2020/05/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシルニアさんが現れました。
■シルニア > 「これでよし、です...っ
ちょっと青臭いですが...。」
森の中、崖にぽっかりと空いた洞穴に山積みの草を放り投げる。
野営の準備だ。とある依頼を受けた帰りなのだが、その依頼が予定よりずっと長引いてしまい夜まで至る羽目に。野営の為の荷物も何も持っておらず、困っていたところに都合の良い洞穴を見つけたのである。
山積みの草は焚き火と、布団代わり。食糧は何も無いが、我慢、我慢。
「...って、んん?」
魔女帽子に乗っかる猫耳は、遠くの男性の声をキャッチしたようで。
冒険者らしい風貌の男がカンテラを翳している様子をみれば、少女が手に握る杖から男に向けて、魔法陣が展開。
陣から光が照らされ、それを男へこの場所を教える合図としてみる。
──少し無警戒かもしれない行為だけれど、会話の相手が欲しい気分でもあったし。
■エレイ > 「──……ふむ」
適当に歩いているうちに、男はやがて洞穴の前を通りかかると少し思案する。
野宿にはちょうどよさげではあるが……今は洞穴って気分じゃないかなあ、などと考えてスルーしようとした所で、
内側から光で照らされて思わず眉を持ち上げた。
「む……誰かいるのか?」
まるで此方への合図のごときタイミングで照らされれば、とりあえずは確かめておくべきかと
洞穴に足を踏み入れ。やがて近づけば、光源が魔法陣であることも確認できた。
そしてその向こうにいる、少女の姿も。
「……やあやあコンバンハッ」
そして男は、へらりと笑みを浮かべながら片手を上げて平然と挨拶を繰り出すのだった。
■シルニア > 男がこちらに気付けば...。
光源が光源だけに、攻撃だと勘違いされないためにも近付く男に小さく手を振ってみせる。
「こんばんは、です。
え、えぇっと、冒険者とお見受けしたです。私も冒険者、シルニアと申しますですっ!」
ぺこりと小さく一礼し。
「ここで会ったのも何かの縁、そして2人の方が野営する分には安全かな、と思いまして...。
そ、その、何も持っていないので火起こし程度しか出来ませんが、ご一緒して頂ければなとっ」
洞穴に広げられた草の山に腰掛け、提案。「あ、えと、勿論、断っても構わないですが...」なんて目を逸らしながら付け足しつつ。
■エレイ > 魔法陣だと気づいた時点で攻撃を警戒しても良さそうなところではあるが、
男にそんな様子も雰囲気もなく。
なんか珍しい陣だなあ、とか魔法陣をチラ見しながら、挨拶されると笑みを深めて。
「おうご丁寧にどうもだぜ。いかにも俺は謙虚な冒険者で旅人のエレイというんだが
謙虚だから呼ぶときはさん付けで良い」
と、何故かドヤ顔で変な自己紹介を繰り出し応える。
続く提案にはほう、と小さく声を漏らし。
「じゃあ急に光出してきたのは俺への合図だったというわけか。俺様ももともと野営の
場所を探していた所だったから全然構わないが……いいのかねそんな無警戒に通りすがりの男にそんな提案して?」
なんて、眉下げた笑みを向けながら小柄な少女の前にしゃがみ込むと、その顔を覗き込むようにしつつ問いかけ。
■シルニア > 「じゃ、じゃあエレイさん。
私はシルニアでいいですよ。」
謙虚ってなんだっけ。続く“俺様”発言に苦笑を浮かべるけれど、色んな人が居ますし...などと無理やり納得してしまうのである。
「野営に適した場所を探してる、と呟いているのは聞こえましたし、そちらが意図的に私に近付いたのでは無いと思うです。エレイさんは野盗や人売といった風貌でもないですし。
何より冒険者は助け合い、なのですっ!
