2021/08/20 のログ
■ノウブル > (毒さえ無ければ大抵の物は腹に収める自然派
焚き火の傍に降ろしたと言う事は、当然ながら、当然。
椅子代わりの石に腰を下ろし、早速とばかりに捌き始めながら
相手が持って来た荷物へと視線を落とせば――
キャンディの量よ。)
「―――――……前も思ったが、甘い物好きか、御前。
……馬鹿な。 立って居るのも怪しい揺れだったぞ。」
(別に、何が積まれていても役に立たない事は無いが
飴玉には少々、言葉を掛けずには居られなかった
次いで、王都側の揺れがそれ程に軽微であったと聞けば
此方で感じた揺れとの違いに、一寸双眸を細めた
あくまで森の異変に、狩人として対処しているだけ故に
森以外の情報は、生憎ながらさっぱりで在り。)
「……そも、仲間が居るのかすら判らん。
倒して肉にはしたが、見た事の無い獣だったからな。」
(だから、何か、としか言えなかったのだと告げる
其れが群れを作るのか、単独なのか、生態すら判らない以上
この後、此処に留まって何が起きるかは、己にも判らない。
其れが危険を意味する所は良く判っている、が。)
「――――森の変化が落ち着くなら良い。
だが、此の侭落ち着かぬなら、誰かが様子を見た方が良い。
其れに、今の俺は此処が住処だ。 ……これでも、気に入って居るからな。」
(――王都に宿はある、だが、其れはあくまで仮宿に過ぎない。
己にとっては、此処が今の住処なのだと、そう告げれば。)
「それに――…もし、魔獣がこれ以上増える様なら。
真っ先に街道へ被害が出る。 ……其れは困るだろう。」
(捌いた肉を串に刺し、焚き火に掛けたなら
其処で、ゆっくりと立ち上がり。)
「洞窟の中は問題ない。 ……夜だ、少し周りを見て来る。
荷物と馬は、奥に入れて置いてくれ。」
(――見回りだ、と。 そう告げてから。
一度この場を離れ、荷物を相手に任せようとするだろう。)
■シンディ・オーネ > 「――え? …いえ別に、特に好物ではないけど、あると嬉しいでしょう? 甘いもの。
あれ、ノウブル辛党とか聞いてたかしら、私。」
(甘いもの好きと言われると何だか子供っぽい気がして咄嗟に否定してしまったが、
逆にあえて嫌う事なんてあります?と怪訝そうな顔をして、もしかして苦手でしたか?と残念そうに。)
「…ああ、距離のせいとか? 私はその揺れに心当たりあるけど、
動いて何かしていたら気付かなくてもおかしくない程度… 特に話題にもなっていないわ。」
(立っているのも怪しかったと聞けば、それは怖かったでしょうねと、いまいちピンときていない反応。
地震と距離の関係とかもよく分からないが、見知らぬ獣が跋扈しはじめたとなると、
よからぬ場所との抜け道などがポータル的に開かれたのかなというイメージはあり、
一応は公的機関への通報が必要だろうかと、捌かれていく見知らぬ獣を遠巻きに眺める。
それこそ、知らない種類なら毒とか持ってるんじゃないのっていう視線。)
「……あ、そっちも肉にしたのね。
ノウブルが見た事ないようなやつなら、首だけでも剥製用とかで…」
(売れるんじゃないのと現金な話だが、狩人的には獲物への経緯とかあるかもしれないのでごく控え目なトーンだ。
…好きな森のためと聞けば、それならまあいいかなと思う。
勇者になりたいとかのたまう恋人を応援しておいてナンだけど、
好ましいと思う人物が不特定多数のために滅私奉公して、
正直者がバカを見る的に使い潰されるのは我慢ならなかった。
それが本人の願いだとしても、私が好ましいと思う以上、なんてそれこそとんでもないエゴだけど。)
「分かった、水をあげておく。」
(行ってらっしゃいとノウブルを見送って、一度馬を水辺に連れて行くが、あとは荷解きして火の番でもしていよう。)
■ノウブル > 「―――いや、前も甘味が有った覚えが…。
……悪いとは言ってない。 ただ、好きなら礼になるかとな。」
(森歩きをする際、多少の甘味を忍ばせて置くのは補給にも良い
だから、別に其れを悪いと咎めた訳では無いと、一応言いつつ
――純粋に、今回の礼を、金銭部分だけではなく、甘味で、と言う
