2018/09/02 のログ
■エズラ > その火はそれからもしばらく消えることはなく――
やがて、夜の虫たちが鳴くのをやめた頃、時を同じくして最後の炭が折れ。
テントの帳がおりて、静かな寝息だけが聞こえてくるのであった――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からエズラさんが去りました。
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > すでに探索が行われ、めぼしいものも何一つ発見されなかったまれびとの街道からあまり離れていない遺跡群から機兵が湧き出てきたそうだ。街道へなだれこまないように阻止せよと王都から冒険者ギルドへ下った緊急依頼に、面白そう、と呟いて飛びついた遊牧民。数刻後、ギルドから弓と特別製の矢と、人懐こく調教された赤毛の馬を借り受け。気持ち高ぶるまま戦場へ向かう。狩猟は遊牧民にとって、心躍る楽しみのひとつだ。
数刻後、見上げるほど大きく不気味に赤く光る十字でこちらを見下ろす数十体の魔導機械の槍の下を馬と共に走り抜ける遊牧民の姿があった。馬上で矢をつがえ、振り向きざまに頭部へと狙いをつける。
「――~~ッ……!」
無心で奥歯食いしばり、狙う先を貫くと思ったタイミングで炸薬のついた矢を放った。
次の瞬間に頭部に小爆発。ついで、何かに引火したように肩から上が火に包まれて機兵が一体倒れる。
「やったっ!なんとか倒せるっ……!
でも……、数が多くて……」
馬を止まらせないまま戦場を疾走するが、他の場所にも現れている機兵に人手をとられているのだろう。味方とおぼしき姿は敵に対して少なかった。くわえて、魔導機械に乗り込んでいる味方もちらほらと居る。乱戦模様になれば、機械より人が不利だ。次の矢をつがえながら苦しげな表情。
■タピオカ > 「全部倒すのは無理だけど……、でも、せめて味方が来るまで時間は稼がなきゃ……!」
足元に転がっている、誰かが倒したらしい、胸部の魔術鉱石が粉々に砕かれた機兵。
それを人馬一体でジャンプし。片手で手綱を引いて頭上から振ってきた槍をどうにかかわした。
そのまま真っすぐに馬を走らせ、鐙の上に立ち上がった。
狙うは10メートルはありそうな機兵。大槍を持った塔のように見える。
振り下ろされる巨大な武器の風圧を感じながら、それでも弓を持ったまま馬を全力疾走させる。朝日によって地面に伸びた、巨人の影に入り込んだ瞬間に強く弓を引き。狙いを定めた、はるか先の赤い十字。
直感が思うままに矢尻支えていた手を離せば風切りの音が響き――。
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」にシュネルさんが現れました。
■シュネル > (無人の荒れ野。我が物顔で突き進む作り物の兵士達)
あぁ。街道に沿って移動とか、殊更人間が多い所を目指すとか。そういう事は無い――らしい。
魔族には攻撃的になる、なんて話も有るけど――我々じゃ確かめようがないな、ソレ。
(一気に王都目指して進行してくる、等ではなくとも。存在するだけで脅威であり、しかもそれは国内の話。
手が足りない事は否定しないが…王国軍も決して、何もしていない訳ではない。
…ただ、原因を探り根源を突き止めようとするのなら。
それはシェンヤンに絡み、異邦人達を追い、荒野ではなく海や国境を警戒せねばならず。
必然、目の前だけにかまけていられなくなってしまうのだ。
……お陰で。元来王都の第一師団、今は第七師団に出向中、そんな己も。駆り出されてしまう。
此方へ向かってくる十体程の魔導機兵。人間より二回りは大きいその偉容を。彼等の進行方向を。部隊後方から確認し)
――じゃぁ。確認はした、所で。止めるか彼奴等。
■シュネル > (夜目の利く、ミレー族の血を引いた斥候が。もう一つ確認してきてくれた事が有る。
今此方へ向かってくる機兵達は、シェンヤン由来を思わす符で動かされているタイプだ、という事。
それならそれで。攻撃に際し、選択肢が増えてくれるのが好都合だった。
――やがて。前方の人間達を、確認する距離迄近付いたのだろう。
此処からでも、彼等の紅い眼光めいた物が視認出来た。
どよめく兵士達に、片手を向け。命じるのは…至極単純明快に)
各員後退。ゆっくり…連中に合わせ、この距離を維持しつつ。
近接戦も困るけれど、離れすぎて無視されると、何処に行かれるか知れた物じゃない。
(適宜、前列の兵達が防御を固めつつ。じりじりと、歩兵達で構築された部隊は後退する。
勿論この侭逃げる訳ではなく。移動開始後中衛以降には次の指示を下し、諸々の作業に取り掛からせていた。
そして、この後退が何処迄、何時迄、になるのかは。会敵前から決定付けられている。
それは……)
■シュネル > ( 徐に轟音が響き渡った。槍を携え、人間達を踏み躙らんと速度を上げた機兵達の姿が、土煙に消える。
――それは単純な。本当に単純な罠。
昼間布陣した直後から、陣前方に工兵達が土を掘り、掻き出し、長く敷設した塹壕…に、蓋をした。
つまるところ落とし穴。
人の背丈程の壕だったが。小型から中型に類する機兵達なら、足を止めるには充分すぎる。
翼を持ちつつも、それを使わぬ機兵達。彼等が罠に掛かった……今、だ)
――――っ、し…!準備出来てるな……放て!
(次の瞬間。穴へ、転倒した機兵達へ。投石機で投げつけれるのは油樽。
そして僅かな間を置いて、火矢による一斉射。
樽が砕け油がぶちまけられたなら、それを火矢が炎上させる……
炎で斃せる魔導機兵ではないが。彼等を御する符を焼くならば、これ以上の物はない。
…そして、制御が失せたなら。機兵達は動きを止め、やがて土塊の如くに崩れていった)
■シュネル > …勿体ないと言えば勿体ないけれど。
あれでも、集めるのに苦労したんだぞ…かなり。
(良い結果が出た、と。言える筈だが渋い顔。
燃焼作戦に用いた油は、本来タナールの防衛用…幾度も押し寄せるアンデッドに対して用立てた物。
質を下げ量を増したとはいえ。それでも、別件に使わされるのは業腹だった。
――戦とは。兎角金が掛かる物なのだ。
やがて、機兵の残骸を包んだ炎が下火となれば。工兵達に残留物質の回収を命じ)
使い道は無いかもしれないけれど。
兎に角、形の残っている物は――いや、組成を知りたいから、細かい部分も出来るだけ。
回収したら早馬で王都へ送ってくれ。
第二師団とか、魔術士ギルドとか。機兵を解析したいっていう所には出来るだけ回して…
何でも良いから、調査結果は全部上げて貰うように。
(そういう所からも。有効な対処法だの、原因の一貫だの。
…そうでなくとも、せめて手掛かりだけでも。掴めるのなら掴みたい。
もうじき第八含め、他の師団からの応援も来るそうだ。
彼等の為にも、出来る事はしておきたい)
…とはいえ、落とし穴なんて一発ネタ――だし、なぁ…
今度こそ後退。次はマトモにぶつかるかもしれないんだ、準備に掛かる。
(そして。自分達がこなすのは、事前準備であり、下調べであり、時間稼ぎだ。
だからこそ、無理をするつもりは毛頭ない。
王国軍の先遣部隊、本陣へと合流すべく。得る物を得れば速やかに退いていく)
ご案内:「◆メグメール(喜びヶ原) 自然地帯(イベント開催中)」からシュネルさんが去りました。