2023/07/16 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」にフュリアスさんが現れました。
フュリアス > 自然地帯では広範囲に及ぶ森……中でも、ここは一際深く日中でも見通しの悪い肝試しにうってつけな特に物々しい。
腕っぷしだけでは生還が難しい、自然の脅威をも乗り越える為の充分な準備と知恵が試される森にて―――

「ギッヒヒ……ようやく殺ったぜェ」

不揃いの牙を剥きだしにして嗤いながら、目の前で生臭い血を大量に流して倒れる大型の魔物をはぎ取っている男。
小人数~中人数のパーティでの討伐が推奨されているが、ソロでの討伐となれば結構な技量を要求される強敵。

丁寧に皮を剥ぎ、鋭い角には注意を払って手を当てながら頭骨から鋭利な鋸で手慣れた様子で切断していく。

「コイツの角と牙は高く取引できるからなァ……。……オッッッ」

皮や身を剥がれ、グロテスクな姿を曝した魔物。討伐の証拠として、前脚も切断されている。
血の臭いをものともせず、獲物をはぎ取っていればふと視界に留まるのは、先客の死体。

同じくこの魔物を討伐しようとしていたパーティだろう。
人間の女二人の死体が無惨に転がっている。男は、しめた と言わんばかりに死体に歩み寄っていけば、
装備を物色。

「贅沢な装備してんなァ……。”ついで”に金にさせてもらうぜェ。死体にはもう要らねェもんなァ」

倫理観に欠ける男は、まだ若い少女でありながら胴体に穴を開けられてしまったり身体を折られて
絶命した犠牲者の装備を物色し始める。

そこそこの強度なのか、あちこち欠けているが手入れしたり刃の再利用は十分できそうな刀剣や
軽装の防具、携行品などを漁ってはラッキー と喜びを露わに。


「ツイてやがるぜェ……。……中古だが見た目整えりゃ充分な値段はつくよなァ?」

フュリアス > しかし、死体剥ぎにあたっては一つ問題がある。
単純な物量の問題と、何らかの魔術・呪いなどによって満足に使えない状態では
クレームがつき値打ちが落ちたりロンダリング費用を持っていかれてしまう。

魔法の専門家ではない為、せいぜい武具に込められた魔力量ぐらいしか識別できない。
少なくとも、金にしなくても確実に有用であろう回復薬や武器のメンテナンス用具といった
消耗品は頂戴しておこう。

「死体になってもガワはイイ女だよなァ……。冒険者でなけりゃイイ稼ぎしてただろうよッ。
 勿体ねェ奴等だぜッ」

身ぐるみを剥ぐ中で、視界に留まる若いながらも女として熟れた身体。
町娘として、ワケありなら娼婦として勤めていれば稼げる身体はしているのになんと惜しい。
既に事切れた者の、もしもの未来を空想したとて何の意味もない。
現金を含めた、取り回しのよさそうなものや持ち帰りの容易いものはひとまず懐に収めて。

こんな時に集団ならば数を生かして余さず持ち帰れただろうが、身に余る財を巡れば
無用に争うのが人のサガ。

「こんなもンか。……荷物多すぎてもかなわねェからなァ。
 ……ありがとよッ、オマエ達の犠牲はしっかり報われてるから安心しなッッ」

重荷にならないものだけを確保すれば、用済みとなった死体から離れていき。
一人ですべてを持ち帰って両手が塞がるのは本末転倒だ。
残りは、別の誰かが欲しければ持っていけばいい。

瓶から錠剤を手づかみで取り出し、大口を開けてじゃらじゃらと放り込めば、水を口に含んで
ゴクリと丸のみし。

収穫の後という事もあって気分がアガってくる。

フュリアス > 「……ンじゃ、仕事のシメに入るか」

魔物から少し離れた場所で火を起こせば、あらかじめ渡された火薬を用いて狼煙をあげる。
『討伐完了 回収指示』だ。

森の入り口に待機しているであろうギルドの回収部隊が大所帯でやってくるまでは、
討伐した魔物の死体にもたれかかってヤンキー座り。

得物であるナイフの湾曲した刃を丁寧に研ぎ、刃先の輝きを念入りに確認して待機中。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯/森」からフュリアスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にトーラスさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都の北部に広がる喜びヶ原との異名を持つ広大な平野。
樹々が折り重なる森林地帯にて野営を行なう冒険者一行が存在した。
ギルドで同じ依頼を受けた彼らは全員がパーティに属している訳でもなく、
共通の目的の為に一時的な協力関係にある、レイドを組んでいた。

そのため、火熾しを終えて歩哨の順番を決めた後は気儘に思い思いの時間を過ごしている。
同じパーティの者達は薬品や荷物を融通し合い、道中で気が合った若い男女は木陰にしけ込み、
そうでない者達は自身の天幕で食事を摂ったり、装備の点検をしたり、早めに休んでいる事だろう。
冒険者は個人事業主で、得てして個人主義だ。個人が何をしようが無関係な他人が口を挟む事はない。
そんな仲間と呼べるかも怪しい同業者達を横目に中年冒険者が焚き火の前で革袋の酒を呷っていた。

「オークの討伐、か……。
 キング級やジェネラル級の変異種が発生していないと良いんだが」

彼らが受けた依頼は近隣の村々を襲い、略奪や時には娘の誘拐に至るオークの討伐。
彼含めて討伐経験者は多いが、連携も取れない状況では全員が無事に帰れる保証は何処にもなく。
何事も起こらなければ良い、と熟練冒険者にあるまじき枯れた思考を抱きつつ酒に口を付けた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にケストレルさんが現れました。
ケストレル > 「あっつぅ…… 少しは落ち着いてくれねえかな、この暑さ」

メグメール自然地帯、主に冒険者が利用する訓練場
森の中に人工的に造られた広場の端で、一鍛錬終えたケストレルは額の汗を拭って溜息を溢した

夏の日差しが照り付ける中で木剣を振り回していた所為で着ていた服は汗まみれ
早々に装備を外し服を脱ぎ、装備もろとも近くの小川で洗濯して今に至る

「木陰に居りゃ涼しいから良いけど、も少しマシにならんもんかねえ」

枝葉を茂らせる木の下に腰を下ろし、魔術で冷やしておいた水を口へ運ぶ
こういう時、自分に魔術適性があって良かったなと本気で思ったりするケストレルであった

ケストレル > 暑さに辟易としながらも、傍らに転がしていた木剣を手に取る
刃に当たる部分は所々欠け、柄に至っては指の形にすり減った一目見て使い込まれてる事が分かる木剣
ケストレルが使い始めた頃は多少ボロくはあっても、ここまで使われている事が滲み出た物ではなかった
偏に密かに鍛錬を続けて来た証左、なのだが……

「一向に身になってる気がしないんだよな……やっぱり才能なのかねえ」

白兵戦では一対一でも小鬼に劣る
物言わず動かぬ案山子相手なら剣も槍も当てる事は出来るけれど、実戦ではどうにも上手く行かない
いっそ呪いか何かの類なのでは、と診てもらった事もあったが結果は至って異常なし
加護や祝福といったものさえない事が分かっただけで、デバフらしいデバフは持ち合わせていなかった

だとすればやはり白兵戦の才能が自分には無いという事なのだろう、と今のケストレルは結論付けている