2018/10/29 のログ
ジンライ > 暫く鼻から煙を出したり口から輪っかを出したりしながら、目は煙を追いかけてぼーっとしている。

大分短くなってから灰皿に押し付けて、グラスの酒に口をつける。一瞬顔をしかめるが
(あンま遅くなっと怒られっからなァ…)
それでも2,3度続けざまに呷る。

飲み干したグラスはテーブルにそのままで、後からバーテンたちが回収して回る仕組みらしい。
ごちそうさん、とバーテンに合図を送って身を翻し、店を後にする

ご案内:「奴隷市場都市バフート 酒場」からジンライさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート 娼館」にユールさんが現れました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート 娼館」に虎燕さんが現れました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート 娼館」から虎燕さんが去りました。
ユール > (…神聖都市と奴隷市場都市。
真反対を思わせる、その二つが、実は裏では繋がっていると。
まことしやかに囁かれていた、そんな噂が、真実だったのだという事を。
今正に現在進行形で、自分自身の身を以て、実感させられている。
……あれから。聖なる筈の街の地下で、どんな目に遭わされたのかは、口にはしない。する必要もない。
何せ、奴隷市場に取り込まれてしまったという事は。そうならざるを得ないような憂き目に遭った、という意味だから。
奴隷の証を填められ、あっという間に売りに出され、買い付けられて。
娼婦のような、という立場が、本物の娼婦にされて…幾日か。)

「 ……こまり ました。 こういう所に 、は…… 」

(少女の事を知っているような者達は。あまり縁がなさそうで。
それ以上に。最初から、「おしごと」として神聖都市に赴いた以上、全て仕組まれている気がして。
どうすれば此処から出られるのか。自分の事に気付いて貰えるのか。分からない。
昨日と同じ。その前と同じ。今日も…人々の行き交う市場都市の景色を。
安っぽい寝具ばかりが置かれた、その為だけの部屋の窓から見下ろして。)

ご案内:「奴隷市場都市バフート 娼館」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > バフートの娼館に一際綺麗な上玉が入ったと配下の者から聴かされていた私は
仕事のついでにその女性が居ると言う娼館の前へと足を運んだ。

その店はバフートにある店の中では手頃な値の店の様で、建物の仕様や窓から覗く丁度品がそれを物語っている。
して、配下の者がいう女性は…窓から通りを見下ろしているあの女性のことか。

顔立ちから察するに歳は10代か。 しかし、あの顔はどことなく見覚えのある気がする。

興味を惹かれた私はすぐさま店に入り、あの女性を一晩買うことは出来ないかと交渉する。
店の方は私が何者か知っているのか、すぐさま女性の元へ案内してくれるとのこと。

喜びの色を露骨に顔に出していることから多少色をつけた値を払わされたようだ。
まあ、必要経費だ。

私は店の者に先導され、彼女が居る部屋の前へ。
店の者が扉をノックし、客が付いたことを部屋の中にいる彼女に知らせている。

ユール > 「 ぁ 」

(客が来れば。娼婦の一人一人に用意された、この部屋の扉が叩かれる。
そんなシステムも、数日で直ぐに覚え込まされた。
ぼんやり、漠然とした人の流れそれ自体を、さながら一つの生物のように見つめていたから。
人波を形成する、個人個人までは、知る由もなく。
だから…つい先程、見上げられていたのだ、とは思いもせずに。
…それでも。)

「 おきゃく さま。 ようこそ おいで下さい まし …た…? 」

(それでも、叩かれた扉を開けた時。其処に立っていた客に対して、既視感を覚えたのは。どうしてだろう。
思わず、首を傾げそうになるものの。それでも、客が。仕事が、きっと優先。
そうしないと、余計に酷い目に遭うと。それも、学習済みだった。
そっと頭を下げて、彼女を、部屋の中に招き入れる。)

フォーコ > 「ああ、一晩世話になるぞ。」

扉が開かれると、部屋の主である彼女と視線が交差する。
相手もこちらの顔に見覚えがあるようだ。
しかし、私が誰かまでは気付いていないようだが。

私が視線で合図をすると店の者は上機嫌で階段を降りて行く。
姿が小さくなった所で私へ部屋へと入り、扉を閉めて。

「君はここに来て日は浅いのか?」

私は手じかな椅子かベッドに腰かけながら彼女に問いかける。
さて、色々と聴いてみたい所だがどうするべきか。
最初に私の正体を明かした方が話が早いであろうか。

彼女の細い肢体に視線をやりつつ、私は唇を一文字に閉じていた。

ユール > 「 は ぃ。一週間 … は 経っていない かと。
その 本当は別 の 所で おしごと していた のですが … 」

(事細かな、自分自身についての説明は。躊躇われてしまう。
未だ、店の者に聞かれていたら。余計な告げ口をしたものだと、後からどう怒られてしまうやら。
そして、どうお仕置きをされるやら。知れた物ではないのだから。
兎に角、部屋の扉を閉める。扉の向こう、店の者が遠離っていく。…その跫音が、確実に階下へと消えた辺りで。
安心したか、もしくは気が抜けたかのような、深い吐息を零してから。)

「 おきゃく さま。 宜しく お願い いたします…… 私は。
ぇっと … …ユールと。 申し、ます ……… 」

(きちんと扉に鍵を掛け、振り返ってから。
先に腰を下ろした彼女へと。丁寧に頭を下げる。)

フォーコ > 「そうか。 ここに来る前にすでに同じような仕事をしていたわけか。」

ならば少なくとも2件目以降か。 店を転々とさせられるような器量には見えなかったが…。
ただ、彼女の様子から察するに当たり前だが今の立場に抵抗があり、また辛い扱いを受けているようだ。

事実、店の者の気配が遠ざかると彼女の口から安堵の息が漏れている。

「ユールか。 君は元々貴族の家の出ではないか?
私はフォーコ・アッサルト。
恐らく城で何度か会っていると思ってな。」

深々と頭を下げる彼女に淡々と自分の正体を明かした。
しかし、彼女は私のことをどこまで知っているであろうか。
私のようなやっかいものに興味を持つのは大抵が剛の者か腹に一物ある者だ。
彼女のような深窓の令嬢がはっきりと覚えていることはどちらかと言うと少ない。