2017/06/04 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にカルニーツォさんが現れました。
■カルニーツォ > あちこちから聞こえてくる、嬌声、悲鳴、怒声、笑声...
喧噪の中を手にした金属片をしげしげと見ながら歩く男が一人。意識は金属片に向けられているようだが、あちこちで肩がぶつかるような混雑の中、まるで厚みがないかのように人々の間を誰にもぶつからずにすり抜けていく。
「フム。さすがは魔王という所ですか...とはいえ、希少すぎて売り物にならないというのはなんともはや...」
金属片を見ながら今日何度目かの溜息をつく。店に来た魔王から代金として受け取った金属片。初めは金属くずかとがっくりとしたが、念のためにと錬金術師に鑑定を頼んだところ、実際には非常に希少な金属の数々と判明。判明はしたものの、希少すぎて余程の魔導具作成者か錬金術師でもないと引き取り手はいないといわれ、鑑定した錬金術師にも取引を断られてトボトボと帰る帰り道。
「...ハァ、がっくりしていてもしょうがないですね。良し、今日は完全に仕事抜きで楽しませていただきますか...」
意識を切り替えるとかろうじて引き取ってもらえた金属片の代金を手に、手頃な奴隷を物色し始める
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にオルセィユさんが現れました。
■オルセィユ > がたがた。柵らしきものを押してみたが身動ぎ一つしない。場所を想定するに囚われの奴隷となってしまったことは想像に難くなかった。
頭が痛いのできっと殴られたか薬を嗅がされたかしたんだろうと腹を決めかけたが、いかんせん奴隷などなったことがないので要領がわからない。
その前に、逃げ出すことをともう一度柵に手が伸び。ワンピースの布は辛うじて被っていたが、靴を紛失したことに気がついてしかし探しに出ることは叶わない。
「足が痛くなる。」
呟きは霧散したか。柵の中で座りながら表情はやや凍りついていて。
■カルニーツォ > 「さて、何か面白い出物はありませんかね?」
当然のことながら、見目麗しいものや若くて元気なもの、特別な調教が施された者といった類は高価でとても手が出るものではない。かといって余りに安価なものも楽しめそうもない。ああでもないこうでもないと漁っているうちにゴトゴトと背後で音がする。その音に振り返り、音の主に目が引きつけられる。匂いを嗅げば、人外らしきもの。興味を引かれ、その折りの前にしゃがみ込み、声を掛ける。
「あなた、お名前は?」
商売用の笑顔に穏やかな口調で相手の名前を問いかける。その間も相手の身体を値踏みするように見回し続ける。大きなケガもないようだし、身体も頑丈そうだ。値札を見れば十分手が届く値段。
「あなた、私のものになる気はありますか?」
笑顔は残っているものの、スーッと細くなった目からは冷たい感情を相手に与えるだろうか。
■オルセィユ > 「オルセィユ」
冷えた眼差しが爬虫類を想像させる、目の前でしゃがんだ人は様々な意味で上の相手なのだろう。
固唾を飲んでからじ、と眼を這わす。男の顔面へと、格好、見慣れた人間の格好をしているが何かしら浮世めいて見え。その先にある男性特有のものがある場所を見ると少しだけ、人間らしいものを見た感覚に人心地をついて息が漏れ。
はた、と次いで質問され言葉を求められていると知って瞬きを。
「あなたのものに。いいえ私はここから出ようとしているだけです。」
これで答えになっているだろうか。結構普通になめらかな声が出て。奴隷市場の常識など曖昧でよくわからないが本当の事を言って。
■カルニーツォ > 「クスクス...随分と正直ですね。まだ生まれたてなんでしょうかね?」
相手の正直な物言いに思わず笑い声が漏れる。一夜の相手には少々高い気もするが、それはそれでいい経験かもしれない。
