2022/12/28 のログ
■リア > 「ふふー、探偵小説が好きなのでついつい。
はあい、頑張ります。はー、何だか楽になった感じがする。先生は裏表無くてよいですね」
いちいち言葉の裏の裏の裏くらいまで読まないといけない貴族社会との勝手の違いに解放感を覚える。
星空の下で泊まり込むというこの環境も一役買っているのかもしれない。
「そっか、教えられ、教えて、なんですね。先生の先生かあ……」
その人も強かったのかなあとぼんやり思う。子どものころから戦いが日常の生き方なんて想像がつかない。
「うーん、私は興味深いなあと思って聞いていますけど……
先生の場合は実体験だし教訓として許される感はあるけど、ダンスの授業とかで他の先生がいきなりそんな話を始めたら普通にセクハラですよねえ。
しかしまだ分かりませんよ、うろちょろしている男の子がいましたし、朝まで油断はできない……と、そろそろ交代の時間ですね。先生は寝ないの?」
■クレイ >
「裏表なんて面倒だからな。おかげで貴族には嫌われっぱなしだ」
嫌になるぜとわざとらしくやれやれとやって見せる。そういう生き方は自分にはできそうに無いと。
教え教えられなんて言葉を聞けば少し微妙な顔になる。教えられというか無理やり叩き込まれがちかいようなと考えるが、水は差すまい。
そして女子目線の意見を聞けばふむと頷く。
「なるほどな……まぁ実際セクハラ的な気持ちなんて全くこめてねぇしな。んな狡い事せずに堂々と口説きに行くし」
それはそれでどうなんだと言いたくなる話だが、それも良い見方をしてくれるのなら裏表がないと言えるのだろう。
はぁと肩をすくめる。
「まぁ、抜け出した奴は明日の朝には冷えで体力ゴッソリ減ってるからわかるさ……ん、そんな時間か早いな。俺はまだ寝ないぞ。てか、寝ないで見張りする所までが俺の仕事だ」
次の生徒が寝ないようにしないといけないしななんて言って。
「あ、じゃあ折角だ。明日の荷物の代わりに最後にサービスしてやる。この時期だから出来る事だ。自分の周りに木の枝でも木の葉でも撒いとけ。音で接近に気が付く……つまり自分のテリトリーの形成だ」
プライバシー。少しは守られるだろ? なんてどうしても慣れない時の小技であった。
■リア > 「ん……」
面倒、の気持ちがよく分かってしまい頷いたけれど、言葉にはせず少し笑った。
それを面倒と言い切って生きられることが羨ましいと、階級制度の恩恵を受けている人間が言ってしまうのは傲慢な気もしたから。
「あら、先生のナンパ現場を見かけたら応援しに行きますね。
素敵な先生ですよって」
単なる邪魔になりそうなのは明らかだが、それも楽しそうなのでにこにこする。
「わあ、お疲れさまです。コーヒーごちそうさまでした。
葉っぱ作戦は良いですね……!? もっと早く教えてくださいな、女子には重要なことですよ」
みんなに教えてあげたかった、と言いながら眠気を覚えてきたのか目を擦る。
手袋を履き直して、空のコーヒーカップを差し出して。
「ところで先生、私の名前覚えてないでしょう。
リア・マロリーと申します。今日で覚えてくださいねっ」
■クレイ >
「いらねぇよ、てか、女生徒の前で堂々とナンパしてる時点で敗色濃厚だろそれ」
それについてくる女いねぇよと笑う。状況としても色々と混沌としている。
早く教えろと言われればニヤリと笑う。
「いやぁ、だって寝不足で賭けを反故にされても困るしな。お前にはぐっすり寝てもらわないと困るのよ」
取り立てる時には事前の準備も大事だぜとここでカタギではない側面を見せる。悪ではないが知識としてはあくどい知識は多く所有している。
空のコーヒーカップを受け取る。
「わかった、リアな。つってもいつもの服で気が付くかどうかはわからねぇぞお前今コートでモコモコになってるし」
着ぶくれた上に露出もすくない。いつもの制服でわかるかどうか。
まぁ流石に冗談だが。少し笑ってそんなことを言っていた。
「ま、こんな企画した俺がいうのもなんだが、風邪ひくなよ」
と言えば受け取ったコーヒーのコップを飲み水とは別の水筒から出した水で洗う。こういう洗浄用の水。戦場での大敵、衛生面を補う為の水だ。
■リア > 「たとえ賭けで勝てなくとも、ナンパで勝たせないことにより引き分けに持ち込む粘り強さ……何言っているのかわからなくなってきましたすみません」
