2018/03/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にカインさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からカインさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森の淵」にミュゼさんが現れました。
■ミュゼ > 冬も終わり、暖かくなり始めた頃合い。
花の蕾も綻び始めるこの時期は、採取依頼も捗るもので。
昼頃から森に入り、薬草や茸の類を探し回る事、おおよそ六時間ほど。
ようやっと全ての依頼に必要な物を集め終わった頃には、夕日もとっぷり暮れていた。
ここから町に戻ると、たどり着くのは夜更けになる。見張りの衛兵に言い訳をするのも面倒だ。
ならば、いっそこの森の淵で一夜を過ごすことにして、夕食の準備に取り掛かっていた。
他の冒険者達が残したであろう、焚火に新しい薪をくべて、綿に油を染み込ませたものを用意する。
近場に落ちていた木の枝の先に刺すと、火打石をかちかちと、二度三度鳴らして火を灯し、薪の元に差し込んだ。
「これで火は大丈夫。次は茸と……それ以外何も取ってないんだよねぇ」
このままだと夕飯は茸の焼き物と茸の蒸し物――健康的な物になりそうだ。
ただそれだけでは寂しいから、小型の鍋を取り出し、皮の水をくみ上げる。
沸騰するまで待ってから、いくつかに切り分けた干し肉と茸、それから少しの山菜をいれて。
簡単な汁物を用意すると、茸を葉っぱに包んで火から遠い場所に置き、それより近くに茸串を刺して焼く。
後は、保存食にもなるうすべったい堅焼きパンを取り出して、鍋の上に置いておく。蒸気でふやかす作戦だ。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 森の淵」にアシュトンさんが現れました。
■アシュトン > (そろそろと過ごしやすい季節になってきた、のは人間に限った話でもなく。
冬越しをした野生動物やら魔物の類も増えてくる頃合いな訳で。
森から幾分離れた小さな村に大きな猪がやってきて、畑を荒らしているからどうにかしてほしい、なんて依頼を済ました後の話。
当然ながら大した金にはならないのだが、近場に生える薬草の類も集めておきたかった所であり、もののついでとういうヤツだろうか。
――結局、そんなこんなしていたら、処理した猪肉と薬草を抱えた状態で日暮れがやってきてしまっていた)
この調子だと帰る前に野宿確定か……ちゃっちゃと帰る心算だったから、あんまり準備してないんだよなぁ
(愚痴りながらも草を掻き分け進む後、降りはじめた空の景色の片隅に、火の明かりと料理の匂い。
どうしたモノかと思案を巡らせた後、様子を伺うようにしながらその方向へと近づいてゆく。
野盗や何かなら面倒なので逃げる。
同業やらならば、猪肉を手土産にして火と料理にありつくのも悪くないかという考えのようだ)
■ミュゼ > 手際よく料理の準備を済ませた少女は、採取物を纏めにかかる。
ちりちりと焼ける茸の香りと、煮込みスープにじわりと染み出た香辛料の香りが混ざり、周囲に散っていく。
元よりカチカチに硬い肉も煮込んでやれば美味しくなるし、ぽそぽそのパンも蒸したりスープに落とせば食べられる。
貴族の娘として屋敷の中で過ごしていた時には考えられなかったことばかりだが、それ故に楽しみも多い物。
今も、こうして夜に焚火を眺めながら、飛び切り美味しいとは言えない料理を作りながら鼻歌交じりだ。
「ん、これでとりあえず基本はいいよね。こう、ごちそうって感じじゃないけれど……」
後は時間が経つのをのんびりと待つだけ。鍋は一つだから、茶を淹れられないのだけが少し不満だが仕方ない。
もう出来たかしら、それともまだかしら、とそわそわしながら鍋と包みに視線を向けていた少女だが、ふと何かの気配を感じると。
「……ん、どちら様かな?生憎と金品の類はないけども」
とは言え相手が賊ならば、女というだけで襲い掛かってくるような気もする。
どちらにせよ、備えるべきだ、と得物の槍にそっと手を伸ばしながら、一度だけ近づく何者かに問いかける。
■アシュトン > (ややと離れた場所から眺めて見れば、一応と武装はしているらしく、同業かそれに近い感じだろうか。
装備に比して身が細いのが気になる、どこぞのお嬢さんとでも表現した方が適当とも思えるが。事情はまぁ、人それぞれだろう。
少なくとも山賊の類、といった雰囲気ではなさそうである。念のため注意しておくに越したことはないが。
と、先に相手が声をかけてくれば、口の端を軽くと上げて手を振る)
金品が無くても、君自身に十分と価値が――っと、そういう目的じゃない。
どうやって夜を過ごすか思案中の、通りすがりの冒険者さ。
(相手の視認している距離、近づき過ぎず遠すぎず。攻撃や襲撃をするにはややと離れており、逃げるには十分。
それぐらいの位置関係で足を止めると、腰にさげた皮袋――中には例の猪肉が入っている訳だが。それを掲げて相手に見せつつ、軽く首を横に傾げた)
ちょいと街まで帰るのが不安な時間なんでな、野宿を考えてるんだが――見たところ、同じ様な感じかな?
