2021/05/21 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にヴァルガンさんが現れました。
ヴァルガン > 「……っちっくしょう。折角此処まで来たってのに、ハズレばっかかよ…」

この日も、冒険者としての依頼を終えてギルドへと帰還した男。
奴隷市場、という事もあって今回の依頼は奴隷となるミレー狩り。
あわよくば、そのおこぼれに預かれないかと思っていたのだが…空振り。
さる悪魔からの呪いによって、常人よりも遥かに性欲を高められている男にとって、目の前に雌がいるのに犯せない…というのは、拷問以外での何物でもなかった。

「……女買うのも金かかるしな。というか、バフートまで来て奴隷買わずに女買うってのも何かこう…」

ぶつくさ文句を零しながら、活気に溢れる通りを彷徨い歩いていれば…ふと、視線の先に映るのは、屋台で食べ物を買ったフード姿の少女。

「………アレでいいか。取り敢えず。手を出すだけならまあ、タダだろ」

今夜の獲物の目星をつけた男は、人の波を縫うように少女へ近付いていき……。

「よう、探したぜ。駄目じゃねえか、勝手に逃げ出したりしたら」

と、周囲に聞こえる様な声を少女に投げかけながら…強引に、その肩を抱こうと腕を伸ばした。

クロミヤ > (少女も別にただの村娘、という訳ではない。これでも一応中級クラスの冒険者である。もくもくとたいやきに舌鼓を打っていたとしてもそれなりの警戒心というものはあって、声も顔も知らない男に背から声をかけられ、腕を伸ばされればその腕が己の肩を捉える前にその手首を捕らえようと手を伸ばし)

・・・何の用でしょう。

(口にたいやきを咥え、空いた片手にはたいやきの入った袋を抱えたまま・・・と、締まらない風貌であるが、ギロリと男をにらみつけるように振り返って。
ここは悪徳の街。それも夜ともなればそれなりに危険な区域。そこを無警戒にぶらぶら歩く程少女も阿呆ではない。

ただ・・・あくまでこの少女は魔術師である。魔術師にしては足の速さや柔軟性には優れているものの、筋力に関しては然程優れている訳ではない。それは男の腕を握る手の力から察することができるだろう。その手の感触はあからさまに武器を握る者の手ではなく、柔らかく小さい女魔術師のそれである。)

ヴァルガン > か弱い少女、だと油断していたのは正直なところではあった。
美味しそうにたいやきを頬張る姿から、世間知らずな村娘だと侮っていたのかもしれない。
だから、伸ばした手が掴まれれば…ちょっとだけ、驚いた様な間抜けな顔をしてしまうだろう。

しかし、すぐに平静を取り戻したかの様に口元を歪めて笑う男。
それは別に、男に度胸があるとか、機転が利くとか、そういうことではない。
悪魔からの呪いによって得た膨大な力への自信と…煮え滾る性欲が、驚愕を塗りつぶしただけ。

「ああ?何の用でしょう、だぁ?勝手に逃げ出しといてまあ、よくも堂々と歩けたもんだな、オイ?」

嘘っぱちである。
だが、その言葉は周囲に『少女が逃げ出した奴隷か何か』だと、思わせる材料にはなるだろうか。
別にそこまで気を回す必要も無いのだが、面倒事は嫌いなだけ。
人目につく場所で女を攫うなら、この街はこれが一番手っ取り早い。

「………おっと、大人しくしとけよ?こんな街中で魔法ぶっぱなせば、お前は一発で地下牢行きだ。
お前が本当に奴隷なのかそうじゃないのかは知らねえけどよ。
騒いで損するのは、どっちだろうな。あァ?」

そして、少女に身を寄せると、低く下卑た声で囁くのだ。
今のところ、少女がミレー族であるとは気付いていない。
単に、魔術師が自分に抵抗するなら魔法を使う筈、と踏んだだけなのだが。

その間にも、ぐいぐいと少女に身体を近付け、無理矢理抱き寄せようと腕を伸ばす。
普通の人間らしからぬ剛力。何らかの魔の要素に男が侵されている事は、少女にも伝わるだろうか。

クロミヤ > ・・・何の話ですか。人違いではないでしょうか。

(怒気を孕んで声を張り上げる男に対し少女はあくまで落ち着いた様子で声を発す。男の言葉に動揺してしまえば、男の思うつぼである。たとえ、男の言う言葉に本当に心当たりがないとしても、それで動揺してしまえば民衆の私の認識は主から逃げ出した犯罪奴隷である。
帰りの馬車の到着は数日後。それまで逃亡劇を繰り広げるのはとてもじゃないが、厳しい話。その帰りの馬車が到着したとしても、騒ぎを起こしてしまえば乗り込むのも難しくなる。
こちらを脅すような言葉をささやく男の言葉に ちっ・・・ と舌打ちをして)

