2022/08/13 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にグラスフィーエさんが現れました。
■グラスフィーエ > 「・・・だあぁぁぁぁぁっ!てめー、このワンコロ、いーかげんにするッス!!
さっさと未練失くして成仏しやがれって言ってるっスよぉ!!!」
夜という時間に相応しくない大声は、女性の行く前の方から。
行ってみるなら少し拓けた小さな広場に、やはり場所柄に相応しくない格好の女一人と、それに対峙する半透明の猟犬らしきもの一頭。
いや、対峙しているというのとは少し違う、牙や爪で相手倒そうとしている犬に対して、女は両腕のガードのみで防戦一方。それにしてはタキシードが裂けたり破れたりしている風はなく、むしろ金属にでも打ち付けたかのような甲高い音しかしていなく。
随分長くそうしていたらしく、流石に女の方には疲労の色見えるが逃げ出したりする様子もなく、ただただ猟犬が根負けするのを狙っているかのようで。
「もういい加減あきらめろッス!ここにはもうお前の主人はいないって言ってるのに、まーだ分かんねえッスか!!」
■ジークフリーダ > 「ん?」
ふ、と顔を上げる。声が聞こえた。大きな声だが、切迫した感じではない。
そのまま道なりに歩いて行く。
やがて、少しばかりひらけた空間に出た。
眼に入ったのは、森歩きに適しているとは言えない格好の女と、犬──
犬の、幽霊か何かだろうか。
冒険者は咄嗟に腰の剣に手をかけて、助けに入ろうとした。
が、幽霊に対して出来ることなどない。
幽霊は剣が効かない。難儀な話だ。
そしてもうひとつ。
猟犬の幽霊──か魔物──に襲われている女がおかしい。
この断続的に聞こえてくる金属質な音はなんだ?
原理はおいておくとして、猟犬の幽霊が、あの女をどうにか出来るとは思えなかった。
監察に割いた時間は実際は数秒だったろう。足を止めた冒険者は、その場から後ずさりする。
■グラスフィーエ > 「あ?・・・あ、あんたちょーどいい所に来たッス!
さあ、正義とか何かそういうものの下に、あの分からず屋の犬っころをとっちめるッス!」
特に身など隠していなかったのなら、女性が来た時点で目ざとくその姿認めた女はさっさと女性の後ろに回ってようやっとガード解くとともに、偉そうに大声出して猟犬モドキにけしかけようとかしてたり。
そして猟犬の・・・恐らく魔物と化しつつある死霊は新しく増えた標的にも敵対的な態度崩さず、寧ろ女が後ろに隠れたことで仲間とでもみなしたらしく、警戒の唸り声あげながら徐々に近づいて来たり。
■ジークフリーダ > 「はあ? あんた、一体何を……」
こちらに気付いた相手が発した言葉に、思わず目を剥く。
襲われているのが普通の人間なら──脅威に見舞われている者なら──
敵が幽霊でも囮になるくらいの行動に出ただろう。
しかし、体から金属音がする者のために体を張る気になるかどうかと言えば、難しいところだ。
体が頑丈というのは、大きなアドバンテージだと己を鑑みればよくわかる。
「お、おいおい──!」
目論み通りと言うべきか、猟犬の幽霊がこちらに矛先を向ける。
ターゲットと認識されたようだ。
しかし、まだ警戒段階といった様子である。
ただの犬ならともかく、幽霊系の魔物は自分の頑丈さでは防げない、呪詛などを持っている可能性もある。
冒険者にとっては脅威だ。
飛び掛かって来る距離に入られる前に、大きく早く後ろ歩き。いきなり背を向けるのは危険すぎる。
■グラスフィーエ > 「あーもう・・・分かったッスよ、事情はちゃんと説明するッスから
あの迷い犬を主人の元へ逝かせてやって欲しいッス・・・」
手助けを渋る(状況からすれば当然だろうが)女性に向かって、しぶしぶながら女が語ったのは・・・
長い事帰ってこない夫を探して欲しいと頼まれたこと。
随分探したがようやっとここで野垂れ死んで近辺の村人たちが弔ってくれたこと。
しかし死後も墓に付き従っていた猟犬が亡くなったかと思ったら、死霊と化してなおも墓を守っていたこと。
しばらくは墓の掃除に来ていた村人たちには手出しする事はなかったのだが、ここ最近襲われるようになり、
遺骸を家族のもとに返すことも出来なくなったこと。
女はここまで聞いて、ならば自分が説得しようとここへ出向き、猟犬の執着の元であったろう主人の墓を破壊したこと。
そうしたら襲い掛かられてにっちもさっちもいかなくなったこと。
良い所に女性が来てくれたので、何とかこの馬鹿犬(女目線)を黙らせてほしいこと。
「・・・という訳で、完全に善の行いなので問題ないッス!さあ頑張るッスよ!!」
そうけしかけた後、女性の下げている剣に向かって何事か唱えると、その鞘がぼう・・・とどこか不吉な青色の光に包まれるだろう。
■ジークフリーダ > とりあえず相手の言うことは事実と仮定して──
冒険者は思った。犬が可哀想だと。
だが、一度そういう状況になってしまったら、村人はいずれ冒険者を雇うなりして犬の霊を退治するだろう。
恐らく非実体に干渉する類の魔法が付与された剣を見下ろし、溜め息をつく。
事情を聞くだに気が進まないが、自分がやらなければ別の誰かがやるだけと考えれば、
同情した自分がやってやるのがせめてもの弔いだろう。
冒険者は剣を抜き──
