2017/10/09 のログ
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にアインさんが現れました。
アイン > 突然の雨に見舞われて、深夜という時間帯でも賑やかだった通りは、蜘蛛の子を散らしたみたいに人影がなくなった。
修道院までの護衛任務を終えた男にとっても、この雨は不運だった。

「…馬車は掴まらないとなると、今夜はここで足止めか」

できれば、王都へ戻りたかったが、地面を弾く雨足は強く、馬車も掴まりそうにない。
一旦、傍の建物の軒先に逃れはしたものの、このまま立ち尽くしているわけにもいかない。
となると、先ほど、近くの村から年若い娘を護衛して、届けた修道院に戻り、今宵の宿とするのが得策のように思えたものの、
この降りしきる雨の中、走るのも少し気が重く、億劫な様相で空を見上げてみたが、雨が止む気配は一向になかった。