2018/08/17 のログ
■ミラ > 猥雑なまでに活気に溢れる奴隷市への通り。
その賑わいの内容と言えば、路上で嬲られ凌辱される奴隷とおぼしき少女の痴態だったり。いかがわしい店の、いかがわしい客引きだったりと一般的な街とは違う景色。
その景色を眺めながら、本来の姿でゆるりと観光客のようにのんびりと歩く。
「実に悪徳の街らしくてよいな」
くふふと、ご機嫌に笑みを浮かべながら通りに並ぶ露店の怪しげな商品を品定めしつつ、街の雰囲気を堪能し。街中に渦巻く欲望を味わい、愉悦する。
悪徳に傾き過ぎて濃い味わいだが、それが良いとか思いつつ。物語的には、この街の住人は正義の主人公の踏み台役が多そうだが、返り討ちにして悪の華開く悪の物語展開もよい。
まあ、現実的には返り討ち展開の方が多いのだろうなと――なんだか、姫騎士っぽいのが調教されてる光景などを横目に見つつ。
聖女もいちころと謳いあげるこの媚薬は本物だろうかと、露店の商品ラインナップに悩み。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にアーヴィングさんが現れました。
■アーヴィング > 正直なところをいえば、この悪徳の市場が彼はあまり好きではなかった。
無論、有用なのは理解している。実際に今日も、奴隷取引の帰りだ。
取引自体はうまくいった。その帰りに市を歩く。声がかかるのは大抵無視する。
この、猥雑過ぎる空間は、眺めるには五月蠅すぎる。
どうせなら正義の味方か、もっと純粋過ぎる悪役でもいれば良いのに。
そんな戯れめいた思考で歩を進めていく。
だから、という訳ではないだろう。黒い服を来た少女に何気なく視線を止めて
「失礼――けれど、その媚薬は偽物ですよ。お嬢さん」
そんな、滑らかな声を彼女の背後から投げた。
■ミラ > こういう真贋もわからぬ怪しい品を買うのも一興。このような場での楽しみかと、購入の方へと心の天秤が傾き。
懐からお金を取り出そうとしたところにかけられる声。
「む? なるほど。というわけだ、店主。買うのは無しとする」
声の主と店主とを見比べて、苦い顔をしている店主の表情に忠告の言葉の正しさを感じて購入の意志は霧散して、悪いなと店主に手を振り。
「忠告に感謝するが、ひと目でわかったその秘訣を知りたい。ふむ、むぅ……そこの通りすがりの人」
声の主へと向き直り、今後の参考のためにも教えてくれるならば知りたいと素直な疑問を投げかける。
身なりの良さに、それなりの地位か何かの人間かと評価しつつ、どう呼ぶかと逡巡して無難な呼び方で。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にアーヴィングさんが現れました。
■アーヴィング > 買うのは無し、という少女の声。
店主の人でも殺しかねない――睨む眼差しを銀の目が受け止めて笑う。
柔らかい笑顔。けれど、もうその店主には用事はない。
向き直ってくる少女の方へと視線を移そう。
気品のある美貌。凛とした佇まいは、貴族か、王族を思わせる。
そこまで観察して、眼鏡の奥の銀色を細めた――。
「これは失礼を。僕の名はアーヴィング。美しいお嬢さん。
名のあるお方でしたら、重ねて失礼をお詫びいたします。」
そうして、滑らかな仕草で礼を。言葉はあくまでも慇懃な形を取って。
彼女の正体にまでは銀の瞳は到達し得ない。
これはそういうものではないのだから。
ついで、種明かしを求められれば――。
「ああ、それはそんなに難しい問題ではありませんよ。
本当に聖女でもいちころなら、こんな露店で扱う必要はない。
欲しがるものは山ほどいるでしょうから。」
要は、半分程度は鎌かけにも近いものだった。
そんな言葉を悪戯に投げ返して、少しだけ笑った。
店主の睨む目付きがまた少し強くなった気がするが、気に留めた風でもなく。
■ミラ > 「いや、失礼という事はないとも。
我が名はミラ。特に敬称はつけなくても、よいぞ」
美しいお嬢さんと呼ばれて、相手への好感度は高めとなり。機嫌も良さげに、名乗られたのならば名乗り返さねばと、名を名乗り。