数十秒後。
その場の猟犬幽霊をすべて天に送り、やるせない吐息とともに刃を鞘に納める。
その後、無言で残った女を睨んだ。
ここまでは彼女の意向を酌む形で動いたが、あの猟犬をこちらにけしかけるような真似したことは、
冒険者業界では絶対のタブーだ。
まあ、相手は身形的に冒険者ではないようだし、あえて文句を言いまではしなかったが。
■グラスフィーエ > 「おーやっとやる気になったッスか。
ほらほら頑張れッスー・・・」
ようやっとといった感じではあるが、剣抜いて猟犬と対峙する女性の背後から無責任にもほどがある声援かけ、一応の応援していて。
事が済んでこちらを睨む女性には苦笑いで返す。恐らく死霊の攻撃を防御し、霊体を切れるようになる魔法まで使える癖に相手を押し付けてきたことに対して納得いく説明しないとダメだろうと溜息一つついて。
「・・・何で自分でやらなかったのか聞きたそうッスね。仕方なかったんスよ、アッシがあいつヤッちまったら永遠に主人の元へ逝けなくなっちまうんで・・・殺した相手の魂吸っちまうタイプの魔族なんスよ、アッシ・・・」
なので攻撃意欲むき出しの相手にも防戦一方でいるしかなく、どうしようもなかったのだと。
詫び代わりにと感謝のしるしだと革袋に入った金貨差し出して。それは元々の依頼主が支払った先払い報酬の全額なのだが、今回のコレは金銭の問題ではないからと無理矢理にでも女性に押し付けようと。
■ジークフリーダ > 「いや、要らないって。成り行きでこうなっただけだし──」
と、首を左右に振って両手の手の平を前に向けるポーズをとっていたのだが、
半ば無理矢理押し付けられて革袋を受け取る。
背を向けてしまうこともできたが、これで犬の墓でも立ててやろうと考えて思い直す。
人間の勝手な都合に加担してしまった自分にできるせめてもの償いだ。
自己満足と言ってしまえばそれまでだが、心の平安を得るための金と思えば、
受け取る資格もあるというものだ。
■グラスフィーエ > 「いや、マジで助かったッス。
これで人雇って、主人と犬っころの体、遺族に返してやれるッス。魂は・・・多分上手いこと会えてるッショ、うん」
金袋受け取ってもらえると、んーっと大きく背を伸ばして一息ついて。その分の費用は・・・後で遺族が払ってくれるかもしれないが、女の思考としては自費を持ち出すつもりで。そこまでが依頼だと勝手に思い込んでいるから。
「あ、そういやねーさん、お名前聞いていーッスかね。アッシは『噂屋』のグラスフィーエって言うッス。
良いネタあったら高く買うッスよー・・・」
とにもかくにも一度町へ帰らないとなので、夜中にも関わらず街道を歩きだし。どうせ身の危険などないも等しい事は女性にも分かっているだろうから、万が一にも引き止められはしないだろうと。寧ろ襲う側の方が危険じゃないかと思える勢いで。
■ジークフリーダ > 交戦中の魔物を押し付けられたことは、忘れることにした。
元々怒りの感情が長続きしないタイプである。それに、相手も少なくとも今回は悪意で行動していた訳ではなさそうだ。
歩き出すその背中に名前を告げると、自分の依頼に戻る。
噂屋という仕事については詳しくないが、巡り巡ってプラスにはたらく時が来るかもしれない。
ポジティブな性質でもあった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からジークフリーダさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からグラスフィーエさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にユリカゴイモリさんが現れました。
■ユリカゴイモリ > 喜びヶ原自然地帯。その中で広がる湿地帯。
多量の水を吸収して生育する巨木群、その幹に寄生する形で植生する希少な薬草がその一帯では採取できた。
だがその薬草を欲する人型の雌がここに集まることを知るように、縄張りを敷く魔物の群れがその一帯には潜んでいた。
ユリカゴイモリ。
人型の雌を”教育”して卵を委ね、確実に幼体を出産させる特異な生態を獲得した異形の雌。
時には雄もまた巨大な雌との交尾の練習に、人型の雌を犯すことがある。
それは異形との交わりを享受し再び足を運ぶ人型の雌を選別する生態。
悪意もなく、害意もなく、ただ繁殖の為に獲得した生態に準じ、魔物達はそこを訪れる雌を待ち受ける。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にクララさんが現れました。
■クララ > 近隣住民からギルドに届け出された依頼は、近くの自然地帯で大型の獣が出没したかもしれないから、調査をして欲しいというものだった。
強大な敵としのぎを削り合うのが好き、という好戦的なタイプでもない女は、調査ならという理由で引き受ける。
情報収集をしてから湿地帯にやってくる。
近隣住民の話では、稀少植物、薬草が生えているとか……
野生の動物は図鑑で知識を得なくとも、本能的に自分の癒し方を知っている。
そしてそれを嗅ぎつける能力も。
想像するだに、ケガか何かで縄張りを追われた大型の獣がこの辺りに紛れ込んできた、とか、そんなところではないか?