脅しのつもりですか。随分短絡的ですこと。

(そう強気に言い返すけれど、状況は完全に不利である。民衆からすれば私が本当に逃げ出したかどうか、なんて興味はないだろう。ただ、哀れな女が一人の男に絡まれて奴隷に戻されようとしている、もしくは奴隷に落とされようとしている。ただそれだけの状況で面白半分に遠巻きに見守っているだけである。男に協力することはあるかもしれないけれど、私に協力することはまずないだろう。)

・・・っ、

(そして、男が強引に距離を詰めようとしてきたならば掴んだ腕を振り払うように離す。これ以上至近距離で話し合いをしたとしても私が有利なように話が進むことはないだろう。かといって、この乱暴な男の腕にこのまま収まる気もまったくない。男の腕を振り払うように離し、踵を返し、魔術師らしからぬその素早さと瞬発力を発揮し、その場から逃げ出そうとするだろう。
けれど、男もそうあっさりと逃げ出す少女を見逃すはずもないだろう。少女の瞬発力に男が追いつけるかどうかがこの逃走劇の鍵となるだろう。

――ばさり、とコートがはためき、フードが外れ、頭から生えた揺れる兎耳を晒しながらもその場から逃げようと地面を蹴る。


――ミレー。 ミレーだ。 兎のミレーだ。 そんな観衆の声を背にしながら。 )

ヴァルガン > 「……っ、と、めんどくせえなあ。鬼ごっこは苦手なんだけどよお」

振り払われた腕。駆けだした少女。
小さく舌打ちした視線の先で…揺らめく、兎耳。

「お、ミレー族じゃねえか。へえ、奴隷じゃないにしてもまあ、近からず遠からずって訳か……なら」

すぅ、と大きく息を吸い込んだ。
それと同時に、足元に力を籠める。

「……奴隷が逃げた!ミレー族だ、ミレー族の奴隷だ!
捕まえてくれ!じゃなきゃ"面倒な"ことになってまうからよぉ!」

この街では、奴隷が逃げ出す事など日常茶飯事。
それに対する市民の反応は、基本的には放置である。
だがしかし。『面倒事』となるとどうだろうか。
逃げた奴隷は王族行か。それとも、神聖都市のモノか。はたまた、気紛れな貴族や商人のものか。
どちらにせよ、そういった客の奴隷を逃がしたとなると…この街そのものにも、若干の面倒事が押し付けられかねない。
それを察した一部の観衆が、少女の前に立ちふさがろうとするだろうか。
尤も、全て嘘っぱちどころか…そもそも、少女は奴隷では無いのだが。

そうして叫んだ後、男も駆け出す。
その速度たるや、そこいらの獣よりも速度と勢いは勝っているだろう。
しかし、少女の様に身軽であったり、しなやかな筋肉を持っているわけではない。
肉体の力を扱い切れない様な、無造作な加速。
少女が正しく兎であるなら、男は坂道を転がり落ちる滑車の様なもの。

そんな勢いの儘駆け出して、少女を捕まえようと腕を伸ばすが――

クロミヤ > ほんと・・・次から、次へと・・・!

(男の次から次へと口から出る有効となる嘘八百。その一つ一つが少女を追い詰めていく。
このまま会話をしていては不利、と悟りその場から逃げ出したとしてもその声は街全体を少女の敵として配置する。

にやにやと下卑た笑いを浮かべながらこちらを捕まえようと手を伸ばしてくる一般市民。面白半分か、それとも男に協力し分前でももらおうとしているのか、その敵意は少女へと襲いかかる。

けれど、そう簡単に捕まるような少女ではない。時には男達の頭を飛び越え、時には急ブレーキをかけ、脇を抜け、街を駆け抜けていくけれど圧倒的な数の暴力の前にはやがては力尽きるだろう。それを打破できたのならば、それは英雄の所業というものである。

体力を消費し、その動きの鋭さに鈍りが出てきた頃、脇をすり抜けようとした少女をどこぞの男が捕らえたか。はたまた、妨害が入り最高速が出せずにいる兎の少女を最高速でぶち抜いてくる男が捕まえたか。さて、どちらになるかはわからないけれど、確定している事象は・・・この囲いを兎の少女は抜けることはなかった、ということである。)

ヴァルガン > 男は、特段賢い訳でもなければ頭が回る方でもない。
状況に対する判断能力であれば寧ろ、少女の方が勝っていただろう。
それでも、男がべらべらと言葉を並べられたてたのは、唯一つ。
単に、こういう場所で生きた時間が少女より長かった。
それだけの、ことだった。

「…手間かけさせやがってよぉ。まあ、いいや。たまには、そういうのも良い刺激ってやつ、だな」

さて、そうして囲いの中に囚われた少女の前に現れた男は。
興味と好奇と、金銭や色欲の欲望の視線を無視して、少女の手を掴み、逃げられない様に強く掴んで…街の奥へ。暗闇の中へと、連引っ張っていく。