そんな事を思い付いただけだ、と。)
「……王都とで、それ程変わる物か…。
……いや、被害が無いのなら其れに越した事はない、か。」
(――そんなものなのか、と、僅か考え込む。
けれど、地揺れの原因も、王都が軽微だった理由も
納得出来る様な物が思い付く筈もなく――直ぐに、気を取り直した。
森の中へと踏み込む前に、一度振り向き。)
「―――――骨なら在るぞ。」
(洞窟の奥に積んである、と。 其れだけを告げて、一度森の中へと消えた。
――暫くは、静寂が包む。 水辺で十分の水分を補給した馬は、落ち着くだろう。
火の番をしている其の間、何処か遠くで何か獣の遠吠えが聞こえる程度
既に積んである焚き火用の薪を、折を見て放り込めば、火を保つ事は容易か
何処まで廻って居るのか、まだ、返ってくる様子は見せないだろう、そんな中で。
――不意に、女の近くで。
ぺちゃん、と言う、何処か水気めいた音が、ほんの微かに響く
ぺちゃん、ぺちゃん、ぺちゃん――まるで、水滴が滴る様に。
限りなく薄い気配で、其れが近づいて行く。
――水場に馬を連れた時、引き寄せられた、モノ
其の見目だけならば、スライム、と呼ばれる魔物のひとつ。
ただ、一般的な其れとは、似ても似つかぬ大きさ――女を丸ごと包めそうな程、では在ったが)。
■シンディ・オーネ > 「…軽いしね。」
(カロリー対重量比とか、効率考えて持ってるんです、女子供だから飴ちゃん持ってるんじゃありません。
的な雰囲気でキリッとしてみせるけれど、礼と言われると、あそういう意図でしたかと気恥ずかしそうに小さくなった。
言葉にはしないがやぶさかではない様子。)
「ノウブルは? 付き合いのあるお店に持って行くとか。」
(骨ならあると聞いて、馬がいる強気でくださるのなら持ち帰る気満々だが、
それこそノウブルの戦利品でしょうと、おねだりにはならないように。
そもそも一見の客が見知らぬ獣の骨を持ち込んだとて、
偽物と見られたり買い叩かれるのが関の山だろうというのもある。
そんなのは帰り際でもいい話で、見送ったらちょこまかと居心地を良くしておこう。
獣の遠吠えも遠くなら聞き流していられるが、火にかけた水がコポコポ沸騰しはじめると
ノウブルはどこまで行っているのかと、少し心細くなってくる。
――ふと、沸き立つのとは違う水音に顔を上げた。
雨模様でもなければ不自然な水の音。馬の方からだろうかと無事を確認するがどうも違って、
近付いてくる音に腰を上げた。
夜露的な何かがこういう風になる事もあるのかもしれないが、
音もなく近付いてくる獣が涎だけは滴らせているなんて嫌な想像もしてしまい、警戒。
露骨に水玉が転がって来ればそれと認識できそうだが、偽装されると世闇で直ぐには気付けずに。
またその気配が微かであるとまだ勘違いの線も拭いきれず、対応は後手に回る。)
■ノウブル > (甘味に詳しい訳では無いし、例えば王都の女が好む様な其れが
何となく分かる、と言う訳でも無いが
純粋な金銭での対価以外に、そう言う事が在っても良いだろう、と
無論――其れは、女が喜べばの話であり。
―――緩やかに、液体状の身体で這う様に移動する魔物
其の種類自体は多岐に渡り、構造が単純であるが故に
環境によって生態が変わり易い代表的な魔物でも在る
沸騰する湯の音と、焚き火が時折弾ける音に紛れれば
余計に其の気配を気取る事は難しかったやも知れぬ
其の上で――せめて、其の移動が目線の高さであったなら
視界の端に移る事が、在ったやも知れぬ、が
ぺちゃん――
滴る水滴が、音を立てる。
炎の揺らめきが一瞬、妙に歪んだ様に見えただろう、其の刹那
女の肩に、水滴が、触れる。
洞穴の壁面を這う様に上り、そして、女のいる真上にまで辿り着いた、其の巨体が
―――女へと向けて落下する。 其の粘体の檻の中へ、其の身体毎を捕らえる為に
自らの水玉の中へと、溺れさせる様に)。
■シンディ・オーネ > (こんな音がする事もあるか、と腰を下ろそうとするが、
やはり近付いて来ているのが気になって再度浮かせる、そんな事を繰り返して何回か。
