2018/08/15 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルルーサさんが現れました。
■ルルーサ > 「………ふー、疲れたわね。依頼もおしまい。
………とはいえ、結構遅くなっちゃったから帰りは明日かしら。」
大きく育ってしまった害獣……魔獣一歩手前のそれを退治して欲しい、という依頼を一人で受けた女戦士は、焚火の前に腰を下ろして、溜息を一つ。
魔法も使え、槍も使えるオールマイティーな彼女は、一人での依頼を好んでいたが。
一人だと若干休憩中も心が休まらないのが悩みの種。
「……あとちょっとしたら、結界でも張って少し休みましょうか。
まあ、ちょっとくらいは寝れるわよね。」
本当はお風呂にでも入りたいのだけれど、流石にこんな場所、しかも暗くなってきた夕暮れ時に水浴びなんてできやしない。
汗を布で拭いながらも、じっとりとした感触に顔を顰める。
黒髪の長いポニーテールが特徴的な魔槍士の女は、一人野宿の準備をしていて。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にシュルさんが現れました。
■シュル > 平民地区の方面から重い足音を立てて歩いてくる2m越えの岩の塊
金属質の黒く、角に熱の赤みを帯びたような岩で構成された人型が
ゆっくりと歩いて自然地区の方に入ってくる。
足場に少し水辺の潤いがあるならきしむような音を立てて沈みそれに構う事無く進んでいく
「ふんすいはまた、見に行こう」
海や港を見に行きたかったが船乗りが準備を進める頃合いになってきたので
大人しく住処である無名遺跡まで帰る所にふと見上げると明かりが見えた
岩の塊にはそれが何かは、最近町中を歩いている上で知った
大抵は其処で寝ようとしている人達だが、気になってその方向に
ゆっくりとゴーレムのような岩が近づく
■ルルーサ > ………気配を感じる。
槍をそっと手に取って、構える。
身長ほどの長さの長槍は様々な扱いにも耐える頑丈なもの。
どのような相手にも遅れを取ったことは無い。
まあ、本当の魔族やドラゴン的な大物的な相手と戦ったことはないのだが。
「誰かしら。あまり近づかない方がいいわ。
名前を名乗らずにそれ以上近づいたら、身体に穴がもう一つ開くわよ。」
吐き捨てるようにキリリとした言葉を吐き、身体を起こす。
先に結界を張っておくべきだったか、なんて思うが………まあ、いい。
彼女は基本的に自分に自信があるのだ。誰にでも後れを取るとは思ったことは無い。
■シュル > 「っわ………」
大岩から聞こえるのは小娘のような声だった。
槍を構えてくる相手、どうして自分に槍を向けるのだろうと気になっていた。
彼女の言う通り、其処で歩みを止めるとそのまま直立し、動かなかった。
身体に穴が開くという事はきっと怖い事をするのだろうと感じた
自分に危害を加えてくるのかと思ったが、止まっていれば何もしないで
いてくれるので、きっと岩が嫌いなのだろうと考えた。
その為、黒い金属質の岩は足元から地面に沈んでいき、岩の鎧の中身が
頭部から露わになっていった。
中に入っていたのは非常に背の高い女だった。
190は身長があり、先ほどの姿とは対照的に柔らかな白い、豊満な身体をした
特徴的、というよりも異常なほど露出度の高い衣装を身に纏った娘だった
「名前……ぇっと……シュル」
■ルルーサ > 「………何者?
敵意が無いならいいんだけど、私はルルーサ。
ここでキャンプしているだけの冒険者で、仕事は終わったから戦うつもりはないのよ。」
しゅるりと岩から出てくる相手に、訝し気に槍を構えたまま声をかける。
敵意そのものはあまり強くはないが、警戒心はまだ持ったまま。
「………シュル、ね。
とりあえず………何しに来たのかしら。
今はキャンプの準備しているだけで、特に何もしていないし、良い物も持っていないわよ?」
■シュル > 「なにものかは………わたしもよく分からない……何か…淫魔…のなかまなんだって」
自分に敵意は無いと示しても、相手は許してくれなさそうに見えた。
自分の何がいけないのかを、自分の身体を何度も見ながらしきりに考えていた
その様子は成熟した肉体に反して子供っぽいようだった。
「ルルーサ………」
名前を自分で覚えるようにと小さく復唱した。
「なにをしに……あの…遺跡………この先の………そこにすんでて」
口調は少したどたどしいようだった。槍を構える相手に少しずつ距離を置いていく
■ルルーサ > 「……記憶が無いってわけ?
