2018/09/18 のログ
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にツァナさんが現れました。
■ツァナ > 得る物の多い旅だった。
可能性というか、在り得た、異なる道というか。そういう物を見られたと思う。
とはいえ、やるべき事を、変えるツモリは無い訳で。
少し騒ぎが落ち着いた内に、街道を一気に走り抜けようとする乗合馬車に、身を預けたのだが。
「なのに、タイミング、悪いっ…!」
各所で王国軍とぶつかり合って、分散されていた筈の機兵。ソレの一体に、出会してしまった馬車。
当然、ソコに乗り合わせているのは、大半が、戦う手段など持たない者達で。
仕方がないから、手を上げた。
…適当に誘き寄せて、撒いて来るから、と。その隙に危険域を抜けて欲しいと。
そうしたら、後で再度合流しようと。
「とッ、た、た、うわ…ッ……!?」
大きな大きな槍の一撃が、上から突き下ろされて来る。
走り抜けようとするその途中、急制動から横っ飛び、一撃に空を切らせて。
もう、だいぶ長い事、逃げ回っている。荒い息。
■ツァナ > 逃げ続けるとはいえ、肝心の馬車が、再び襲われてしまうと、元の木阿弥。
適度に、此方の後を追わせて、距離を稼いで。
…此処まで来たら、そろそろ、馬車も大分遠離ってくれただろうか。
そう考えて、振り返ると。
槍の穿った穴ぼこだらけの地面に、その威力を思い知らされて、心底げっそり。
コレと、真っ向から渡り合うような、バケモノだかゲテモノだか、としか思えないような連中が。
王国には、大勢居るらしいと。再度実感してしまうと、ますます、気を落としそう。
「…いーケド。そういうのは、まだ、相手にする気、ないし。」
一応。分は弁えているというか、無力は自覚している、ツモリ。
真正面からのタイマンだなんて、やる事じゃない。
…勿論、今だって。こんなバケモノと、真面目に戦うツモリは、欠片も無く。
■ツァナ > 再び槍が振り下ろされる、その寸前。ひょいと、手の中に握った物を投げつけた。
何と言う事はない、只の泥団子。
其処ら中、機兵の槍で掘り返された地面の上から。
転げ回って逃げ回る途中、掬い上げた土塊を、握って固めただけの物。
当然、何の破壊力もないものの、投げたソレは狙い違わず、機兵の顔面に。
紅く光る、恐らく此方を見ているのだろう部分に、べちゃりと泥が貼り付いて。
視界が塞がり、標的を見失ったのだろう、僅かばかり、機兵の動きが緩む。
「…………!!」
さぁ、もう、わざわざココに留まる理由はない。
身を翻して、一目算に、脱兎。
■ツァナ > 走って走って、どうやら、もう追い掛けてこないらしい程、距離を離せば。
大回りして、約束した合流地点へ。
再び街道が見えてくる。この辺で、馬車が待っていてくれる、筈。
……筈、なのだけど。
「…………、居ない、し。」
馬車の姿は無かった。別の機兵にやられた…というワケではないらしく。
真新しい轍の跡が、王都の方角へと向かい伸びている。
どうやら、置いて行かれてしまったらしい。
乗り合わせた者達からすれば。誰の持ち物でもない、素性の知れないミレー族が、都合良く囮を買って出てくれたのだから。
コレ幸いと、一刻も早く、この場を離れたかった…という事なのだろう。
「いや。知ってた、ケド。分かってたケド。…どうせ、こんなこっちゃろうって、思ったケド…!」
だから、まだまだ。ヒトを好きにはなれないのだ。
異種族の子等を護るヒト、同じミレーのヒト、そんなミレーを救うヒト…色々と出会ったものの。
この国を支配する、ヒトという種族の大半は、きっとこういう連中だ。
舌打ちを殺して。とにかく、街道を歩き始める。
再び機兵達が戻って来る、襲われる、その前に。少しでも王都へと近付く為に。
■ツァナ > 【期日の12日を過ぎておりますが、イベントに添ったロールをさせていただきました。
もし問題が御座いましたら、私書等にてご指摘を宜しくお願いいたします。】
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からツァナさんが去りました。