勿論、少女に抵抗の手段は幾らでも残されている。
どうせ男の思考を染めているのは、単なる性欲だけ。
捕まえた獲物を、どう犯してやろうかという事だけで頭がいっぱいなのだから。
そんな男を咎める者もいなければ、止める者もいない。
ミレー族の少女を引き連れる男など、騒ぎを知らぬ者が見たところで、何処かの奴隷商人の使用人くらいにしか思われないのだから。


そうして、少女を連れ込んだのは宿でもなければ、そもそも建屋ですらない。
ただの路地裏。薄暗く、不潔で、人気のない路地裏。
其処まで辿り着くと、壁に縫い付ける様に、少女の身体を両腕で挟みこんでしまおうと。

クロミヤ > (そうして男に手を捕まえられ引きずられていけば離して、離して!と暴れるものの男の腕力に対して少女の筋力はあまりにも無力であった。じたばたと暴れても男の腕を振り払える程ではなく、ずるずると人気のない路地裏にまで連れて行かれるだろう。

少女をたすけてやろう、なんていう心優しい物好きなんてものはいない。この街ではこのような光景なんて日常茶飯事であり、いちいち気にしていたらやっていけないレベルでこのような事は起こっている。

そうして街の者に見られてもなにも言われもしなければされることもなく、男はミレーの少女を路地裏にまで引きずっていき、壁に縫い付けるように・・・言うなれば、壁ドン、とでも言うべき形か。その形にまで持っていくだろう)

・・・っ、

(こんな状況にまで持ち込めばそれこそ少女はその辺の町娘と大差ない。魔術を使おうにもその発動よりも男が少女を殴りつける方が早い。けれど、それでもどうにか逃げる隙を伺おうとじっと男の様子を観察していて。)

ヴァルガン > 少女を抑え込んだ男の息は、荒い。
まるで熱病に浮かされたかの様に息を荒げながら、壁に縫い付けた少女を舐め回す様な視線を向けている。
下衆で、粗野で、理性を微塵も感じさせない視線。
そんな視線が、少女を見下ろしていた。

「……ったく、ほんと、こっちはもう限界だってのに、よぉ。
大人しくしとけば、まだベッドのある場所でシてやったってのに。
こちとら、もう我慢の限界なんだよ。分かってんのか、ああ?」

少女の手を握る男の強さは、尋常なものではない。
宛ら、壁に打ち込まれた鉄枷の様に、少女を抑え込んでいる。
其の侭、乱暴な言葉遣いと共に…ぐい、ぐい、と少女に自身の下腹部を押し付け始める。
既に、男の革鎧を押しのけるまでに隆起した肉棒を、互いの衣服越しに、少女に押し付け始めたのだ。

「…へへ、女、女の身体……。たまんねえ、よなあ……」

衣服を脱ぐ時間も惜しい、とばかりに身体を押し付け、まるで少女の身体で自慰をしている様な男。
その有様は無様であり、隙だらけ。少女が一手打つには、十分過ぎるだろうが――

クロミヤ > ――・・・ッ!

(はぁ、はぁと興奮した息は荒く、まるで獣のよう。それを浴びせられる女の身となればたまったものではなく、その獣のような吐息から逃げるように身を捩る。)

本当・・・ニンゲンって自分勝手・・・!

(こちらの事情なんて考えることなく、ただ性欲の捌け口、暴力の捌け口としてしか見ていない。こちらを見る目は同じ人として見てくれてすらいないことが理解できる。
ただただワガママに肉人形として抱かれろ、とばかりに欲を向けてくる男に)

・・・あなたの事情なんて知りません。そんなに自分の思うようにヒトを動かしたいのなら、それこそ玩具相手にでも腰を振っていてください、な!

(ぐいぐいとこちらに性器を押し付け始めればそれに対して思い切り足を振り上げてその玉を膝で蹴り上げるようにして攻撃しよう。男が抑え込んでいるのはあくまで腕だけ。足は自由だ。ならば、その男としての武器であり弱点を曝け出した今がチャンス。思い切り蹴り上げて怯んだ隙に逃げ出してしまおう。 もし、これで怯まなければ怒りを買い、相当なピンチとなってしまうが、もう、これに賭けるしかないのだ・・・!

そして、見事男が怯んだのならば緩んだ手を振り払い少女はその場から逃げ出して、逆に耐えきったのなら男の怒りに染まった顔を見て怯え、足をすくませてしまって、その後はもう男の玩具としてその怒りと欲望の思うがままに弄ばれ、食いつぶされることだろう。

さて、少女の未来はどちらに転ぶだろう。それはこの悪徳の街を照らす月と星々のみが知ることとなるだろう――・・・。)

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からクロミヤさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からヴァルガンさんが去りました。