……あー、遺跡に住んでるってわけね。はいはい。
分かったわ、別に私も何もする気はない。 貴方は帰る時に通りかかっただけ、ってことかしら。」
ふー、っとため息をつきながら槍を下ろして、子供っぽい仕草の相手に訝し気な視線は向ける。
悪意も敵意も感じられないけれど、さてどこまで信用していいものか。
……とはいえ、どう考えても自分から淫魔、と口にする必要は今は無かった。
それを理解すれば、こちらの敵意もまたもう少し収まって。
「………でも、なんにも面白いものないでしょ。
どうする? 食べるものも二人分なんて無いわよ。」
肩をすくめて槍を置いて。………別に怒ったりしないわよ、なんて。
■シュル > 「最近…おきた」
彼女の言葉には懸命に敵意は無いとコクコクと強く頷いた。
それでも少し怖気づいているのか、一つ一つの行動が恐る恐るしている。
槍を置いて敵意が無いのを示してくれると、少し安心しつつそれでも
自分なりに刺激しないように下を少し向いている。
「たべものは……いらない………水だけ」
娘は何も食べなくても水だけを活動源として生きる事が出来る。
だから決して彼女の邪魔には何もならないと少し慌てた様子でアピールする。
娘にとっては逆に全ては新鮮な物に写るが、特に気になったのは
彼女の持つ槍だった
「…つよそうな、ぼうだね」
槍という言葉が娘の引き出しの中では思い当たらず、棒、と呼んでしまう
■ルルーサ > 「………最近ね。
生まれたばかりってことなら、別にいいわよ。
変なことしたら怒るけど、何もしないってなら怒る理由もないし。」
水だけ、ねぇ……
ふーん、と返事をしながら、相手の目線が槍を見ていることに気がつけば、それを手に取って。
「やりよ、やり。
こうやって振り回したり突いたりして相手をやっつけるの。」
ひゅるひゅると回転させながら、槍を上手く素振りをしてみせる。
どう? なんてちょっと偉そうな顔をして見せつけるように。
■シュル > 「ホントに?…おこらない?…ぶったりしない?」
ちょっと膝をついて何もしないとしきりに訴える
しかし、槍の素振りを見ると黒い目が見開かれ、輝いたように見える。
生まれて初めて火を見る様な感動とても言う様な興味を示し
素振りをする様を食い入るように見た。
娘は小さく指先だけで拍手しながら、しょげていた表情に
桃色の頬が戻る
「すごい、すごいねっ…やりっていうだ…」
「やりって、すごいね…っ」
■ルルーサ > 「……変なことしなきゃね。別にいーわよ。」
ふん、と鼻を鳴らす。怯えた子犬のような相手を脅すのも何か悪い気がして、これくらいにしておこう、と。
ついでに素振りをする姿を見せつければ、相手が喜んでいるようで。
だから、踊るように鮮やかな演武を見せつけることにする。
どーよ、なんて自慢げな表情にもなってしまいながら、身を屈めて槍を掴んで。
「………ま、それなりの腕前って奴よね、私は。」
ふふん、と鼻を鳴らして胸を張る。
相手程ではないけれど大きな胸が揺れて。
■シュル > 演武が目の前で繰り広げられると興味は最高潮になる
小鹿のようにクリクリとした目が煌き、さらに身を乗り出してその様子を見ていた。
身体を前後に揺らして、ちょっとはしゃぐようなそぶりを見せ
大きな乳尻が柔らかく揺れる。
「すごいね、たつじんっていうのなんだねっ」
シェンヤンから来たとされる人間がそんなような言葉を教えてくれたので
きっとこういう時に使うのだとここぞとばかりに少ない言葉の引き出しながら
彼女の洗練された槍裁きを讃える。
思わず身体を近づけそうになったが、流石にちょっと我慢した
■ルルーサ > 「……ま、まー、達人とまで呼べるかは分からないけど。
そうね、まあ、すごいとは思ってもらっていいわ。」
ふ、ふん、と頬を少し赤くして胸を張る。
達人です、と流石に言うことはできなかった。
「あれか、つまりは………いろんなものに興味があるというか、見て回りたい感じ?」
目を輝かせる相手に、ふーん、と自分なりの予想を伝えつつ、もう一度座って。
視線は向けず、余り気にした素振りは無い。
殺気も敵意も、洗い流されたかのように感じない。
■シュル > 「すごい、すごいんだねっ」
指先で両手を合わせて、少女のように嬉しそうに
演武を見た感動の余韻に浸っていた。
「たぶん……さいきんは、町の水がすごいでる所とか…すき」
「みた事ないものがたくさんある」
確実に噴水の事を言っている。
相手が座るのを見ると、娘もペタンとその場に正座して座り込み
背は高いが下を向いてちょっと上目遣いで彼女を見ている
■ルルーサ > 「………あー、なるほどね?
