2022/09/12 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にシスター・パッサーさんが現れました。
■シスター・パッサー > 神聖都市 ヤルダバオートの一角にある酒場
普通、宗教都市ならば欲や俗物 それらは排除された空間などがあり
街中でローブ姿とすれ違うだけでうさん臭さや、背筋が伸びてしまうような空気が蔓延している。
しかしここは、王都で有名な腐った騎士と同じ
肥え太ったイボガエルの騎士様と同じように、ストリートチルドレンを見下ろしながら生クリームたっぷりのシフォンケーキ
それを手づかみで貪る、ドブナマズ面が目立つ者らがいる空間である。
冒険者や、他所様も訪れるせいか、宗教人ではなく外様が経営する酒場などが勿論点在する。
娼館はない者の、それらは貧しい教会一派にお布施と共に交渉するか、裏路地で声をかけてくる一種の鴉を待てばいい。
しかし悲しいことに、そういった酒場を利用する屑は少なからずいる。
シスターはどちらかといえば、屑とは違う
教会の像を磨き、家庭菜園場を耕し、孤児院の様子をうかがう
神でははなく 現実という金と力に今一時誓いを立てるようにシンボルに祈りという名の決意を毎日立てながら
酒場に顔を出すころには午後の空いた時間となっていた。
『よぅ、シスター いつものでいいかい。』
髭を整えた、酒場を居心地のいい場所にすればするほど
屑を集める強かな髭の店主の前 カウンターテーブルに腰を下ろすシスターは
その言葉に肯定の意を示す。
「ごきげんよう マスター ええ、蜂蜜は少し多めで。」
少し糖分で気分を補給したいかのように、甘めにしてくれと頼むと
琥珀色の酒に蜂蜜を落とし、ざっくり3回回しただけの キラー・ビー が置かれる。
景気はどうだ、と聞かれる間に、黒葉巻にした安物の煙草を咥えており、修道女の被る例のアレを脱いだロングヘアスタイル
その口元に対し、金のジッポがセイレーンの形を カキンッ と崩して火花と共に火が立った。
パチンッ
「――― フゥゥゥゥ。」
マスターにかからないよう、斜め右を向いて紫煙をくゆらせる中
景気と聞かれればそれは修道女に聞く言葉ではない。
しかし、クスッと笑ってしまう 宗派的には一番しっくりくる。
「快癒を求められる機会が多かったのでそこそこ実入りはありました。
ポーションを収める薬師ギルドに比べ、その場限りの恩恵だと手安くで済みます。」
そんな話を交えながら、甘い蜂蜜と喉に灼ける酒をグビリと傾ける。
酒場慣れした修道女 冒険者ギルドに居そうな、教会上がりの術師姿とは違う
まだ修道女の肩書を背負った姿としては、世も末と取れる酒場での姿。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からシスター・パッサーさんが去りました。