2020/08/18 のログ
エキドナ > 「ぎこちないな~ヒルデちゃん
大丈夫だよ、食人とかそういうのは無いから」

購入を決めたのは、まぁなんというかその場のノリなところがある。
こういう場面での運命の分かれ道など、大抵そういう感じで決まるかもしれないが。
ともすればそんなおぞましい結末があったかもなんて、すごい今更思わせてくる。
自分を買った女がどういう人物かもわからない状況で、安心などできようはずもないが。

「じゃあヒルデちゃんの新しいお家に連れてくからね~」

勢いだけでやっているのか、ひとしきりの手続きが終わり次第、彼の手を取って早速、市場の外へと向かう女。
首輪にリード付けて引っ張らないあたりはまだマシかもしれない。
市場入り口に待機していた女の馬車は、立派な装飾付きの豪華なもの。
女のちゃらんぽらんな見た目と釣り合わぬ馬車に慣れたように乗り込む女と、ただ連れられて行く少年。
この馬車が果たしてどこに向かうのか、少年はまだ知らぬまま…たぶん到着したら教えてもらえる。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からエキドナさんが去りました。
ヒルデ > 食人は無い、と冗談めかして言われると、少年は全身をギクリとさせた。
奴隷をどう扱おうが持ち主の自由という国ではそういう未来も有り得たのだ……
そう考えると、彼女の忠告に従って、売り込む相手を決めたのはやはり、少なくとも間違いではなかったのだろう。
奴隷の身分には思うところがあるのは当たり前だが、殺人鬼に買われなくて良かった、
と心底その点には安堵して、馬車へと──

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からヒルデさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にリサ・エルバさんが現れました。
リサ・エルバ > 悪徳が蔓延する街の中でも人の気配がなく。
あまり地元の人間も通らないような裏路地から月明りの灯る通りへと出てきて。

その頬はどこか朱に染まり、その眼は熱に潤んでいて。
しかし情事の気配はなく、寧ろ少し暖かい風に髪がなびけばうっすらと血の香りが漂うだろう。

「これで今日のお仕事は終わり。
 せっかくバフートまで来たんだし何かしていこうかな」

今日の仕事は好色な男が相手で思ったより早めに方が付いたこともあり。
まだ寝るには少し早いし遊んで帰ろうかと考えながら。
コツコツと足音を石畳に響かせながら月に向かって歩き。

リサ・エルバ > 「せっかくだし、何か美味しいものでも食べてかえろうか」

一人、楽し気につぶやけばそのまま歩いて繁華街の方へと消えていった。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からリサ・エルバさんが去りました。