少し前に手に入れた猪肉と交換で、火と食事にありつけると嬉しいんだが、どうだろうか。
夜の見張りも交代でやれば、楽だとは思うが。
(もっとも、女性にとっては相手が男、というだけで断るに値する、そんな提案である。
別段と敵意や武器に手を伸ばす訳でもなく、どう応えるかを取りあえずと待つ心算らしい)
■ミュゼ > 誰何には、どこか軽薄な言葉選びの返答が飛んでくる。
女の敵かしら、と槍を握る手に力が入るも、その後の訂正に動きを止めて。
「――冗談なら、下の下だと思うけど。
それで、同業者さんも野営場所探し、って感じ?」
目視は出来るが攻め手に欠く、絶妙な間合いに声の主はいた。
槍ではなくダーツならば十分に射程圏内だが、積極的に敵対する理由も今はない。
ならば、同業としては招き入れておく方が、後腐れがなくてよい。業界は案外狭いのだ。
ついでに見えた何かの肉に、少しばかり心が惹かれたのは秘密だ。
「確かに、今から戻れば確実に衛兵さんに止められるよね。サボってなければだけど。だから、ここで野宿をね。
――猪肉かぁ……ん、いいよ。それじゃ、お肉の料理は私がやるから、こっちにおいでよ。火に当たって、寛ぐといい。
それと、見張りは交代で……と言いたいけど、流石に初対面の相手の横で眠る気にはなれないから、夜通し話に付き合ってもらう感じでいい?」
相手が男、という時点で断ってもいい話だが、困った時はお互いさまでもある。
だから、妥協点はそのあたりだろう。徹夜ともなれば明日は仕事にならなそうだが、そこは割り切ることにした。
■アシュトン > そいつはすまんな。冒険者やら傭兵稼業をしてると、上品なヤツは数える位しかいなくてね。
まぁそういうことさ。最悪、木の上で夜が明けるまで居てもよかったんだが。丁度良く、見かけたモンでね。
(適当な樹木、頭上の辺りをちらっと見上げてから、肩を竦めた。
動物やら何やらに襲われる可能性は低いのだが、当然、マトモに寝るような場所ではない。
まさに夜が明けるまで待つ、といった部類のやり口である。
さて、此方の提案にどう返答するかと、返答を待っていた訳であるのだが)
入ろうと思えば『裏口』もあるが、どちらにせよ夜道は面倒だからな。
あいよ、それじゃぁ明日の朝までよろしく頼む。というか目的地は同じだから到着するまでって感じだか。
見張りについてはそれで構わんよ。独りだったら起きてる心算だったし、暇つぶしが出来る分だけまだマシだ。
(くくっと、小さく喉を鳴らしてから。緩く足取り近づいていって、火の近くに腰を降ろせば皮袋を相手に向かって差し出す。
中身は大きめの肉の塊が一つ。それなりに良い部分を貰ってきたようだ。
肉が妙にひんやりとしているのは、保冷系の術でも掛けていたからだろう。持って帰る前に腐ってはシャレにならない)
味は良さそうだが、野生肉だからちょいと臭みが強い。
そいつを仕留めた村の近くで生えてる薬草……というか草の実なんだが、臭みけしに丁度いいんでな。
なんなら使うかい?
