2017/07/17 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にセラさんが現れました。
セラ > 奴隷が売り買いされる市場にも祭りの影響が出ているのかと、売りに出される奴隷のラインナップを眺め。
それほど興味を引くような『商品』は売りに出されてないようだと、『商品』へと向ける注意は薄れ。
代わりに眺めた客の様子で、奴隷よりも手元の水晶玉を覗いている姿を見つけ。こんなところで、奴隷よりも何を見ているのかと楽しそうな様子に興味を惹かれて、こそこそと背後へと回ると、そのままそろっと覗いている水晶玉を覗き見ようと、試みる。

ウィルバー > 人目をはばかりながら鑑賞をする際の注意点。
周囲の気配に常に気を配ること。 特に、こちらを覗き見しようとする不逞の輩に警戒すること。

故に、こそこそと僕のお宝映像を覗き見するような者の視線には敏感であった。
それ以前に、こんな奴隷市場に置いても相手の気配は強大過ぎた。

「何、人のお宝覗き見しようとしてるんだよ。 君も襲っちゃうぞ?」
僕は慌てて水晶玉をスーツの中にしまうと、背後へと近づいてくる大きな気配の方へと振り向く。
振り向いた所で僕は黒いゴスロリの服を押し上げている胸に目が留まる。
次いで顔を見上げると、これまた清楚で可愛らしい。

セラ > こそこそと、背後へと回り何を水晶玉で見ているのかと好奇心を満たそうとしたものの。
相手もさるもの。しっかりと、気配に気づいてさっと水晶玉を隠してしまう。

「む、残念。それで、お宝と言うからには何か凄いモノなのか。ん……君も?」

慌てて隠されると、余計に内容が気になる物。お宝と言うほどだからして、きっと凄いに違いないと好奇心に目を輝かせていたが、相手の台詞の一部に「ん?」と疑問を覚えた様子で首を傾げ。

「誰かを襲った時の記録か」

少し考えてから、君もというからには別に誰かを襲ったと。そういう事かと納得し。
相手が最初に目を向けた胸元。やはり、男はここが気になるのかと腕を組むようにして寄せてあげて、強調し。

「襲うというのなら、襲ってもいいが。その水晶玉の中について教えてくれるのか」

やっぱり、気になるのか興味津々の様子でしまい込まれた水晶玉のあたりへと目が向いている。

ウィルバー > 「凄いと言えば凄い、気持ちよかった時の画像だね。 …口を滑らせたか。」
尋ねられると、上機嫌だった僕はその時のことを思い出してにんまりと笑みを浮かべていた。
言葉一つで色んな情報が漏れてしまった。 首を傾げる少女らしき姿の女性を随分と鋭いなと感心する。

「ま、正確には買った時の記憶だけどね。」
納得するような様子の彼女に、僕は上機嫌なまま一言だけ付け足して。
彼女が腕で胸を寄せあげてくれると、僕は食い入るようにそちらに目を向ける。
うん、でかい。

「いいのかい? なら話してあげるけど。
ああ、他人には言わないでくれよ?
一応僕だけの秘密なんだからね。」
僕は椅子を飛び越え、彼女の目の前に着地してから胸元に手を伸ばす。
中身を教える対価を体で支払って貰おうと。

一旦スーツの中に締まった水晶玉はふよふよと漂いながら現れ、彼女の目の前で映像を再生する。
そこは中断した所からの続きの場面。
映っているのは四つん這いになって犯されているミレー族の女性と、それを犯して喜んでいる僕の姿であった。
但し、女性の方は薬でも盛られたかのように快楽で狂い、上の口からも下の口からも体液を零していた。

セラ > 「気持ちよかった時の画像と。なかなかの相手だったらしい」

ふむふむと頷き。機嫌のよい様子の相手を眺めて、よほど楽しい思い出だったらしいと見当をつけ。
それだけ楽しめる相手だったのか。あるいは状況だったのか。よほどの体験だったのだろうなと、興味を掻き立てられ。

「買ったというと、奴隷か」

奴隷市に来るくらいだ、買うと言えば奴隷と連想して呟き。
ちょっと、胸を強調してやると視線が喰いついてくる。やはり、男って単純で可愛いなどと思いつつ。これで喜んで、口が軽くなるならと、サービス気味に見せつけるように軽く胸を揺らして見せ。

「さすがに、無制限に許すとは言わぬが……。とりあえず、お触りくらいなら自由だ。
 安心しろ、口は堅い方だ。だが、そんなに秘密なら人前で見るのは控えた方がよくないか?」