「では、言い換えましょう。今夜一晩、あなたに私の欲望を満たしてもらいます。その代わり私はあなたを自由にして差し上げましょう。それならいかがです?」
この手の相手には腹芸は通じそうもない。それならばさっさと正直に話して諾否をはっきりさせた方が話が早い。
「明日の夜明けまで私のいうことはなんでも聞いていただきます。その代わりあなたの肉体を破壊するような真似はしませんし、夜が明けたらどこへなりとも行ってかまいませン。悪い取引ではないと思いますが?」
ニコニコと笑顔のままもう一度問いかけ、じっと相手の目を見ながら返事を待つ。
■オルセィユ > 「あ。」
笑われて、怒りともつかぬどうしようもなく行き場のない感情に駆られたが、握った拳は柵を握っていて。相手の言葉に対し拒否するより頭良くなることを選んだ。
「長い夜になりそうね。なんでも、良いよ。あなたが言う通りに。」
言ってしまってからなんとも手慣れたふうな物言いになってしまったことを後悔はしなかったが。
柵にかけた腕を伸ばしてできることなら男の顔面に触れてみよう。そっと掌を頬に這わせてするりと解く。人体への興味が成せる技。なかなか難しいことを強請られているのかという危機感はなきにしもあらず。
■カルニーツォ > こちらの笑いに相手の表情が微妙に変化したことがことさら笑いを誘う。それでもこれ以上相手を不快にさせぬようにと笑いをこらえて言葉を継ぐ。
「商談成立ですね。では、あなたを自由にするための交渉をしてきましょう。しばしお待ちを」
胸に手を当て、芝居がかった様子で頭を下げる。すぐに立ち上がると、店の奥へと入っていく。聞こえてくるのは途切れがちな交渉の声。店の主人の怒声が何度も聞こえてくるが、男の方は変わらぬのんびりとした口調。しばらく一方的に主人が怒鳴っていたが、ついに根負けしたのか声が聞こえなくなる。その後満面の笑みの男と疲れ果てた様子の店の主人が戻ってくる。
ふてくされた様子で檻の鍵を主人が開ける。そこへ男が手を差し出す。
「これで今晩一晩は私の物になったわけですね。サァ、出てきてください。...ああ、自己紹介がまだでしたね。私はカルニーツォ。貴女の名は?」
ニコニコと笑いながらそういって女を連れ出すと、背後から主人の怨みの声が聞こえてくる。
■オルセィユ > 「交渉が上手いのね。はじめまして。さっき名乗った通りよ、オルセィユ。なに、名乗らないと済まない性分だったりするの。」
恐らく安く値切られたんだろうと踏んで、そのことに対しては怒りもしない。値段交渉という現場に出会ったことならあるからで。
オリから出られてしっかりと男の手を掴み、女にしては随分と力が強いがそこは感謝の念を込めたつもりで。
「やるんでしょう。何をご希望かしら。」
あっさりと言う、きらきらとした夜の光を受けて輝く瞳を向けて。ただ反射のみで輝くきりだが。心なしか頬が少し火照ってきた気がし、それでも熱くはない熱の温もり。
■カルニーツォ > 「ホォ?」
最初に目にしたときと段々と印象が変わってくる。初めは無機質な感じがしていたが、意外と感情が豊かなように見えてくる。そのことに予想外にいい買い物をしたと笑みが漏れる。
「ええ、思う存分欲望の捌け口となっていただきますよ。あなたが経験したこともないようないやらしい様々なことをね」
物騒なことを満面の笑みで口にする。女の腕を組み、そのまま近くの宿へと入っていく。このような場所にあるだけに使い道はご想像の通り。以前、様々な淫具や媚薬の類を降ろしたこともあり、自分好みの設備があることも承知の上。顔見知りの店主と世間話をしながら部屋を頼むと、女を連れて部屋に入る。
「さて、早速ですが始めましょうか。まずはその服を脱いでいただけますか?持ち主としては持ち物に傷がないかしっかり調べないといけませんからね」
