2018/09/01 のログ
ブレイド > 「そうだな。お互い生きてたから会えたんだし…。
痛い目にはあってねぇか?
心配はいらねぇんだろうけど…」

奴隷の中でも、優遇されているだろう彼女であれば
そんな無茶な扱いはされていないだろう。
こちらも体質が変わってしまったりといろいろあったが、生きてはいる。
気の進まない仕事を受けることにはなってはいるが。

「ふーん…休みか。
ん?休み…?」

奴隷にも休みというものがあるのだろうか?
それこそ奴隷を使い潰すような主人であれば…などと考えていたが
言葉を濁し、下腹に触れる少女の様子に首をかしげて。
その仕草にはピンと来た。

「あー、えーっと…おめでとう?でいいのか?」

お腹を気遣うような仕草。長期の休み。
重い病気などといったこともなさそうだ。
だが、長い休暇をもらう理由…少女が女性であり、奴隷として様々な目にあっていれば
それも無理からぬ事だろう。

ネーヴェ > お陰様、でね。 …本当は。痛い目 というか、何てい ぅか…
もっと。ちゃんと。――闘いにいきたい けれど。

(微妙なイントネーション。「行きたい」ではなく。「生きたい」、だった。
そういう意味では、単純な…それこそ、店先の見世物たる彼女達とは、別物の奴隷。
なので今現在のような仕事には。彼と同様気が進まないのだろう。
何とも困った、という顔はその侭。再び店の奥側へと目を向ける様。)

良ぃ と思うよ? …だからそ の、まぁ、 …ありが と。
こう 、凄く……すっご く、らしくなぃけ ど ね。

(詳しくを語らずとも。言いたい事は伝わってくれたようだ。
正直、こういう場所ではっきり、事細かく口に出すのは気が退ける。
此から先。並んだ檻の中、買い手を待つ奴隷達の中には。
同じような事象を、己と違い望ます侭に、もたらされる者も。
決して少なからず存在する事となるのだろうから。
なので、声を潜めるように。人差し指を、唇の前に立ててから。)

――そ れに。なんて、言ぅか。 …色々分から なぃ…し。
未だ 何がどう 生まれる…のか とぃうか。
私自身 も、それに近付いて。似通って。 …ちょっぴり、ニンゲンじゃぁなくな ってる?
みたいだし――――

(肉体の交歓。遺伝子の交換。それが牡から牝へ、子から母へ、伝わる事も有る。
だから、今や。同じミレー族とは言い切れないのだろう。
どう、説明すれば納得して貰えるのやら、と首を傾げてしまおうか。
…よもや、彼の側も。似たような境遇に在るのだなど、知る由も無いのだから。

頭を巡らせ、首を傾げ… ぁ、と。 小さく、何かに気付いて漏らす声。)

そか。 …そ だ。 ……ブレイド でも。大丈夫 だ――

ブレイド > 「しかたねーさ。
『そう』なっちまったならさ。
闘わずに済むならそれが一番だ。ネーヴェはそうでもないかもしんねーけど…
傷つくのも、命のやり取りも、やらねーで済むならそれがいい」

身重の体では戦うことはかなわないだろう。
そういうことを望む『いい趣味』の主人でもない限りは。
周囲の奴隷の視線や声は居心地を悪くしてくれているが、知り合いと出会えたことでいくらかましだ。
笑顔を見せる余裕もできてきた。

「そうでもねぇよ。らしいらしくねえはわかんねーけど…
女なら、そうなってもおかしかねーだろ?」

彼女の仕草から少し声を潜める。
奴隷たる彼女が子を宿したということは、まぁそういうことだ。
性奴隷でもない彼女ですらそうなのだから、今檻にいる女たちもそれを想起させてしまうだろう。
おそらくはそういう配慮…だろう。
しかし、続く言葉に首を傾げ。

「ニンゲンじゃ…ない?
…結局ろくな目にあってねぇんじゃねぇのか?
大丈夫か?っと、なんだ?」

訝しげに尋ねるも、彼女の様子に更に不思議そうに。
自分でも大丈夫とは?