どこに一線を引くかと、悩むように視線を揺らしてとりあえずのラインを引き。
大丈夫だ、秘密は守ると頷いて。伸ばされる手から逃げる様子も見せずに、無防備な態度を見せ。

「お、おぉ……これは、凄い……」

お宝というからには、どれほどのモノが拝めるのか。わくわくと期待した様子で水晶玉を覗き込み。
そこに映る映像が性的な物であるのは予想通り。目の前の当人が映っているのもその範疇。
ただ、動物のように四つん這いにされて犯されているミレー族の女性の見せる痴態。快楽に来るって、上からも下からも体液を溢れさせているその姿は、その過激さに思わずドキリとして顔を赤らめ。
同性としてどれだけの快感を味わっているのかと、想像を巡らしてゴクリと喉を鳴らす。

ウィルバー > 「そうだねえ、君と同じ位綺麗な女性ではあったかな。」
楽しげに話を聴いている美女の身体をエロイ視線でじっくりと眺める。
丁度市場が綺麗さとは真逆の品ぞろえであったこともあり、とてもそそられる身体だ。

「まあ、一晩だけ買ったって所かな。」
呟きに対し、僕は残念そうに呟いた。
あんな娘が売っていたら借金してでも購入していたことであろう。
胸が目の前で揺らされると、単純で欲望に素直な僕は声を漏らして喜んでいた。

「本当かい? なら、遠慮なく。
今度からは気を付けるよ。 ただ、これで君と会えたのだから結果的には悪い物ではないような気もするね。
僕はウィルバー、君は?」
無防備な彼女の胸を両方の手で下から上へと輪郭をなぞる様に触っていく。
とりあえず、彼女の口から洩れることはなさそうなので、僕は今宵の出会いを歓迎することにした。

「どう? 君も僕とならこれ位のセックスは出来るんだけど。
やる?」
わざわざ人の痴態を見に来るほどだ。 多少なりとも興味はあるのだろう。
水晶を覗きながら顔を朱に染めているのがその証だろう。
僕は興味津々のご様子の彼女の顔を覗きながら、瞳の色を増していく。
瞳から発せられる魔力は、自覚症状が出ない程度にだが、少しずつ興奮を感じていくように作用するだろう。
いかにも、映像に当てられたとでも勘違いするような。

セラ > 「綺麗な女性か。そう言われると、悪い気はしないが」

綺麗と称しながら向けてくる視線は、エロく粘りつくように這いまわるように感じて向けられる欲望を実感し。
視姦されていると感じながら、綺麗だけでなくエロいとかも評価に入れていそうだと心の中で評し。

「一夜妻ならぬ、一夜奴隷みたいなものか。
 かなり、良い相手だったみたいだな」

今は祭りの時期だし、娼婦がわりのそういう奴隷の需要も大きそうだし、市場に並ぶ奴隷に影響も出るかと競りの様子に納得し。
残念そうな様子を見せる相手に、よほどその奴隷の事が気に入ったのだろうと思い込む。

「そこで遠慮を見せるような可愛げのある相手なら、堕とす愉しみもあるのだが。
 ま、場所柄というのもあるからこのような所なら……今の映像もありかもしれぬが。
 ああ、わたしはセラだ。よろしく、ウィルバー」

奴隷の商品アピールであの手の映像を流したり、実演したりするのも珍しくは無い。
この場所で、ああいう映像を見るのは場所柄からしたらありかもしれないが。秘密にしたいモノなら、やはり気をつけるには越した事はないだろう。場所によっては捕まるかもしれないしと、気をつけるとの言葉に頷き。
名乗る相手に、自分も名を名乗り返しながら、胸の輪郭をなぞる手つきにくすぐったそうにふるりと身を震わせ。

「うっ……それは、気になるが。うぅ……この女と、同じくらい気持ちよくしてくれるの、なら……」

誘い掛ける言葉に見せる、悩む様子。
獣のように犯されながら、快楽に狂い堕ちている女の痴態。それを見ていると、興奮してくるものがある。
あのように犯されたい。あのように快楽に溺れてみたい。そんな風に感じて、興奮してくるものを感じて、ちらちらと映像とウィルバーを見比べて、葛藤しつつも最終的には頷き、求め。
元々の興味と興奮が増す自然な流れに、干渉が行われた事に気づいた様子は無く。

ウィルバー > 「そりゃそうだよ。
可愛いのもそうだけど余程調教が進んでたのか、反応が素晴らしかった。
君の方はどうかな?」
こんな場所に出入りし、初対面のどうみても怪しい僕に声をかけてくる時点で生娘は考えられない。
なら、どれほど経験を積んでいるのだろうかと彼女の顔を見つめていた。