通された部屋は地下にある石造りの部屋。窓はないものの魔法の力によるものか新鮮な空気が流れ、湿った様子もない。室内にあるのはいくつかの棚と、仕切りのない簡素な浴槽、簡素なベッド、そしてこれまた簡素なテーブルと椅子。その椅子を部屋の中央に引き寄せ、足を組んで座ると女に服を脱ぐように命じ、ニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべて女をじっと見つめる。
■オルセィユ > 「先に調べておくという行為を怠ったの。」
純粋に、怠ったのかという質問を投げてからふうと息をつき。どうやらそれが本音と信じたらしい。
小さい宿屋という部屋の中央で座る男にまっすぐに向き合い、声を聞いて。立った姿勢を保ち言いつけを守る。
黒いワンピースのような布は、両方の腕を上へ、上からゴソゴソと捲って頭を出す頃には裸身がすべてさらけ出されることかと。脱ぐという行為について抵抗はなかったが。
「どうかしら。これから傷を調べるの。」
額はもう痛くはなかった。唇を上げて首を傾げ。男の視線を浴びて下腹部の下で、息衝いている性器の入り口がジワと小さく疼くのを感じ。
■カルニーツォ > 「ん?...ハハハ、なるほど。確かにその通りですね。いや、あなたに腹芸は通じないのを忘れていましたよ」
相手の質問に何のことかときょとんとするが、すぐに声を上げて笑い出す。そして、脱ぎ終えると椅子から立ち上がり、女の背後に立つ。
「では、じっくりと調べさせていただきますよ?」
腹部に手を回し、抱き寄せると、右の耳元で囁きかける。首筋から肩へと舌を這わせていきながら、時折吸い上げる。左手は腹部から掌全体で撫で回しながら徐々に胸へと移動していく。小振りな胸を掌全体で包み込むように揉み始める。右手は徐々に下腹部へと降りていき、指先で秘裂の付近をまさぐりはじめる。
「ひんやりとして気持ちの良い身体ですね...今更ではありますが...あなたと交じることで命を奪われたりはしないですよね?もう、気づいてはいると思いますが、私も人外魔族の端くれですが、体力的にはひ弱な人間と同じなものでしてね」
おどけた口調で話しかけるも、その間も手の動きは止まらず。左手は胸の先端の突起を指で摘まみ、そっと扱きはじめ、左手の指先は女の秘裂の縁を静かに上下にさすり続ける。
■オルセィユ > 腹に回された手が擽ったいと、笑う前に存外に良い声が耳に届き頭を少しばかり伏せ。しかし這う舌がまた擽られるようなもので思わず
「うんっ…」
と低く声を出して。沢山の事を一遍にされて頭が一杯になりそうで、一つ一つの動作を頭で追い掛けて処理していこうと。
擽ったい動きで掌が駆け上がる、体を思わず後ろへ預けてしまいそうになりながら、背は十分に高い男の背中に左腕を回して姿勢を保つことに成功し。体の熱はまだ不十分なのに、女陰は男の指先を受け入れるていであり。
「は、ぁ。命の沙汰になることはない。なにせ、ええ…魔族、なるほど目が冷めていると思ったのです。……ん、あぅ?」
胸の尖りがあっさりと扱かれて意外だった、思わずと声を上げてしまうが。
■カルニーツォ > 「なるほど。では、安心して楽しませていただきましょう」
相手の言葉に頷くと、耳に息を吹きかけ、耳朶を甘噛みする。右手の指先に熱い湿り気を感じると、ゆっくりと襞の間に指先を沈めていく。ゆっくり、ゆっくりと上下させながら、徐々に指を秘裂の中へ挿入すると、中の感触を確かめるように指の腹で肉襞を擦りはじめる。
「ここは十分こなれているようですね...いったいどれくらいの精をここで受け止めてきたんでしょうね?」
左手の指先は乳首の感触を確かめつつ、時折爪で先端を引っ掻きながら扱き続ける。十分に硬くなったことを感じると、懐から大きめのイヤリングのようなアクセサリを取り出す。片手で器用に留め金を緩めると、乳首にそのアクセサリをはめる。続けて、まるで歌を歌うように呪文を唱えはじめると、小さな鈴とクリスタルガラスのビーズで飾られたそれが男の声音に合わせるように振動を始め、室内に鈴の音を響かせる。
