2021/01/04 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にネリネさんが現れました。
ネリネ > 年の末。年の始まり。どちらであろうと、奴隷市場に休みなどない。
売る側の商人達も。買う側の客達も。勿論、買われる奴隷にも。

売り物にはならないとみなされているソレも。仮にも飼われている以上、役目は有る。
例えば、性奴隷に対し、どんな事をすれば良いか。しても良いかを。
市場の者達による実演をもって、慣れない一見の客に教える事や。
逆にすっかり慣れたお得意様に対し。待たせる間厭きさせないよう、道具として奉仕する事など。

ソレのように安物となれば。最初から、一時的な使用のみを前提として。
場末の娼婦のように、一晩だけ貸し出される事も有るだろう。
実際に。今日がそれだった。

ネリネ > そこは大店の奥に用意された寝室。
金の掛け方だけを見れば、首都の王城にすら有りそうな。豪華な寝具が置かれているが。
他の家具等殆ど存在しない事が。此処がただ、奴隷を喰らう為の場所でしかないと。示している。

かつて、ヒトとして扱われていた頃なら。こんな寝台で眠っていたのかもしれないソレ。
今は客の訪れを待つ為に、寝台の隅に、腰を下ろしていた。
矢張り見た目だけ、上辺だけが、本物めいて取り繕われた。純白のドレスを羽織らされて。

「………ひめ …はじめー……?」

そういったサービスなのだと。先程、奴隷商の誰かが言っていた。
言葉の意味は何だったか。ソレにはちゃんと思い出せない。
首を傾げ、辛うじて、鼓膜に残ったそれを。歌のように、口ずさむ。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にグライドさんが現れました。
グライド > (普段なら――こんな場所にまで来ようとは思わなかったろう
先刻まで護衛の依頼を受けて居た身で、宿ではなく此処を訪れたのは
若しかしたら、外に居た奴隷商人の嘯いていた売り文句が
全ての原因だったかも知れぬ

廊下を、のんびりと進む中で、身につけていた鎧の留め具は外す
奥の部屋へと通され、中で待つ娘の前に姿を現せば
身につけていた鎧を、ゆっくりと部屋の端へと並べて脱ぎ置き

相手の前に、ゆっくりと座り込んだ。)

「――――――…………。」

(――聞こえていた歌。 言葉の意味としては余りにも下世話な其れが
さも楽しそうに紡がれるのを暫し聞きながら――顔を、見やる。
健康的、とは見えないのは、彼女の扱われ方の影響だろうか
どのような扱い、立場、価値なのかは、此処に来るまでに説明されていたが
――暫しの間、きっと、手を出す事もなく、其の顔を見やっては。)

「――――――覚えていますかね、俺の事を。」

(――きっと、そんな風に告げるのだ。
会話が、今の彼女との間に成せるのかは判らない。
だが――確かめずには居られなかった。
其の顔は、もし、己が記憶が古びていなければ
昔、一時の間、護衛として雇われていた貴族の家の
其の娘と、同じだったのだから)。

ネリネ > 少しばかり。人の声が聞こえてくる。廊下をこちらへと近付いて来る、奴隷商の声だった。
並べ立てられる売り文句からして。誰かを、ここに。案内してくるに違いなかった。
間もなく扉が開かれ。商人と客の姿が見えた。
『それじゃぁごゆっくり』、などと台詞を残し、商人は、外へ。
後に残された客が一人。ソレの方へと近付いて来る。
見下ろすのではなく。寝台の前で腰を下ろす、その行動に。不思議そうに首を傾げてしまい。

「…んー………?」

傾いだまま、戻らない。疑問の上に、もう一つ。別の疑問を付け足されて。
何を、覚えていろと、いうのだろう。ソレが、忘れてはいけないと命じられる事など。
精々男の悦ばせ方。痛い目に遭いたくなければ、逆らうな、という絶対事項。その位だろう。
わからないから、かんがえているのだ、という事実を。目に見えてポーズにする、幼子のような素振り。
考えて考えて。結局、思い浮かばなかったのだろう。

ここに売り払われる前の事は。寧ろ、思い出せない方が、幸いだ。

「あ…ぅ、ん、ぁはー……まえにも、きた……おきゃくさまー……?
こんやも……ごしゅじんさま……に、なるの…ー…?」

壊れてからの記憶、だけで良い。
だからきっと、この人も。男であるなら、そういう事だった筈だと。
取り合えずソレは。見下ろすという、不慣れな視点に。違和感を覚えたのだろう。
寝台から滑り下りて。ぺたんと、男の前、床の上へ。座り込む。
下から見上げる位置関係になると。ようやく、安心したように。ゆらゆらと微笑んで。