「堕とすってのは僕のことかい? 生憎だけど、僕はこれ以上ないって位に堕ちた生き物だからね。
まあ、次からは君との映像を見ることにするよ。
セラって、魔族の有名人だよね? ふ~ん、あとで血ももらえるかな?」
身を震わせる彼女の胸の先端を服の上から探しだし、扱くように掴むとシュッシュと根元から先へと擦っていく。
彼女の忠告に耳は傾けるが、意識は首筋の方へと向いている。
魔族の血となれば味も格別だろう。 久しぶりに吸血欲求が湧いてきた僕は首筋へと舌を這わせようと。

「そりゃあ御安い御用さ。 セラが望むのなら、うちの家で飼育してあげてもいいよ?
丁度新しい奴隷を迎えたいと思っていた所でね。」
水晶玉は痴態を映し終えた後も周囲を漂っていた。
目的は一つ。 これから行われる新たな行為を映像として納める為。
首を縦に振った彼女のもとへ注がれる、快楽への衝動。
あくまで気付かぬように気を配りながらも、強力な媚薬を服用したかのように体を熱くしていくことであろう。

「まずは服を脱いでくれるかな。 流石にその恰好のままでは何もできないからね。」
柔らかい黒髪へと手を伸ばし、愛でるように髪を撫でている。
彼女が接近を許せば、首筋や肩にチロチロと舌を伸ばし愛撫を始めることだろう。

セラ > 「ミレー族であれば、奴隷として調教されているのも普通だと思うが。
 そのように絶賛するほどであれば、どのように調教したのか。調教師の腕が気になるな。
 なんだ、わたしの経験が気になるのか?
 そうだな、調教される経験はした事がある――くらいには言っておくか」

反応が素晴らしかったと絶賛するのだ。よほど、体の開発が進んでいたのか。あるいは、精神面。御主人様への態度あたりが良かったのか。
それほど称賛される奴隷調教の手際と内容。それに、奴隷自身にも興味を抱いて自分も遊んでみたいなという雰囲気を漂わし。
自分の事を訊ねられて、ふむりと視線を漂わしてから相手の顔を見つめ返し。悪戯めかした笑みを浮かべて、それなりに経験はあると示唆し。

「初心な相手を堕とすというのは、ひとつの愉しみではあるが……その意味では既に堕ちているからな。
そこで見ないという選択肢では無く、なぜわたしの映像を見ることになる。流出させたら、祟るぞ。
わたしの名を知っていて、血を欲しがるというと吸血鬼か。
味見に一口程度なら、許す。ついでに、感想も聞きたいところだ」

ミレー族の奴隷が犯されよがり狂う映像を見て興奮していたのか。自己の存在を主張し始めていた乳首を探し出すのに苦労は無く。擦るように刺激を与えていくと、言葉を紡ぐ声が快楽に乱れて揺れて、感じている事を教え。
撮るのは構わないが、ばら撒くような真似はするなと釘を刺し。
血を求められて、なんとなく人ではないと思ってはいたがと納得した様子を見せて、首筋を這う舌先の感触に小さく息を乱し。

「そこで飼育すると言うあたりに趣味を感じるな。
 どのように飼育されるのか、興味が無いと言えば嘘になるが……」

招くとか雇うではなく、飼育すると言ってくるところに人格と趣味とが垣間見えると苦笑を浮かべ。
脳裏に、首輪でも嵌められて飼われる自分の姿を思い浮かべて感じた被虐的な興奮にゾクリとして身を震わせ、興味がある様子を見せつつも、素直に頷くとまではいかず。

「わかった。これで……いいか?」

快楽への衝動を流し込まれて、高まる興奮と犯される事への期待。過激な映像に刺激を受けて高まった興奮が、快楽欲求へと成りかわり。子宮が疼き、自覚できるほどに股間を濡らすほどに発情してしまう。
いつもより、興奮していると自覚しながらするりと服を脱いでいく。そうしながら、周囲からの注意を引かぬように認識を遮る結界を自分たちの周りに敷き。

「んっ……」

相手に見せる白い裸身。興奮の度合いを見せつけるように、乳首は尖り。股間は濡れて雌の匂いを漂わせている。
首筋や肩を愛撫する舌先に、ひくりと身を震わせて甘く声をあげ。

