2021/04/05 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にユベールさんが現れました。
ユベール > 「は……、はぁ、っ………」

修道衣姿の『少年』は、息を切らせ、ふらつきながらも懸命に走っていた。
いったい何処へ行けばこの迷宮から逃げ出せるのか、
そもそも、自分が何処へ向かっているのかもわからない。
しかし、とにかく逃げなければならなかった。誰かに見つかる前に、捕まってしまう前に。
―――――『理由』は黒々とした鉄球の形をして、『少年』の右足首に鎖で繋がっている。
それを引き摺りながらの逃避行は、とても効率的とは言えなかったが―――――

取り敢えず、目覚めたあの部屋でじっとしていて、良いことなどないのは馬鹿でもわかった。
ベッドしか無い部屋、というならまだしも―――――妙な道具やら、
明らかな拷問具の類までが揃っている部屋である。
じっとしていたら、それらを自分に使用されるのはわかりきっていた。
だから、必死に逃げているけれども―――――見通しは、明るくなさそうな。

ユベール > あちらの壁にぶつかり、こちらの床で躓き。

疲労が足を止めさせるのが先か、誰かの手で捕まえられるのが先か。
どちらにしても、行き着く先は大して変わらぬもの、と―――――――。

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からユベールさんが去りました。