やんややんやしたいのを正当化したいだけである。
「明日のことは明日の私に任せましょう。
今日はさすがに一人で眠れそう……」
負債を先送りにする不良債務者ぶりを見せ、口元を手で隠し、洩れそうなあくびを押さえた。
「もー、ひどいこと言いますね。忘れられなくするために何かインパクトを残すべきでした……
今は鈍器しか考えつかないのでやめておきましょう……おやすみなさい、クレイ先生。
先生もあったかくしてくださいね……」
次の見張りの学生はさしたる疲れも見せずにやってくるので、クレイの負担も軽減するかもしれない。
一方着ぶくれた娘は、葉っぱや枝を集めながら焚火の方へ向かうのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からリアさんが去りました。
■クレイ > 「それ俺の負けではあるけどお前の勝ちではねぇよな……?」
うん、疲れてるなと笑う。眠気もやっと来て色々とまとまらなくなっている様子であった。
「ああ、そうする。今日一日で数週間分のコーヒー飲む事になりそうだ」
あったかくという言葉にそんなことを笑って返す。
そうしてやってくる次の生徒。疲れが少ない事等があり、半分猥談大会みたいになったのは女生徒には内緒だ。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からクレイさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にフェブラリアさんが現れました。
■フェブラリア >
鬱蒼とした森の中に、そうそう見かけることのない可憐で清廉な白磁の布が揺れていた。
その衣の主は強かながらも透き通るような蒼い尾を揺らし、草木を踏み締めながら優雅に歩を進める。
「……ふぅ…時には自らの脚で、と思いましたが…
やはり、そう運よく物珍しいものには巡り合えませんか。」
小柄ながらもどこか厳かな雰囲気をも持ち合わせた彼女は、時折、立ち止まりながら周囲を見渡す。
彼女がここに来た目的は単純なもの、希少な物品や生物の探索。
普段はその伝手にて取り寄せている、自らの研究の為の物資を自ら探し求めての事だったのだが……
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にレザンさんが現れました。
■レザン > 「……こんなところに来るお嬢様には見えないなあ。
冒険ごっこかな?
しっぽみたいなのが生えてるのは気になるけど……」
木々の梢からその姿を見下ろす小さな妖精の影。
この森には不釣り合いな姿を見かけて、興味を惹かれた様子。
ひとついたずらを思いついて、にんまりと笑う。
「そーれっ!」
少女の足元を狙って、まじないをかける。
そうすると蔦や草がたちまち生い茂り、意志を持つ生き物のように
少女の脚に絡みつこうとしてくる。
ごくごくつまらない魔法だが、魔力の類に一切気づけないような
素人であったなら、すっ転んでスカートの中身を晒してしまうだろう。
■フェブラリア >
「……ふむ?」
歩行の最中に、微かに曰く違和感。
空気の揺らぎの中に感じる魔力の気配。
ふっと不意に立ち止まる事となったその時に、その正体に思い至る。
足元に絡み付く蔦や草木、意思を持ったように生い茂るそれは明確な、何らかの意図で行使された魔法の類だ。
だが、絡み付いたそのせいでふっとそのまま転ぶ……ということは無かった。
竜たる彼女にとってそれは、ほんの少し色が脚に絡んだようなモノ。
ぐっと軽く力を込めて足を踏み出せば、力づくで絡んでくる植物を引き千切りながら一歩を踏み出せる。
「ほぉ……これは……
……面白いですね、まるで子供の悪戯のようではありますけど――」
そして、そこで立ち止まる。
このようなことを成した何者か、あるいは何かを探るように。
■レザン > 「……ん? あれ~?」
確かに絡みついたはずだったが、ターゲットはまるで何事もなかったかのように歩いている。
(今、力まかせに引きちぎったように見えたけど、まさかなあ~)
妖精は少女の周囲の木々の間を飛び回って、相手の正体を見定めようとする。
注意深く観察していれば、葉の影に隠れてしまいそうな妖精の姿を捉えられるだろう。
魔法のレベルとしても大したことはない。
「う~ん、丈夫に育たなかったのか?
