2022/09/19 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 辻馬車組合の飛竜便で街の外れに到着したのが10分前のこと。
ここでは「実戦形式の訓練」を行うようだ。何人男前にしても――後遺症を残しても構わないらしい。
聖都ゆえ、高位の回復魔法を使える術者は他の地域より圧倒的に多い。片っ端から治療するのだろう。
出発前に王都で購入したソーセージ串を食べ終わる。飛竜が迎えに来るのは深夜、主教大広場。長い一日になりそうだ。
団長からの指令には「武器防具はこちらにあるので普段着で来い」とあるのが気になったが……。
路地を曲がると誰何の声と共に剣が振り下ろされる。頭と胴に金属鎧をつけた兵士一人。
剣を紙一重で避け、捨てる場所を探しあぐねていた串を兜のスリットに押し込む。
野太い悲鳴をあげながら兵士は倒れ込んだ。取り落としたなまくらの剣を手に取ると、軽く兵士の喉を踏みつける。
「まだ寝ている人もいるんだ。静かにしてやれ。
街外れとはいえ、聖都はいつからこんなに治安が悪くなったんだ……?」
掲示板に一つだけあった倍くらいのサイズの張り紙が目に留まる。
……どうやら俺は本日限定、深夜の鐘が鳴るまでお尋ね者らしい。50万。
平民ならば揺り籠から墓場まで、一生働かなくて済む額だ。実戦形式の意味を理解する。
兵士の悲鳴はそれなりに朝の街に響いたのか、賞金目当ての連中が近づいてきている。ひとまず街中に移動しながら考える。
次に出会うのはこんな状況で匿ってくれる奇特な人間か、あるいは賞金目当ての奴か。
男なら切り捨てるし、女なら――久々に楽しむのもいい。
■ヴァン > 数人の神殿騎士達に囲まれた。
なまくらの剣を抜く。大量生産の既製品で、手入れもろくにされていなかったようだ。何回か使ったらもう駄目だろう。
襲撃者達の武装を観察する。神殿騎士だけあってそれなりに良さそうだ。これを拝借するか。
「芝居で観て、言ってみたい格好いい台詞があったんだよ。今がその時のようだな。
……死にたい奴だけかかってこい」
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からヴァンさんが去りました。