2016/03/23 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にシルヴィ・メディクスさんが現れました。
■シルヴィ・メディクス > 矢傷を受けた方はこちらに、傷が浅い方は布で押さえてくださいませ、処置が終わった方は隣の天幕で安静に。
(天幕内に治療用の器材を並べる娘は、次々と運び込まれてくる王国軍兵士たちの傷をテキパキと治療していく。
矢傷を受けたものは鏃を鋭いナイフで身体から取り出してから、刃傷はそのまま止血してから縫っては、雑菌の入らないよう軟膏や包帯などを駆使していく。
すでに何日も続く戦闘の中、ほとんど休まずに怪我人の手当てをしている娘は、過酷はなずの治療の中であって頬が艶々と光るくらい生き生きとしていた。)
ひょっとして、中々いい食い扶持を見つけたかもしれませんわね…え?あら、なんでもありませんわ、おほほ…。
(すでに治療の邪魔なためにペストマスクを外した何日も立つ素顔にうっすらと笑みを浮かべながら、込み上げる笑いを抑えつつ娘は呟く。
それもそのはず、娘が治療の対価として得る精気の量は普段行きずりの相手を治療するよりもずっと多量に得られていたからだ。
戦場に立つ兵士のそれは、傷を負い弱ってなお余りある精気を身に宿しており、さらに放っておいても傷を負った兵士が次々と運びこまれてくるのだから入れ食い状態である。
痛みで意識が朦朧としている兵士が呟きを聞き返して来れば、それを誤魔化しながら施術を終えれば、その兵士も隣の傷病者用の天幕に運ばれてひと心地つくと、娘は天幕内に置かれた椅子に腰を降ろしてため息を一つ零した。)