2022/01/14 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にアイバーニアさんが現れました。
■アイバーニア > (小型の馬車。近くに芦毛の馬、焚き火、手頃な岩を椅子代わりに、銅製のマグカップに入れられたお茶をひとくちすする小柄な少女は、その後とても不服そうな顔をするのだ)
「……薄い……街についたら色々買い足さなきゃな……」
(前の街で買いだめしてあった茶葉はもうこれが最後だ。そして最後の保存食は現在、石で囲った焚き火とつながってもう一回り小さく石のゴトク、そこに重たい鋳物の鍋でグツグツ煮込まれている。蓋がしてあるが、麦と干し肉の麦粥。なんの肉だったか忘れたけど馬車の奥に残っていたもの)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にコルボさんが現れました。
■コルボ > 「お、やっぱ人がいたか。相席いいか?
一人で野宿するよか、複数いた方が気も紛れるしな。」
自然地帯の中、人の光である焚火に誘われるように闇の中から姿を現したのは、
腰に得物を二本挿した革鎧のニヤついた笑みを浮かべた男。
……一人野宿をしている少女を見かければ、手籠めにでもしてしまいそうな”チンピラ”の様相。
長い間旅をしている貴女なら、その瞳だけは情報を端的に収集する目配せを振りまいていることにもしかすると気づくだろうか。
「つか、お茶沸かしてんのか? なんかにおいうっすいけど。
……茶葉ならあるけど使うか?」
■アイバーニア > (抱くように肩に立て掛けている杖は、日課の魔力充電。すでに数年は溜め込んでいるのでこれ以上は必要ないかもしれないが習慣。ちょうどお茶のカップを適当に置いて、鍋が煮えるまでの少しの間、続きを読もうとした本を閉じる。)
「んっと……こんばんわ?……まぁ、構わないよ……食べ物は分けるほどないから自前でね?」
(返事をするのだけれど、目配せもしない。『自動演奏機構(オルゴールムーブメント)』による『空間索敵(リサーチ)』でかなり前から接近には気づいていたようで。そこには気づいていても、男の様相、いかにもな雰囲気を気にもとめていないアンバランス。)
「……鼻がいいね……けど大丈夫だよ……どうせ明日には街で買い足すし、こういうのも旅の醍醐味……」
(残ったお茶を飲み干し、鍋の隣で温めていた湯の入ったケトルからお茶を足す。このあたりでやっと視線を向けるのだ)
■アイバーニア > (ちなみに焚き火の周辺には「気温調整魔法」「大気循環魔法」「虫よけの呪い」など様々な生活魔法が施されていて、近づくと妙に快適)
■コルボ > ……杖を一瞥する。
少女が持つには一目に金銭に換え難い価値を感じさせる、繊細ながらも儚さを感じさせない銀の彫刻、
大きな緑の宝石を二股の先端にあしらわれた杖。
何より、ある一定の領域から足を踏み入れた瞬間、感じたのは戦慄とは対極の感覚。
妙な居心地の良さ。暖かい家にいるような快適さ。
「分ける? 逆だろ? ご相伴にあずかるならこっちが食料出さないといけないぐらいじゃないか。」
肩を竦めながら、荷物から新鮮な肉を取り出す。
絶妙に血抜きし、脂と切り分けた猪肉。
それをスライスして鉄串に刺し、焚火の傍に刺しながら。
「眉唾だと思ってたが、まさか『妖精女王』と出くわして、一夜を共にするってんだからな。」
誰か連れ立って仲間もいれば、特定も出来るだろうが、一人用の馬車で旅をしていて、こんな少女の、シンプルな出で立ちだとも思わず。
折り畳み式の携帯調理コンロを組み立てると、その上にビスケット、チョコレート、マシュマロを乗せて焼きながら。
■アイバーニア > 「なんだか貧しい食事をしていると小馬鹿にされる気分だけど私の晩御飯はこれでも充分だし、節約と清貧も旅のだいご……………」
(いいかけて視線が一点に固定される。取り出された猪の肉。それを串焼き、続けざまのビスケット、チョコレート、マシュマロ。そういえば前に甘いもの食べたのいつだったけ、とか考えていると。なんだか不快な単語が聞こえてきた。)
「冷えたエール……カフェオレに、少しウイスキー………んっ、ゴホン……その呼び方は辞めてほしい…アイバーニアだよ…それに、実際に眉唾かもしれないし」
(わざとらしい咳払いから、自身の異名はここ数年呼ばれたことはない、実際にその名で呼ばれた頃の知り合いの人間は軒並み寿命で亡くなっているし、男はいまのところどう見ても人間だ。一部の人間以外には殆どおとぎ話の登場人物のように扱われているので、たまに名を名乗っただけでなりきりかとからかわれるくらいだ。)
■コルボ > 「そりゃ長旅をする上でのベストだろう?
まー、でも、実際馬車引いてなら自然とそうなっちまうのか。」
言葉が途切れ、視線が脂滴る猪肉に視線が向くのを認めて、
更にチーズを取り出して大きくスライスすると軽く火であぶり、
香ばしいにおいを漂わせる。
駄目押しに、香ばしい白パンを取り出してナイフで切れ目をいれながら。
「エールならないけど、ブランデーならあるぜ? 一人でやるなら温めて飲もうと思ってたしな。」
金属製の容器をザックから取り出すとニィ、と笑う。
貴女の建前とは対極に仕事中の食は追求するタイプで。
「と、名乗ってなかったな。俺ぁコルボ。スカウトやってるが、本職は情報屋みたいなもんだ。
だから、いないよりいる、嘘より事実前提で物を疑うんだよ。
つか……」
軽く視線を上にあげて。
「おとぎ話の魔法使いでさえ魔法の”家”っていう依り代に快適な魔法を込めるのに、
ここまでおぜん立てしてたら本物前提で見るだろそりゃあ」
快適な空間で肩を竦めながら、
「まあ心配すんな、とって喰いや……、ああごめんするかも。
イイ女は食いたくなるからな。」
歯に布着せず、貴女を”女”として見ていることを公言しておきながら、
重ねた甘味に更にビスケットを乗せたサンド……、スモアを貴女に差し出して。
男はまるで”おとぎ話の魔法使い”を餌付けするのだというように。