も、もう一回!」
うまくいかなかったからと言ってここで終わったらいたずら妖精廃業だ。
もう一度魔法を放ち、再び蔦植物を育てる。
今度は転ばせるのが目的ではなく……
少女の足元から衣服の内側に入り込ませて、くすぐろうと。
■フェブラリア >
視界に、或いはその瞳に。相応に力を込めて周囲を探る。
そうしていれば、きっとそれを捉えられる。
小さく掌の上に乗せられそうな、透き通った羽を持つ何かの姿。
「(……妖精、でしょうか?)」
それを見て、浮かんでくるのはそうした推測。
先ほど、転ばせようとして来たのも妖精の悪戯と考えれば辻褄も合う。
此方を伺うようにしてまだ近くに居るのならば、また悪戯をしに来るのだろうか。
そう考えて、”待ち”の姿勢をとる。
敢えて隙だらけのように見せて、もう一度事を成そうとするそれを伺うように。
「…ふふ、なるほど、今度はそういう。」
そうして、次に現れた変化はこれまたわかりやすかった。
先ほどよりも露骨な悪戯とも言えるそれは、足元から衣服の内側へと潜り込もうとしてくる。
だが、分かっている悪戯をそのまま受け入れる程に物好きでもない。
軽く足を上げ、払うように振るえば力づくにも蔦程度ならば千切られてしまうはずだ。
■レザン > 「あれ~……」
あっけなく蔦は払われ、二度目も同じ結果に終わる。
大したことのないいたずらだが、こうも何事もなくあしらわれると
ついつい意地になってしまう。
「じゃ、じゃあ、もっと近くからやってやる!」
梢の上から、少女の近くの草むらに場所を変える。
三度目の正直とばかりに、少女の足元にまじないをかける。
今度は土を腐らせてぬかるみに変え、足元を不安定にさせることで転ばせようとする。
すでに姿を捉えられていることにも気づいていないし
魔法に集中しているため、その場にじっと留まってしまっている。
踏みつけるなり蹴飛ばすなりして魔法を中断させるのは、きっと容易だろう。
■フェブラリア >
「……ふふ、随分と負けん気の強い子ですね。」
二度目、諦めずに悪戯を仕掛けてきたことから、三度目があることは確信していた。
直ぐ近くの草むらに、その妖精が来てしまったことには直ぐ気が付けた。
逃げるような様子もなく、悪戯に集中する為かその場に暫くいるのだから、視認も行動も容易だった。
伸びたのは、彼女の長い竜の尾。
器用にもそれをくるりと巻き付け捉えるように妖精へと伸ばしてしまう。
ぬかるんでいく足元は、その足が汚れぬようにひょいっと丁度、その妖精の背面へと飛び移る。
「捕まえましたよ、悪戯好きの妖精さん?」
■レザン > 「わ~!?」
飾りかなにかぐらいの認識しかしていなかった尻尾が迫ってくる。
もちろんそれから逃げられるわけもなく、あっけなく巻き取られ、持ち上げられてしまう。
「こっ、このお~! 離せよ~! 離してください! 離せ~!」
顔を真赤にしながら、竜の尾を押し返したり、抜け出したりしようともがいている。
見た目通りの力しかないので、きっとびくともしないだろう。
少し力を込めて締め上げれば、簡単に壊せてすらしまいそうだ。
■フェブラリア >
「離しませんよ、貴方みたいな興味深いモノをそんな易々。」
軽く締めあげるだけでもきっと、容易くこれは壊れてしまう。
だが、そんな勿体のない事をするはずもない。
あくまでも壊さぬ程度にそのまま、ぐっと尾を持ち上げて顔の前へと。
興味深げに、ニタリとした令嬢らしらかぬ笑顔を浮かべて覗き込む。
「中々、かわいらしい御姿ですね。
ふふふ…どうしましょう、このまま持ち帰ってしまいましょうか?」
そうして分かりやすく、じゅるりと。
魅せつけるかのような舌なめずりを彼へと見せる。
■レザン > 「ひっ……」
妖しげな笑みをすぐ傍で見せつけられて、蛇に睨まれた蛙のようになる。
もっとも蛇ではなく竜なのだけれども。
