2018/09/11 のログ
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にネーヴェさんが現れました。
■ネーヴェ > (今は、未だ。
だがそう遠くない内に、戦場へ赴く事が難しい身となるだろう …身重、とはそういうものだ。
…だから、今の内に。自らの力を確認しておきたかった。
どれだけ戻ったか。どれだけ増したか。――どれだけ闘えるのか、を。)
だか ら。 …お前は――――お前は 私に。 潰され ろ。
(目の前。己が身の丈と比較して、倍に程近い巨躯が在る。
動く金属、生ける鎧。天の使いを騙る機械仕掛け。
巨大。頑健。そして剛力。…異力でしか闘えない娘にとって、これ以上なく。その力を叩き付ける事の出来る相手。
地を蹴り割って前へと踏み込んでくる其奴へと。己は未だその場を動かず、只――力を籠めていく。
両足から脚。捻られる胴。刃を担ぐ肩から腕、そして握りに食い込む両手。
ぐる、と。犬歯を剥いて唸る口元は。いっそ、全力を赦される相手との対峙に、歓喜の笑みすら思わせて――)
■ネーヴェ > (人が振るうそれよりも、矢張り倍にも近しい巨大な槍が突き下ろされる、瞬間。
踏み込むと同時に、一切合切、筋肉という名の発条が解き放たれる。
髪を、頭を背を掠めていく、己の胴程も在る槍の腹。
寸前迄立っていた場を穿つ穂先等、委細構う事をせず…)
っが ぁあぁ ぁっ――――!!
(躰毎翻し、振り下ろしと共に振り回す。遠心力と共に叩き付ける。
――使い馴れた野太刀を更に上回った鉄の塊。俗に言うグレートソードという代物。
己自身と変わらぬ程の刀身と。それに見合った分厚さと。
これはもう。鋭さで切る為の刃ではなく。元来なら、重さで「叩き潰す」為の代物でしかない。
そんな鉄塊を、正しく、眼前。機械人形の踏み込みへと横薙ぎに叩き付ける。
鎧の継ぎ目、機械の繰り目。駆動するという事は、それだけ複雑で、精緻で…脆弱なのだろう箇所。
大質量の殴打が、砕き、歪め、金属片を飛び散らす。
当然、作用と反作用。岩塊を殴りつけた以上の衝撃が、びりびりと両腕を震わせ、骨を肉を軋ませる。
――そんな痛みが、いっそ。心地良い生の証。己が牙持つ狼たる確信。
喰い締める牙が、一切の痛苦も、雑念も噛み殺し。最大限の初撃から、更に――)
■ネーヴェ > (膝の砕けた人形が、ぐらり、傾ぐ。
自らが繰り出した槍撃の勢いを殺しきれず、支えきれず。前方へとつんのめり倒れて来る。
…頭上へ落ち掛かる鎧の頭、胴。其処にこそ機械人形の中枢が宿る事は把握済み。
そも、人に近しい形状をしているのだ。頭が急所であるという事には、何の疑問も感じない。
人形の傾ぐその間に二転。三転。更に更に旋回力を、遠心力を。其処に鉄塊の質量を。
物理法則ありったけを詰め込んだ、純粋な、破壊力を。堕ち来る天使の頭部へと撃ち上げた。)
―――― …………!!
