2020/02/10 のログ
■アシュトン > (コートの内側に巻き込み、発声を制限した状態のまま。路地の片隅、雑多な作りで淀んだ影に暫しと潜伏する。
暴れる可能性は大きいだろうが、まぁ、体格差で抑え込めば無理でもないだろう。
怒号と共に辺りを探し回る気配が遠のくまで、拘束する手で、荷物の辺りをまさぐってみたりしていたが。
剣、だろうか? 相手の体躯を考えれば、随分と大振りに思えるが。
探索者達が離れていくのが先か、捕まった少女が疲弊するのが先か。やがてと周囲が収まってくれば、塞いでいた口元を解放してやる)
「……さてと、大声は出すなよ?
奴らに差し出して、小銭を貰ったっていいんだ。君があいつらに捕まったらどうなるかなんて、特に興味もないんでな」
(両腕で動きを奪うままに、コートの前を開き。改めて相手の様子を見やることとする。
外見は、ふむ、中々に上玉と言っていいだろう。売れば、それなりの値段はつきそうだ)
■ジョージア > 体格の差が、膂力の差があり過ぎる上、己は大きな荷物を抱えている。
不意打ちだった最初の衝撃が薄れ、己が誰かに抱き込まれていると気づけば、
当然、その腕から逃れ出ようともがいたが――――。
「ん、っんん――――っっ、……っ、」
まず、男がその気になれば腕も足も、がっちりと押さえられて身動きが取れない。
もう少し男の掌が小さければ、何とか口を開けて噛みつくことも出来たろうが、
それもままならない状態で――――
追っ手たちの声が、足音が、己の耳には聞こえなくなる頃。
抗い疲れた小柄な身体は、すっかり、ぐったりと男の腕の中に在った。
「っ、は………ぁ、はぁ……っ、
――――――は、なせ、あんた、何なんだよ、っ……」
大声は出さない、というか出す余力が無いが、未だ、抵抗を諦めた訳でも無く。
肩越しに振り仰ぐ眼差しで男を睨み、何とかして両腕の拘束から逃れようと、
もぞもぞと身をくねらせる。
涙目で、呼吸困難気味に息を弾ませながらでは、迫力など望むべくも無いが。
■アシュトン > (さて、追跡者は離れた場所までいってくれたようだ。暫くは帰ってこないだろうし、大声でもそう気づかれる事はないだろう。
もっとも、別のナニカの興味を引いてしまう可能性はありそうだが。
それを確認すれば、息苦しげに問いかける声へと、首を僅かに傾げた)
「何か……ふーむ。さっきも言ったが、逃亡奴隷を捕まえて、金に換えてた。
とは言え、なるほどなるほど。このまま渡して小遣いにしてしまうのも、勿体ないな」
(くくっと、喉元で小さな笑い声が鳴った。
どちらに捕まった方が彼女にとって良かったか。奴らにとっては商品だ。最終的にはそこまで手荒には扱わないだろう。傷物にしてしまえば、価値が下がる。
一方、此方と言えば――)
「気が変わった。
そんな身の丈に合わない剣を持って逃げていたとか、興味はあるが……ま、雌孔奴隷に調教してからでも、遅くはないだろう」
(不穏な単語が、一切の躊躇なく言葉の中に混ぜ込まれていた。
逃走と拘束で、随分と体力も消耗していたのだろう。
ややとぐったりとした身体へと体重を掛ければ、そのまま地面へと押し倒し。縫い付けてしまう心算のようで)
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からアシュトンさんが去りました。
■ジョージア > 逃亡奴隷、という単語に眦を吊り上げたのは、己にその自覚が無いから。
というよりも、奴隷にされるところだったなど、到底受け入れられないからだ。
「サ……イ、テイ、……最低、あんた、自分が何言ってるか、
――――――や、っヤダ、離し、っ……!!」
今度こそ、大声を上げて抗おうと手足をばたつかせ始めたが、
生憎とこの街に於いて、そんなものは日常茶飯事である。
助けなど来る筈も無く、来るとすれば覗き、野次馬の類か、それとも――――。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からジョージアさんが去りました。