2019/06/22 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原)森林地帯」にツバキさんが現れました。
ツバキ >  木々が生い茂る森林の中、一際目立つ大樹の根元に腰掛ける女が一人。
 薬草が詰まった麻袋を隣に置いて、幹に背を預けながら乱れた呼吸を整える。
 時折肌をなでる生ぬるい風に息を吐き出せば、疲れからか襲ってくる眠気に眉を顰め。

「……ちゃんと、調べるべき、だったわ」

 報酬が並みの依頼によくある、『薬草を袋いっぱいに集める』という、簡単――そうに、見えた依頼。
 さくっと採取してきてください、などと笑っていた依頼人はわざと口を閉ざしていたのか、自らで行ったことはないのか。
 差し込む日差しの暑さ、歩きやすいとは決して言えない獣道、時折襲ってくるはぐれ猛獣。
 そのすべてが体力を奪い、大した準備もしていなかったことを後悔させてくる。

「――少し、だけ」

 獣の気配は周囲になし、危険そうな植物無し、盗まれる懸念のある貴重品は宿に置いてきた。
 最低限の身の保証だけを瞬時に済ませれば、わずかな休息と瞼を落として。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原)森林地帯」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──いやあ今日は暑いねぇ……さぁて、この辺でちっと休憩とするかのう」

額の汗を手の甲で軽く拭いながら、独り言を呟きつつ大樹の近くまでやってきたのは金髪の男。
特に目的があるわけではないが、自然を感じたい、とかいうふわっとした理由で時折こうして
森林に足を踏み入れたりする。

それはともかく、男は樹の根元にでも腰を落ち着けようと近づいたところで、
先にそこに座り込んでいる人物の姿を見つけてぱちり、と瞬き一つ。

「おや……先客がいたのかという顔になる。……寝てるのかいな?」

瞼を閉じた様子にはて、と首を傾げ。側まで近づくと、しゃがみこんでつんつん、とその頬をつついて反応を確かめてみて。

ツバキ >  思った以上に疲労は蓄積されており、程よい日差しと風は思った以上に心地がいいらしい。
 ほんの少しと落ちた眠りはそう浅いものではなかったようで、近づいてくる男の気配に気づくこともできず。

「……ん、」

 頬へと触れる指先に僅かだけ眉を寄せるも、返す反応はその程度。
 小さく身じろぎ身体は傾きかけるも、辛うじて大樹のくぼみに引っ掛かり倒れることはない様子で。

エレイ > 「あれま……結構ぐっすり寝ちゃってる感。どうやら薬草採取(くさとり)をしていたようだが、
よっぽど疲れたのかねぇ?」

頬をつついてみても反応は小さく、目を覚ます風でもない様子に目を丸くし。
それからふと彼女の傍らに置かれた麻袋に気づき、中身を軽く改めると彼女がこんな場にいる
理由も察してふむ、と小さく唸り。

「まあああんまり準備もしてなさそうだしな……こんなトコにこんなカッコで来てるあたり」

それからジロジロとチャイナドレスに覆われた肢体を無遠慮に眺め回し。
露出した胸元を指先でくすぐったり、スリットをぺろっとまくって太ももを露出させようとしてみたりと軽い悪戯をして。

ツバキ >  普段であれば平手打ちの一つでもお見舞いするような事をされても、眠っている身ではそれに気づくこともない。
 軽い悪戯は眠りから覚めるほどのものではなく、しかしその刺激は脳へと届いているようで。

「……ん、う、ざい……」

 未だ意識は浮上しないものの、小さく寝言で相手の行動を嫌がれば。
 不意に片手を動かし相手の手を探せば、これ以上動くなというようにその手首をつかんで。
 ――つかむ、といっても所詮は無意識。振りほどこうとすれば容易に叶うであろう力だが。

エレイ > 寝言と手首を掴まれる感触に、起きたか? と顔を伺ってみるも未だ彼女は
眠りの淵。また2、3度瞬きした後、フ、と小さく笑い。

「ちょっぴり気の強そうなカオしてるとは思ってたが、それに違わぬ跳ねっ返りチャンの
予感がするなぁ……しょうがない、俺様がちと教育してあげましょう」

なんて、ニンマリ笑ってそうのたまい。
手首を掴む彼女の指に軽くキスしてから、再び彼女に手を伸ばし……
その後のことは、森の生い茂る草木の奥に秘されて──。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原)森林地帯」からエレイさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原)森林地帯」からツバキさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシスター・マルレーンさんが現れました。
シスター・マルレーン > シスター兼冒険者。彼女がその二足の草鞋を履くようになってからそこそこの時間が過ぎた。
それは重荷ではあるのだけれど、それが重荷であると自覚しなくなるくらいの時間。
慣れていた、と言ってもいい。

「………この辺りですかね。」

険しい表情のまま、一歩、二歩、森の中に入る。
街道傍の小さな村からの依頼は、森に巣食う化け物の除去。
今まで誰も姿を見たことが無いと言われるその化け物は、最初は農作物を。
次は家畜を。
そして子供を。
更には、もはや生きているものなら何でも。
そして、残すのは骨ばかり。

貧しい村が頼りにしたのは、冒険者ではなく教会で。
当然のようにどちらもできる彼女に白羽の矢が立ったというわけだ。

シスター・マルレーン > 彼女ははっきりとイラついていた。いろいろなことに。
貧しいからと助け船を出さないこの国に。
報酬が少ないことから断ろうとした教会に。
明らかに異常な化け物であるにも関わらず、一人で行かせ、調査と退治を同時にやってこいという物を知らぬ上層部に。
そして子供を食った化け物に。

表情は険しいまま、暗い森へと入っていく。
漂うのは……真っ当な草木の香りではない、それでいて血の匂いでもない臭気。

「………何かしらね、これは。
 ……鬼の類でもないし、狼とも違う。」

棍を構えながら、森を静かに進む。
いつ、どこから襲われても対抗できるよう、珍しく気をピリピリと張り詰めさせ。

シスター・マルレーン > 彼女は化け物の正体を見た。
それは大いに意外であり、同時に強大でもあり、そして彼女とは相性が最悪でもあった。

「………ああ、もう! 最悪な日ね。」

発光する棍を構えたまま、じりじりと下がる女。
周囲の暗闇にはギラリと光る眼が、1,2,3,4………数え切れぬ。
化け物の正体は、あまりにも増えすぎたネズミ。
それが、光る棍を炎だと思っているのか、遠巻きに彼女を見ている。
その量は100や200は下らないだろうか。これは確かに、まともな大人では太刀打ちできないだろう。

「………………走って逃げられるかしら。」

用心のために、チェインに合わせてプレートの部分鎧をつけたことが裏目に出る。
走って逃げれば、数百のネズミに追いかけられるだろう。
全身を餌にされるのは、流石にゾッとする。