2022/09/28 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアスベルさんが現れました。
アスベル > 街道から外れたメグメール自然地帯と呼ばれる場所。
その男が立つのはそこだった。
それまでは街道を王都に向けて歩いていた訳だが、街道を同じく利用する人間の話を小耳に挟んだ。
街道から離れた、その自然地帯と呼ばれる危険な場所の事を。

同じような話を聞いた九頭龍山脈と呼ばれていた場所に大層な相手は居なかった。
ならば、こちらはどうなのかとの期待は抱くものだ。
その危険が魔物を指すにして、自分を脅かすような魔物なんて存在は知りはしない。
だが、それを討伐に来る連中だったらどうか。
もしかしたら多少は期待に応えてくれる相手に出会えるのではないか、と。

「っつってもなぁ、目が合う度に逃げるような雑魚共じゃ、そんな連中も釣れるのかどうか。
ここも期待外れだったかぁ?」

前に行った九頭龍山脈では、目を合わせる以前にいきなり襲い掛かって来た。
目の前の相手の力量も測れず、愚かな事だと思っていたものだったが…
こうして逃げられてばかりと言うのも、逆に何も出来ずにフラストレーションばかりが溜まっていく。

今進んでいる獣道が途切れるかして進む先を失ったら一端戻るなりするか。
そんな考えを頭に浮かべながら歩み続ける。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からアスベルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にユニスさんが現れました。
ユニス > 街道から離れた自然地帯に流れる川原。
大き目の河の岸に腰を掛けては血に汚れた身長ほどもある大剣を河の水で洗う。
普段ならば乱雑に布でふき取る程度なのだが、この日は使いすぎで血脂が落ちずに街に帰る前に手入れをして。

「こんなものね。後は帰ったら手入れに出さないと錆びそう」

見た感じ綺麗になった刀身を見れば満足そうに頷き、軽く数度振るっては水滴を飛ばし。
それが終われば肩に担ぐようにして荷物を柄にかけ川原を歩き始める。

簡単なゴブリン討伐のついでに魔猪を数体駆除した事で報酬が期待できることに頬も緩み。
街に戻り討伐証明品のゴブリンの耳と魔猪の尻尾を納品すれば酒場に繰り出すのも良いかと考え。
楽しい事を考えれば足取りも軽くなり、水を蹴るようにして川辺を歩いて行く。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にダークネスさんが現れました。
ダークネス > 今夜のお仕事も無事終了。
とある貴族を街から街へ案内するだけの比較的軽い仕事であった。
特に街道を移動中に襲撃にあう事もなく、ただ送るだけで結構な報酬がもらえたご機嫌な仕事という奴で、懐も無事温まり、真っ直ぐに王都に帰ろうと思ったのだが、ふと気分のよさと足取りの軽さで寄り道をしてしまった。

寄り道する先は街道から離れた川原。
真っ直ぐに王都に戻っても暇なだけなので少し気分転換していくつもりで立ち寄ったのだが、ふと人の声が耳に。

「……こんな時間に?川遊び??」

自分のことは当然棚にあげてボソリと。
だがまあ袖振り合うのも多少の縁であるし、すれ違うだけっていうのも面白くないと、川辺を歩く足音の方に自分も向かって歩けば正面より人影、なので軽く手をふって声をかえ反応を見ることに。

「こんばんは、こんな時間に散歩かな?」

無難な思い切り無難で面白みのない挨拶を、屈託のない笑みを浮かべながら紡ぐ。
もう少し何か味のある挨拶が浮かべば良かったのだが、初対面であるし、相手がどんな相手かわからないと、それも意味がないかな……と、なので無難にありふれた、誰にでも向ける挨拶を。

ユニス > 出来るだけ血を洗い流したとはいえやはり血の臭いは残ってしまう。
そのまま街道への向かえば確実に肉食獣を呼び寄せてしまうと言う事もあり川原を歩き。
しかし途中からは静かな川原を時折に水を蹴って歩くのが楽しくなってしまい。
その楽しさを表すように尻尾を揺らしてしてしまっていて。