ようやく、自分があまり手を出してはいけないタイプの存在にいたずらしてしまったのではないかと気づく。
怯えながらも、唇からはみ出す彼女の舌を思わず目で追ってしまう。
その気になれば、本当に自分を食べることだってできるだろう。
「そ、そりゃ~いいね……
きみのおうちでミルクとビスケットでも出してくれるのかい?」
せいいっぱいの軽口を叩く。
どこかに連れ去ってしまうというのなら、それを拒むことはできないだろう。
■フェブラリア >
「ふふふ、食事が必要ならそれくらいは出しますよ。
けれど――それは貴方が、私の興味を満たしてくれるなら、ですけどね?」
くつくつと、笑みを携えながら尾から彼女の手の内へと持ち帰る。
ぎゅむりと柔らかに、けれどもガッシリと掴んだ彼女の手は細くもどこか力強く。
「たとえばそうですね、貴方の魔力はどんな味がするのでしょうか?」
そう言うと、まるで味見をするかのようにあーんと口を開く。
ちろりと覗く長い舌が、彼の顔をぐちゅりと舐める。
■レザン > 「っ……」
幼く細い少女の手は、しかし自分を逃さないという意思を感じさせる力がこもっている。
「や、やめっ……」
どこにも逃げ場などない。
蛇のような舌が、妖精の頭部に絡みつく。
新鮮な唾液が、髪や顔を濡らし、口の中にまで入り込んでくる。
熱く赤い肉を通して、自分の魔力が溶け出していくような錯覚に襲われる。
本当にそうなのかもしれない。
森や草木の爽やかさに、マグメールに踏み入った魔族のえぐみが加わった魔力。
自分を命と自我のある存在だと思い込まされた、超自然の存在の持つ魔力であるとわかる……かもしれない。
「っ、はあ……」
繰り返し舐めるならば、その度に従順に震える。
まるで自分を少女の食べ物だと思いかけているように。
■フェブラリア >
「あ~……ん……」
長い、蜥蜴のような舌が彼の顔を舐め回す。
じゅるり、ちゅるりと、キャンディを舐めとるように。
そこから感じ取れる、草木のような爽やかさに混ざる魔族のえぐみ。
自然という淀みのない湖の中に一滴、その全てを淀ませてしまう不純なものが混ぜ込まれたような。
「あは…っ、なるほど、なるほど。
……染められてしまった、歪んだ妖精…ですか。
少々独特な味ですが、質はいいですね、貴方。」
それを一通り味わえば、長い舌が離れていく。
ぴちゃびちゃとした唾液を残し、こくりと魔力の名残を飲み込んで。
「このまま捕まえてしまいたいですが、可愛らしい貴方が可哀そうですからね。
”ひとくち”食べさせてもらえるなら、開放してもいいですよ?」
■レザン > 「ふぅ……っ」
好き勝手、人間に味わわれる屈辱に、身体を震わせて耐える。
ねぶられながら、自分を味わう声が、舌を通して全身に響いてくる。
声に震わせられるたび、おかしな気持ちになって、肌に熱がこもってくる。
気がついたら、舌が遠ざかる。
こくりと、自分に含まれていたものを飲み込む喉の動きに、
なぜだか胸が跳ね上がる。
勝手に舐められて、勝手に品評されて……
不思議と悪い気がしない。
(ひとくち食べてもらえ……
じゃなくて、解放してもらえる……のか……)
「わ、わかった……」
どこかぼうっとした態度で、その提案に頷いてしまう。
■フェブラリア >
それには実質、選択肢など無いものだ。
完全に捉えてしまって、その生殺与奪すら握っている今、それは脅迫と変わらない。
だというのに――どこかぼうっとしたその様子に、くすりとした笑みが浮かぶ。
「それなら、いただきます♥」
あぁー…と、一際大きく、竜令嬢の口が開く。
赤く、仄かに鋭い犬歯が覗く竜の口。
顔を上げ、彼を頭上に持ち上げ、まるでそのまま生き踊りで喰らうように。
けれども、彼女が喰らうのはあくまでもその魔力。
このまま噛みつき食いちぎる事も出来るだろうが、それでは”また”味わえなくなる。