「こういうオモチャは気に入っていただけますかね?」
右手を秘裂から抜き取り、淫蜜で濡れた指で、女の唇をなぞると、その指を見せつけるようにペロリと舐める。
■オルセィユ > 「本当に調べているのですか?傷の有無を。」
なんとなく動作が疑わしくなって問いを挟み。だからといって行動を制限するものではない。
耳を噛まれて一瞬ヒヤッとしたが、段々気持ちがよいものと変わりつつあり。陰核が濡れている。男の指がそれを探ると快感を得ている、背中へ回した手の鋭さはない爪でカリッと引っ掻いて。
「ん、ン………え。」
頭が一瞬白くなる質問に思わず問い返したが、ただそれだけに終わり。ただ触られているだけという行動はどうも気に食わない。唇を辿ってきた指に噛み付こうと試みて失敗し。乳首に嵌まるアクセサリが涼しくて冷たくて、キラキラと輝いたその煌めき自体は嫌いではなかった。
「乗ってはいけない?あなたに。言う事を聞いているただそれだけの玩具が欲しいの?」
左の腕は男の髪へ辿り着いて馬の尾を引くようにツイと指先で引いてみせ。体を翻そうと、男の胸板をとんと押すことは叶うだろうか?
■カルニーツォ > 「クスクス...いや、失礼。確かに調べてはいるとも言えますが...傷と言うよりもあなたの身体の反応を見ているんですよ。傷を調べると言うのは口実。あなたの身体のどこをどう触るとあなたに快楽がもたらされるのか、それを知りたいのですよ」
相手の質問にできるだけ誤解がないようにと、胸の感触を楽しみながら話し続ける。
「以心伝心などというのは無茶な話でしたね。私は女性が快楽に、羞恥に、どのように反応するのかを見るのが何よりの楽しみなのですよ。」
胸から手を離し、髪を撫でてはうなじや肩口へと何度も唇を重ねる。右手の方はさらに奥へと指を差し入れ、陰核の裏を指先でまさぐり、ざらつく部分を爪で引っ掻く。
「私に乗ることがあなたに快楽をもたらすならそれは歓迎ですよ。但し...」
イタズラを思いついた子どものような笑みを浮かべながら耳元に囁きかける。
「あなたがこの先一生口にしたくないような、淫らで、いやらしい言葉で私のものを求めてくださるならね。仮に私と繋がることであなたに快楽がもたらされるなら、淫らな言葉でおねだりしていただけるほど、あなたの快楽に繋がると思いますよ?」
一瞬、視線を自分の下腹部へ移し、すぐに女の目を見て笑いかける。
■オルセィユ > 「う、…痛いわ。爪の手入れはちゃんとしておられて?」
あそこを探り続ける手により一寸の痛みを得たものの、それがさも相手のせいであるかという風に言ってのけて。眉をひそめて額にかかる長い毛を払いもせずに。
「あっ………うう」
淫らとはどんな言葉かと問いかけようとしてやめる。視線を彷徨わせて一応は躊躇するふり。淫らな行為の最中である今の己にさらに淫らな事をと考えるのは酷であった。
髪を撫でられるだけでは物足りず、男の髪を摘まんでは柔らかい力で引いてと繰り返し。男が見下ろす視線を辿ってからじっと男性のものがある場所へと視線を宛てがい、そうっと掌を這わせて探って。
「ああ…あなたの―――そうね。ここが、ここから溢れてくる、白い露に塗れた紅い迸りが欲しい。ただ、私が上に乗るには少し足りなかったかしら。」
そう言って、女は少し顔を俯ける、自信に溢れた言葉が選び出せない。そうやって夜はやがて明けてしまうんだろう。男の言うなりには従って夜明けを迎えられたはず。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からオルセィユさんが去りました。
■カルニーツォ > 「ッククク...なるほど、それがあなたの現在の語彙なのですね。では、もう少し準備をしてから続けるとしましょうか...」