そうして川原を歩いていれば自分とは違う足音が遠くに小さく聞こえて笑みは引っ込み。
足取りも軽いものから多少の警戒をするものへと変えて歩けば正面から人影が見え。

「こんばんわ。こんな時間に一人で散歩は危ないよ。
これでも冒険者出し、依頼帰り。そっちはこれから?」

手を軽く振っている姿に敵意はないと考えて警戒を揺るめ。
笑みを浮かべてはいるがあった場所が場所なので足を止めて間をあけて立ち止まり。
自分は帰りだよと軽く隠す事でもないので答え、来た方向からそちらはこれからと問いかけて。

ダークネス > 本日は仕事だったので香水等はつけていない。
だからか少し野性味ある香りに今更ながら気がついたが、特にそれが生きている香りでなければ、香りに鉄錆に似た香りについては特に意識の片隅にも残さない。

それ以上に相手が立ち止まったのに合わせて自分も立ち止まり、相手の都合の良さそうな距離で足を止めると、両手を持ち上げてひらひらと手を振る事で武器を持っていないとアピールしながら……。

「んー……危ないなら家まで送ってもらおうかな?と、同業者ではないけど似たような職業だね。こちらも調度依頼終わって帰るところだよ……。ただ真っ直ぐ帰るにはちょっと暇持て余しててねー。其処にキミにエンカウントしたってわけさ。」

吸血鬼特有の夜を見通す眼を細めて笑み崩さずに。
ただ視線は自然と彼女の足元から顔までを一巡し、確かに冒険者だと小さくうなづく。

しかしだ。
随分と美味しそうな姿である。
が初対面でそれを口にするほど、礼儀知らずのつもりはないので、少々視線を彼女の胸元に注いだところで、自分より背の高い彼女の顔に視線を戻すのだった。

ユニス > 此方が立ち止まれば相手も立ち止まった事に危険度は低いと見て。
両手を持ち上げて振る仕草にようやく完全に肩の力を抜いてみせ。

「親切だね。でもこういう所だとかえって怪しく思えるからね。似たような職業なら……傭兵?
依頼を終えて暇を持て余してって…相当強かったりする?
…まあ、いいかな。一緒に王都まで行こうか」

ゴブリンと魔猪という比較的楽な相手も疲れがる自分とは違い、暇がという相手に驚き。
暗くてよく見えないので目を凝らすように見れば、黒一色の服装だから見えにくいのかと納得し。
上から下まで見れば腰の後ろに人にはない尻尾が目につくはずで。

自分よりも背が低いなら力負けはしないかなと考えれば少しだけ距離を詰めるように相手に近づき。
一人で帰るよりは安全かなと考えて、送ってもらう事に同意をして。

ダークネス > 距離を詰めてくる彼女の動きに合わせて自分の方からも一歩。
敵対する理由も過度に警戒する理由もないし逆に言えばお近づきになりたいレベルなので、一歩だけこちらからもお近づき。

さて、先ほどから視界の隅で気になるのはたわわに実った彼女の胸元以外にももうひとつ、尻尾……尻尾、獣タイプの尻尾ではないのでミレー族でなし、爬虫類、に近いけどもう少し力のようなものを感じる。

ドラゴン?ドラゴンハーフ?と口にはしないが内心そんな単語を浮かべながら、彼女の言葉に返答するように顔をあげて、から彼女の瞳に視線を合わせる。

にしてもビキニアーマーとそれに包まれた柔らかくしなやかそうな肢体、それだけでなくドラゴン族の尻尾と思われる尾をもつという事は彼女は冒険者としてもそこそこ強いのかな?と思わず視線に値踏みするようなものを混ぜてしまう。

「傭兵でもないなー正解は案内人って名前どおり案内するのが仕事だよ。冒険はしないけども、依頼があれば街から街へ迷宮へって、依頼人を比較的安全に案内するのが仕事の護衛専門職だよ。あと名前はダークネス偽名だけど宜しくね?」

と、隠す事もでないので自分の胸板に手を添えて、少し格好をつけながらサラリと自己紹介を兼ねて職業の説明を。
説明を終えれば、名前を名乗り少しだけ恭しく片足を少しだけ下げて礼をする。