ネーヴェ > うん。私は ね、闘いた ぃから。闘いたく て仕方な ぃから。
暫くそれを、休まなきゃって のは。結構キツか …ったり。
けれど……これも。…こうい ぅ事も大事、…だしね。
ちょっとは ぅん、我慢す――る、つもり。

(先日の長征と師団壊滅。それに前後して、色々と怨みを重ねているのだが。
晴らす機会、その為の戦に赴く機会は、暫く先となってしまいそうだ。
惜しいと言えば惜しいのだが。こうして再開した彼は、新たな生命を宿した事を。
笑顔で肯定し、祝福してくれるから。己が考えていた以上に、これは良い事なのだろうと。
改めて、第三者のお陰で感じる事が出来た。だから、些か困惑を含みつつも。同じく笑って返そうと。)

そりゃ 、そ なんだけど。
…普通は。普通なら 望まれな ぃ限りはね。
気を使わなくっ ちゃいけな ぃ…それが、プロって事になる訳で。
……いや、望まれた場合 に。当て嵌まっちゃう から。良いんだけど…

(ごにょごにょ、言い訳を探すように不明瞭な口調。
…実際。あくまでも慾に絡む性奴隷であるなら、妊娠期間など、職務怠慢しかなり得ない。
勿論其処迄考慮せず、取り返しのつかなさという意味でも、避妊だの気にも止めない奴隷や飼い主も居るだろう。
そして、檻の中も者達も。そういう手合いに買われる可能性が低くないのだ。
奴隷は正当な財産であり、買い手には権利だけでなく、相応の義務も付き纏うのだという事を。
昨今、知らない者達が大過ぎる。
それ故の不当な扱いが。彼女等には降り掛からねば良いのだが。

一旦潜めていた声を。思い付きと共に、元の大きさへと戻しつつ。)

え? あぁ、いや  …其処は大丈 夫か、な。
……種族 が違ったって。それが必ず 不公平で 不平等だなん て、限らないんだし。

(例えば、人とミレーすら。本来なら異種族なのだ。
己が人の子を産む事すら、言葉の中に当て嵌まる。
…まぁ、今は例外中の例外。とはいえ、軍秘に関わるかもしれない、などと考えれば。
今は未だ、子細を語るのはやめておいた方が良さそうだ。首を振り、話題を転換。)

えぇ とね。 ……暫く雇われる 気、ない?
――富裕地区 の、見回りと か。王城で の、警護とか。
少なく とも、此処の仕事よ りは…マシだと思 ぅし …奴隷じゃなくって、ブレイドになら。
ちゃんと お給金出し て貰うし――アルバイトだ って、思って。

ブレイド > 「そうだな、休んどけ。
闘いに行っても、万全じゃなく殺されんのはヤだろ?
どれだけ強いかしらねーけど、休みが必要なときは休んどけって
それに……しばらくは一緒にいたほうがいいもんさ。親子ならよ」

彼女も先の戦でいろいろあったのだろうか。
それに関しては知る由もないのだが、子を宿したのであれば
そう簡単に闘いに散るなんてことがあっていいわけもなく
散らぬにしても闘いに明け暮れれば、子育てどころでもないだろう。

「ん…んー…プロって、奴隷のか?
あんまいいもんじゃねーな、そりゃ。
そりゃーまぁ望まれるのはいいことかもしれねーけどさ…
プロ意識もつにしたって、もうちょっと別の…いや、いいか…説教なんてできる立場でもねぇ」

言葉を濁す少女に眉をひそめるも、すぐに頭を振って言葉を切る。
彼女が望む望まないはともかくとして、そうなって、それを選んだのなら
後悔などしてほしくはない。
それを後悔してしまえば宿っているものは『望まれぬ生命』だということだ。

「ん、んー?仕事の依頼か?
そりゃ構わねーけど…いいのか?
奴隷がお望みなんじゃねーのか?ご主人ってのは…」

声を戻して話す少女の申し出。
それはそれで受けてもいいのだが…

ネーヴェ > ――そ、言われると。返す言 葉、無いか…も。
万全に。役目の為に、しっかり。…自分で言っておぃ て、これじゃ。
色々失格だ――し。
…そだ ね。…誰かに言って貰 ぅと、改めて。実感出来たか も。

(こればかりは。一人では決めかねる、踏ん切りを付けかねる事だ。
誰かが案じてくれる、言い含めてくれると。それだけ、そういう物なのだと思える。
誰しも独りだからこそ、視野狭窄に陥るのだ。
…産むのも。育むのも、闘いだと。今の所はそう考えておくか。)

