2021/08/19 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にノウブルさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシンディ・オーネさんが現れました。
ノウブル > (―――――森の中、平穏な筈の地
依然歩いた事が在る者なら、其の気配の違いに驚くだろう
陽が落ちても尚、落ち着く事の無いざわめき
生きとし生けるもの全てが、警戒し慌てふためいている様な感覚

何より、この時間であれば、殆ど活動する事が無い筈の獣の類が
時折姿を、気配を見せるのだから
矢張り、地揺れの影響が出て居る事に間違いは無かった

生態系、そして環境の変化。 其れに連なる何かが確かに、森で起きていると
道中で感じ取る事は、十分に適った筈だ。

―――煌々と、灯る明かり。
森の中、其処に人が居ると、至極判り易い目印となる
近づけば、野営地が其処に在る。
――本来、其処に在るべきテントが、幕を割かれ
支柱を折られた状態で、放置されて居ると言う有様であったが)。

シンディ・オーネ > (地震と呼んで良かったのだろうか。王都が少し揺れて、それ自体はさして気にかけもしなかったが
野営地のノウブルから手紙が届き、その揺れが何かの特別な異変だったのだと伝えられた。
 しばらく森の様子を見るために王都へ戻れないので、場合によっては補給を頼みたいと
そう結ばれた手紙の後にそう間を置かず2通目が届き、今度は求める物資の詳細が。

 同じく冒険者の私には必ず連絡がつくとは限らないし、いざとなればノウブルは独力で乗り切り、
最低でも生きて撤退することはできるバイタリティを備えていると評価しているけれど、
状況が許したので、頼られたからにはとすぐに王都を発っていた。

 急ぐ事も無いのかもしれないが、奮発して馬をレンタルし、なるはやで一度招いてくれた事がある野営地を目指す。

 一度招かれたきりではなかなか不安があるが、ランドマークは教えてもらったし、
ペース配分を間違えて夜になってしまったが、押し切れば到着出来そうな距離まで来ていたので
馬から降り手綱を引きながらランタンの灯りを頼りに夜の森の中。

 こんなに騒がしかっただろうかとそわそわ周囲を見回しながら
落ち着かない様子の馬を自分が安心するためにも時折ごしごしと撫でて、
灯りが見えると早速声をかけてしまう。)

「――ノウブル? 来たわよー」

(デリバリーお待たせしましたと、まっくら森に委縮する気持ちを誤魔化すように明るめの声を張り上げて――)

「……? ……。」

(一見しただけでは理解が追い付かなかったが、無残なテントに固まって、木立を陰に周囲をうかがった。
 今、灯りがついているという事は、日暮れまでは無事だったのだろうと思うが。)

ノウブル > (見れば、幾つかの争いの痕跡を見かける事は出来る筈
折られたテント以外にも、洞窟の外、岩肌を鋭い何かで削ったような跡や
随分と薄まりつつは在るが微かに、血の匂いが香る

木々の中にも、折れた物や紛った物が散見され
凡そ此処で、何らかの争いが有ったのだろうと推測する事は適うだろうか
灯されて居るのは焚き火の明かり、けれど、既に大分燃え進んでいる
洞窟の奥まで照らせてはおらず、外から中を窺い知る事は難しく
もし中に居たのだとしたら、もう姿を見せていても良い頃では在ったが

――暫く経ち。 がさり、音がしたのは、女の後方から。
何かを引きずるような音と共に、足音が一つ。)

「――――――……来たか、シンディ。」

(――もしかしたら、盛大な緊張を与えたかも知れない中で
響いた声音は、何時もと変わらない、平坦なソレだった。
引きずって居るのは、切り倒したらしき木と、狩って来たらしき獣
少々――余り目にしない類の見目の、ソレ)。

シンディ・オーネ > (馬の手綱を手早く木に括り付けようとして、考え直し、そのまま鞍に引っ掛けておいた。
 争いの痕跡を目で追う。何がどうなったのかよく分からなかったが、
穏便でない状況がすぐそこにあるのなら、場合によっては馬には自分で逃げてもらった方が良い。
 その後に捕まえる事を考えると気が遠くなるが、死なれた場合の補償金は幾らだったっけ?)

