2016/12/01 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にレナ=ミリイさんが現れました。
■レナ=ミリイ > 多くの露店とそれ目当てに訪れる冒険者や旅人、商人などで賑わうバフートの繁華街。
他の街と違うのは売っている商品に奴隷や麻薬など普通の街で堂々と扱うのはためらわれる物も堂々と扱っているところだろう。
そしてこの街では当然というべきか、そこかしこに新しい奴隷を仕入れようとする人間も多く暗躍していて。
そんな街でミレー族の特徴というべき耳などを見られた時には絶対に面倒に巻き込まれるのはわかっていたため、来る途中で手に入れたフードを深くかぶって頭の耳を隠していて。
「とりあえず、売ることはできた……あとは宿を探さないと」
人込みをすり抜けるように歩きながら安くて目立たない宿屋はないかと看板に視線を走らせる。
少女のポケットの中には先ほど狩りで手に入れた毛皮や肉を売って手に入れたゴルドが入っていて。
これでしばらくは野宿をしなくて済みそうだと思うと道行く足取りは軽く。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」に『梟』さんが現れました。
■『梟』 > その時。
繁華街の一角から、悲鳴のような声が上がる。
「脱走だ!」
ボロボロの服を着たミレー族が一匹、繁華街を駆け抜けようとする。
俊敏な少女は人ごみをすり抜け、今まさに自由を手にしようとした。
その時であった。
「やれやれ。ミレーというのは、何処までも愚かよなぁ」
キセルをふかしながら少女の前に立ちふさがる女。
その女こそ、この少女を買った奴隷商人であった。
脱走した少女を、女の配下のメイドたちが囲む。
「ちとキツめに教育してやらねばならんか」
■レナ=ミリイ > 喧騒に包まれる繁華街の一角から聞こえる叫び声。
その声が聞こえたほうに顔を向けると何やら人だかりができていて。
何事だろうかと野次馬の隙間からのぞき込めばおそらく奴隷商であろうか。
キセルをもって話す女とその女の手下であろう女たちに追いつめられるミレー族の少女の姿が目に入る。
どうやら脱走をこころみたが捕まったようだ。
「…………関係ない」
小さくぼそりと呟く。
同じミレー族の少女に対して同情の念は抱くものの、自ら危険を冒して助ける義理は感じず。
ましてや自分の武器は背中に背負うボウガンと獣を解体するためのナイフくらいでとても多人数を相手に何とかできるものではなかった。
せいぜい野次馬にまぎれてその様子を眺めるくらいしかできず。
■『梟』 > 哀れ、脱走を試みた少女はその場で押さえつけられ、メイドたちに拘束される。
首手枷をつけられた少女は、大通りで服を剥かれ晒され。
「いやはや、通りの方々申し訳ない。小生の不手際でお騒がせした――」
キセルを持った女は、野次馬に向けて一礼してみせる。
そして拘束されたミレーの脱走奴隷を指し示すと。
「お詫びと言ってはなんだが、希望者にはこのミレー、この場で犯して頂いてよい。なぁに、御代は頂かぬとも」
脱走奴隷は悲鳴を上げて逃げ出そうとするも、拘束されそれも叶わず。
早速野次馬の中でも下卑た男達が、ミレーに近づき。
そして『梟』は、そんな野次馬達を冷徹な瞳で観察している。
■レナ=ミリイ > 脱走の叫び声から瞬く間に奴隷を捕らえた女はかなりやり手の奴隷商なのだろう。
それに無駄のない部下のうごきからもかなり訓練されていることがわかる。
再びかえすぉはめられた少女を見て過去の自分を思い出し、未だ外れぬ当時の首輪をそっと指で撫で。
そして今なお抵抗を続ける少女を自由に侵していいと女が言えば自分の周りにいた男たちもおこぼれにあずかろうと少女に近づいていき。
気が付けば自分が野次馬の最前列にいる形になり。
「っ……」
周囲に気が付けばこれ以上長居は危険と判断し、フードを深くかぶり直し、視線をうつむけにして目立たない湯にその場を離れようとして。
■『梟』 > 奴隷の周りでは饗宴が始まる。
脱走奴隷の穴を、口を、尻を、思う様犯す男たち。
そしてそれを汚らわしそうに見て去っていく女達、無関係だとばかりにしらけて立ち去る者。
そんな中で。