それに私、魔法には自信があるのですよ?」
腰に手を当て男に負けじとどや顔を決めて。
自分の座る場所とは別の場所に積み上げられた草の束の下に赤色の魔法陣が現れれば、発火。焚き火を起こすが...どや顔決めた割には実力の誇示が小規模なのである。
■エレイ > 「フハハ、おうヨロシクだぜシルニアちゃん。──ほう随分耳が良いんだな。何、こいつで
聞き取ってたりするわけ?」
洞窟の外にいた時点での自分の呟きを聞き取っていたらしい彼女に軽く眉を持ち上げれば、
とんがり帽子にくっついている猫耳におもむろに手を伸ばしてツンツンとつついたりして。
「いやあそれでも人間何しでかすかわかんねーべ? ましてシルニアちゃんみたいな
可愛らしいコが一人でいたら、理性系のものが危うくなることもあるかもしれんし。
まああ冒険者は助け合いってのは同意ですね。──ふむ、詠唱とかナシで割と早く発動できるのはなかなか上等なのではないかな」
彼女が魔法陣で火を起こして見せるのを、割と冷静に分析したりしつつ。
「……で、なにも持ってないって言ってた気がするが……ひょっとして食料とかも持ってなかったりするのかね?」
それから彼女の周囲を軽く眺め、荷物がろくにないのを確認すれば苦笑しながら問いかけ。
■シルニア > 「にゃっ!?ち、違うですよっ!?これは飾りなのですっ。ただちょっと耳が良いだけなのです。」
しまった、と両手で耳を隠す動作をして。
...それにしても耳をつつかれたと同時にまるで耳に感覚があるかのように跳ねた事、夜目が効いていた事に説明はつかないのだが。
「理性系...?エレイさんはそーゆー事好きなのです?私なんて貧相ですし、食べてもおいしくないのですよ。」
と、少女は自身が性の対象にならないと考えているようで。凹も凸もない自分の体を見下ろし、小さくため息をつくのであった。
「あっ、食べ物も何も無いです。けど...」
と言ったところで少女の腹からきゅるる、と小さな音が聞こえれば、かぁっと顔が赤く、熱くなり。
「けどけどっ!だ、大丈夫なのですっ!私、少食ですし...!」
何も言われていないのに大袈裟な身振り手振りで断るのである。
■エレイ > 「……。そうかまあ無闇に詮索はしないのが大人の醍醐味。だがまあもうちょっと堂々と
していないと逆に不審がられてしまうので気をつけるべき」
耳を隠す仕草を見ればフ、と笑ってそれ以上の追求はせずにおく。
触れた対象のオーラを視る能力を持つ男には、もう彼女がミレーであることはバレているのだが、
敢えてそれは言わなかった。
まあ、そうでなくても注意深く観察すればバレてしまいそうな程度の隠蔽具合にはツッコミたいところであったが。
「ハハハ……確かにシルニアちゃんはまだまだこれからな感じではあるな。安心すろ俺もそういう事は
確かに好きだが好みはどちかといえばボインちゃんだからな」
嘆息する彼女にケタケタと笑いつつ、彼女の隣に座るとそんな言葉を返しながら肩を馴れ馴れしくポンポンと叩き。
「──ンッフフ、ちゃんと食べないと大きくなれんぞ。つっても、俺もそこまでたくさん持ってきてる
ワケでもないが、ええと……とりあえずコレでも食いたまへ」
不意に彼女の腹の虫の訴えが響くと、男は思わず吹き出してしまって。
赤い顔を楽しげに眺めながら、自分のバッグをゴソゴソと漁り出す。
男は基本、食料は現地調達なので持ち込むぶんは最低限に留めている。
やがてパン1個と干し肉一切れを取り出せば、笑って彼女に差し出し。
