2020/09/11 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート 奴隷市場」に八蛟さんが現れました。
八蛟 > 鬼は慣れ切った表情で、奴隷市場の中を散歩していた。
ここは馬鹿に高い奴隷から捨て値まで揃う奴隷市場
中には希少な道具だって存在するだろう そこには当然、酒だって加わっている。

高い背丈は、この市場では頭が抜きんでているだろうか
手には体の三分の一を締めようかという巨大壺酒
中で揺れる酒の音も半端じゃない

「良い酒が手に入った 流石王族が通う場所だ。」

それは持て成しで そして金の代わりに使われる物品でもあるだろう
土の焼き物に入った巨大な徳利壺酒はこの辺りでは少しばかり珍しい
中の酒の色が見えない器であり、中身が覗かない限り不明な分未知数にだって思えるだろう

さて、と適当な木箱に腰を下ろし、巨大徳利の栓が親指の力ではじけ飛ぶ。
奴隷や商人、客らが一瞬その音で振り返るも、デカ女がただ酒を喰らっているだけのこと。

「(ごぎゅっごぎゅっごぎゅんっ)――……ブハァ、良い味だ。 悪くねぇ。」

澄んだ酒を流し込むように煽り、出る吐息は灼けた熱と酒気で白く濁る。
身体に熱が入り、酒で気分がよくなる。
この世の地獄が目の前に一つ広がっている中で飲む鬼は、場に妙なくらい綺麗に収まっていた。
体格がデカけれど、周りからすれば悪党の一人程度に見られているのかもしれない。

ご案内:「奴隷市場都市バフート 奴隷市場」に繰黎さんが現れました。
繰黎 > おや。…おやおや、おやぁ……?

(鬼の腰掛けた、その後背から。素っ頓狂な声が上がる。
其処に居るのは。丁度、傍らに有る奴隷商の店から出て来たのだろう、異国の少女。
鬼の後ろ姿を、というよりもその背中を見つめつつ。思わず上げてしまったらしい声だが。
少女の、緩く肩口に引っ掛けたかのような服装を見たのなら。何となく、驚きの理由も察せるかもしれない。

恐らくは、出どころが近そうのである。とても。凄く)

懐かしい。…とっても、懐かしいモノを見るなぁ……?

(だから興味を惹かれて、表に出てきたのだろう。
から。ころ。履き物の音を立てて。まるで知り合いだと言わんばかり、軽い歩みで近付いていく)

八蛟 > 鬼の機嫌は良い。
元より鬼としている以上、どこの地獄だろうと鬼に何の負も来やしない
中には女だからというだけで、商人は値踏みってやつをしようとするだろう

この女は幾らで売れるのか
需要は?能力持ちか?と。

そして手に入れるまでの算段をつけたところで大抵は諦める。
割りに合わないと結論づけるほど、暴れられるという過程が生まれるからだ。

そんな鬼は、時折来る視線に気づいていないかのように、じゃぼんっと波打つ酒を揺らして音を楽しむ。

怨嗟 阿鼻 喘ぎが 声かけが 時には肉音だって聞こえてくるだろう中でも聞こえていないかのように
周りはその音を聞きたいがために集まり、昂っているだろうに、鬼には日常の音

だからこそ、鬼の耳に拾った音が妙に懐かしく、ふと背中まで来たところで振り返った。
デカブツ 荒々しい金髪 大熊の毛皮羽織で隠れた背中のそれに近づく音は下駄の音色だ。

「―――おう。」

背丈はむしろ小柄 見下ろす形になったのは、鬼の和洋折衷に比べ和のみで雑に着こなした黒髪の女
こちらに向けてくる視線は親近を備え、鬼もまた、この地獄よりも近く感じたことで軽く挨拶を交わす。

「そんな格好の奴は久しく見るな。
 売り物ってわけじゃあなさそうだ。」

和で固めた身なりのそれもまた、珍しいだろう相手の姿
酒を膝に置き、向きを変えるに至った二人を眺める人数も、4,5人はいるだろうか。

繰黎 > …んん…?――よぉう。

(思ったよりも気安い、というよりラフな返答が返ってきた。
何せ奴隷市という場所が場所。良からぬ勧誘だの掏摸だのと感違いされ、警戒されてもおかしくないのだ。
だから、似たような返事を返そうとして。直前、一寸ばかり首を傾げもしたが。
多分この無警戒さは、自信に裏打ちされた物なのだろう。そう納得する事にしておいた。

ひらりひらりと袂から覗いた掌をはためかせつつ。また一歩また一歩と近付いていけば。相手の腰掛けた木箱の傍らまでは直ぐ。
一人から二人へと、女という生き物が増えた事で。商売の機会を狙う者達の視線は、数やら質やら変えるのだろうか)

まぁねぇ。今出て来た、其処のお店?短期で雇われてるんだな…なにかと敵の増える位に、商売っ気、出し過ぎたらしいぞぅ?
…そういうそっちも、売り飛ばされるつもりなんて、まるっきり無さそうだ。…お客なのなら。案内するけど?