でも街中、あなたさっきみたいな岩で闊歩してるわけ?
それで大丈夫だったの?」
少しだけ顔をしかめる。
へんな退治屋に退治されなかったのだろうかと少しだけ疑うように、首を傾げ。
「……街のほーに行くときは気をつけなさいよ。
変な意味で、悪いやつだってめっちゃいるんだからね。」
見上げられれば、子犬のようだな、なんて考えながら忠告を一つ。
■シュル > 「うんー……ひとが少ないときに、岩のなかに入って…町をあるくよ」
「今の所、岩のなかにいると…だれもぶってこない」
もちもちと太ももを少し組み替えながら
「ルルーサだけ…あの姿でもぶってこようとした」
立ち向かってくる姿にはとても驚いたらしく、敵意の無い今では
素直な感想を述べた
「この姿でいると、いっぱいたたいてきたり、ぶったりする人がいる。」
「キラキラしたものをたくさんつけてる人がたくさんあるいてる場所」
■ルルーサ > 「……そうよねえ、でも、あんまりうろついてると変な相手を呼ばれるかもしれないから。
私みたいに、それこそ岩相手でもぶち抜ける自信がある奴とかね。」
確かに岩相手に攻撃を仕掛ける人もいまい。
ただ、それは一般人の話。
要望を受けた冒険者が集まればその限りではあんかろう。
「……ふーん? それで、大丈夫だったの?
……冒険者かな、まあ、遺跡に住んでりゃ間違われるか。」
■シュル > 「つよいひとが、いっぱいいるんだね」
世の中の広さ、始めて見た強い人が彼女だけなので
コレ以上強い人となると、娘の頭の中では王国が大陸ごとひっくり返っているのを
想像して、一人で目が点になったまま頭上に星が舞っていた。
「ううん、この…いわがない姿の…このすがたのとき、金色の、きれいな石を
たくさんつけてて…いろんな人に、何かたくさんいってる人…」
「そういう人はよく、ぶったりしてくる」
富裕地区の事を言ってると分かれば、どういう事なのかは
何となくわかるかもしれない。
大抵はそのまま自由を奪われていくハズだが、どれもこの娘は
自力で突破してきたようだった
■ルルーサ > 「……そういうこと。強い人はいっぱいいるわ、それこそ溢れんばかりにね。
だから、貴方は注意すること。」
………相手の言葉に、ふーん? と声を漏らし。
どういうことか、しばらくゆっくり考えて。
「……叩かれた後、そっからどうやって逃げるわけ?」
一応、ちゃんと聞いてみることにする。
無意識のうちに倒していることもあるかもしれない。
■シュル > 「わかりました」
ちょっと呆けた表情のまま、返事をした。
「いわをばくはつさせて逃げる…その人、お家なくなっちゃったけど…」
纏っていた黒い岩には強力な起爆性があるようだった。
娘の中で色々とためになる話を聞いたと、静かに立ち上がる
■ルルーサ > 「………。……」
あ、これ、不用意に攻撃をかけたら死んでいた奴だ。
自分の幸運に感謝をしながら、……内心ほっとして。
「そう、いうことね。
ま、気をつけなさいな。………私は攻撃はしないけど、他の人は全く分かんないんだからね。」
少し悩む。
困ることもたくさんありそうだが、手助けをするのも何か違う気がするし、街中にやってきたら危険も多そうだ。
「………ん、まあ、気を付けて帰りなさいな。」
その一言だけ。
■シュル > 娘は立ち上がると、再び身体に岩を纏わせる。
目の前の彼女から本当に色んな話を教えてもらった。
あの形ではそれもまた危ないのだと考えた娘は岩の形を変化させる。
今度は普通の岩の塊に足が生えているような外観になる。
目元が見えるように四角い窓型の穴が開いていてその滑稽な姿は
遥か南方の神(メジェド)に似ている。
「ありがとうルルーサ、色々おしえてくれて。」
「気を付けてかえるね、またあったら…また色々おしえてね」
そう告げると、トコトコとおもちゃのような動きで
遺跡の方に消えて行った
■ルルーサ > 「……ええ、それじゃあ気をつけなさいね。」
手をひらひらと振って、珍妙なゴーレムと、その中にいる扇情的な女。
子供のようなその気質にアンバランスさを感じたままに、……ちょっと心配をした様子で見送ってしまい。
「……変わった子だったわね。」
肩をすくめる。不思議な相手が多い国だ。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からシュルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルルーサさんが去りました。