■シルニア > 「...っ!?は、はい、です...っ!?」
少女には男の雰囲気が少し変わったようにも見えた。
確かにボロは出てしまった自覚はあるけれど、それでも疑念止まりで、確定には至らないはず。ただのヘラヘラした男の冒険者、という訳では無いらしい。
少女は思わず上擦った声で返事をして、これ以上耳についての話を自ら掘り進めないことにした。
何より向こうが見て見ぬふりをしてくれたのなら、それに越したことはない。
「そう、です、よねぇ...。
男の人は皆おっきい人が好きなのです。
私は14程になるはずですがまだ...ううぅー。
...エレイさんの好みになりたい、って訳じゃないですからね...?」
自分で性徴の話を振った割には、それなりにへこんでいるようである。帽子の上の猫耳もぺたん、と垂れさせ、項垂れて。肩を叩く彼には好きにさせておき。
一応、ポジティブっぽい彼を勘違いさせない為にジト目でチラ見しつつ、付け足しておく。
食事は要らない、とは言っても、空腹は空腹なのだ。彼がバッグを漁る様をみれば期待してしまうし、取り出したパンと干し肉も目で追ってしまう訳で。
「あ、う、うぅ、ありがと、です。
そ、そんなつもりは無かったのですが...エレイさん、優しい人なのです。」
差し出された食べ物に、おずおずと手を伸ばし受け取り、礼を告げればパンの端を小さな口で齧る。
「...ところで、エレイさんはどんな依頼を?差支えなければ、でいいのですが...。」
■エレイ > 「まああ成長には個人差っちゅーモンがあるし多少はね? ……いやいやそんな事誰も言ってねぇーから。
身体が成長したいというのは当然の望みだし誰だって自分にないものを求めてしまうのは稀によくある」
割と真面目に凹んでいる様子には眉下げて笑いながら、雑にフォローを試みてみる。
ジト目で妙な釘を差されれば、何の話だ、とばかりに渋い顔。それから知ったような顔でウンウンと頷いて。
「それほどでもない。男ならコレぐらいは当然のこと。それに冒険者は助け合いって言ったでしょう?
なのでどこもおかしくはないな」
礼を告げられると、気にすんな、と笑って片手をひらひら振り。自分もとりあえず小腹を満たそうと、同じものを一揃い取り出し。
「──ン、俺の依頼かね? まああもう済んだし大したモンでもないんじゃが……
ちょっと大量繁殖したゴブリンを巣ごと駆除してきただけ」
干し肉をモシャモシャとかじりながら、不意の問いかけにはそんな返答を寄越し。
100匹ぐらいいたかなあ、と上を向きながら付け足した。
■シルニア > 急にこんな話題を持ち出した理由は、少女は専ら一人で活動しており、共に戦う相方、つまるところパーティを探していたからである。
男の装備から予想出来た事だが、やはり収集等の小さな依頼ではなく、戦闘を伴う討伐系の依頼らしい。
「ふむふむ、ゴブリンの...それなら、こんどいっしょに...って、ひゃっぴきっ!?
そのナイフで、です...?」
ゴブリン、なら実力も大きくかけ離れている、ということも無い。丁度良い相手が見つかった.....という訳でもなかった。
腰に差されたナイフを指差し、恐る恐る確認しつつ、改めて男を観察。
よく見ればよく筋肉もついている、締まった体、だけれど、そんな桁違いな数の魔物を蹴散らす風貌にも見えないし、獲物もナイフでは不十分に思える。
何より、彼には目立った傷も何も無いし...
