2019/04/26 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート 酒場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 建材の石が剥き出しの、粗末な作りの酒場。
そこには、柄の悪い男や、それを引く為の娼婦、そして、彼女達を上手くして嵌める為の奴隷商人などなど、世間様には間違っても誇れない様な素行の者たちが、それぞれの目的で酒を飲んでいる。
そして、そのカウンター席に、男の姿もあった。
「……はぁ」
廃材と見紛うほどにボロボロの木のカウンターに、溜息を落とす。
木のジョッキに入った、何処のものともしれぬ安酒を煽り、イライラと指でカウンターを叩く。
「……やりすぎた、んだろうなあ」
ぽつりと零す男。
幾ら闘技場で起きる事は自己責任と言っても、公衆の面前であることには変わりない。
派手な凌辱を繰り返していれば、市民達から後ろ指を刺されるようになる。
特に前回、とある少女をガン泣きさせたのが効いたのだろう。
表通りの店で買い物できなくなったり、まあ、色々と後ろ指を差されるようになってしまった。
……まあ、過去の諸々の悪事も幾らか俎上に上げられているので、あくまでも闘技場の一件はきっかけなのだろうが。
「どうせ直ぐに忘れられるとは言え、宿泊費が嵩むなあ」
こういう事は、実は剣闘士の間では珍しくない。
先輩剣闘士の話では、大体一週間ぐらいで噂は止むとの事。
人の噂も七十五日と言うけども、ダイラスほどに情報の新陳代謝が速い街では、それぐらいで噂は薄れるらしい。
「ま、折角だし、バフートの冒険者の宿なんかに顔を覚えてもらうか……」
もしかしたら、ダイラスよりも割の良い仕事がもらえるかもしれないし。
そう無理矢理ポジティブになろうと思うが、今の所は落ち込みのほうが大きい。
また一つ、溜息が増えた。
■クレス・ローベルク > ジョッキを飲み干すと、男は酒場から出る。
前にやけ酒した時にひどい目にあったので、それ以来、感情に任せて酒量を増やすことは控えている。
「さて、これからどうするか」
ご案内:「奴隷市場都市バフート 酒場」からクレス・ローベルクさんが去りました。