肩を打った水滴にハッと頭上を見上げて… やはり水でも染み出して来ているのだろうと思ってしまった。
鍾乳洞につららが出来るような感じで、そういう事もあるのかと。
しかし岩肌の天井を見上げるその視界で、焚火の光を反射しながら何かが盛り上がり――)
「――ッ!」
(魔術で跳ね除けようとするが間に合わない。
身を低く転がるように地面を蹴ってみるが、どぷんと圧し掛かる水圧。
風船のような感触からもたらされる重量に危機感が募るが、
薄皮一枚を通過する奇妙な感覚とともに体が水中に取り込まれると、それは圧迫以上の危機感。
頭部を取り込まれる前にどうにか最後の息を吸うが、
いかに音声魔術師がボイトレしているとはいえ、海女でもなければ人間が水中でそう長くは生きられない。
もがいても、例えば自分を支柱にする流体から逃れられないのは理解しやすい。
数度スライムの体液を腕でかいて諦めて、こういった魔法じみたイキモノには核になる部分があるといったお約束を考える。
きつく閉じていた目を観念して片方だけ開けて、
それらしい部位でもあれば身に着けているナイフを突き立ててやるところだけれど、
果たしてスライムの中でどこまで自由に動かせてもらえるものか。
既に消化でもはじまっていると目を開けるどころではないだろうし、何もかも手探りで時間は無情に過ぎて行く。)
■ノウブル > (取り込まれたスライムの中は、湖や海の様な、一般的な水中、とは似て非なる物
どろどろとした粘体の中で藻掻けど、真っ当に四肢を動かす事すら難しいだろう
眼を開ける事、其の物は適う。 透明度も随分と高い。
視界を探れば、核なのだろう部分が、ふよふよと浮いて居るのも見えるだろう。
だが――核を自由に動かせるのか、届かぬ位置では在るが
消化が始まって居れば、直ぐに視界に影響が出ただろう
だが、少なくとも現状、其の気配は感じない筈だ
女を捕らえた儘で、不意に焚き火の傍から離れて行くのは、矢張り火と乾燥を嫌ったか
先刻の水辺へ向かい、ずるずる移動して行く其の間
ごぽん、と其の身体を押し上げ、顔だけが粘体の外へと押し出されるが
―――伸びた粘体の触手が、ごぽり、女の口を
そして粘体の中では、女の下肢に、其の孔と言う孔に
粘度と、そしてカタチを伴った粘体の一部が、一気に侵入り込むだろう
何かを着ていた所で、粘体には何の関係も無い、止める事も出来ぬなら―――)
「―――――……シンディ!」
(声が響いた、其れと同時に。
女の口腔で、胎内で――粘液が、弾ける、染み渡る
獲物を強烈に発情させ、狂わせる媚毒の類。 ――繁殖の、為の。
其の雌の身体を、母体として使う為の毒を、奥底まで浴びせて齎す、熱によって
女の理性を、正常な判断と思考を、奪わんとする悪辣を)。
■シンディ・オーネ > (踏ん張る地面もなく身体はろくに動かずに、
覚悟を持って開いた視界には弱点と思しき部位が見えるが届かない。
幸い肌が焼けるとか溶けるといった影響はまだ出ていないが呼吸できないだけでも深刻で、
もがくと顔は浮上したが、させてもらえた違和感。
移動しているのを見て取ると抵抗を激しくし、
息継ぎできたのなら千載一遇の好機と魔術を編むが――)
「んんンむっ!?」
(その口元に液体が「伸びて」くるとやはりそれどころではないし、
締められる孔なら抵抗もできるが鼻や耳などどうしようもない。
いずれにせよ流れ込もうとする圧力に大部分の孔は屈して、
消化し易くするためだろうか?なんて悠長な思考も、もはや無い。
魔術師一流の精神力でどうにか耐えていたが本格的に溺れはじめて、
理性を手放して暴れたところで状況は悪くなるばかり。
もがもがと喘ぐ、死に物狂いの視界にノウブルを捉えて助けて助けてと手を伸ばす。
必死の今は、目の前の酸欠に他の全ての感覚は遠く――)
■シンディ・オーネ > 【継続】
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシンディ・オーネさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からノウブルさんが去りました。