2021/05/09 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にエルトラスさんが現れました。
エルトラス > 乾いた路地裏が夜空の下に伸びている
繁華街からの酒とスパイスの効いた料理の匂いが微かに漂いそれに質の悪い媚薬の甘い香りが混じる
あまり広くもない路地の片側を埋めるようにうなだれた奴隷たちが鎖で数珠つなぎで繋がれて、座っている
一番奥には、テントが張られておりソコが商いの窓口と知れた
入り口付近には小さなランプが下げられ、中は存外清潔な砂漠の民のような設えだった

「………ケツが痛いとは言ったがな」

結構な剛毛で編まれた分厚い絨毯のおかげで、地べたに座っても冷えも無い
大きなクッションに凭れて、傍らには長煙管の一揃えが置かれているが手がつけられていない
不機嫌そうにクッションに埋もれながら癖の強い酒を煽る男
奴隷商からの再三の要請で店番をしているが相変わらず客が来ない
来る時は、ほぼ買って行くことが多い為店番が無駄とも言えないのが面倒なところだ

地べたに座るのは慣れない。口をひん曲げながら酒を口元へ運んだ

エルトラス > 夜が更けていく。月が高く、繁華街の喧騒も収まってきた
テント外から流れ込んできた夜気に気づいて顔を上げ

「………とりあえず、表の連中は撤収すっか」

路地に剥き出しの奴隷達は、体力を消耗させるだけだろう
のっそりと立ち上がると、そのままテントの外へ姿を消した

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からエルトラスさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にルビィさんが現れました。
ルビィ > 金と暇をやや持て余し気味の女は今日も、独り、街歩きを楽しんでいた。
相変わらず昼間向きとは言えないドレスを纏い、ヒールの靴音を響かせて、
奴隷商の店が並ぶ通りで、気の向く侭、幾つかの店を冷かし。
結局何も、誰も買わず、今は目抜き通りから一本外れ、
昼でも薄暗く感じられる、細く入り組んだ裏路地を漫ろ歩いていた。

規則正しいヒールの靴音、さざめく衣擦れ。
それらを引き連れて歩いていた足を、ふ、と止めて。

「―――――いつまで、ついて来るつもりかしら?」

誰にともなく、そんな言葉を紡いだ唇が、楽しげな笑みを形作る。
先刻から感じている誰かの視線、尾けてくる気配。
気の所為だろうか、確かめるために暫く、態と寂しい通りを選んで歩いた。
今はもう、尾けられている、と確信している。
両腕を鳩尾辺りで緩く組んで、気配のする方を振り返ろうと。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にエズラさんが現れました。
エズラ > 「ムッフッフ、バレてたか――」

ちょうど、人通りが完全に絶えた時。
裏路地の向こうからヒョッコリと男が一人、姿をあらわす。

「よっ、オレのこと、覚えてるか――?懐かしい香りがしたもんでよ――」

好色の男ながら、記憶力は悪くない。
遠慮なしに主張の激しい相手の出で立ちをつま先から順に上へ上へと眺めながら、問う。

ルビィ > 振り返ったその先に、現れた男の顔。
ほんの少し瞠目し、瞬きをひとつふたつ、それから、すうと眼差しを細めて。

「バレるの、待ってたんじゃないの、……それとも、
 あたしが気づく前に、後ろから襲ってくれるつもりだった?」

だったら悪いことしちゃったわね、などと笑い交じりに、
無遠慮な視線が肌を炙る感覚も、むしろ心地良いとばかり。
軽やかに髪を揺らして、ゆる、と小首を傾がせ、

「それで、……懐かしいのは、あたしの香りだけ?」

女の視線もまた、遠慮も慎みも無く男の胸板から腹、下半身へと流れる。
淫靡に弧を描く唇から、ちろり、紅い舌が覗いた。

エズラ > 「嬉しいこと、言ってくれんじゃねぇか……――」

以前と変わらぬ、挑戦的な、それでいて蠱惑的な笑み。
半ば以上の見当で後を付けていたが、目論見はあっさりと看破されていたようである。
互いの肉体を品定めしながら――というより、その品質の高さについてはある意味で織り込み済みなのであるが――距離を詰め。

「……そんじゃあまぁ、早速どっかへ攫っちまうとするかよ――?」

相手の耳元へ囁くように告げながら、その腰へと腕を回すのであった。

ルビィ > 「……誰にでも、ってわけじゃないわよ?」

節操無しの尻軽、と呼ばれても別段文句は無いが、
そんな女にも、一応、好みというものはある。
特に、二度目以降を望むか、という話になれば―――――

女の視線は再び、近づいてくる男の顔へ向かったが、
薄っすらと濡れた唇は今にも、男に食らいつこうとしているようで。
腰へ回された腕に引き寄せられる侭、男の肩へ腕を投げかけ、
はち切れそうな乳房の弾力を伝えながら、

「良いわよ、何処へでも攫って頂戴。
 ―――――思い出させて、エズラの、一番素敵なところ」

そんな囁きで、男の耳朶を舐るように。
そうして不埒な女の姿は、男の腕に攫われ、何処かへと―――――。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からエズラさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からルビィさんが去りました。