(確かに。鬼たる女と比べれば、着乱れた少女の方が、余程。ここいらの店に出るには相応しい。
とはいえ外観は兎も角、娼婦めいた媚びる様など、まるっきり無いのだから。商売女ではないと判断されたのも当然なのだろう。
一応、所属を口にするのは。あわよくば連れ去ってしまえ、とでも企み傍観者達が居るのなら。先んじて伝えておく為だろうか。

さて。相手の女が、こんな所で手酌酒盛り愉しんでいるのは。多分に偶然なのだろうと見て取るが。
雇われである以上念の為。奴隷なり、買う気が無いかと尋ねる素振りも見せようか。

そう、当然直ぐ横にある大店も。奴隷市場の店である以上。取り扱う品はお約束通り。
甘い喘ぎや痛々しげな悲鳴、或いは双方の入り交じった声なども。ここに居れば聞こえてくるのかもしれないが。
そんな物は街の雑音、此処なら当たり前なのだというように。少女の態度は慣れきった物。
…等しく、苦界や魔境に親しい存在なのだという事が。容易に知れる筈である)

八蛟 > 鬼の軽い挨拶に、もっと化け物染みた言葉でも期待していたのか
首を傾げる素振りはこの土地故にか

どこだろうと関係なく地を往く鬼の姿が見慣れないらしい。
最も、角がない鬼は語るまで鬼と見る者は居やしないだろう。

さて、周りはと言えば視線は増えたり減ったりだ
このデカブツ相手に近づいた小娘が、どう出るのか
又、鬼は一体どう応じるのか それに依っては声をかけてくる人種は増えるだろう

鬼は、懐かし気に和で統一された姿 履物までそれなのだ
懐かし気なまま酒を一度傾け、開けた大口に注ぐように酒を煽った。
辺りに広がる酒の匂い
口端から澄み酒が一筋垂れるのも気にしないままに。

「嗚呼、美味ぇ。」

そう言って簡単に店事情を滑らせる女の言葉を聞けば、なんと客商売
相手を選びそうな巨躯に、女の朱金の瞳は同じぐ地獄に慣れた者の目。
大抵は、鬼の丈を珍しく見る その風体に目を止める この女にはそれがない
相変わらずの親近を寄せてくる目だ
鬼はそこでジッと女の目を見た

「なんだ、アタシを誘うのか。
 騙し取ろうとしてくる輩ならいいお遊びになりそうなんだがね。」

漏れた言葉は、鬼を獲ろうという輩だったなら大歓迎だったというそれ
鬼は良い酒を味わいながらも、次は女か暴れる事が欲しかった

「まぁ女でもいいさ。
 で、相手はアンタがしてくれんのかい。」

唯の雌じゃあ役不足だろう、と鬼は自身の丈を言っているのか
それとも体力か その剛力で押し込まれたらと思うのか

繰黎 > 怖い事を言うなよぅ。…アンタの相手、そっちの意味でするのは……物凄く。骨が折れそうだし。…なぁ?

(井戸端会議の主婦宜しく、あらやぁだ、と掌を振りつつ。実にわざとらしく。頬を膨らませてみせる。
酒を喰らう蟒蛇めいた女が。いかなる意味での相手について言おうとしたのか。きっちりと理解しているのだろう。
その上で、やろうと思えば、出来ないわけではないと。そんな台詞を吐くのだが。
戦う力の有無は別としておいて。少なくともこんな公衆の面前で、理由も無く事に及ぶ気はないと。きっぱり。

また、二人の距離は詰まる。立ち位置はそのままに、少女の方が腰を折り、下から覗き込むような姿勢になった分。顔と顔とが近付いて。
声と共に息が吐かれれば。香る酒の匂いにも、心地良さげに瞳を細めてみせるまま)

どっちかといえば、そういう女を護ったりが、仕事だけどなぁ――折角だったら。愉しむのも役得、役得。
ん…っ、ふっふ、アンタのお誘い、載ってしまおうかな……ぁ…?

(重なった瞳を笑みの形に細めた後。さり気なく伸ばした指先で、ちょいと女の唇に触れてみせると。
唇を濡らした酒の一滴。掬い取って、ぺろりと舐る。
間接なんちゃら、などと軽い調子で声に出しつつ、一度さっと店の中へ引っ込んだ。
二言三言のやり取りが終われば、ひょいとまた直ぐに顔を出してみせ)

――部屋、空いてるらしいぞぉぅ?それじゃぁお姉さん、お手柔らかに?

(雇っているから、というのも有るのだろう。買い取りではない、此処で奴隷を使い愉しんでいく為の部屋。其処を提供して貰えた。
勿論使用料だのは、奴隷と同じだけ取る、とがめつい店主が口を挟むが。どちらが払うか、割り勘か、その辺は置いておこう。おけ。
女が立ち上がれば、見守る者達はその上背に驚くのかもしれないが…少女は、興味深げに口笛を吹いて。身の丈や力の差も、いっそ悦んでしまおうという様子で。
手を繋ぐなりしたまま、店の奥へと消えていっただろうか)

ご案内:「奴隷市場都市バフート 奴隷市場」から繰黎さんが去りました。
八蛟 > 出す声はどこかねっとりと
色気を出すようにした雑な着こなしの護衛役は鬼にこう言った 骨が折れる と
鬼はつい笑みを深くしてしまう。
敵わないではない それがたまらなかった。
しかし得物が見えず、一見華奢 間違いなく力と力ではない 小技や隠しを使う類だろうと読みながらも酒を煽る

周りも一瞬ぎょっとするものの、護衛女とデカブツが妙な方向に収まったとなれば周りも、一端視線を収めるだろう
今からあの雇われ宿へと女2人、引っ込んでいってしまうのだから

「乗り気かよ。」

カカッと笑い、口端の雫を掬いとるのをされるがままに。
店の中へ入ると、2mの筋肉女に店主はぎょっとしたことだろう。
酒がまだ余っているからと、がぶがぶがぶと口に煽りながらも、室内へと入ってしまえば、あとはこの地獄と同じ音になるだけ

ご案内:「奴隷市場都市バフート 奴隷市場」から八蛟さんが去りました。