2017/12/07 のログ
■ノウブル > ……狩人だ、狩る為には手段を選ばない事もある。
御前の血を飲む行為が呪いだとしたら、俺にも似た様な物が在ると言う事だ。
(手首へと相手が牙を立てたとき、其の腕に刻まれた紋様に気付いただろうか。
唯の刺青と思う者も居るだろう、だが、其の刺青は己に力を与え
そして、其の対価に己から、人としての意識を奪い取って行く。
ただ、狩る為に産まれ、狩る事を強いられた己の武器であり、呪い
其れに対して今更思う事は何も無い、常に呪いと共に生きてきた
けれど、何時か己が、最早人でも狩人でもなく
唯暴虐の限りを尽くす存在と成り果てる事…例え其れが可能性でしかなくとも
其れを考えると、ほんの少しだけ、恐ろしい、と言う感覚が湧く気がした。)
襲わずに済むのなら其れに越した事はない、俺もな。
……だから、余り齧るなと…、……あ。
(襲われれば、狩るしかない。 狩らずに済むのなら、其れが良い。
そんな返答の最中で、相変わらずガリガリと牙を肉に突き立てられていれば
流石に少しばかり…咎めると言うよりは、諌める様な声音が降ったけれど。
其れ以上は、幾ら己が普通でないとは言え、少々面倒になると察しては
――上の立場の猫が、若い猫を諌める時の様に、其の首筋辺りを指で、ぎゅっと掴んだ。
擽ったいかも知れないし、そうじゃないかも知れない、先刻よりははっきりとしたお咎め。
もし、其れでも止まらないなら…其のときは、最終警告だ。
脇腹のあたりを、ゆびでもにょもにょする筈で)。
■チルユキ > ――……理性が、飛ぶの。
のまれたら、お前はいなくなるの
わたしのは、生態………とも………。
(見目よりは血気盛んでない質、でも。
稀に血に飢えて、酔って、喰らうより牙を剥くことに心酔することもある。
けれど腕力には乏しく、猫騙し的な手段を取る為。ぺたり、と。比べる様上腕の太い辺をやわっこい掌が押した。紋様に、気付く。)
血に酔うのは好きじゃない、の?
――――やだ。
(諫める、のも。反抗期とばかりまるで効果が無い。
表情が動くところを見たかった、当初の予定が地平の彼方へと消え去り、
ただそこに相手の腕があるから齧る、に。鳴り始めたころ)
――――。
(びくー、と肩が浮き立った。首筋の薄い皮膚がうにりと抓まれ、咬む力の増加が固まったように止まる。
沈黙、の後。懲りずに、――何が其処まで駆り立てるのかと言う程―――噛み締めかけた、唇が。
くっきりと濃い歯型を植え付けた腕から離れる)
――――……!
(意地らしき、無言での悶絶。膝の上で腰が浮いたり跳ねたり身を捩ったりした後、最終的にこしょばる腕を両腕で抱きかかえて止めようと。ぐたりとして、息が乱れた。)
■ノウブル > ……程度は自分で抑えられる。
だが、其れでは足りない相手も中には居る。
……俺は狩人だ、だが、狩る時はせめて、其の時を覚えていたい。
其れが、人間だと思うからな。
(其れは、手段を選ばない己の、数少ない矜持と言う物かも知れない。
結局、最後まで噛む事をやめない相手が、更に牙を深く立てようとするなら
其の対処としては、最終警告まで到達する事になるんだろう
脇腹を、指で容赦無くもにょもにょすると、ちゃんと其の辺りの感覚はあるのか
膝上で、其の身体が跳ねたり悶えたり――けれど、たぶん、オシオキ的に
ちょっとの間は、続けたかも知れない。)
……平和的解決と言うのは、良い物だな。
(暫くして、片腕に抱きついて制止を願った相手に
頭上からそんな言葉を投げかけて――ふと、笑った。
多分、ぐったりしてる相手には、其の表情は見えなかったかも知れないが
それでも、確かに声音には。
傷を負った片腕が、ゆっくりと舞い上がって、そして相手の背に沿う
ゆっくりと、多少呼吸整えてやる様に上下に撫ぜてやれば。)
……矢張り、御前は獲物ではないな。
猫だ、少々大きな、な。
(――きっと、そんな言葉を告げる頃には。
既に血は止まり、触れても相手の身を穢す事は無くなって居るだろう)。
■チルユキ > ……わたし、が。何時か狩られるなら。
獣の腹に収まるんじゃ、なければ
少しの間くらいは、わたしを覚えているひとがいい
(相手の意思に、逆の立場で置き換えて考えてみると。肯定のような、独白のような。響きに、なった。
それはしあわせなことかもしれない。遠い日の記憶を引っ掻かれた、あの鈍い何かのような。
――本当に、咬んでいられなくなる処まで止めなかった、為に。降って来たオシオキに、自分の弱い処を一つ知る羽目になった。膝の上、両腕で相手の腕一本抱え込んで、色気の欠片も出ない、七不思議。
背中を撫でる掌は馴染む。まるで、―――介抱の如く。細い背が丸まって、全体的に丸くなる。膝の辺に頭をつけて、低く。横に)
猫は、爪も牙もあって、肉食……だよ。
――――………、……?
