2021/05/21 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にビザールキャリアーさんが現れました。
ビザールキャリアー > 雨も上がってしばらくした頃。

豊かな森林地帯に濃霧が立ち込める中、それは大樹の陰に鎮座していた。


一見すれば肉でできた卵のような物体。
しかしその大きさは人よりもはるかに大きく、よく見れば体表が蠢き、
一面に走った亀裂が収縮し、時折外の様子を窺うように中から触手が這い出し鎌首をもたげる。

呼吸するように、亀裂から淫気を吐き出し、近づいてくる獲物をむしばみ、取り込もうと待ち構える。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にガーネイさんが現れました。
ガーネイ > 「──弱りましたわね」

宿場を目指して移動中に、濃霧に行く手を阻まれてしまった。
ここまでは、どうにか歩を進めてきたが……霧が収まることを期待しての強行軍も、ここいらが限界だろうか。
本当の強行軍になってしまう前に、どこか身を落ち着けられる場所を探して、夜明けを待とう。

霧の向こうに、巨大なシルエットがうかがえる。それは大樹か。
樹の種類によっては、枝の上で安全な休息をとれるかも知れない。
女の足は、かすかに見える程度の大樹に向かって歩いて行く……。

「何ですの……?」

予想だにしていないことだったが、足元の感覚が急におぼつかなくなってくる。
体温も上昇しているようだ。その理由は分からず、頭の芯が微かにぼうっとしたまま、歩き……。

ビザールキャリアー > ―異形は”獲物”の気配を察して行動を開始する。

都合よくというべきか”獲物”はこちらへ向かって近づいてくる。

亀裂がねばついた音を立てて大きく開くと、一際濃厚な淫気を吐き出す。

風下へ、近づく”獲物”へ淫気を流しながら、亀裂の中から鎌首をもたげた触手が、
蛇蝎のごとく貴女の手首を、首をとらえようと霧を引き裂き放たれる。

抵抗も、かわすことも、応戦することもできるだろう。

動けば動くほど、滞留していく淫気を吸い込むことにもなるだろう。

ガーネイ > 「──────!」

何か、普段の行動中には聞かない音がした。
そして、体の中から掻き立てられるような異常が、急速に程度を増していく。

──何かがおかしい。警戒をしなければ。

女の脳裏で、培ってきた勘が囁く。
そして、雷光のように素早く、迫って来る何かに対して、剣を振るう──
否──
振るった気、になった。
予想以上に、体に起きている異変は進行していたのだ。
握力を調整出来ず、手からすっぽ抜けた剣が、明後日の方向に飛んでいく。

「なっ──私が、こんなケアレスミスをっ…………!」

そして、伸びて来る触手に、捕らえられ────
どうなるかは、誰が知るのか、夜の森の精か……

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からガーネイさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からビザールキャリアーさんが去りました。