相手の身なり。身についた優雅な仕草に、こういうところに多い格好だけの紛い物でなく、本物の上流階級の雰囲気を感じ取って、興味深そうに目を細めて眺め。
治安の悪いこの場にひとりなのか、護衛でも連れているのかと密かに周囲へと意識を向け。
「なるほど、掘り出し物などそうそうないという事か。
本物を求めるのなら、相応の店に足を運んだ方が確実と」
商品の真贋を見極めての言葉でなく、状況からの推察の言葉だったのかと納得の頷きをみせ。傍らで怒りの気配を見せる店主に裂く意識は、舞台の背景に向ける程度で実質無視状態。
ちらりと横目に店主に一度だけ目線を向けるも、ただ確認のために向けただけの興味の失せたまなざし。
「いちおう訊くとするが、本当に聖女もいちころな媚薬を扱ってる店に心当たりがあったり?」
この身なりの良さなら、本物を扱う店にも縁があるだろう。この街に出入りするような者であれば、実際に利用していても不思議ではない。
教えてもらえるのなら、知らない店を新発見という事もあろうかと訊ね。
■アーヴィング > 名乗られる名前に、頷く。
記憶を探っても、その名前は思いつかなかった。
それは、それで構わない。しがらみの無い美しい出会いは好むところだから。
「それでは遠慮なくミラ、と。綺麗な響きの名前だね。
僕のことも気兼ねなくアーヴィングと呼んで欲しい。」
どこかの言葉で運命とも呼ばれる名前に頷いた。
彼女が周囲を見回しても、護衛の影は見えないだろう。
無論、彼とて護衛を雇うこともあるが、今は、必要ない。
この街で起こる程度の危険ならば一人で対処できるという自信か、あるいは。
逆に、護衛や使用人を連れている様子がないのは彼女も同じだろう。
けれど、此方はそんなことも気にしない。ただの人間ではないだろう。それだけわかれば十分。
眼鏡の奥の視線や意識は目の前の少女に注いで。
「そういうことだ。価値のあるものはそれなりの場所の方が確率は高い。
もちろん、掘り出し物――なんてものもなくはないけれどもね。」
例えば、目の前の少女のように――そんな言葉は飲み込んで。
そのまま滑らかな言葉は次いだ言葉に、返される。
「なるほど――そうだね…知らない訳じゃない。
ただ、そういう薬にも色々とあるけどね――」
無論、その手の店は知っているし、伝手もない訳ではない。
ここでリストを作って、望むなら紹介状を書く程度のこともできるだろう。
さて、どうしたものかな?というように銀色は笑みを深めて――。
■ミラ > 「ふふ、口のうまい男だ」
容姿を褒められ、名を褒められる。それで機嫌よく口元を緩ませ、簡単に表情に出るのはわりとチョロイのではないだろうか。
見る者が見れば、そんな感想を抱きそうなくらいにわかりやすく感情の動きを見せて、わかったとばかりに頷き。
周囲に、男の護衛らしき気配が無い事に、この街で護衛の必要が無いと自負する程度に腕に自信がある本物か。さもなくば、自信過剰の馬鹿かだと見定めて。
本物ならそれでよし。馬鹿なら、末路を笑って見送るのも一興と関心を深め。
「価値あるものは、それ相応の場所でか。
個人的には、場末で掘り出し物を発見というのが浪漫があって好きなのだが……」
現実は、そうそう浪漫を実演してくれないと残念そうに小さく首を振り。
ふむりと、男の言葉に耳を傾けながら、笑みを深めるその顔を見つめ。
■アーヴィング > 口が上手い、と言われるのに少し、笑声を零す。
控えめで、けれど柔らかな印象を相手に与えようとする笑い方だ。
今回のそれは、苦笑にも似た色合いを浮かべて
「口が上手い、とはよく言われる。こう見えても商人の端くれだからね。
けれど、どれも嘘ではないだろう?」
容姿も、そして名前に対しての感想も、と嘯いて。
わかりやすくころころと感情を変える娘を見ても、ちょろいとは思わない。
そんな類の娘ならば、こうして会う前にどこかに引きずり込まれているだろう。
つまり、すさまじく運がいいか、自分の感情を隠す必要もない程度の強者か。
「現実の中で中々出会えないから、浪漫というのじゃないかな?