故に、下半身を生暖かな口内へと咥え込んだ程度であむりと口を閉じ、
そしてじゅるじゅるぅっ、とその下半身全体を舐め回し、吸い取るように食み始める。
その味わいを嗜みながらも、魔力を吸い上げていくかのように。
■レザン > 「……う、あっ」
すぐ近くで口を開かれれば、彼女の可愛らしい顔は隠れて。
紅い口の中の光景で、視界がいっぱいになる。
てらてらと光る口腔の粘膜も、簡単に自分に穴を穿てそうな鋭い犬歯も、
妙に冴え冴えと妖精の眼に映る。
「う、ああ、っ、くぅぅぅ……っ!」
下半身がまるごと、唇の下に消える。
底なしの熱い沼に沈み込んでしまったかのよう。
脛も腿も尻も腰も、余すところなくなぞられて。
顔をねぶられたときよりも濃く、魔力が滲み出していく。
逃れようとしても、手足はへなへなと力が入らない。
逆にお腹の中心で、はっきりと熱を灯し、持ち上がるものがある。
いつでも気分次第で噛みちぎられてしまうという恐怖と、
耐え難い官能のはざまに、倒錯的な欲望がおどる。
「あ……あっ、とけ、ちゃう……っ」
棘のように小さくも確かに存在するものが、唾液の沼の中、
つんつんと起ち上がり、破裂しそうに膨らんでいる……
■フェブラリア >
「じゅ…んんぅ…、ふふ…♪
妖精にも、あるん、れふね…じゅるるぅ…っ♥」
長い舌は口内で妖精の身体を這いまわる。
巧みに、そして絡み付いて細やかにも舐め上げるように。
そこはまさに鋭敏な感覚器官で在り、捕食器官。
妖精の中でつんと起き上がってきた、破裂しそうなふくらみにだって気が付いてしまう。
溶けてしまいなさい?と暗にそう囁くような、仄暗くも甘い視線。
真っすぐな眼光と共に、脱力していく彼の微かな根を舌が直に舐め上げていく。
そこから溢れるものを、吹き上がるであろうモノを導くように。
その味わいが如何なものかを心待ちにするように、大自然の飴を竜は転がしていた。
■レザン > 「あっ、や、やだっ、きもちよすぎっ」
刺激がより直接的なものになれば、がくがくと身体が揺れる。
唇の奥で自ら腰を動かし、翠色の髪を揺らして快楽を貪る。
きもちよさに汗が滲んで、ぽたぽたと少女の顔の上に落ちるだろう。
向こうからしてみれば、珍しい飴を舐めているだけのようなものかもしれない。
けれど舐められる飴側は、もう必死だ。
身も心も全て、蕩かされているのだから。
「く、あ、あ──……っ!」
甘ったるくも冷たく命じるような視線と、最も弱い箇所を責めあげるぬめりに。
裏返った声を上げて、何度も痙攣しながら、少女の口の中に漏らしていく。
蜜のような、毒々しい甘露が、舌の上に広がって、唾液の中に溶けていった。
■フェブラリア >
「んんぅ、……ぢゅ…はぁ…っ♥」
舌の上にその顔に、滴り落ちる妖精の蜜のような体液。
汗というそれすらも、大自然から零れ落ちた雫となれば甘美なモノ。
ましてや、それが最も弱くも鋭敏で――そして特定の目的のための器官から零れたモノならば。
それは正しく極上の、珍味にも近しい竜にとっての酒肴品だ。
ごきゅりと、喉を鳴らして彼女はそれを味わっていく。
ぴちゃり、くちゃりと口内で微かに混ぜ合わせてたっぷりと味わってからのそれ。
「ぷぁ♪…ごちそうさまでした♥」
そうして、唾液でたっぷり濡れた下半身を口内から引き抜いて。
そうして漸く、手の力を緩めていく。
その最期に、顔の上に滴り落ちた汗すらも、じゅるりと舐めて。
■レザン > 「あ、っ……ああ、う、う~~……」
身体を口に含まれたまま、迸らさせた体液を味わわれ、
音を立てて呑み込まれれば、自分すらもその嚥下の動きに刺激され、
射精したばかりの身体を非力に跳ねさせる。
「う……」
ようやく口から解放され、手中から、自分の出したものを余すことなく味わうさまを眺める。
