2021/04/04 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にボルフライさんが現れました。
ボルフライ > 暖かな日差しの降り注ぐ天気の良い日中。
にもかかわらずこの奴隷市場都市の周囲はまるでその薄暗い雰囲気を表すかのように曇っている。
どのような時間帯であれバフートには様々な人々が行き交っているが、共通するのはその誰も彼もが下衆な思惑や思想を持っているか、不幸な命運が待っているかのどちらかしかないことだ。

さて、そんなバフートに新たな商品を載せた荷馬車が数台入り込んできた。
悪名高きゲーティア傭兵団の有するその馬車の中には、彼らに捕まった哀れな村人か旅人か、様々な男女子供が詰め込まれている。
ゲーティアの連中は質の高い奴隷を連れてきてくれる…そんな悪名もあってか馬車が入ってくるなりバフート内の奴隷商がこぞって競りでも行うかのように群がってくる。

傭兵団の連中は捕まった哀れな人々をぞろぞろと馬車から降ろしはじめ、奴隷商が吟味を始める。
まだ捕まってそのまま連れてこられた者たち、絶望的な表情をする者から泣きじゃくる者、反抗的な者など様々だが、そんな彼らの心情をこの場にいる悪党たちが理解などするはずもなく、容赦のない値付けが行われ始める。
そんな集団の中心に一際目立つ大男が一人、傍らには双角を持った黒馬を従えた傭兵団の首領ボルフライは、奴隷商たちの値付けに不備が無いか冷酷な視線をただ黙って送り続けていた。
ボルフライの前ではどんな奴隷商も、冷や汗をかいてほとんど傭兵団の言い値のままに奴隷を買い取らざるを得ない。
この大男に少しでも楯突いたら何をされるか分かったものではないからだ。

ボルフライ > こうしてバフートの変わらぬ日常は繰り返されていった。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からボルフライさんが去りました。