たくさんの石ころの中からたまたま宝石を見つけた時の気持ちはわかるがね。」
残念そうな様子の少女に、軽く振って諭すような、慰めるような言葉。
軽く振った手指が、そのまま緩やかに伸びれば、艶やかな髪の毛に触れようと。
もし、彼女に咎められるのならばすぐに手を引っ込めるが。
眼鏡の奥の銀色が、ぬるり――と色艶を濃くしたのは見えるだろう。
■ミラ > 「おや、商人なのか。だとすると、商売には成功している口だな。
しかし、悪魔と商人は嘘をつかずに人を騙すのが上手いとも言うし。警戒しなくてはな」
確かに嘘はついてないと、小さく笑いを忍ばせつつ。その口のうまさで客から利益を巻き上げてるのだからと、冗談めかして警戒を口にする。
身なりの良さに強要が窺える態度と仕草。かなりのコネを窺わせる口ぶりなどを考えて、王族や貴族などとも取引しているような大物の商人だとしても驚く必要はないなと、相手を高評価。
耳触りの良い言葉をかけられての感情的バイアスを考慮しても、そう間違ってないだろうと思いながら相手を眺め。
「そうだな。当たり前のように出会えるのならば、それはただの日常だ。
そうなれば、愉しむまでもないつまらない事象に成り下がるか」
そうとわかっていても、とそんな風に残念そうに言葉を紡ぎ。
伸びてくる指先へとちらりと目を向けただけで、無警戒に受け入れる。
それは警戒するほどでもないという脅威度認定と、髪に触れる程度なら許してもという機嫌の良さが現れた態度。
■アーヴィング > 「そこそこ食べるに困らず、貧乏貴族の名目を保てる程度には。
おや?それは人聞きの悪い。けれど、騙し騙されるゲームが嫌いなようには見えないけど?」
冗談めかした言葉に返るのは、同じく冗談めかした言葉。
まるでカードを一枚ずつ開いていくような心持ちで告げていく。
眺める彼女の目に映る姿は間違っていない。ただの人間である。
例えば、少女が本気になれば片手で叩き潰せる程度の存在だ。
正体はわからなくても、しょう認識しながら、楽し気に会話を続ける。
「星は届かないから美しく見える。
とはいえ、気持ちはとてもよくわかる――。
だからこそ、探してしまうのだよね。石ころだとわかっていても。」
警戒すらされない。
それならば、それで構わないと伸びていく指先が艶やかな髪の毛に触れる。
細長い男の指が、さらさらと艶やかな色合いの髪の毛を梳ろう。
銀色の蕩けるような眼差しを向けたまま、適うならば、その耳朶に淡く口付けを。
触れるか触れない程度。淡く、近付けるだけのそれ。
■ミラ > 「貧乏、ねえ? 本当の貧乏貴族が聞いたら怒りそうな話だ。
大成する商人は正直者には無理だという話だ。そして、わたしの目の前の商人は成功しているように見えるな。
ふむ、騙し騙されのゲームが得意そうな相手で大変そうだ」
楽し気な笑みを口元に浮かべつつ、分の悪い勝負かもしれないなと仄めかす台詞回しを口にする。
その様子は、そういうゲームを嫌ってるのではなく楽しんでいると表す態度。
最終的にはゲームをゲーム盤ごとひっくり返せると、そんな致命的な状態でもどうにかできるという自信があるからか。
「手に入らないからこそ、より美しくかな?
石ころだと思っていた物が見せる、意外な輝きというのも良いものだしな」
うむうむと、相手の言葉に頷き。手にした石ころに意外な価値を発見する時もあるから、さらによいと愉し気に目を細め。
髪を梳る仕草に、心地よさげに表情を緩めていたが唇が近づいて来れば、ぴくりと警戒するように身じろぎをしたが、不審な様子も無ければ状況に流されたようにそのまま行動を許し。
■アーヴィング > 「おや、僅かな時間の間に随分と買い被られたようだ。
どれも否定ができないところが、悲しいところだが」
わざとらしく肩を竦めてみせよう。
分の悪い勝負、と告げながらも少女は動じた様子もない。
その程度と此方を見縊っているのか、その必要もないのか。
だからこそ、こういう会話が楽しいのか。
緩やかな笑みは消えず、滑らかな言葉も止まることなく。
「ああ。そういう美しさもあるね。
けれど、今日の場合は、美しい花に手を伸ばしたら手折ることができた。
――さしずめ、そんなところかな。ミラ。」
ひくり、と警戒の様子を見せる少女。
いささか親し気過ぎただろうか。けれど、止まることのない唇が言葉を囁く。
雪白の耳朶に甘く触れた口づけは、そのまま離れれば、そっと差し伸べる手に変わる。
彼女がその手を取ってくれれば、そのまま二人。
奴隷都市のどこかへと姿を消していってしまうか――。
■ミラ > 「そこで否定しないのが、自信の表れだな」
あるいは、余裕と表現すべきなのか。
なんにせよ、商人として成功している部類なのは本物なのだろう。身にまとう自信や雰囲気がそう物語っている。
条件を五分に揃えてゲームをしたら、結構厳しい相手になるのだろうなとその実力を高評価し。
「なるほど。その花はけっこうな高嶺の花だったのではないか?」
この男、女を口説くのにも手馴れるのだなと初対面での距離感の近さに感心し。
実際に、身に触れる事を許している自身を振り返りつつ、悪戯めいた笑みを浮かべて言葉を返し。