グライド > (―――――暫くの間、其の言葉を待った
けれど――戻って来たのは、きっと、予想通りだった
本当に覚えていないだけかも知れない、されど、幼子のような其の声は
己だけが覚えている「あの時」とは、別人の如く異なるモノ

――ほんの少しだけ、表情を固くした
けれど、直ぐにもとに戻せば、緩やかに吐息を零し。)

「…………いや、きっと初対面だ。
そうだな…せめて今夜は、俺様が御主人様だ。」

(――己が目の前に、目線を下げて座り込んだ相手に、改めてそう答えては
堅苦しい座り方を崩し、相手の前、胡座をかくように腰を下ろして
――こちらにおいでと、己が膝上に招き寄せるだろう。
伸ばす両掌はきっと、娘が身を寄せるなら、其のドレスへと触れ
ゆっくりと、其の布地を肌より滑り落として

晒させる其の裸身、自らの前に、衣装さえ剥いで仕舞えば最早
いまはもう奴隷、でしかない娘を――抱き締めてやる、為に)。

ネリネ > 思い出せる。思い出せない。それらの区別とは別に。
思い出さない方が良い。そういう物もきっと存在する。ただそれだけの事だろうか。
男の表情の、僅かな変化。それに、ぴくりと肩の辺りを震わせたのは。
何か不興を買ったのなら、男という生き物が、暴力的な手段に出るかもしれないと。そう知っている為の反応。
しかし何もなかった。力の抜けた素振りを見て。ふにゃりとソレも同様に脱力し。

「はぁぃ、じゃー……ごしゅじんさま…?
たくさん、きもちよくなって……くださぁい、ねー?」

座り直した男に招かれて。膝で立つようにして、前へ。
示されたまま、脚の合間膝上へ。丁度、娘が父親にそうするかのように。背中を預けてすっぱりと収まる。
寄せた体から、するすると解け落ちていくドレスは。最初から、脱がせる事が前提であり。そうし易く出来ている。

さらされる肉体は。確かに、奴隷の物。それでしかない。
酷使されてきたのだろう、痣や傷を。隠し切れず。古く小さな針痕は、数多の薬を使われた証拠だ。
男がそれらに対して、どんな思いを抱くのかなど。目に見える物ではないから、ソレにはきっと解らない。
ただ、強く…きつく、抱き締められて。わぁ、と初めは驚いたかのような声をあげ。

それからほんの少しばかり。背後から回された、男の腕を、抱き締めるようにして。目を閉じた。
安らぐ吐息は。ソレの頭は、何一つ覚えていなかったのだとしても。
肉体の何処かが覚えている、暖かみに反応した……のかもしれない。

グライド > (―――心を、鋼にする術は心得ている。
この世界が、僅かな綻びによって、自らを地に貶めるという事も
今日の安寧が必ずしも、明日を約束する物とは限らない
この娘に起きた事は、誰しもに起こりうる事なのだ

――壊れてしまった事が、不幸であったかは判らぬ
その身に刻まれ、消える事の無い無数の傷と痣は
言葉にされずとも其の境遇を想起させるに余りあるもの
とは言え、最早今となっては、己に出来ること等。)

「……………嬢ちゃん、今夜は俺様の我儘だ。
"そういう気分"でな、目一杯可愛がってやる。
……痛くも、怖くもしねぇから、安心しな。」

(背後から掛ける声音は、相手が感じた微かな安息を、壊さぬように
抱きしめる両腕が、ゆっくりと滑り、娘の裸身を、其の乳房から優しく撫で下ろす
無骨で、決して触れ心地が良いとは言えぬ指先が
されど、繊細に肌へ触れ、愛でる様に。

ほんの少し、己が胸板へと凭れるように、娘へと促せば
指先が下腹をたどり、緩やかに下肢へと辿り着いて
緩やかに、脚の間を。 何も纏わぬ其の肉芽と秘裂を、擦り上げ行く
――何時もと変わらぬ。 けれど、娘にとっての何時も通りかは判らぬ。
女を犯すのではなく、抱く、遣り方で)。