2018/05/13 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「~♪」

夜。
森の奥のちょっとした広場になった場所で、ピーヒョロロとヘタクソな口笛を奏でつつ
焚き火をしている金髪の男が一人。
パチパチと音を立てる焚き火の側には、串を通された魚が2、3匹立てられ炙られていて。
その焼き上がりを待ちながら、頬杖突いて暇そうな目で燃え盛る焚き火をボケーッと眺めている。

「本当は肉が良かったのだが……ちょうどいい獲物が居なかった以上は仕方がないという顔になる」

口笛の合間にポツリ、そんな事を独りごちる。
何が出てくるか判ったものではない森の奥にあって、男は緊張感の欠片も纏っていない。
焚き火だの口笛だの焼き魚だの、自分の存在を周囲に露骨にアピールしている状態にも関わらずである。
むしろなんか面白いモン出てこないかなぁ、とすら思っていたりもする。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエウロペさんが現れました。
エウロペ > 王都暮らしに慣れてくると日々の刺激にもやや物足りなさを感じ始めた結果、まさかの冒険者デビューをしてみたエウロペ。
といっても王都周辺の薬草摘みとか、そういうほんわかした仕事をたまにやるくらいの程度だが。
今回もそんな依頼で森にやってきたのだが、持ち前ののんびりさと下手な魔物が手を出さない強さのおかげで森の奥まで入り込み、いつの間にか夜中になってしまっていた。
さてどうしましょうかと思っていると、なんだか聞いた事があるような口笛のなんとも言い難い音色と、魚の焼ける匂い。
こんなところに人がいるのだろうかと思いつつ、その音色と匂いのするほうへ真っ直ぐ向かっていく。
どういう人物がいるかわかりかねる状況ではあるが、エウロペの性格上あんまり気にしないだろうし、このなんとも言い難い音色の口笛を吹く人が悪人なはずはないという、絶対的な確信を持っていた。

「…こんばんはぁ」

そんなこんなで焚き火をしているところへひょっこりと、見知った人物が顔を出すことになる。
いつものゆったりローブではなく、動き易い皮製の防具を身に付けており、彼女のボディラインが焚き火に照らされて映し出される。

エレイ > 「~♪ ……さてこいつは焼けたか。いただくます、と……」

口笛を中断し、焼き魚の一つを手に取ってはぐ、と一口齧った所で、不意に掛けられた
のんびりした声に、眉を持ち上げながら顔を上げ。
視界に飛び込んできたのは、見慣れぬ格好のみ知った女の姿。
思わず目を丸くしながら2、3秒見つめてしまった。それでも口元は、齧ったものをモシャモシャとちゃんと咀嚼しているが。

「……んぐ。おおう……誰かと思えばエウロペじゃねぇーか。ようお久しぶり……っちゅーかその格好はどうしたわけ?」

やがて口の中のものを嚥下すると、冒険者っぽく防具を身につけた彼女のその姿を、ジロジロと上から下まで眺めながら物珍しげに問いかけ。
それからとりあえず、此処に座れとばかりに自分が腰掛けている倒木の、隣のスペースをペシペシと叩いて示してみせ。

エウロペ > 「あらエレイ、こんばんは」

声を掛けたあの口笛の主、それがエウロペもよく知る人物とわかれば、さもご近所さんに会いましたみたいな挨拶を改めてしてくる。
それでも、こういう場所で知り合いに会えたのは嬉しいようで、柔らかな笑みを浮かべてもいた。
エレイの隣に座るよう促されれば、頷いて彼の隣にゆっくりと腰掛ける。
着ている防具はボディラインこそ映しているが、きちんと防具しているので胸とかお尻の揺れはあんまり無かった。

「久しぶりねぇ、私は冒険者のお仕事よ。
ほら、薬草摘むやつ」

エレイの隣に座ると、どうしてここまで来たか、何故防具を着ているかを楽しそうに語り始める。
と言っても初心者向けの依頼をこなしているだけというものであるが、それにしては森の奥深くに来すぎではあったかもしれない。
エウロペもエウロペで、全然疲れた様子もなかった。

エレイ > 挨拶を返されればこちらもにへ、と緩く笑みを浮かべる。
声を掛けられた瞬間もそうだったが、突然のことにも関わらず男は軽く驚いたぐらいで
やっぱり緊張とか警戒とか、そういったものとは無縁であった。
彼女も同じような雰囲気であるため、危険な森の奥には些か不似合いな空気が漂っていた。

「ほうエウロペも冒険者を始めたわけか。なるほど薬草採取(くさとり)は基本中の基本だからな。
俺もたまにやるが……あ、コレ食うかね?」

隣にやってきた彼女の言葉を訊いてウムウムと頷き。
片手に持った魚をかじりながら、もう片方の手で防具越しとは言えペタペタと彼女の身体に無遠慮に触って確かめてみたりする。
それからふと思い出したように、ちょうどいい具合に焼けたもう一つの魚を手にして彼女に差し出して。

エウロペ > 「あんまりやる人いないのが寂しいわね。
でもやりすぎると初心者の人が困っちゃうから、ほどほどに手伝ってるわ」

こういう依頼は何かと数が多いが低賃金なのもあってやはり人気の依頼とは言い難い。
とりあえず、誰もやらずに期限間近のものをやっているらしい。
ただやりすぎれば、初心者の仕事を奪ってしまうので加減が必要ではある。
楽しげに話しているため、ぺたぺた身体を触られてもエウロペは気にした様子は無い、いつものことかもしれないが。
防具は皮製なのでそれなりに柔軟だが、胸とか関節部には厚めの素材が使われている。
装備しているバッグ以外にも、小さなポケットがたくさん付いているため、いろいろなものが持てそうな装備。
しいていえば、エウロペに合うサイズがよく見つかったなといったところか。

「いいの?エレイのご飯でしょう?
じゃあ…私のと交換でどうかしら」

お腹は空いていない、が魚の焼けるいい匂いは食欲をそそる。
彼のことだから、気にしなさんなと言って渡してくれるだろうか。
さすがにそれは悪い気がするからと、自分の持ち物から保存食として持って来ていた干し肉の入った袋を取り出して、エレイに分けようと。