(もう一つ、小さな皮袋も添えて出す。小さな、やや緑がかった実がぎっしりと入っている。
一種香辛料の様な物で、潰して肉に使うと臭みが和らいでくれる。
が、本来は乾燥させて使うモノで、生のままだと少しとばかり毒がある――無論、死ぬ様なモノではない。
ある種の興奮効果、とでも言えばいいのだろうか。性的興奮に近い性質を示す様だ……勿論、その副作用を知って渡している訳だが)
■ミュゼ > 「まぁ、構わないけれど。そもそも上品な対応を期待しているわけでもないし。
へぇ、木の上ねぇ……今まで考えた事もなかったけれど、確かに一夜を明かすだけならいいかも」
冗談めいて返しながら、悪戯っぽく笑って見せる。
動物やら賊やらに襲われる危険がない、というのは安眠に勝る大切な物だ。
女であるというだけで世の中は大変だ、などと少しばかり思う。
「あ、そうなんだ。お金を握らせちゃう感じ?面倒事に突っ込む趣味はないから、深くは聞かないけど。
それじゃこちらこそよろしく。町まで一緒っていうなら、一人より楽が出来そうだし、丁度いいかな。
――ん、すんなり飲んでくれるようで嬉しいよ。このご時世、女だってだけで用心しなきゃいけないからね」
王都の周りは治安も安定しているが、少し離れれば賊が蔓延り、魔物が跋扈している。
だから、必要になるのは用心と警戒だ。それ以上に大切な運は、人の身ではどうしようもないのだから仕方ない。
渡された肉は、中々な重量と質感で、取り出してみればひんやりとしている。氷の魔術は得意分野故、理解も早く。
「お、ちゃんと冷やしてるね。皮袋に術がかかってたのか、お肉そのものにかけたのか――なんて、食べちゃえば一緒だけどもね。
これ、全部食べちゃっていいの?それとも、持って帰る分は残しとく?それによって、切り分ける量変えちゃうけど、どうすればいいかな?」
などと問いかけつつ、差し出されたもう一つの袋を見る。
中身を手に開けてみれば、緑色の小さな実が転がり出て、匂いを放った。
これは確かに香辛料。普段使いは乾燥させたものだけれど――と自分のバッグを漁るが、どうやら切らしているらしい。
はて、生で食べたらだめだった様な気がするようなしない様な。野草の勉強は一通りしたはずだが、なんともすんなり思い出せない。
「これ、生で食べちゃっていいんだっけ?――まぁいいや、うん、これを潰した奴を塩に混ぜて塗して、ステーキみたいにしちゃおうか」
うーん、と悩みながらも、致死性があるものではない、という事だけは確信しているから、手早く調理を進めてしまう。
それがまさか、媚薬の類と同じ効果があるなどとは知らないまま。度忘れと言うのは恐ろしい物なのである。
■アシュトン > 慣れないと、動き始めた途端に関節が悲鳴を上げるから、お勧めはしないけどな。
一番いいのは複数人で行動することだが、それぞれ事情やら懐やら有るからな。
(小さな笑い声を交えて肩が揺れる。身体を紐か何かで木に固定すれば、一応、寝れない事もないだろう。
咄嗟に動けないというのが最大の難点である。)
あれだけの広さになれば、杜撰な場所は幾らでもある、って事だ。
なるほど、首を突っ込まないのは賢明だな。結構、長生きできるタイプかも知れないな。
此方から提案したんだ、贅沢は言わんさ……と、後で煙草吸わせてもらえると有り難いな。場所は離れるさ。
……というか、傭兵や冒険者というよりも、ドレスきてお嬢さん、って風に見えるんだがな。事情で言いたくないなら構わんが。
(紙巻を吸うような仕草をしてから、ちょいちょいと少し離れた茂みを指さす。
やはりどうしても臭いが出るせいで、野外一人だと禁煙せざるを得ない。衣服等に臭いが付かない様な加工は、仕事上の必要でしているのだが。
相手の言いの様に少しと頷いてから、最初に思った疑問を投げかけてみる。