「じょうだん、ですよね...?」
■エレイ > 驚いた様子の彼女に、男ははて? とでも言いたげな視線を平然と向ける。
そして、その後の男の発言は、彼女の想像を更に逸脱したものだろう。
「わざわざナイフなんて抜くわけがないという意見。数はいても所詮雑魚の集まりだからな。
それにあいつら自作のお粗末な武器だけじゃなくて、ありゃ多分冒険者から
奪ったんだろうな、結構立派な武器も持ってたりしたしな、わざわざ自分の武器出さなくても充分行けるべ」
腕組みしながらそんな説明をするが、彼女には男の戦い方がロクに想像できないかもしれない。
ようは、武器を持って襲いかかってくる相手から、逆にその武器を掠め取って倒す、ということだが──
いくら体術に自信があろうと、多数の魔物を相手にそんな無謀な戦い方をするような冒険者は普通いない。
ましてそれで無傷というのもおかしい話である。
「まあいい運動になるからいいんだがよ、それでもやっぱゴブリン駆除ってのは気ィ遣うよ。
単にゴブリンぶっ飛ばすだけなら楽だが、たまに人命救助案件になることもあるからのぅ」
さらなる男のボヤキは、彼女にはあまり理解できないかもしれないが──さしあたり、
この男にとってゴブリンは、討伐対象でなく害虫などと同じ『駆除』の対象でしかない、ということぐらいは伝わるだろうか。
■シルニア > 「...まぢですか...。」
パンをもうひと齧り。
彼が嘘をついているようにも見えないし、耳について触れられた時の違和感の正体も、彼に秘められた何かなのかも、と予想出来る。
「私もちょうど、ゴブリン退治だったのですよ。たったの4匹、です。いくら弱い魔物とはいえ、同時に相手するのは骨が折れるです。
...エレイさんは凄いのですね?」
私の実戦経験が浅いのもありますが...と付け足して。
彼の話を聞けば聞くほど常人とは思えない。もしかしたら名の知れた人なのかも。王都に戻ったら彼の名を調べてみて...いや、既にエレイ、の名の噂は聞いた事ある、かも...?
「パーティに誘おうと考えていたのですが、どうやら吊り合わないようです...。私も精進あるのみ、ですね。」
■エレイ > 「ほうそいつは奇遇ですな。いや、一人で4匹同時に相手にしてちゃんと狩れたのなら上等でしょう。
俺はまあ……なんだ。貧弱一般人とはかなり違うのでさっきの話は参考にもならないだろうし忘れてくれていいぞ」
彼女の話を聞けば、ここに来て己の迂闊を自覚したか、少々バツが悪そうに頭をかきながらそんな事を言って。
ギルドで少し調べれば、すぐに知ることができるだろう。
パーティー必須の高難度の依頼をソロでこなしているかと思えば、どうでもよさげな
バイトみたいな依頼を受けたりもしたりと、『実力は図抜けているがそれ以上に変わり者』な冒険者・エレイのことは。
「いやパーティーのお誘いは大歓迎なのだがな……結構ヒマな時の方が多いし。
ってゆーか、シルニアちゃんの戦い方ってのもちょっと見てみたいかも。──あ、ジュースはいるかな?」
男はいつの間にか自分の分の食事を食べ終えていて。魔法陣による魔術を操る彼女の
戦いぶりに興味を示しつつ、ゴソゴソとまたバッグをあさりながら問いかけ。
■シルニア > 「...そうですか。」
“貧弱一般人”にはもう何も言うまい。彼は色々と規格外だと言うことが分かった。戦闘能力的にも、性格的にも。
パンの最後の切れ端を口に放り込んだ。
「私、ですか?魔法の発動の仕方がこの辺では変わってる...さっき見せた陣、ですね。私の故郷のすべなのです。
それ以外は普通の魔術師、ですよ。魔力量が多い、らしいですが先ほど申したように実戦経験が少ないですし、何よりエレイさんと比べたら...