頭も下半身も少女の涎に包まれて濡れていたが、その熱も外気に触れればやがて失われていく。
戒めはとっくになくなっているというのに、はばたいて逃げ出そうという気配はない。
「……おれ、レザンって、言うんだけど……」
うつむいて、少女の手の軟さを楽しみながら、名前を名乗る。
別れを引き延ばそうというように。
■フェブラリア >
「……ふふ、力も抜けてしまいましたか?」
手の内でぴくんぴくんと跳ねる感触を確かめながら、
甘くも愉しげに、にんまりとした笑みをそのままに問いかける。
逃げる気のない彼の様子を。
その理由が如何なものかを、予感はしながらも確かめる。
「…名前もおありなのですね。
私はフェブラリアと申しますが、どうなさいましたかレザンさん?」
■レザン > 「フェブラリア、ね。
……にんげんは、名前がないと不便らしいからな。
そのへんの木の実の名前からつけた」
どうしたの? と問われれば手のひらの上でぷいっとそっぽを向く。
「おれのことこのまま放り出すつもりなの?
このよだれまみれなの、なんとかしてほしいんだけど……っ」
つっけんどんに唇を尖らせて、わがままに要求する。
本心はまた別のところにあるのは、言うまでもないだろう。
■フェブラリア >
「…そうですねぇ、名前が無いと区別が出来ませんもの。
しかし……あはっ、意外と中々…わがままなんですね?」
唇を尖らせて、そっぽを向いて要求するその様子に苦笑が浮かぶ。
素直じゃなく、それでいて求めているのはまた別のものだというのが可笑しくて。
それでいてなんとも子供のようで、愉しいものだ。
「でも、確かにこのまま放りだすのは可哀そうです。
せめて軽く、洗ってあげましょうか。」
だから、敢えて要求された通りの事を。
焦らすように、素直じゃない相手への意地悪を成す。
ぱしゃりと浴びせる、ささやかな水の魔法。
その全身を洗い流す、それだけのことしかしてやらない。
■レザン > 「わっ」
全身に水を浴びせられる。雑とも言えそうな扱い。
確かに、べとついた液体はある程度落ちただろう。
「……っ、そ、そうじゃなくてっ。
もっと、遊んでやってもいい、って言ってんのっ」
髪や翅から水滴を滴らせて震えているのは、何も寒いからではない。
手の上から少女を見上げて、唇をむにゃむにゃとさせ、顔を真赤に染めている。
必死に絞り出した言葉は、やはりまだ本音からは少し遠かった。
■フェブラリア >
くつくつと、込み上げそうになる笑いを今は抑える。
何をしたいか、どうされたいのか。
その言葉の裏に、何があるのかが透き通って見えるから。
だが、それを今はしてやらない。
悪戯してきた意趣返しというのもあるが……
それ以上に、今は手放しそして長く弄ぶほうがきっと愉しいという予感があった。
「だめですよ、遊んであげてるのは私の方なんですから。」
その手から彼を手放し、草の絨毯の上へと下ろせば立ち上がる。
「だから、”次”はちゃぁんとシて欲しいことを、口にしてくださいね?」
そうしてくるりと、振り向きながらもニヤリとした笑みを向けて歩を進める。
一旦の遊びは終わりだと、そしてまた足を運ぶと暗にそう告げて。
■レザン > 「あっ……」
草の上に降ろされて、思わず待って、と情けなく声を上げてしまう。
後を追おうとするが、濡れた翅ではうまく飛べず、
草に足を取られて転んでしまう。
そうしているうちに、少女の姿は、遠くに離れていってしまうだろう。
歩幅の違いが、そのまま立場の違いだった。
終わってみれば、草で転ぶのも、ぬかるみに落ちるのも、いたずら者自身であった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からフェブラリアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からレザンさんが去りました。