でもメインはこれ、礼を終えた後に彼女の向けた言葉こそメインディッシュである。

「……強いかどうかは……腕試しでもする?勝手も負けても王都まではご一緒するけども。」

と。
それはもう腕試しとか闘争好きな自分としては冒険者に強いか?と問われると、闘争本能が疼いてくる。

ユニス > 近づけば逃げる訳でもなく相手からも近づいてくる。
そしてはっきりと見える距離になれば、その恰好は隠れてれば気が付かないよ思えるほど。

白い肌と整った顔は街中ではきっとモテるのだろうと思いはするが。
現状あまり異性に興味がないので、こうして言葉を交わして居なければ気にしていないかなと。

そして動く視線はこの格好ではよくある事なのであまり露骨でなければ平然としていて。

「案内人?街から迷宮までの案内やってるんだ。安全に案内してくれるならお客さんも多そうだね。
そこで偽名って言うんだ…。私はユニス、よろしくダークネス」

職業と名前を少し格好をつけて名乗る相手に名乗り返し。
ただ偽名をはっきりと言った事にそれでいいのとちょっと困った笑みを見せ。
そして名乗り合えば街にと思っていたがそうではなく。

「腕試し?別に私はいいけど……これだし寸止めは出来ないけどいいの?」

自分の獲物は肩に担ぐ身長ほどの大剣。
手合わせは構わないがそこは良いのかと問い返し、了承されれば何時でもと笑みを見せるだろう。

ダークネス > どうしても吸い寄せられてしまう部分にチラチラと視線が行き来してしまうのに、彼女の方から注意が無ければなるべく我慢しようと、一度生唾をコクリと飲んだ後に少しだけ表情をキリと引き締めるが、彼女の言葉と彼女の獲物に対して別の意味で生唾をゴクリと飲みこんでしまうのだった。

「……流石に最下層とか深い階層は無理だけどねー?浅い階層だったり地図があれば少し深めの場所でも報酬しだいでなんのそのってね。よろしくユニス、案内が必要な場合はぜひご用命を。」

案内人って仕事は色々と理解されにくいので、しっかりと説明した後にちゃんと仕事を常々募集しています的な言葉を忘れずに付け加えると、彼女の困った笑みに心の中で高得点をつけつつ、さて軸足を残してもう片方の足を引いて相手に対して半身を向けて一応構えはとるけどもだ。

「流石に縦にずんばらりんと真っ二つは蘇生できなくなるので、その辺だけは加減してもらえると……後ユニスはどこかのお姫様か竜人かな?フルパワーでミンチも再生まで時間が掛かって困るので、此処は平和に腕相撲とか、鬼ごっことかで……お願いできると嬉しいかなって!」

逆に言えば其処までしなければ死なない自信はある。
なんせ己は吸血鬼、ある程度であれば自己再生できるし、血があれば灰になろうが再生できるので大丈夫、ではあるが、万が一があるので自分で腕試しを提案しながら冗談を混ぜつつ妥協案を元気良く提案する、満面の笑顔で。

ユニス > 気にはしないが段々と視線が露骨になっていっているように思えてしまい。
生唾を飲み込み表情を引き締めたタイミングで睨みつけて警告し。

「そこまで潜れるなら案内人なんてしないでトレジャーハンターやってるよね。
私は遺跡に行く用はないけど他の街ならあるかもだし、その時はお願いするかもね」

遺跡は興味はあるが自分の得物の不向きな場所という自覚があり、当面は縁のない場所。
案内できる場所を聞けば別の街に行くことがあればと告げて置き。
構えを取るのを見れば横一文字に何時でも振り抜けるように視線を変えて迎え撃とうとしたが。

「これが出来るように見える?それ以外は生き返れるって聞こえるけど気のせい?
竜人だけどミンチにはできないよ、精々吹き飛ばすぐらいね。
……それなら腕相撲にする?」