ウィルバー > 「なに、君もその調教師の元で調教されたいのかい?
…へえ、どこのどいつかは知らないけど随分と良い思いをしてる人が居るんだねえ。」
僕が感じたのは肉体と精神、どちらも良かった。
彼女が元の主人への興味を示すと、揶揄するように尋ねた。
そして、彼女も興味を示すミレーの女性の居場所については言及せず。
言ってしまえば僕からの情報だと言うのがあからさまなので。
調教された経験があると聴かされると、調教した奴が心底羨ましかった。
どこまで調教されたのかは今から確かめるのだが。

「そもそもだね、僕みたいなおっさんを堕としたいのかい? 可愛くないだろう。
そりゃ君なら大丈夫そうに思ったんだけど。 祟られるのなら止めるしかなさそうだね。
そ、ご名答。 
お、一口だけか? じゃ、早速。」
吐き出す声に甘い物が混じる。
彼女の身体が快楽に染まり出している証拠に胸の先もピンと張り出していた。
僕の手は胸の先に軽く爪を立て、その後また扱いたりを繰り返していく。

そして、一口だけとのお言葉を頂いたのですぐさま唾液で濡らしていた首筋に牙を突き立てる。
口が真っ赤に染まる程の大きな”一口”を堪能し、喉を潤してから声をあげる。
「ごちそうさま、おいしかったよ。 やっぱり魔王クラスの血は美味いねえ。」
催淫性のある血液を啜った事で、僕の肉棒はズボンを突き破りそうな程に膨らんでいた。
そして、大量の魔力を含んだ血が全身を巡ることで流している媚薬効果のある魔力は効力を更に増していく。

「そうだね、僕のペットとしてまずはここに首輪でも嵌めようかな。
ああ、僕はペットも家の中に入れるタイプだからその辺はご心配なく。
ただ、ナイフだのフォークだのは使えなくなるかな。
雌犬らしく足元で犬食いしてね。」
どうやら飼われることも満更ではないようなので、僕は僕の家で買われる場合の事を説明しておいた。
途中、彼女の首をぐるりと指で触れる。
この首にはどんな首輪が似合うだろうかと思案する。

「いいね。 あとはそこに四つん這いになってくれるかな。
そうすればあの映像みたいにこれを突っ込んであげるよ。」
彼女が服を脱ぎ去ると、想像していた通りのメリハリのついた肉体が露わになる。
僕は肉棒を取り出し、彼女の腹の上を摩ってから股の間へと向きを変えて。
大きな傘で湿っている割れ目へと擦り付け、ヌチャっと粘り気のある音を響かせた。

「犯す前にキスしてもいいかな?」
肩を震わせている彼女の頬を摩りながら問いかける。
彼女の男事情は知らないが、流石にキスを断る様には思えない。

セラ > 「奴隷を商う事もあるから、腕の良い調教師は気になるというのもあるが。
 そうか、自分で体験してその腕前を確かめるというのもありか。
 本格的に調教されたというより、調教プレイを愉しんだという感じではあるが……こう見えても、Mっ気もあるほうなのでな。
 なんだ、わたしを調教したいのか?」

そういう発想もあるかと、ウィルバーの言葉に興味が引かれたとばかりに少しばかり考える様子を見せ。
羨む様子に、蠱惑的に微笑んで被虐嗜好を告白して、からかう様に問いかける。

「初心だったり真面目だったりする者を堕とすのも、男でも女でも快楽に溺れて堕ちるのを見るのも愉しいものだが。
 お前さんの場合、さして堕としがいというものを感じられぬ。
 わたしだって、羞恥心の類はあるのだ。無差別にばら撒かれるのはあまり好かぬ。公開したいのなら、わたしの顔を隠すくらいの努力はしてからだな。
 やはり、吸血鬼で当たりか。んっ……がっつくヤツだな。大丈夫か?」

積極的に堕としにかかろうと思う様な魅力は無いと、ある意味失礼な台詞を吐き。
せいぜいが自慢に見せつける程度にしろと、なぜに大丈夫と思ったのか。釘を刺してよかったと、小さく溜息をつきながらも、絶え間なく受け続ける胸への刺激に、表情は快楽に蕩けだしていて、漏らす溜息も熱を持って艶めき。
牙が膚を突き破り、血を啜られる感覚に差し出した細い首筋を震わせて喘ぐ。
味見程度にと言ったのに、随分とたっぷりと一口を堪能した様子に呆れたように呟きを漏らし。
吸い過ぎて変な事にはなってないだろうなと、様子を窺いながら声をかけ。

