2018/07/25 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にカインさんが現れました。
カイン > 人気の全くない夜中の林の中。明かりをともしたランタンを片手に、
ゆらゆらと鬼火の様にそれを揺らして歩く人の影。
見るからに旅装といった井出達の男が周囲を見回しながら歩いていく。

「……全く、見つけたいときに見つからないってのは困ったもんだ」

唸りながらボヤくのは仕事の内容。街道を襲う魔獣の類の討伐である。
やってきたはいい物の肝心な獲物が見つからずとっぷりと
日が暮れてまでうろうろと歩き回るハメになる始末。
一応程度の知識はあるものの、野伏としての技量はそれ程ではない、と自覚はある。
それだけに痕跡を探すのは難しかろうと大きく息を吐く。

カイン > 「かといって今から歩いて帰るのもそれは大変だしな。
 この辺り中心に街道沿いに出るって話だったんだが…」

完全に山が外れたとお手上げとばかりにもろ手を挙げる。
それに合わせて高い位置に動いた明かりが周囲を照らし出し、
驚いた獣の一部が茂みの揺れる音を立てて逃げていく。

「やっぱ一人でってのは無謀だったか。
 いや、戦って負けるかどうかは別の問題として」

こういう時単独で動いてる人間は辛いと渋い顔。
とはいえ手を挙げたままなので全く持って締らない。

カイン > 「……明かりに反応するかと思ったがそうでもない、と」

暫く手を上にあげていたものの動くのは逃げていく気配ばかり。
人に襲い掛かってくる手合いの気配が此方に動いては来ない様子に、
残念そうに手を下ろす。見た目は間抜けだがちゃんと考えはあったらしい。

「かといってこのまま帰るのも癪だし、もう少しは見て回るか。
 今度はそういうのを得意な奴でも雇うかねえ…。
 戦うのは見てるだけでいいならだれか捕まる、と思いたいが」

生憎と傭兵に知り合いは多くとも冒険者に対して顔が広いわけではない。
馴染みの宿でもあたってみるかと考えながら手を下ろして歩き始め。

カイン > 「…よし、諦める。今日は切り上げるか。
 単独で動く宿命とはいえ、もう少し真面目にやったほうがいいのが身に染みる。
 回復とかは何とかなるだけ、他の事に気を配るかね」

何せ余程の事がない限り死なない体はしている。
センスがないなら時間で補うしかないなと渋面で漏らして、
踵を返してその場を後にしていくのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からカインさんが去りました。