2019/05/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にヌルさんが現れました。
ヌル > 「いや、何も無いね。本当に」
夜、森の緑だけが視界一杯に広がる自然地帯の一角。うねる木々の真ん中で半分埋まっている
大きな岩の上に立ち、腕を組んで月明かりだけが漏れる森の中を見下ろしている男がいる。

「コレだけ木々が高ければ野鳥でもいるかと思ったのだけど…」
「でもコレだけ太い枝の高い木々があれば、冬の初めには雉肉が食べられるかもしれない」

目を細め、穏やかに旬のゲーム料理について思いを馳せている男は
斜口に煙草をくわえている。夜なので鳥はいないかもしれないが、何か口に良さそうな
植物でもあれば持って帰ろうかなど考えていた

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にサナさんが現れました。
サナ > 道とも云えない獣道、指先まで覆った袖口で背丈程ある草を払って足を運ぶ。多少近道になるならと思ったのが誤りで、歩き続けて足が痛い。そろそろ風雨を防げるような場を探し、明るくなってから道を探すべきかと、足取りが鈍り始めた頃。

青臭い匂いに微かに混ざる、人工的な匂い。
すん、と鼻先を鳴らして首を巡らせる。
方角の見当等つかなかった、けれど。


指先に水を呼び絡め、己を中心に円を描くよう周囲に散滴する。

雨に似た細かい粒が散り。水音が細かく起こる。
人ならば、好奇心を誘えないかと。野生のものなら、水に驚いて逃げるかもしれない。
少し間をおいて、また歩き出し。

ヌル > 「ぁ、何かがある」

それは雨が降り始めた頃に感じた。この時間から街に戻って食べられるものを考えていた所に
明らかに何かの意図があった自然物の動きが目に入った。悪意のある物でもなさそうだったので
足元にあった、野草の芽を取るとバッグに押し込み

この雨音だというのに音は小さく、下のぬかるみに関わらず滑らかに歩き
目に入った現象の元に近づくと、足取りの重い存在が見えた。

男は雨の中傘を差さずに、糸目の穏やかな表情のまま相手に近づき
何も言わずにその存在の前に立った。

サナ > 失敗した、と思ったのは間もなくの事。
無造作に散らしたが故に、布地が全体的に濡れて肌に薄らと張り付く。

何かが動くような物音を、捉えることは出来なかった。
微かに道行きを照らす月明かりが不意にかき消され、た、錯覚。
音も無く降り立った、ように見えた影に、フードの下に隠れた目を丸く見開く。
跳ね上げた頤が、其れでも目線の高さが足りずにもっと仰のき。布の塊、から。覗く顎先と鼻筋。
布陰から、穏やかな空気を纏う影、へと。

「こん、ばんは」

人だ、と音も無く唇が動く。
幻ならば困る。触れられるものだろうか、と、手が。無造作に伸びる。袖でも掴めないものか、と。

ヌル > 「こんばんは」
男の声は吐息に似ていたが、それでもこの雨音がある環境でもはっきりと聞こえる
雰囲気だけでなく声までも穏やかな様相を示し、手の伸びる少女に愛想よい口調で笑いかけた。

伸びてくる手を意外そうに見ると、笑いかけ、無駄のないスムーズな動きで
少女の手を握った。

「私の手で正しかったのかな?」
握ったものの求めていたものが別にあったような気がして
今さらな質問を少女に向かって投げかけた。それに応酬するように、布でぐるぐる巻きになっているような
彼女の肩から腰にかけてを、グローブに包まれた手が撫でた。