差し出された手を取り、そのまま連れ立ってこの場から姿を消し。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からアーヴィングさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からミラさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」に芙慈子さんが現れました。
■芙慈子 > 奴隷市が開かれている通りを歩く、年端もいかない少女。
しかし各々買い物や商談に夢中で、彼女に一瞥をくれても気にするものはあまりいない。
少女側も周囲の反応を気にする様子はなく、自分の歩調でゆったりと檻の中の奴隷を見て歩く。
ミレー族の相場はいくら、元貴族ならいくら、はたまた処女か調教済みかで
値段が違うようだったが。疎い少女には彼女たちの違いが分からなかった。
ここは聞いてみるしかないだろう。
「そこの方。この手前と奥で値段がずいぶんちがいますけど、どういった理由ですか?」
店主は明らかに面倒そうな顔つきになる。
それはそうだ。いい所のお嬢さんなら護衛なりなんなり引き連れているだろうし、
冷やかしにもならない子どもの興味にしか見えないだろう。
それでも適当に説明してくれる。
こっちは括約筋が切れてガバガバだとか、とても十代そこそこの少女に聞かせる話ではなかったが。
それを真面目に聞いている少女も少女。
どちらか買ってみようか、本気で迷っている。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にアシュトンさんが現れました。
■アシュトン > 「買う心算なら、安物買いは止めておいた方がいいぞ。
ま、すぐに使い潰すんなら話は別だが」
(少女の背後から、唐突と掛けられる声。
何だか若干疲れた表情が見えるのは、気のせいだろうか。
面識があるのだろう、奴隷売りに軽く手を振って挨拶を済ませれば、ため息を零し)
「というか、あんまり一人でブラつくなよ。
お前の母さんに『その辺にいると思うんで、探してきてください』って凄い圧力で言われる方の身にもなってくれ」
(疲れの原因はここにあったようだ。
彼女たちの村へと薬の卸しにいったところ、そのまま護衛として雇われ、こんな所まで引っ張ってこられたらしかった)
■芙慈子 > 「―――わ。おどろきました」
ちっとも驚いた表情に見えない、平然とした顔で振り返る。
かといって本当に驚いていない訳でもない。
妖魔の血がそうさせるのか、どうにも人間と同じ反応は出来ない娘。
それでも母が捜していると知ると、困った顔に。
「お母さまにはここにいたこと、ひみつにしておいてください。
………もうすぐお母さまの生誕のお祝いがあるので、プレゼントしようとおもったのです。
お母さまは女性と獣がまじわるのを見ておよろこびになる方なので、奴隷がよいかと……」
母の狂気的な性癖を暴露しつつの、真面目なお買い物。
きちんと買うまで戻る気のない少女は視線を檻の中へ戻し、ふむ、と頷く。
「ここは奮発して、どちらの穴も感度がいいとおっしゃる奥の方にしましょうか」
奥の奴隷、買われれば獣に犯されるのだと知って喜ぶはずもない。
怯えた表情で身を縮こまらせたが、少女は構わず胸元の合わせ目から財布を取り出し。
■アシュトン > 「全く驚いた様には聞こえないけどな。おおよそそういう反応には慣れたけどさ」
(そもそも、驚かせるのを期待していた訳でもなかった。
初めての時でさえ、随分平然としていたのだ。何度か言葉を交わせば、これが平常運転なんだなと、察せられる所である)
「別にどこにいたか報告する事までは、頼まれてないからな。適当に口裏を合わせてやるよ。
はぁ、プレゼントね。そりゃ母親想いで結……構……随分良い趣味してんな、お母様」
(くくっと、小さく喉を鳴らした直後だった。
プレゼントという言葉には少々感心したような音色があったものの、今何を買いに来ているのか、そしてそれがどう使われるのか。
理解すると、微かに眉根を寄せたなんとも言えない顔になった。『良い趣味』というのは勿論、別に褒めている訳ではない。
とはいえ、その辺の倫理にとやかく言うような男でも、言えるような男でもない。用途に関しては、余り口出しする心算は無さそうである)
「獣にやるのは勿体ないなと思うが、ま、これも運命だな。
値切ってやるから、ちょっと待て」
(人間の命の値段を値切るというのも酷い話ではあるが、それがこの街での現実でもある。
わざとらしい憐みの視線を奴隷へと向けた後、芙慈子の方へ。ヒラヒラ手を振った後、店主へと視線をやれば露骨に嫌そうな表情が返ってくる。
じりじりとにじり寄りつつ、指の数字やら、小声でごそごそとやり取りをした後。
仕方ないとばかりに、店主が小さくと頷いた)
「二割引きだ」
(Vの字を作って指し示す。其れなりには値段のするモノであるし、中々バカにはならない割引額と言える
口元の笑みが若干ドヤってたのは、多分気のせいじゃない)