2021/03/11 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にラッツィオさんが現れました。
ラッツィオ > 護送仕事の帰り道、奴隷市場都市の娼館街に立ち寄った。
まだ昼だというのに、街全体を何重にも覆っているヴェールの天幕のせいで、さながら宵の口のような暗さになっている。
この街を暖かい陽光が照らすということはないのだろう。
立ち寄った目的はもちろん、女だ。
しかも報酬が入ったばかりであるから、選り好みをすることができる。
まずは物色と狭い道を歩いていけば、客引きの娼婦がしなだれかかるようにして、自分の店へ引き込もうとしてくる。
それを手荒に思われない程度の力を込めて引き剥がし。

「――待て、待てッてんだ。今日はもうちっと見回りたい気分なんだよ。ここにも帰ってくるかもしれねェから、そン時にまた声かけてくれ」

娼館といっても、買い手のつかない奴隷の寄せ集めから、牝型魔獣だけを閉じ込めた牢獄、名のある貴族しか入れないような高級宿まで様々だ。
今は幸いにして、どこにでも入れるだけの銭がある。
気を惹かれる店や女がいないものかと、男は宛もなくふらふらと娼館街を歩いていく。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からラッツィオさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にネリネさんが現れました。
ネリネ > 「 ………わ ぁ…」

その日はリードを外された。無理に首から引っ張られる事の無い開放感に。ソレはほっと息を吐く。

ただ勿論、自由になる訳がない。
首輪その物は変わらないし、更に。商人達の目から離されたとはいえ…閉じ込められた。
狭く。音すら逃げる事の出来無い地下の一室。

其処で行われるのは。娼婦等に対しては、大っぴらに行えないような。
文字通り好きにして良い奴隷にでもなければ。許されない行為達。
悪趣味で酔狂な客を。壊れても良い奴隷に相手させる為の部屋だった。

如何なる危険が待ち受けているとも、ソレ自身には気がつけるよしも無く。
ベッドの上に座ったまま。普段見慣れないその部屋を、物珍しげに見回していた。
客が訪れるまでずっと。