「――!」

(何かの動いた物音に過敏に反応し、魔術の構成を編む。
 魔力とかそういうものを感知できるなら何かしようとしているのは察せられるだろうし、
技術的に近しい流派であれば虚空に描かれる現実改変の設計図から、何をしようとしているのかも分かるだろう。

 ――大雑把に熱線で焼き払おうとした先からは、安心する声。

 無事だったかと張っていた肩を下ろして、二つ同時に運ばれる片方ずつでも大変そうな荷物をしげしげと。)

「分かってると思うけど、私を頼ったって連絡つくとは限らない。
 補給に来るとは言ったけどそれはもっと穏便に定期便的な感じで… 無事で良かった、ソレはナニ。」

(無事よね?とジロジロ様子を見ながら、知らない獣の亡骸を指してソイツがテントを壊したのかと。)

ノウブル > (木材は、野営地の拓けた空間へと放る。
獣の躯は、何処かで〆ては来たのだろう、然程流血は見られない
狼か犬か、其れにしては、頭部は妙に丸っこく、骨格も微妙に歪な印象を覚えるだろう
其の後ろ脚をひっつかんで、焚き火の傍へと降ろせば、軽く掌を払いながら、女の方を振り向いた。)

「―――――判っている。 来れない可能性も考えていた。
だから――…、……助かった。 有難う。」

(至急の手紙が、すんなり届けられる保証が無いのは分かって居た。
急すぎて無理だ、と突っぱねられても不思議は無かっただろうし
もしそう返事が有ったとて、相手を責める事は決して無かったろう。
だから、素直に向けたのは感謝、だった。)

「……判らん、俺も見た事が無い。
此処の所、こんなのが頻繁に現れる。 今までに見た事の無い奴らだ。
森の奥地に居たのか、其れとも新しく生まれたのかは知らんが…
兎も角、判らん事ばかりだ。」

(緩く首を横に振ったのは、テントを壊した張本人では無いと言う意味で
もっと別の、巨躯の何かに襲撃されたのだと、そう告げながら。)

「其れは対処した…が、この有様だ。
流石に、直ぐに修復は出来んだろう、此処迄盛大だとな。」

シンディ・オーネ > 「――うん、だいたい用意できてると思う。
 当てが外れているところがあったら、遠慮なく言うように。」

(焚火の傍へ降ろされる獣?に、見た事無いらしいですがソレ食べるんじゃないでしょうねとチラッチラ。
 とりあず馬に括りつけられた荷物を解きにかかりながら、
頼まれた物は冒険者向けの店で店員を捕まえてしたためたが、こちとら野営初心者。
 コレジャナイのがあったらハッキリ言っておくのよと釘を刺して置こう。

 バランス良く積まれた二山の荷物は、依頼された金属製品や毛布などの隙間に、
チーズやらドライフルーツやらキャンディやらが緩衝材代わりに詰め込まれていた。)

「…揺れたのは分かったような気がするけど、そういうヘンなやつだっていう実感は無かった。
 何が起きてるのって聞いても、ノウブルにも分からないのね。」

(どこに置く?と運搬しながら。世界の危機に一人で立ち向かっている趣きだけど、
実際のところは狩人が巻き込まれた体なのよねと頷いて。)

「対処したっていうのは… 恨まれてない? 出直して来ない? その、ソイツのお仲間とか。」

(巨躯のナニカ、という表現は、それが片付いたわけではないと聞こえて。
 一時しのぎの対処をしたとして、ここに留まるのが正解なのだろうかと首を傾げる。)

「何かよく分からない事が起きているなら、撤退というのは?
 …珍種の獣がお金になるとか、腕試しとかでもまあ、ポジティブな理由があるならいいと思う。
 けど例のボランティア精神で引くに引けなかったりしているなら、トモダチとしてはモヤモヤするわね。」