まるで逃げるように去る、フードを被る少年(?)が一人。
『梟』はその少年(?)に鋭く視線をやり
「待たれよ」
メイドが二人。レナの進路をふさぐようにして前に出ようとするか。
■レナ=ミリイ > 相手に背を向け、その場を去ろうとした時。
鋭く声をかけられると同時にまるで予見していたかのように女が二人、自分の前に立ちふさがればビクっと肩を跳ねさせながら足を止め。
「なんでしょうか?その奴隷に興味はありませんよ」
首だけを回して肩越しに、中性的な声で返事をして。
腰に差したナイフの柄を強く握り、逃げる道はないかと隙を探って。
■『梟』 > 「いや、なに」
ニコニコと笑いながらレナに近づく『梟』。
もっとも、メイドたちは相変わらず進路を塞ぐのをやめずに。
「あの奴隷なのだがな。何者かが脱走を手引きしたようなのだ――くく、何か知らぬかと思い、な」
つまり『梟』は、レナの事を奴隷を逃がす内通者と勘違いしているのだ。
そんな事は決してないのだが。
■レナ=ミリイ > 「さぁ、最近この街に来たばかりの狩人ですから」
おそらくメイド達は戦闘の訓練も受けているのだろう。
ただ立っているだけでわずかなスキも見せない雰囲気に小さくため息をついて女の質問に答え。
「それに奴隷がどうなろうと、知ったことではないです」
自分が元奴隷だったことを相手に気づかれるのはまずいと顎を引いてなるべく相手に目を合わせないようにして。
■『梟』 > 「――ふむ」
少し観察し、考える。
最近、ミレー族の脱走が多い。さらには成功件数も日に日に増えている。
例のドラゴンフィートとかいうゴロつきどもの間者がこのバフートにまで入り込んでいるのではいか、と『梟』は見ているのだが。
目の前の少女は、どうも、間者らしくはない。
かといって、狩人というのも納得しがたい。
「失礼だが、身分を証するモノはお持ちかな?」
断るなら、官憲に突き出すのも手だな、などと考えつつ。
■レナ=ミリイ > 「いえ、さっきも言ったように、住む場所もない貧乏な狩人ですので」
狩人というのはあながち嘘ではなかったが、どこかの街に定住しているわけでもなく。
ましてや正式な市民にもなっていない脱走奴隷の自分が身分証のようなものなど持っているはずもなく、相手の言葉に首を振り。
■『梟』 > 確定した。間者ではない。
というのも、情報によると間者はかなり精巧に作られた身分証を持っている。
わざわざそれを出さずに、官憲に突き出されるリスクを犯してまで狩人だと主張する事もなかろう。
「左様か。いやぁ、失敬、小生の勘違いのようだ」
うってかわってにこやかになる。
メイド達も進路を塞ぐのをやめて。
「疑ってすまなんだなぁ。あ、これ小生の経営する娼館のサービス券だ、機会があれば寄ってくれよ狩人の少年」
あっという間に営業スマイルを作ると、レナにチケットを握らせようと
■レナ=ミリイ > ようやく疑いが張れたのか、道を塞いでいたメイドがどけば小さく息を吐いて。
「いえ、気にしていませんから」
突然にこやかに話しかけてくる相手の変わりように少し気味が悪く感じ。
すぐにでも走り去りたい衝動に駆られるも、それではまた変な疑いをかけられてしまうかもしれないと考え。
「……ありがとう、ございます」
近づきチケットを渡されると微妙な表情を浮かべながら受け取ってしまい。
後で売れば小銭になるかなと考えながら立ち去ろうと手を引いて歩き出そうとして。
■『梟』 > 『梟』もそれ以上は引き止めない。
求めるのは間者を見つける事。レナが脱走奴隷だろうがなんだろうが、己の下から逃げ出した奴隷でなければ問題ない。
奴隷商人の世界もシビアなのだ。
ましてや、脱走奴隷などと知る由も無い。
「では少年、道中気をつけてな」
これまたにこやかに笑うと、野次馬のなぶりものにされていたミレーの下へと戻る。
すでに息も絶え絶えな彼女を、メイド達が無理矢理立たせ、引っ立てていき
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からレナ=ミリイさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」から『梟』さんが去りました。