と、思って、たかをくくって湿地帯を進む。
思ったより静かだったが……驚くようなことではない。流浪の動物ならもう立ち去っている可能性だって充分あるだから。
しかし女は気付けない。その気配の無さが、巧みに潜んでいるがゆえのものだということに。
■ユリカゴイモリ > 貴女が湿地帯に訪れ、周囲の捜索を始めても最初は姿を現すことはなかった。
その代わり湿地帯の水辺に潜むように小型のオスが数匹、貴女の背後へと近づいていく。
元より生物の本能の根源は繁殖。大型のメスが成し遂げる『繁殖』の為に、
交尾が出来なかった弱いオスは尖兵として行動する。
その薬草を使うのではなく、獲物をおびき寄せる餌として認識している異形達は、やがて行動を開始する。
弱いオスがある程度近づけば物音を立てて注意を惹き付けるように包囲する。
一匹一匹は弱く、また単体で襲ってくるため応戦すれば容易く切り伏せられるだろう。
炎を併用すれば尚のこと。
だが、それは弱い個体を間引く本能と囮となる本能。
本命は大型のメスが注意を惹き付けられた獲物の隙を突くように、足に噛みつき麻痺毒を浸透させること。
そのまま噛みついて振り回すことなく、軽く噛みついて麻痺毒を浸透させ、
そのまま離れるとまたオス達が絶えず襲い掛かる。
麻痺毒で、その体の動きが鈍るまで。
■クララ > じわり……と何かが迫って来る気配が感じ取れた。
それは丁度、異形の存在が円陣を敷くように、自分を包囲しつつある状況。
振り返った時、眼に入ったものに女はわずかに眼を剥いて、
「トカゲ────」
想像していた相手、状況とは大分異なる。
そして、油断があったことを自覚する。
爬虫類は自然界の静かなハンター……気配を殺すことに長けているものが多い。
それは大型でも変わらなかった。
マントを脱ぎ捨て、武器を構える。
包囲されている状況、待ち構えていては一斉攻撃を受けてしまう。
この状況なら、先に動いて包囲の一部を突き崩さねば。
女は戦闘態勢に入ると、地面を踏んで走り出す──
否、走り出そうとした。
「…………ッ!?」
しまった。
と思った時にはもう、隙をうかがっていた個体の噛みつきを受けていた。
体が自由を失い、極端に動きが鈍る。その場に片膝をついてしまう。
噛まれた傷はすぐにでも癒えて跡形もなくなってしまうが、毒は──残る。
後は、なすがままだ。この、トカゲたちの。
■ユリカゴイモリ > 動きが鈍り、片膝をつけば、本命のメスが距離を詰め、背後からゆっくりとのしかかって組み伏せる。
そのまま、本来の四肢より一回り小さな二対の脚、擁脚を使って貴女の体を仰向けに転がすと、
貴女の唇を割り開くように長い舌を捻じ込んでくる。
口腔を犯しながら、麻痺牙から毒が大量に分泌された唾液を流し込んでいく。
やがてそれが浸透してくればより麻痺が浸透し、全身を淡い疼きや思考に酩酊感が伴い始めるだろう。
動きが鈍っていく貴女の体にのしかかり、逃げ場を奪うメスの周囲にオス達が近づいていく。
オス達は貴女の体へと長く伸びる舌を這わせ、乳房を嬲り、乳首を絞り、陰核や女陰に至っては複数のオスが舌をねじ入れて麻痺毒を浸透させていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からクララさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からユリカゴイモリさんが去りました。