腕試しを提案しつつ安全なものを告げてくる事に息を吐いて大剣を降ろし。
川原で走り回るのも危ないので腕相撲にしようと告げる。

ダークネス > 睨みつけられると、それはそれで心の中で採点してしまう。
先程の困った笑みも良いが睨みを利かせて表情の非常に良し。
それは矢張り内に秘めておき、さて腕試しのほうであるが妥協案が了承されると思わずパチンッと指を鳴らして喜びを。

「そうそう、ソロで深く潜れるくらいなら間違いなくとレジャーハンターに転職してるほんと。もちろんその際は喜んで、あと別に街で無くても夜景の綺麗なレストランでも秘境の温泉旅館でも喜んで。」

仕事が優先最優先。
欲望と下心を捻りこみ、彼女の迎撃を決めた空気に指を鳴らしたばかりの手を引っ込めて、下げた足をすいっと戻して構えを解く、解くと彼女が大剣を下ろしたのを確認してから、偶然視線の先にあった腕相撲に調度良さそうな大岩を見つけて、自分が先にテーブル状に平らになってる大岩まで歩み寄ると、彼女に手招きをひらひらと。

「……腕相撲にするーので、こっちこっち……。」

敢えて、生き返れるかの所は聞き流す。
最初からネタばらしは少し面白くないので手招きしながら、利き腕の肘を岩にのせて、彼女を待つ。

ユニス > この国に来る前ならば手早く殴り倒したもの。
だがこの国は下手に何かをすれば妙な罪を吹っ掛けられる危険もあるんで我慢我慢。
そして妥協案に最初からそのつもりだったのかというほどに喜ぶ姿に呆れ。

「潜れるなら他人の護衛なんてしないよね。
でも当面は予定はないからいずれだよ。
そう言うのは別にいいかな」

夜警の綺麗なレストランも温泉旅館も興味はなく、温泉旅館は一件知っているのでそれで充分。
構えを解いた相手に合わせて大剣を降ろし、何処かに向かい出す姿を追えば丁度よさそうな大岩に近づく姿。

「実は最初からこれにするつもりだったよね」

手招きをされれば絶対そうだと確信し。
岩に腕を乗せて待つ相手の反対につけば肘を、そして胸まで乗ってしまうのだがそれはそれ。
相手の手を取って何時でもと力を込めてみせる。

ダークネス > 「護衛は護衛で難しいんだけどね。」

と、誰かを守りながら戦えるだけの能力はあると暗に語りながら、呆れた彼女に視線を一度だけ外して正解を言わんばかりの態度をとりながら、さて勝負である、が……大げさにレストランも温泉旅館もかわされた事に少し表情に悲しみを浮かべつつ。

「……半分正解かなー?本気でやろうと思ったのが半分、残り半分は合法的に手をつ……互いの距離を詰めるのには闘争よりも力比べの方がいいかなーと、ね?」

何かを確信した様子の彼女に対して冗談なのか本気なのか煙に巻く言葉を向けてから、彼女の手に手をとり、指を絡めて何度かニギニギと指に力を込めた後に彼女の眼差しに自分の眼差しを重ね――…力を込めた彼女の手に力を込めると、思いっきり力を込める。

悲しいかな吸血鬼と竜人を比べれば人間対よりは中々にいい勝負をする筈だが、だめだった彼女のたわわたが岩の上にのるボリュームに視線がつつつと彼女の視線よりはずれて、思わず。

「……でかっ……。」

と、ボソリとつぶやくと視線を彼女の視線ではなく、その岩というテーブルに乗る美味しそうなお肉ではなく、彼女の胸元に落としてつぶやいてしまう、そんな状態で当然力などはいるわけがない。

……辛うじて鼻の下が伸びていない筈。

ユニス > 「私には護衛は向かないからやった事ないけどそうなの?」

愛用の武器なら敵ごと護衛対象を切りかねない。
なので受けた事がないので大変さはよく判らないという顔をし、視線を外す姿に溜息を吐き。
食べる事は趣味ではあるがレストランよりも酒場の方が性に合っていて。

「…隠せてないけど。どっちも距離を詰めるのには役に立たないと思うよ」

それで仲良くなるとか何処の戦闘民族?と言いかけ、そんな部族がいたなと思い出し。
手を握れば感触を確かめるように動かす手を押さえるように力を籠め、視線が合えば目つきを鋭くして。

