありませんわね。

(戦闘の模様は、風の魔法で音を拾うことで指揮官やら兵士たちの会話を聞き取ることで伝わってくる。
ある戦線の突破が難航していて、他の戦線と足並みが乱れて補給線がどうのと、戦術的なことはとんとわからない娘にも、この戦いがもうしばらく続き、自分にとっての糧が運び込まれる日々もまた続くのだという確信だけは得ることができていた。)

もっと人は傷つくのですわね…あら、おかしいですわね、ここの空気は外よりもずっと綺麗なはずですのに。

(戦いが続けば、それだけ傷病者は増え、自分は施術をする、その繰り返しで精気を得られるのは淫魔としてこの上ない悦びである。
が、なぜか翡翠の瞳からはつぅと一筋の雫が零れ落ち、娘は自身の魔法で清潔を保つ空間であるこの場で、目にゴミでも入ったのかと不思議そうに擦りながら、毛布を体に巻いてしばしの休息に入っていく。)

ご案内:「ハテグの主戦場」からシルヴィ・メディクスさんが去りました。
ご案内:「ハテグの主戦場 帝国軍の陣営」にヘイシンさんが現れました。
ヘイシン > 会戦が終わり、帝国軍は陣営に引き上げた。
戦いは痛みわけ。特に何か戦果があったわけではない。
だというのに、帝国軍を統べるこの男は上機嫌だった。

「はい、ご苦労様~。君、この書簡を宰相閣下に」

伝令に報告書を渡すと、ヘイシンは大きく伸びをする。
書簡にはありとあらゆる美辞麗句でこの戦いの勝利を報告しておいた。
実際にはロクな戦果などないが、知った事ではない。

今回も彼の軍は勝ちもせず、負けもせず。
つまりは貴重な兵と物資をあまりそこなわなかった。大変結構。
あとは……

ヘイシン > 「兵たちにはお酒を。うん、まぁ一応大勝利だからね。ほら~、本国に報告しちゃったし?」

兵たちは笑いながら将軍を賞賛する。
この男の本性を知る兵たちだが、彼を本国に訴えるような事はしない。
下衆な男だが、兵たちにとっては気前の良い上官だ。
略奪品は分け前が良いし、戦いが少ないから死ぬ心配もあまりない。女や酒にありつける可能性も高い。
何より……

「――ぐぁぁっ!?」

突如、陣幕の中から悲鳴があがる

ヘイシン > 「静かに」

道士服を着た男が二人。ヘイシンの前に、一人の男を転がす。胸を何かで突き刺された男は、既に絶命していた。
血のついた短剣を持ちながら、道士服の男は告げる。

「中央の監察(イヌ)です。仲間は今、別の者が」
「はい、ご苦労様~」

ヘイシンはニコニコしながら道士服の男の手を取り、労をねぎらう。
道士服の男は大して感動した顔も見せず、無表情のまま。


そう、何より、この都督に逆らったら命が無い。
誰もがそれを知っていた。

ヘイシン > 「――さぁて、では」

コホンと咳払いしながらヘイシンが大声を上げる

「はい、戦の後のお楽しみですよ~! 女の捕虜を連れてきなさい♪」

歓声が上がり、何人もの縄に繋がれた女が連れてこられる。
戦場で捕まった女ばかりでなく、付近の村を焼いて連れてこられた者も数多く含まれている。

そして、戦場で手柄のあった順に、女が配られていく。
ある者は天幕に連れ込まれ、ある者はその場で犯される。
女たちの悲鳴を聞いた兵たちが興奮しながら雄たけびを上げる。

ヘイシン > 腐った男の軍には、腐った連中がたむろす。
げらげら笑いながら捕虜を犯し、辱め、はずみで殺してしまうものまでいる。
阿鼻叫喚の宴の中、捕虜にありつけなかった者は近くに来ていた戦場娼婦たちを買いあさる。
この世の地獄さながらの光景が繰り広げられていた。

「さぁて、小生は~……」

ニコニコとした顔を崩さず、ヘイシンも捕虜の女を物色する。
さて、彼の目に叶う者は――

ヘイシン > ――結局宴は夜まで続いたが。
都督はお眼鏡にかなう女が居なくて不満だったとか。

ご案内:「ハテグの主戦場 帝国軍の陣営」からヘイシンさんが去りました。