2023/07/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/掘っ立て小屋」にダヴィデさんが現れました。
ダヴィデ > 洞窟と川がほど近い、自然地帯の中にぽつんと立っている粗末な掘っ立て小屋。
元は誰が住んでいたかも分からぬほど放置されて久しいその場に明かりが灯されている。
元の居住者がいないのであれば勝手に使ってやろう、と利用しているのは小柄な髭もじゃ。
ドワーフである。
藁に布を敷いただけの寝床と、王都で仕入れた酒瓶がいくつか。
小屋の半分程は勝手に改築して、炉とふいご、丸太に金床、鍛冶道具が占拠している。
ドワーフは鍛冶屋ではあるが、元々器用な種族。
荒れ果てていたその小屋を見つけて天井と壁を簡単に塞いで、魔物の嫌う香りを放つ蝋に火をつけて玄関先──布で覆っただけの入口──に釣るしておけば、まぁだいたいはどうにでもなるもんで。
そうしてこの国での滞在先として、宿屋かこの掘っ立て小屋か、行き来しながら気ままに鉄を打つのだ。
個人の工房を持たないものの、その気になりゃ道端でも剣は打てる。
ドワーフは基本的に酒と仕事道具はいつも切らさないのだ。

「はぁ~……こりゃいけねえな、酒が切れそうだ」

ハンマーを手に汗だくになった頭や首回りを手拭で拭きながら、錆色の髪を掻き回す。
床に置いてあった酒瓶がほとんど空っぽだ。
今もっている濁酒を飲み切ったらなくなってしまう。

「今からじゃあ街の酒場もほぼしまりかけだろうしなァ……ったく、王都の酒はうますぎてすーぐなくなりやがる」

そんな愚痴をこぼしながら、一休みするためにいったん作業を止めた。

ダヴィデ > ドワーフは日がな一日鉄や鋼を打つ。そればっかりやって家を出ない日もある。
鉱石からインゴットに精製し、何度も何度も火を操りハンマーを振るう。
布をかけただけの入口から表に出て、汗だくな衣類を脱ぎすててから傍らを流れる小川にじゃぶじゃぶと入り、水浴びをする。
野良の動物のような自由気ままな生活。
冷たい川の水を浴びて、ついでに魚を熊のように取ってぶん投げる。
月明かりが今日も眩しい。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/掘っ立て小屋」からダヴィデさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──夜。

森の中のちょっとした広場になっている場所で、焚き火をしている金髪の男が一人。
焚き火の上で鍋に火を掛け、スープらしきものを調理している様子。

その傍らには、銀色のテントが一つ張られている。
テントの金属質な銀色の表面は、焚き火の光を反射して周囲を明るく照らしており、
遠くからでもかなり目立つだろう。

やがてそのテントの出入り口から、のそりと人影が姿を表す。
それを受け、男はゆるりと首を向けて笑みを浮かべ。

「──おや、お目覚めですかな?」

なんて、気安く声をかけた。
そこにいたのは男に最初から同行していた者か、あるいは道すがらに男に救助などされたりした誰かか──。