サナ > 吐息に似た微かな音が、不思議と明瞭に鼓膜へ届く。
囁きでも受けたような錯覚に、肩が過剰に揺れる。

野生の獣が出会った相手にそうするよう、肌に纏う警戒が穏やかな反応にほろりと崩れる。
元よりの心細さで、人を探していたからも、ある。
引き結ばれた唇が淡く綻び。

布地よりも確かに、手を掬い上げられて、実は体温が無かったりはしないかと、掌の折り目に捩った指腹がひたりと添う。グローブ越しでは、良くわからなかった、

「………服の裾よりも、分かりやすい。幻でも、幽霊でも、無いこと。
体温は分からないけれ、ど。」

不安定に跳ねた肩から、男の指の動きに沿って、薄い身体の線が浮き上がる。背や腰に、下着の質感が無い事が伝わるかはわからない。
手の内に浅く爪を立てる、過剰な反応を。逸らそうとして、注意を引くよう男の目を覗き込む。

「正しく無かったら、他のものでもくれるって、言ってるみたいに聞こえる」

ヌル > 「正しくなければ私は消えるだけだよ、探し物の邪魔をしてはいけないからね」
あっさりと変わらない愛想のよい笑顔で告げた。
何かを確かめる様な少女の仕草に僅かに首を傾げると、肌でも触れるのかとしなやかに
手を離し、指の腹に肌の出ている手の甲を触れさせる。シルエットからは想像もつかない堅牢な筋肉を
持っている男の腕の筋からは中々の熱を持っていた。

「コレで良いのかな?」

彼女が目を覗き込むと下から見る角度によっては真っ黒な小さい瞳が見えるかもしれない。
男はそれでも気にする事無く、撫でる手は下がっていき、彼女の足元を空いた手の甲で
優しく撫でる。

サナ > 「合っているよ、誰かに会えないかと、思っていたから。
探し物をしていたから、探しに来てくれたの」

翻る掌に、浮いた指が宙を掻く。
触れられた甲の質感に瞬きして、つんと思わず数度つついてしまった。
夢や幻の類じゃないことは、伝わり

「……うん。幽霊でもないことが、わかった」

見通せない眼差しを僅かに覗き込んだまま。
降りゆく掌に僅かに身を捩り

ヌル > 手の甲を突く彼女を何だか面白そうに笑う。
こうしていると気の良い男の態度だが、男の手は身をよじる脚にあるローブの裾をつまむと
ゆっくりとソレを捲り上げている。

「君は幽霊は苦手なのかい?」

ココに来るまでに手に入れた薬草の葉を丸めると、軽く奥歯で噛みながら
「それにしてもこの姿は、初夏とはいえ寒くはないのかい?」
言いながらもゆっくりとローブをつまむ手は上がっていく

サナ > 「幽霊は、触れられないから、苦手…」

身体の輪郭を辿っていた指が止まると、足先のほうから空気の流れが変わる。
閉じていた布がやんわりと持ち上げられて、白い膝から徐々に柔らかな脚の曲線が外気にさらされていく。
何気なく続く言葉と行為がかみ合わず、惑うように肩が揺れる。内腿の際が露になる寸前、に。指が男の指を止めようと掴むよう伸びる。冷えた体躯と裏腹に耳朶が熱く。

「布を剥ぎ取られなければ、雨に濡れなければ、寒く、無い……」

ヌル > 「そうだろうね、ではこの布だけでも十分寒さは紛れるという事だ」
男の様子は変わる事はない。最初の通り人懐こく、愛想の良い笑みを向けて
言葉を投げかけている。そして自分の手を制止する手を感じると、その手はローブを掴む事を
辞めてはいないが、ぴたりとその手は止まっていた。

「でも耳は随分と熱を持っているようだ…」
男は身体をしなやかに曲げると、少女の耳元で穏やかに、しかし怪しげにそう囁いた。

サナ > 裾を握る手を放すでもなく、進むでもなく、捕まえることのできた手が止まる。
指の内側がじわりと熱を帯びて、やはり、表情の穏やかなままの男を見上げる。

「っ………。」

視線を動かすと思うよりも傍に男の貌があり、小さく息を飲む。
柔く告げられた指摘に、

「触れてもいないのに、どうしてわかるの」

暗がりで、赤みを帯びた色も曖昧だろうと。ほんの少し反駁して、膝が揺れる。

ヌル > 「殆ど変わらないが、時に普通の人間とは違ったものが見えたりする事があるんだよ。」
「例えば温度とか…」

「もしくは、その表情を見て…紅くなってるのではないかという推測かな」
そして男は手を離すと、近くにある植物の芽を摘み、それを齧った。

「さて、私は雨の動きが面白いからやってきた。目的はそれだけだ」
男は素早く自分のコートの裾を振ると、少女に当たらずに真上に雨粒が跳ね上がる。
それは雨が逆流しているように見えるかもしれない。

