2019/07/28 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > 当然だが、聖職者だって飯は食う。
この様な、聖職者が多い街では、当然それに配慮された食事処にも、需要が出てくる。
この、内装が椅子と机しかないような質素な店は、それらに配慮された店だ。料理のメニュー一つ一つに、使われている素材が全部書かれていて、その中で禁忌に当たるものを注文してしまうという事がなくなっている。

まあ、勿論男に、そんなタブーなどはないのだが……

「此処、普通に美味しいんだよなあ」

薄味ではあるが、素材の味が活かされていると言えば良いのか。
夕食で頂く分にはやや物足りないが、今のような昼時であれば、十分満足の行く味だ。
男は、メニューを見て何を頼もうか考える。

「んー、やっぱ野菜出汁のスープは欠かせないよな。メインは、魚系……此処、鮭と野菜の重ね焼きが美味いんだよなあ。後は飲み物はお茶……今日は緑茶の気分だな……」

そんな事を呟きながら、男は頼む料理を決めていく。
昼時なのもあって、店内は満員である。
もしかしたら、相席の客が来るかもしれないが、男としては別に構わなかった。

クレス・ローベルク > 「お、きたきた」

バンダナを付けた老婆が、後ろからこちらに料理を持ってきた。
此処の店員は、割と年かさのある女性が多い。
噂によると、元シスターとか、奴隷とか、その他の『雇われづらい』事情のある女性を雇い、働かせているらしい。
教育が大変だろうが、やはり神聖都市だけあって、慈善活動なのかもしれない。

「頂きます、と」

野菜出汁のスープは、暖かな味。主張しすぎない様に調整された塩味と胡椒の味がベースだが、野菜の苦味と旨味も確かに感じる。
此処では白パンも頼めるが、敢えて黒パンを頼んで、スープにさっと漬けて食べる。

「うん、やっぱり此処は多少粗食めに食った方が美味く作られてんだな」

白パンでも美味いだろうが、水分の少ない黒パンの方がスープを吸収しやすい。
その上で、鮭と野菜の重ね焼きをつまむ。
こちらも、中々絶品だ。

「少しキャベツ焦がしてんのが良いんだよなコレ」

そんなことを言いつつ、食べ進めていく。

クレス・ローベルク > 食べ終わった所で、ゆっくりとお茶を楽しむ。
一応、まだ人は多いが、男は全く気にしない。
というか、宿の予約の時間まで後3時間ほどあるので、それまでは此処で時間を潰すつもりである。

「ケーキ頼むかなー。でも此処のケーキってどうなんだっけ」

確か、生クリームを使うものはなかった……筈だ。
どちらかというと、パウンドケーキやガトーショコラ系。
具にフルーツを使うものもあったと思うが……

「んー、ただこの店の法則的になー。質素な奴が美味いんだよなー」

だが、此処で外すと結構ショックだ。
さて、どっちを頼もうかと腕組みで迷っている

ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からクレス・ローベルクさんが去りました。