(衝撃。正しく爆ぜて撒き散らされる、銀色と鉄の色。
その侭落ちれば己を下敷きにしただろう、機械人形の首から上が吹き飛んで。
同時に、鋳造された鉄剣も亦、叩き付けた箇所からへし折れた。
巨躯の倒れる地響きと。使い物にならなくなった得物が、放り出される鉄の音。)
…やっぱ。 慣れてなきゃ――駄目だ な。これ……
(現在機械人形と対峙する軍部隊から借り受けた、己好みの武器ではあったが。
一般向けのそれと、使い馴れた太刀とでは。鋼の鍛え方が違うのだろう。
借り物を損壊した事は申し訳ないが――相手が相手。止む無しと割り切るか。)
■ネーヴェ > (直に機械の躰が朽ち果てていく。まるで数百年の年月が、急速に早回しされていくかのように。
腐食し、風化し、塵の如くに霧散する。
…そっと溜息を吐いた。後に残る物など何も無く。槍も、鎧も、宝玉も。
それ等を動かす魔力の残滓すら掻き消えてしまう。
――まぁ、例えその力が残留していたとしても。人外の力を糧として、胎が欲したとしても。
異能ではあれ腕力任せでしかない己には、それを取り込む技術など無い訳で。)
今は…良ぃ か。 ぅん。
それより――――ちょっと、ヤバ…そ。
(数瞬の対峙ではあったが、派手に暴れたのだ。
別の機械人形が、騒音に気付き此方に近付きつつあった。
流石に、無手で彼等と渡り合うのは無理だろう。
一応は、半欠けとなってしまった得物を拾おうとして…舌打ち。
力を籠めすぎた、奮いすぎた両腕が動かない。遅れてやって来る痛み。
赤黒く内側から腫れて――筋繊維の幾らかが弾けでもしたか。
どうせ癒えるから、という無茶と油断は、これからの己に戒めを課すべき課題。
良しと悪しき、いくつかの確信を得られただけで、此処に立った意味がある。
次なる人形を狩るにせよ、今は、肉が癒える時間と、新たな得物が必要だ。
駐留部隊の元へと戻る為、敵が近付く前に踵を返す――――)
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からネーヴェさんが去りました。
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にガエネロンさんが現れました。
■ガエネロン > (――獣姫が残した凄烈なる斬壊の余韻。鋼の悲鳴が呼び寄せたのか。それまで天使、御使いと呼ばれし量産型がこの自然地帯まで出没している主な機体であったが、不意に交戦していた騎士達にどよめく声があがる。それまでの天使型と称される個体の平均と比較し、体躯の大きさが倍程はある。だが、混乱と困惑を与えた理由はそこではない。がしゃり、ずしゃり、装甲を纏いし下半身は人型ではなく四足。流線的であり、機械というより何処か有機的、昆虫のそれに似た無機と有機の中間を思わす脚部は踏むだけで足元の命を潰し、傷つけ引き裂く機能だけを求められた爪は細断し、歩く先から破壊と死を撒き散らす。上半身は人型だ。だが、此方は機械兵の名を知らねば違和感を覚える程の白い肌と黄金の髪、虹彩から結膜まで青に彩られた双眸を持ち、乳頭の存在せぬ膨らみを持ち両の腕を備えた女のそれ。肌、のように見える表面には血脈の如く脈動する呪力がエネルギーパターン、ラインとして幾何学的紋様を描き、右腕に呪力の核たる印が浮かび上がった異形の機兵であった。しかしながらこれまでの数日に渡る交戦によって、機械兵にも弱点がある。下級兵でも集団で集中攻撃すれば倒せるものであり、上位の実力を持つ騎士や冒険者なら単身でも何とか撃破も可能であると実績が語っている。だからなのか、まだ例外的機体との交戦記録が、情報が不足している現場の兵達は勇敢にも――無謀にも――多少は勝手が違っても倒せるものだと判断し、万が一にでも街道に進出してしまわぬよう此処で倒すべきと遠距離からの足止めの砲撃、足を止めてからの核への集中砲火、接敵からの攻撃と例外にお対応しようとして。――惨殺であった。命が軽い。命が安い。この、呪力によって変質し、暴走状態にあり直に自壊するであろう異形の機兵は、元々は福音による癒し、浄化、洗浄する用途が主であったが汚染された機能は呪いを撒き散らし、怪死、狂死の末路を辿らせる歩く呪詛そのものと化していて。がしゃん、と女の顔の顎が人間なら顎が外れねば開かぬ有り得ぬ可動域で限界まで開き、頭部が歪つに傾けば機兵の身を侵す呪いを増幅した呪歌が一帯に音の衝撃となって大気を震わせ鳴動。魔力の耐性、呪術的耐性といった要素をこそ求められる汚泥にも似た黒き浸食は、天使型の槍対策ばかりをして物理耐性を優先していた無防備な兵達には不意打ち以外の何物でもなく。ある者は蹲り頭痛や嘔吐感を堪え、ある者は内側から腫瘍のように膨らんだ呪塊によって爆ぜ割れ、ある者は発狂して隣の戦友を狂刃にかけてと様々な障害を軽いものから重篤なもの迄発症。また、辛うじて動ける者達にも無情にも獣の足が縦にひしゃげ地面の染みにする形で潰し、五杭の如き爪の先で蹴り貫き、這いあがり何とか上半身の核を壊そうと善戦した者も女の腕で摘みあげられては内容物をそのまま搾り千切られ頭陀袋と化して。オォォ、と呪わしき聲が、歓喜のように、慟哭のように響き渡って。凶悪な範囲攻撃である呪歌であるが、一度謳った後、既にこの場には死者しかいないがもし目撃者がいたならば上半身に走る呪われし紋様の色が薄まり、顎は閉ざされ一旦再充填を要しているのが見えた事であろう。)