2021/04/17 のログ
■エルトラス > 時間だけが過ぎて行く
「…んん?」
表の入り口にあたる垂れ幕ではなく裏の隅がめくられて、小僧が顔を出す
あれは、確か奴隷商のところの小間使だ。此方の問うような表情に頭を下げ、お食事どうぞ、交代ですと伝えてきた
「…もう、そんな時間かよ………」
うへ、とため息をついて座っていた粗末な椅子から立ち上がる
尻が痛い。なるほど、体は正直だな。と内心呟きつつ小さなクッションを抱えている小僧を見て、でこをピシリと叩く
「おめー、教えなかったな?」
尻が痛くなるのを。小僧が額を抑えながら誤魔化すように笑うのに肩を竦め、入れ替わるように幕外へと出る
外の空気は数倍軽く感じた。一つ、深呼吸をすると頭がすっきりする。男はそのまま奴隷商の館へと姿を消した
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からエルトラスさんが去りました。