そ。 使われ る側もだ し…使う側 もね。
世話が出来ないなら、飼うもんじゃな――ぃよ。どんな生命で も。
だから 私は何て言ぅ か…結構。恵まれてる筈。…奴隷として は、かなり。
う…ん。うん、ごめん。 変な 事。言った。

(この場所だから、どうしても。
買われていく奴隷達の事を思って。飼われている己自身を鑑みて。
悪く言えば、同情と投影が重なってしまうのだ。
彼女達にだって。もしかすれば、己のように。良い飼い主が付いてくれるかもしれないのに。
嫌な事を想像して、口にして。それが彼を戸惑わせるのは。考えてみれば当然だ。
彼とて、種族がばれれば。同じ憂き目に陥りかねないのだから。

…何と言うか。その点を鑑みた事も。提案の一因だった。)

必ず しも奴隷とは。限らなぃよ。……今の護衛は。私は、奴隷だ から。
同じようなの、求められてる 、けど。一番大事な のは、実力。
ブレイドな ら、今迄…傭兵、やって来て。その辺確かだと 思 ぅし……それから。

(再び、彼の側への一歩を。フードの中へ、囁きかける。)

…この仕事 はさ。 …牝とし てじゃない、兵士として …の私の 代わりはさ。
種族の事 なんて、気にしない人、 が求めてる事 だから。
……ブレイド も。心配 しなくて良ぃって。 思うか ら。

後、報酬とか、勤務、日と か。細かい事――は。聞いて貰ぇ るし。 屹度。

(例えば。己の飼い主達の中には。正しく、良い意味で細かい事を気にしない者も多いのだ。
以前彼を見掛けたと言った、第五師団の長等がその好例。)

ブレイド > 「ははっ、言っちまえばオレだって…
知り合いが身重の身体をおして戦って傷つきましただの死にましただの…
そんなの聞きたくねーし知りたくもねー。
オレの言葉で思いとどまってくれるなら、むしろありがてーよ」

産みの苦しみも知りようがなく、育てる苦しみもまだ知らない。
だからこそのわがままではあるが、少女がうなずいてくれるのならば笑顔をかえして。
子供はともかく…一度情を交わし、今も言葉をかわすこの少女が闘いの中でしんでいくのが嫌だった。

「いいさ、オレも変なこと言っちまった。
あんたの考え方が悪いってわけじゃねーしな…ま、そりゃいいや。
で、仕事か…まぁ、主人はともかく
ネーヴェがそういうなら受けるぜ?
あんたは、その…信用できそうだしさ」

同じ種族…というのもあるが、心根というか…。
そういう者に信頼できるものを見いだせる少女だ。
彼女の主人らがどのような人間かはしらない。
もしかしたら、反りが合わないかもしれないが…一度あってみてもいいだろう。

「でも、後輩選びはいいのか?」

ネーヴェ > それは、単純。 …まぁ ね、その…方が。
本当は、小難しく言い訳考えな ぃで。思う侭にやった方が。
良い事 も有るって。解ってたけど。ブレイド が言葉にしてくれ たら。改めて――
納得した し、踏ん切りもついた、感じ。 ……ありがと。

(己独りでは難しい事に。言葉という形で、手を差し伸べて貰えた。
…確かに。こういう人達を、悲しませるのは。本意ではなかった。
死ねない理由、死なない理由が。こうやって一つ一つ増えていくのだろう。
生きる理由と言い換える事が出来るなら…それも、亦。

奴隷の生き方、活かし方。何よりこの場に相応しく、だから此処では口にしたくない事を。
頷きに留め、今は飲み込んで。)

そう …良かった。
受け て貰えると助かる 感じ。
私 の主っていう と ……例えば フォーコ様と かは。知ってた、っけ?

(飼い主達の中で。彼と確実に面識がある筈なのが、その人だ。
それ以外の、例えば貴族の中に在る者達等は解らないが。
多分大丈夫だと思いたい……決して、ミレーだからと手酷く扱うような者達は居ない筈だ。
例えば、今日付き添っている人物も。)

………良いんじゃ、ないか な。
強い人。…闘える感じ の人は。このお店 居ないみた ぃだから。
…ブレイド が、居ない時 有るだろうし 、何れ――は。要ると思ぅけ ど。
今日は……ね。

(ほら、と。
店の奥から戻って来る一人の貴族らしき人物は。
特段、何らかの奴隷を付き添わせてはいなかったから。
一応正確に言うのなら、結局取引成立には到らなかったのだろう、店主を。
彼の仕事相手と、共にやって来るのだが。)

