2016/08/24 のログ
セリオン > 「……結局、誰も逃げ出すことができませんでしたねぇ」

檻から解き放った奴隷達は、その全てが例外なく再び囚われた。
その所有者は、元とは別で、行先もバラバラ。
一度与えられた希望が、すぐさま奪われた分だけ、その絶望は深いのかも知れないが――

「弱いことも、また、罪なのですよ」

女はそう嘯いて、今宵はこの街を去る。

――また何時か、同じように遊びに来よう。その時は、もっと大勢を解き放つ。

その果てに生まれる混沌が、果たして己を楽しませるに値するものか。狂人は今から、その夢を描いて微笑む。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」からセリオンさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート/市場」にグローリー・コンフォートさんが現れました。
グローリー・コンフォート > 様々な奴隷が売買されている市場。
悪徳都市と名高いこの街での平常の風景の中に顔を隠すために布で下半分を覆って市場の中をゆっくりと奴隷を物色しながら歩いていた。
お目当てはもちろん、幼い体つきの奴隷であり好みに該当する奴隷がいないかと、ときおり足を止めては品定めをして。

「あの奴隷は…少し育ち過ぎか、惜しいな。あれはミレーの奴隷か、耳の形や尻尾はなかなか愛らしいが、ああも胸があってはな。
もっと好みにあった奴隷がいればいいのだが…」

表向きは孤児院を経営している慈善家であり、このような場所で奴隷を物色していることが知られれば立場が危うい。
その為、一応は顔を隠しているし周りに護衛も忍ばせている。
何度となく尋ねたことがあるだけに慣れた様子で歩きまわり、折角少なくない金を出して買うのだから、と良い奴隷はいないか、油断はしないようにしながらも物色を続け。

グローリー・コンフォート > これだけ様々な奴隷がいるにも関わらず、なかなかこれは、と思うような奴隷は見つからない。
量より質を重視しているのだから当たり前と言えば当たり前だが、だからといって条件を緩和する気にもならない。

「色々、危ない橋を渡ってるんだ。一番いい奴隷を見つけて買わないと意味がない。しかし、ここまできて手ぶらで帰るのも癪ではあるな。だが…やはり条件を緩めるわけにはな」

買わずに後悔するより買って後悔、というには少々ではないほど値が張る買い物。
二束三文で売られているような奴隷でも自分にとって価値があるなら購入は躊躇わないが、その価値のある奴隷がなかなか見つからない。

グローリー・コンフォート > 「どうやら、今日は余りいい商品は売られてないようだな。残念だが…今日のところは引き上げるしかあるまいな」

どうにもこれだ、という奴隷には出会えない。今日はもう諦めて宿へと戻り、次回に賭けることにし。この都市に長々といられるわけでもない、時間はあまり残っていないが…良い物を見つけて買うにはそれなりの苦労も必要だと自分を納得させ。
護衛達に帰還の合図を送り、宿へと戻っていく。

ご案内:「奴隷市場都市バフート/市場」からグローリー・コンフォートさんが去りました。