「さて、お互いを引き留める理由は他にあるかな?」

サナ > 「ひと、と、違うものが見えると、世界は違って見えるものなの」

ほう、と、小さく息を吐いた。
無意識に緊張していたのだろう。
反応との矛盾に視線が揺れる。

指の形に僅かに捩れた裾が音も無く戻って、視線が、男の指と口元に向く。
その目前に雨粒が、時を押し戻すように舞うのが見えた。
「時間を、巻き戻したみたい」

跳ねた雨粒の冷たさは、身に返らない。其れに触れに行くように、手がまた、伸びる。男の肩先へと。

「――――芯は冷えたままだから、抱き枕になって。」

ヌル > 「まぁ、力の入れ方…というのかな…感覚でやっている事だからどうやってるかは…」
「ぅん?…………」
肩への感覚を感じると、ひょんとした呆けた顏で少女を見る。
抱き枕、と言ったか。それは予想だにしなかった

「君の抱き枕になってほしい、というのかい?」

男は身体をかがめると、少女と目線を合わせる。

サナ > 初めて男の表情が崩れて見えて、思わず小さく笑ってしまった。

「うん。顔色一つ変えないで、裾をまくり上げたのに、そこは予想外なの、」

じ、と動かない体躯を見遣り、下ろしていた腕をもう一つ伸ばして淡く上肢を合わせる。
濡れた質感を移してやろうと。

ヌル > 「寝具になってくれと頼まれるなんて中々無いからねぇ」
ハハハハ、と高らかに笑う男。

僅かに上体の触れる様に静かに目を細め、また穏やかに、かつ妖し気に笑う。

「では寝床に付き合おうじゃないか…枕とはいえソバガラではないけどね」
男の腕は背中を撫でると、少女の後頭部を優しくたたいた

サナ > 「貴重な体験だったね」

緩く首を傾げて考える。
ねれれば良い、位の寝床と、男のイメージが合致せずに。
掌の優しさに淡く目を細め、

「……貴方の寝床に、連れて行って」

ヌル > 「人生を飽きるのはまだまだ先の事になりそうだな…」

穏やかに笑いながら、彼女を軽く抱き上げると
足元の悪さに関わらず極めてスムーズに歩く男。ブーツには雨の水滴が付いていない。
晩に寝床へと向かえば、まぁこんな事もあるだろうと身体を棒にして枕の役目を果たすはずである。
時折、困り顔を堪能させてもらったかもしれない。

サナ > 「まだまだいっぱい、だよ………わ、」

急転する視界に慌てて身体を寄せる。
滑らかな脚運びに、雨を弾いた先刻の所作。

抱き枕と言いながら、時折戯れを起こしたか、どうか。
穏やかな一夜を共に。


「貴方はどこか、やっぱり、幻のようだね」

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からヌルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からサナさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 隠れ秘湯」にボブさんが現れました。
ボブ > (木こりとしての仕事が一段楽して、その酷使した身体を労わろうとめったに人が来る事のない隠れた露天風呂へと
やって来た褐色肌の逞しい体つきの男。
着ていた着衣を近くの木の枝に掛け、生まれたままの姿になればそのまま露天風呂へとその身を浸からせていって)

「くっ……かあぁぁ~~、ちょっと熱めの湯が肌にピリピリと来るな。
だがこの感覚がお湯の効能が身体に染み渡っていると感じられていいんだよな」

(胸板の半分くらいが浸かるくらいまで身体を浸らせ、両腕を露天風呂の淵に掛け、空を見上げながらお湯を堪能していて)