ブレイド > 「いいって。ま、そういうことなら大事にしろよ?
なんか、体も普通じゃねーみたいだけどさ…
そのへんもオレは人のこと言えねーけど」

ひらりと手を振り笑って見せて。
場所が場所だけに、本来ならば笑ってもいられないのだが
助けられぬ他人よりも知人の幸せのほうが大事だ。
続く仕事の話となれば、頷いてネーヴェの話をよくきく。
距離は近く、フードの中の耳をくすぐる吐息はややこそばゆいが。

「そっか、ま、オレも今ちょっと大変な時期なんでな。
仕事を紹介してもらえるのはむしろこっちが助かるくらいだぜ。
んと、フォーコはまぁ…知ってるな。
あの人もそうなのか…ま、安心ってわけじゃねーけど…不安もねーか」

彼女が関わっているなら、種族的な差別…などはないだろう。
頷きつつも、彼女の申し出を受ける。
いつからかはわからないが…
などと話していれば奥から店主と彼女の主人らしき人物がでてきたようだ。

「はっ…気が進まねーが…さっさと終わらせてくるか。
あんたは…このまま帰るのか?」

ネーヴェ > ………?普通、と 違う感じ…?
…今度、聞きたいか な。色々。

(彼にも、何かが有ったのだろうか。
少なくとも、目で見て、解る部分の変化は見受けられなかったのだが。
…いや、生きている限り何かが有って。そして何でも起こり得る。
己が生命を孕んだ位なのだ、彼の側にも…屹度、色々な事が。
何れ、きちんと聞かせて貰うとしよう。
己も亦、救えるのなら、手が届く人であるなら。その助けになりたいと思うから。

取り敢えず今は。困窮を支えるだの、此処よりは良い仕事になれば、だの。
実に現実且つ即物的な所から、にしかなれないが。)

そぅい ぅ感じ。
…ブレイドも、やっぱり大変…か。
此処の所。何処も彼処 も大変そ……ぅ だし。
ぅん。 種族、がどうとかは。だから 、大丈夫だ …よ。

(信頼値には差が有りそうだが、最低限、種族的な問題に関しては。
大丈夫だというのが共通認識らしいので、一安心。
彼女に限らず――王侯貴族も、一枚岩でないという事は。
それ即ち、主義思想に関しても、必ずしも一つではないという事だ。
そして、己のような半ミレーを重用してくれる者達なら。彼に関しても問題はない。
ましてや、他種族の集う第十三師団や、身分を問わない第六・第八師団も有る。
心配はしなくて良い、と頷いた辺りで。今宵の主と合流出来そうだ。)

……ん。
じゃぁ 王都に戻っ て来たら。…此処に 来て。
見せたら …大丈夫 だから。 …そっち で会えるの。愉しみ にしてる。

(此方の用は先に済んでしまったから。確かに、長居せず戻った方が…
護衛として、飼い主を此処から戻らせた方が良い。
店主と彼の話が始まる前に、一枚の通行証を渡しておこう。
富裕地区、とある貴族の屋敷、其処へのフリーパス。

入れ違うには未だ早いから、暫くは、彼と共に並べる日も有るかもしれない。
そう考えれば、何だか安堵。小さく笑って、手を振り。店の外へと向かおうか。

――言葉通り、後日の再会。それに確かな期待を抱いて。)

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からネーヴェさんが去りました。
ブレイド > 「そうだな…。今度、また王都でな。
人に聞かれるにしても、あんま楽しい話題でもねーし」

吸血鬼の少女に血を吸われ、体に変調をきたしているなど
おおっぴらに言えるはずもない。
下手をすれば討伐対象なのだし。
子を孕み変質した彼女よりも危ういと言われても仕方がない。
だからこそ、こんな場所ではつたえることもできず。

「大変って言っても個人的なことだけどな。
こんな仕事してんのも…まぁ、言っちまえばオレのわがままだし。
ま、仕事の話についてはまた今度な。
主人を待たせるわけにもいかねーだろ?っと…」

それじゃ、と店主の方に向かおうとすれば
その前に渡される通行書。
貴族の名前が書かれた…なんだろう。
通行証か何かか?とりあえず受け取ってからひらりと手を振って
自身の依頼へと戻る。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からブレイドさんが去りました。