2020/09/01 のログ
■ロブーム > ――男はそのまま何処かへと
ご案内:「奴隷市場都市バフート 大通り」からロブームさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にマレクさんが現れました。
■マレク > 嘆声と嬌声が響き渡る奴隷市場を訪れたのは、緑を基調とした服に身を包んだ貴族風の男。檻の中、あるいは広場で繰り広げられる欲まみれの淫宴を横目に、彼は薬売りの露店で商品を物色していた。
「いえいえ、人間用の薬なのですよ。如何でしょうか。置いてありませんか?」
整った、もとい聊か整い過ぎた顔立ちの、特徴らしき特徴を持たない美男子が、涼し気な表情を作り丁寧な口調で怪しげな薬屋と言葉を交わす。
広場では、首輪同士を鎖でつながれたミレー族の美少女姉妹が、男達の好色な視線を浴びて立ち尽くしていた。奴隷商の鞭が足元に叩きつけられると、小柄な2人はびくりと肩を跳ねさせた後、指と唇で互いの身体を愛撫し始める。自分達の値段を吊り上げさせる為のショーをさせられているのだ。
「2種類、準備しておきたいですね。共に即効性で、弱いものと強いものを。お相手がどう出るかで使い分けたいので」
下品な野次を聞きつつ、男は注文を付ける。
■マレク > しかし旦那、と、目当ての品を買い揃えた男に店主が声を掛ける。そいつを、一体どこの誰に使われるんですかい?と、薄笑いと共に訊ねる彼を見下ろし、此方も微笑んだ。
「獅子と相対するのですから、此方も丸腰というわけにはいきませんよ」
訳も分からず愛想笑いを浮かべる店主に頷いてみせた後、男は背徳の奴隷市場を後にした。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からマレクさんが去りました。