確かに彼女の様なタイプも、居るには居るが。大よそは脛に傷のあるむさい野郎ばかりである)
袋の方だ。と言っても一晩二晩程度の効果だがな。
どっちでもいいが……結構量あるぞ、食えるのか?胃袋に収まりそうなら、全部料理してくれて構わんよ。
(その辺で拾った枝で火を軽くつっつきつつ、どちらでもいい、といった感じで答える。
持って帰っても、シチューにぶち込んで残りは干し肉にでもするか、といった感じなので特に未練はない様だ)
村でイノシシ切り分ける時、一緒に貰ったモンだから大丈夫だろう。保存性が変わる位だろうさ。
ステーキか、いいねぇ。野宿で豪勢に肉を食うってのも悪くないな。
(一緒に貰った、なんてのは当然嘘である。自分で採取したのだから。
モノ自体は知っているらしいので、どう反応するかと少々様子を見ることになってしまったが。都合よく忘れてくれてるのは有り難い、といった感じか。
彼女に料理を任せて、同じモノを食べればそうと疑われることは無いだろう――まぁ、薬物毒物をよく使う身の上、コレぐらいの副作用なら自分には効かないも等しいのだけれども)
■ミュゼ > 「ぁー、動けないから体がギシギシになっちゃうんだね。それは、うん、結構辛いや。木から降りてくるのが大変そう。
複数人で動くなら、遺跡の探索とか手配魔獣の討伐みたいな高額報酬を目当てにしないと採算合わないものね。だから私も一人な訳で」
パーティを組むには利益の合致が必要だし、相手を信じる心か相手の嘘や企みを見抜く目も欠かせない。
気の置けない相手であれば槍を預けるのも悪くはないが、そうする程の相手には未だ会えていないのが現状だ。
無論、一日限りで後腐れなく報酬折半の臨時パーティを組むことは時折あるが、何かと気を使うから面倒で。
それが煩わしいから、一人で出来る事をする。最近の少女のスタンスは、一匹狼染みていた。
「まぁ、こっそり入るなら幾らでも手がありそうだよね。衛兵さんも真面目なのと不真面目なのがいるし。
あはは、長生きねぇ。出来ればいいけど運だけはどうにもならないから、信心深くもないけど朝のお祈りはちゃんとしなきゃだ。
んー、煙草は構わないよ。風下で吸ってくれるなら特段気にはしないさ。安い奴は臭いから苦手だけど、良い匂いのもあるし。
……私はまぁ、家でじっとしてるようなおしとやかなのが性に合わなくて、こっそり冒険者になっちゃったじゃじゃ馬さ」
父親も武の誉れを立てるのであれば、騎士でも冒険者でも構わないと喜んでいた。
母親は心配していたけれど、月に一度手紙を書くことを条件に、許してもらった。
ドレスと書物より、槍と皮鎧。そんな物好きな少女の日々は、発見に満ちた楽しい物で。
「へぇ、こういう器用な真似はなかなかできないから、参考になるなぁ。
――それじゃ、半分は今日食べて、半分は明日の朝ご飯用に残しておくのがいいかな?
それでも余ったら、その分は全部持って帰ってもらう感じで。流石に全部は多分無理だよ」
女の子にしては食べる方だと思うけれどね、と一言起きつつ、さっさと香辛料を調合し、肉に塗りたくる。
そして、木の串にさすと脂の部分を火に向けて、じっくりと焼き始めた。じぶじぶと、脂の蕩けて焼ける音が食欲を誘う。
ついでに先程から焼いていた茸を外すと、近くで採取した大きめの葉っぱにのせて、彼に差し出した。
「ほい、先に焼いておいた茸。塩は振ってあるからそのまま齧って大丈夫。毒がないのも確認済みさ。
――お肉ももう少しで焼けるから……そうだ、汁物とパンもいるかな?多分ふやけてると思うから、そろそろ食べられるはず」
そう言って、今まで作っていた色々を半分ずつにして、彼に差し出す。
料理の腕はそこそこ、食べられなくはないという味だが、彼の反応はどうだろうか。
メインの肉も焼けたなら、一緒に取り分けて楽しく食べる事だろう。それはそれは、幸せそうに。