(薄れる血の匂い、に。肩越しに振り返る。手を伸ばして、咬んだはずの皮膚を、おうとつ確かめに爪で薄く撫でおろす)
消えてる……。
(どうして、だろう。少し鈍くなり始めた思考が散らばって、瞼が緩く落ち始める)
■ノウブル > ―――……そうか。
なら、余計に俺もそう思う…命を狩る、其の重みを感じて居たい。
(――だから、己の持つこの武器は、最後の切り札足るべきだ。
相手に、狩られる立場を想起して、告げられたのなら、今までよりも。
其れを教えてくれた相手の背を、柔く幾度か撫ぜたなら
相手に、もう、治癒が済んだ…ほんの僅か、傷跡の気配を感じさせる手首を見せてから。)
……火の傍は平気か、肉食で猫の御前は。
苦手なら良い、だが、向こうの方が、暫くは暖かい。
(――少しだけ、其の声音が眠たげになりつつある相手に。
一言、そう言葉を掛けたなら、其の答え如何によっては
横となった相手の体躯を抱き上げて、焚き火の方まで連れて行こうとするだろう
積み上げた薪に手が届く位置、無くなるまでは――片手間に、火の番が出来る位置へ
けれど、もし相手が火を避けるなら、きっと此の儘
何れにしても、また、其の背を柔く撫ぜる事だろう
其れこそ、猫を愛でるみたいに)。
■チルユキ > でも、重くなったら、手放していい、 屹度
(足枷となる、重みなら。
己が是と言うことでもないのだろうが、するりと唇から零れた言葉だった。背中が温い。
示された手に指が伸びる。避けられるとか、払われるとか、今はまるで思っていない仕草。
親指の先に歯を立て、痕も残さない程度の甘噛みで。血も零さずに、ただそれだけ。)
―――へいき。
―――――ああ、お前、は。誰だっけ
(呼ぶ名も知らなかった、そういえば。抱き上げる腕に任せ、預けた儘。夢現に。
狩る腕の持つ、温かさを背に知りながら。体温を分けるよう傍らで眠る。
朝になればいつの間にか姿を消して、もういない。
―――――その時相手が眠っていなければ、小川の一つ、方向を教える、一夜限りねこで過ごしたおにの、おんがえし。)
■ノウブル > ……俺は狩人だからな。
だが、覚えておく、有難う。
(狩人で在る事が己と言う存在なら、きっと重みは手放せない
けれど、そう言ってくれる相手の言葉は、素直に、受け取った
再び、治癒した手首に指が伸びようとも、其の唇が触れようとも
好きな様にさせ、僅か双眸細めた――牙立てられたら、またもにょっただろうけれど。)
……そうか。
俺はノウブルだ、御前は、名は在るのか。
(抱き上げる、そうして、暖かな火の傍へと歩もう。
少し弱まっていた火の勢いを戻すべく、座り込み、大きな猫を膝上に寝かせ
傍らの薪をひとつ、ふたつ、火の中へと放り込めば
きっと、其の夜は火の番をし、後は、僅かな間だけ共に眠り
――翌朝、相手が目覚め動く頃に、同じ様にして瞼を開く筈だ
指し示された小川の場所に、別れ間際、ひとつ礼を告げて
きっと、去り行く其の背を、見送る事だろう)。
■チルユキ > (牙を立てる悪戯心ごと眠気に攫われてそれは叶わなかった様。
名の響きを耳に拾う。
むにゃりと告げた名前が、果たして音になりきったかどうか。
気持ちを汲んでくれたであろうお礼も、穏やかな夜も、焚火の熱もあった、珍しい夜。バイバイと手を振って、別れた朝。)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からチルユキさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からノウブルさんが去りました。