「なるほど、飼育という言葉らしくペット扱いなわけだ。
 奴隷を欲しがっていたから、性奴隷飼育かと思ったが。食器も使わせないとは、随分と本格的だ」

くふりと籠った笑い。
予想以上に歪んだ性癖っぷりに、魔の眷属らしいと嫌悪をも見せず愉し気な様子を見せ。
首輪という言葉に反応してか、無意識に己の首筋を撫で。

「こう……か?」

言われるがままに、四つん這いになり。濡れた股間を見せつけるように、男へと尻を突き出す姿勢を取る。
腹の上を擦る肉棒の熱に、期待は高まり。肩越しに振り返るまなざしは情欲に潤んでいて。
濡れた淫唇は、ぬちゃりと触れてきた亀頭に悦び震えてひくついて、内部から溢れた淫蜜を浴びせかける。

「ん…かまわない、ぞ……」

キスを求められて、犯すことにがっついてばかりではないのかと驚いたように瞬きし。
ふわりと柔らかく微笑むと、目を瞑り。自分からもキスを求めるように、唇を差し出す。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からセラさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にヴァイオラさんが現れました。
ヴァイオラ > 己が身を寄せている修道院の地下では、日ごと夜ごと、
女たちが修道士たちの慰みものになっているらしい。

それだけでも充分ショックだったのだが、お使いごとだ、と言われて
連れ出された先が、悪名高いバフートであり、つまり用事は
新しい奴隷を仕入れることだ、と知らされては、もうそろそろ、
頭がパンクしてもおかしくない、と思う。

異様な熱気に包まれた競り市に加わり、食い入るような眼差しで
ほぼ全裸の女性が引き出されるステージに見入る先輩を置いて、
付き合っていられない、とその場を立ち去った、までは良かった。

―――――しかし。

「……ここ、どこ?」

まっすぐに街の外を目指して歩いていた筈なのだが、いつまで経っても、
同じところをぐるぐる回っているような気がしてならない。
つまり、とても認めたくはないけれども、迷子、である。
土地勘のない、しかも恐ろしい噂の尽きない街で―――迷子。

「どうしよう、……さっきの店まで戻ったら、先輩、まだ居るかな」

居るかもしれない、だがこんな有り様で、そこまで辿り着けるだろうか。
休まず動かしていた足を、とある路地でついに止めて。
背後でぐちゃぐちゃと入り組んでいるらしき細い通りを振り返って、
深く眉根を寄せながら、ため息をひとつ吐いた。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 見知った路地に、見慣れぬ影を見咎めて。
男は建物の影から観察していた。

修道女がこんなところに?

禁欲が過ぎて反転してしまった娘や、
好色な本性を恥じて無理に修道女になろうとした女は沢山みてきたが。
その女は迷い込んだように見える。連れはいない、か……はぐれたか。

助けるか、襲うか。
どちらも利があるように思える、が……。
あまり迷わず男は足音を殺して近付いた。迷っている暇はなかったともいう。
近付いた、その手をとり引き寄せる。ぼそぼそと耳に零すようにつぶやく。

「そちらはやめた方がいいな。荷物どころか命がとられかねん」

ヴァイオラ > 振り返った細道を正確に辿ったところで、きっともう元の場所には戻れない。
心のどこかでそう悟りつつも、立ち止まっているよりは、と思い切りかけた瞬間だった。

「―――――…っ、……!?」

もう少しで、みっともなく悲鳴をあげてしまうところだった。
奥歯を噛み締め、息を詰めて声を飲み込んだものの、
己の腕を掴む掌は明らかに、頑強な男のもの。
それでも、試しにちょっとだけ、振り解こうと揺すってみながら。

「…ご、親切に、どうも、……あの、ですね、
できたら、…親切ついでに、手、離していただけません、か」

ぶかっとした修道衣、加えて己の場合、丸みの乏しい体躯である。
男だと思ってもらえないだろうか、という浅知恵から、
返す言葉は不自然に低く、押し殺した声で紡がれる。
同時、目深に被ったフードの陰から、そっと、相手の顔を窺い見ようと。

グスタフ > 「口の利き方がなっていないな。所属は……」

低い声。淡々と、野太い唸るような声音で語っているつもりだが。
詰問しているようにとられても仕方がないかもしれない。
言いながら、その格好をもう一度見る。修道服の裾をもってたくし上げた。
中を覗くというか、その作りを見たようで。

「そうか。見習いか……ならいい。大方迷ったな?
 私は聖堂騎士だ。名を――グスタフという。ついて来い」

女の希望通りだったかは知らんが、手はすぐに離れた。
男が踵を返す。路地を戻ってスタスタと歩いていく。
一度振り返る。

「来ないのか? なら、置いていくぞ」