女の身体をひょいと抱き上げるとベッドに連れて行く。その後も彼女の身体にイタズラを続けているうちに、夜明けの時を告げる時計の鐘が鳴る。
「もう約束の時間ですか。では、お約束通り、あなたは自由ですよ。私はこのまま一休みさせてもらいますね」
そう告げると、女が身支度を調える様を寝転びながら眺め、そのまま部屋を出て行くのを見送る。そして、1つ大きな欠伸をすると眠りの世界に落ちていった。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からカルニーツォさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にシャルティアさんが現れました。
■シャルティア > その奴隷商は最高の気分だったろう。偶然にも人生で最高の獲物が、勝手に転がり込んできたのである。
頑丈な檻の中に、ぽつんと座ってるのはちっちゃな少年だった。小柄で可愛らしい体躯をした、しかして背に翼の生えた、そう、天使である。
器量も良いが天使という稀有な存在が突然奴隷商の前に現れたのである。
そして、幾ばくかの食料を与えたら勝手に檻の中に入った。これを幸運と言わずなんと言おうか。
奴隷商は最高の笑みを浮かべながら天使の入った檻の前に立つ。もう、物珍しさからか、見た目からか見物客が現れ始めて
■シャルティア > 「おー、人がいっぱいだー。」
少年は物珍しそうなかおで、キョロキョロと周囲を見渡す。
今日は面白そうな日だった、見知らぬおじさんはご飯をくれたし、人がいっぱいいて、優しい人に会えるという場所に連れてってくれると乗り物に乗せてくれたのだ――まぁ世間一般にはそれは檻というのだが――そしてやってきたのは奴隷市。純白のローブに身を包んだちっちゃな少年は、自分を見る見物客に、面白げに手を振ってたりする
「えへへ、こんにちはー♪」
■シャルティア > 奴隷商は最高だった、早速裕福そうなマダムや客寄せ用の娼館の主から超高額の商談が飛び込んでくる。それでもすぐには食いつかない。この様子なら今の5倍、いやもっと高額になる。暫くは文字通り遊んで暮らせるだろう。
当の少年の方は危機感もクソもない。勝手に自分から此処には入ったし、約束通り、ヒトがいっぱいの面白そうな所にきた。そもそも、こんな檻など少年からしたらマッチ棒の箱みたいなものである。
単にちょこんと座ってるのは、単に少年が飽きてないからである。呼ばれるとそっちを向いて手を振ったり、奴隷としてはサービス旺盛すぎる奴隷だ。
■シャルティア > 「ねえね、お菓子食べたい」
普通の奴隷がこんな事を言えば、鞭打ち、折檻物であるが、今日の奴隷商は機嫌が良かった、従者にお菓子とジュースを買ってこさせて、檻の隙間から「ほれ、たんとお食べ」と差し入れる
「わーい!おじさん大好き♪」
まふまふとお菓子を食べながら、見世物になる。まだ都市になれてない少年には、こういうのもまた新鮮で
■シャルティア > 奴隷商はこうも考えた『王族に売れば其れこそ一財産になるやもしれぬ』と、天使の稀有さがどこまでかわからぬが、この器量で天使ならばあわよくば…
しかし、其れは突然やってきた。奴隷商にとっての絶望である。世の中そんなにうまい話はないのだ。
「……んー、飽きた―、帰る。ばいばい」
少年はそういうと、金属製の檻を――両手でみしゃりと広げてしまった。
一瞬何が起こったか理解できない奴隷商だったが、表情を変えて従者達に
捕縛するよう命令する。数名の従者が一斉にバインドの魔法を放つ――が
「シャルティアだぶるぱーんち」
ワン、ツーと拳で――そう、素手でそのバインドを殴り弾き飛ばす。
腰を抜かす奴隷商に、少年は手を振って
「ばいばい、またね!おじさん!」
と、翼を広げて空へ飛び去っていってしまう
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からシャルティアさんが去りました。