あ、はいっ、頂くですっ!」
自分なんかの戦い方よりも彼の戦い方の詳細の方が余程気になるのだが、聞いもきっと、先の会話以上の情報は得られなそうだし、少女も聞かれたからには、ときちんと返答。
また、干し肉、パンと乾いたものを口にした事で口も乾き、彼の気遣いに便乗しつつ。
■エレイ > 「ウム、変わった魔法陣使うから結構気になってたのだが。ってゆーかシルニアちゃんはなんだ、
そんな見た目なのに東の国が故郷なのかね? その陣の文字、あっちのヤツでしょう?」
話が彼女の魔法の事にシフトしたついでに、気になっていたことを問うてみる。
旅人を名乗るだけあって、男は東の国についてある程度知識を持っているようだった。
ジュースについては頂く、と元気よく返事を貰えば、ニッと笑みを浮かべて。
「よろしいならばジュースを奢ってやろう。──ってコレじゃねえ、こっちです。
まあなんだ、俺様はちょっと特別だからアレだしキミも充分成長の余地はあるのだからもっと自信は持って良いと思った」
そしてカバンから最初に取り出したのは、茶色い小瓶。が、出すものを間違えたらしく
すぐに引っ込め、今度は鮮やかなオレンジ色の液体が入った大きな透明の瓶を出せば改めて差し出した。
手に取れば、何故かしっかりと冷えているのが伝わるだろう。
■シルニア > 「あっ、知ってるんですね。
はい、東方の国が故郷なのです...こんな見た目なのも、両親を知らないのです。ここ、マグメールに来たら何か分かるかな、って思いまして。」
詳しくは言わない、言えないけれど、私がミレーだと分かった彼なら、きっと察してくれるかな、と所々ぼかしつつ。
「食事に続き、飲み物もありがとですっ
...エレイさん、突拍子も無いこと言ったと思えばマジメなこと言ったりして...何だか変わった方なのです。...未熟なのは本当のことなので自信は持っちゃダメ、だと思うですが...でもそう言って頂けると嬉しいのですっ!」
なんて、ふたつの気遣いをしてくれる彼に笑顔をみせつつ、差し出された瓶に手を伸ばす。
「あれ、冷たい。...せめてものお返しにこーゆー事しようと思っていたのですが、あまり意味がなかったようです...。」
なんて言いながら、地面に小さな2つの水色魔法陣を展開。氷で出来た器を2つ、用意するけれど、不要な気遣いだったようだ。
受け取った瓶の中身を器に注ぎ、それに口を付ける。
「そういえば、依頼を受けてから何も飲んでいないのでした...。んく...」
なんて事に気付けば、喉の乾きがより意識されてしまうもの。遠慮がちにオレンジ色の飲み物を啜っていた少女は、次第に器を傾け、こくこくと喉を鳴らして。
■エレイ > 「あそこは結構楽しかったからな、何かと印象に残っている系の話があるのだよ。
──なるほど自分のルーツ探しであるか。まあ……そういうのは色々と大変かもしれんから、助力が必要なら遠慮なく言いたまへ」
男も彼女を慮ってあまり詳しいことは口にしない。
それでもなにか手伝えることがあるなら協力は惜しまない、という意思も示しておく。
「そうかなあ、俺様は常に真面目なのだが……。フフ、それだけキミの今後に期待しているということだと思っておいてくれぃ」
笑顔を向けられれば、こちらも笑みを深めてビシ、とサムズアップして見せ。
「──ほう。こいつは……これからの季節には便利そうだな。ってゆーか、俺は戦うのはどちかといえば得意だが
魔術はかなり苦手だからなー、こーいうことできるのは素直に羨ましいと思った」
彼女が生成した氷の器を手に取れば、焚き火に透かしてみたりしながらジロジロと興味深げに眺め。
瓶の中身は柑橘系の果汁であり、口にすれば爽やかな酸味と甘味が広がるだろう。
「ホントに何も持ってきてなかったのね……良い飲みっぷりだと感心するが、
ジュースに何か仕込まれていたら、とか考えたりはしないのかね?」
喉を鳴らして飲み干してゆく様子を頬杖ついて眺めながら、また試すような問いかけを投げかけてみたりして。
■シルニア > 「ぷぁ...。おいしい、です。
...それは、考えてなかったです、けど...。でもでも、エレイさんの事、わかってきたので。」