そして勝負なのだがきっと自分の勝ちで終わるだろうと考え。
人間と竜人ではそもそもに力が違うのでそう思ったのだが。

「……っ!」

いざ勝負という所で聞こえた声、視線の向きにそれが何を意味するかなど察するには充分。
その言葉に勝負を馬鹿にされたと取ってしまい、力が入っていないように思えたが気にせず、全力で相手の手を大岩に叩きつけるため力を込めていく。

ダークネス > 結果は見えている。
視線を誘導されてはいないが、視線を吸い寄せられてしまうアーマーに包まれた柔らかそうなふくらみに視線は向き、意識は完全に勝負より離れてしまう状態で拮抗は無理。

相手の全力に対して完全に出遅れた状態で指と腕に力を込める、それは人に非ずこれは吸血鬼である。
その力は竜に劣れど人よりも尚強く、その技術は他者を守りながら敵を屠る者である証明を。

全力の相手の真っ直ぐな力に対して真っ直ぐ受けるのではなく弧を描き自分の方に巻き込むようにして、彼女の全力を受け入れ受け流しにかかると、勢いとは裏腹にポスンと柔らかく綿を叩くかのごとき感触を彼女の腕と手に返して、自分の手の甲を衝撃を逃がすためにぺたんと岩肌にくっつける。

力で勝負するのであれば押し返し、避けるのであればもうちょっとやり方があったのだが、まず相手の全力に竜人の力に其処まで考える余裕もなく、自分から衝撃を逃がして腕が捩れるのを防ぐために自ら下がるしかなかった……。

「……まあ、今夜はこんなところかな……。えー手を繋ぐと肉体的にも心理的にも距離が詰められるって聞いてたんだけど……。」

勝ち負けで言えば完全に負けなので、捨て台詞を吐く。
そうは言えど手は離してないし、絡めた指もそのまま。
表情も辛うじて余裕を平静を保った表情で、視線もちゃんと彼女の眼差しに合わせている。

ユニス > 結果は見えているようなものでも真っ当な勝負。
そう考えていたが相手の視線を見ればそっちが目当てと考えてしまい。
容赦なく腕を追ってやろうと不必要なほどに力を込めて叩きつけていく。

しかし手に感じるのは相手の手を大岩に叩きつける衝撃はなく。
変わりに本当に柔らかな感触に、あれ?という顔をしてしまい。
大岩を見れば間違いなく相手の手は岩肌に触れているのに衝撃がない事が不思議で。

完全に砕いたと思っていただけに何をしたのかという顔になり。

「…完全に興がなくなったよ。ならないからね」

相手の捨てセリフに大きなため息を吐き。
離されない手、絡めた指を締め上げるように力を込めれば強引に離し。
距離が摘められるという言葉に首を振っては視線を外して大剣を拾いに背を向ける。

ダークネス > 「……それは残念。」

と、興がなくなったと言われると追う事は無い。
無理に追って言葉をかけても冒険者という職業がら、それこそ相手に嫌われる要因を作るだけになる。

流石にそれはしない。
で、解かれた指と手を何度か振って痺れが残ってない事を確認すると、大剣を拾い上げ背中を向けるその背中に、痺れの無い事を確認した手をひらひらと振って見送る事にする。

「……夜道は暗いから気をつけて、送り狼ならぬ吸血鬼が闊歩しそうな夜だからね……。」

と、最初に彼女に軽い笑みを向けて、残念そうに肩を落としながら自分もくるりと彼女に背を向ける。

ユニス > 「次に腕試しをしたい時は真面目にね?」

途中から視線が胸に向いていた事に対して今度ははっきりと文句を口にし。
無用な暴力は好まないが勝負事は真面目にしてほしかったというように。

そうして大剣を拾い上げれば担ぎ上げて。

「あれ?送ってくれるのじゃなかったの?」

勝負は完全に興はなくなってしまったが買っても負けても贈ってくれるという言葉を信じていて。
背を向けた相手の背中に不思議そうに声をかけ、きっと今顔を見られればな間抜けな顔をしている筈で。