器の中身も、瓶の中身も空っぽ。それ程喉が渇いていようであり。薬が仕込まれている可能性を指摘されれば、うっかり、とばかりに両手で口元を覆う。
「それに、私をそーゆー目で見ていないならそーゆー薬...媚薬ですとか、盛る必要はありませんし、眠らせて奴隷商に売ろうにも、私を抱えて街までいけないです。
毒を盛って殺すですとか、眠らせて魔物の巣に置き去りにする趣味でも無ければ、ですけど。
...ので、エレイさんにメリットは無いのですっ!」
なんて、少女なりに考察もしてみて、終わりにはぴしっ、と指を突き立てしたり顔。
──我ながら完璧な推理。後付けなのを除けば、だけれどっ。
■エレイ > 「──ふむ。まああキミの言うことは大体において間違ってないが……まだまだ甘いですかな」
こちらの問いに対し、色々考察した上での返答を受ければふぅむ、と唸った後フフリと意味深に笑って
そんな事を言いながら、突きつけられた指先をつん、と人差し指でつついて。
「どれも結構どうにでもなるものだったりするんだよなあ。例えばそうだな……シルニアちゃんみたいな
体型のコは確かに対象外ではあるんだが……さっきうっかり見せてしまったこの薬。
実はこれである程度解決することが可能だったりするのだよ」
そう言って、さっきちらりと見せた怪しげな小瓶を改めて取り出してみせ、ニンマリ笑い。
■シルニア > 「...ふむむ?
さっきの瓶、ですか?
...自分で惚れ薬でも飲むって事です?でもそれじゃ私に盛って無...
...あっ。」
2人の指を合わせたまま、こてん、と首を傾げて再びの思考。数秒の沈黙の後はっ、と顔を上げて。
「...もし私の予想通りなら、ちょっと盛られたいな、とか思っちゃったんですけど...でもでも、それで私のコンプレックスが消えてもなんか違う気もするです...。
えぇと、エレイさんは前に、胸の大きい人が好み、って言いましたですよね。」
彼が取り出した瓶をマジマジと見つめながら、確認するようにゆっくりと再び問うて。
■エレイ > 「そうだな、だがそういうことする気なら、別段キミの意思とかは関係ないからなあ。
──うむ、言ったな。でまあ、これはキミの予想通り、一時的にオッパイが大きくなる効果の薬なんだが……」
まじまじと興味深げな視線を瓶に向けてくる彼女に小さく笑いつつ、その目の前に
瓶を近づけながら彼女の予想が当たっている事を告げて。
「俺の趣味で持っているものだが、基本的には無理に飲ませるつもりはない……のだが。
そう興味ありげにされると、ちょっと俺の気も変わってきてしまいそうではあるんだよなあ」
フフ、と悪戯っぽく笑いながら猫耳の耳元でそんな事を囁いたり。
すなわち、彼女がもし試してみたいというならやぶさかではない、ということであるが──。
■シルニア > 「一時的に、ですか...」
永久的では無い、と知れば少し残念そうに。しかし歯止めとなっていた“ゆくゆくは自分自身の成長で”という言葉は外れることになる。
「え、えっと、ちょっと、だけ...なら、なんて...興味は無くない、です...」
耳元で囁かれる誘惑に、少女は抗えなくて。薬、ということの不安感もあってか、ごく、と小さく息を飲む。
話の内容が内容だけに、少女にはそれなりの羞恥心が伴うらしく、最終的には彼に決定させるつもりらしいが...
■エレイ > 「あくまでプレイ用なのでな。永久的なものは、別途用意する必要があるのだよ」
永久的にしてしまうことも、一応不可能ではないらしい。
やがて彼女が考えた末に口から漏れた言葉に、男は笑みを深めて。
「そうかならシルニアちゃんの人生経験の一つとしてちょっと試してみるとしましょう。
ちょいと注意事項があるので、飲む前に俺の指示に従ってもらうのだが──」
そう言って、彼女の手に瓶を渡す。
果たして、男の言う注意事項とは何なのか。その答えは、洞穴の奥に秘されて──。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシルニアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からエレイさんが去りました。