2017/11/06 のログ
■エレイ > 「そいつは奇遇であるな。キミが良いならぜひご一緒させてもらうます」
促されれば嬉々として側に近寄り、失礼するます、と断りを入れてから隣に腰を下ろして。
ふとこちらを眺める視線に気づけば、笑みのまま何かな? と言うように首を傾げてみせ。
「ほうジプシーであるか、ならやはり俺とは似たようなモンだな俺も旅人だからよ。
……って、村? えーと……どこからどう村へ行こうとしたのかね?」
同じ流れ者同士のシンパシー的なものを感じていたが、続く言葉には思わず眉を持ち上げ。
■ルーナ > 「えぇ.....どう...ぞ」
話し相手が出来た事に少し嬉しそうに微笑みながら。
小さく何度か頷き、ぼんやりと焚火を眺め始める。
「たびびと....さん...なのです...ね
えっと...街道を...歩いてた...はず...なのですが....
気が...ついたら....ここに...いて....」
彼女自身何故か理由も判らず気が付いたらここまで歩いてたと言う。
ふぅっと溜息を漏らし肩を揺らせば髪と胸が揺れるだろう。
■エレイ > 「そ、そうか……俺の記憶がおかしくなければ、村は逆方向のはずなんじゃが……」
ひょっとしてこの娘は方向音痴なのだろうか? そんな疑惑を抱きながら眉下げて笑いつつ呟き。
「まあなんだ……こうして会ったのも何かの縁だし、夜が明けたら案内してやろう。
俺は地理にはかなりつよいからな。
──ちなみに俺は謙虚な冒険者で旅人のエレイというのだが呼ぶ時は気軽にさん付けで良い」
それから、へらりと笑って笑顔で案内を買って出る。
溜息に揺れる胸元を頬杖突いて眺めつつ、ふと思い出したように自己紹介し。
そっちは? と言うように視線を投げかけ。
■ルーナ > 「ぎゃく....ほうこう....なの...?」
その時彼女は雷に打たれような衝撃を得ただろう。
自分は何を思って歩いていたのかと思うと落胆するしか出来なかった。
深くため息を吐いた後に案内と言う言葉に嬉しそうに微笑んだ。
「あの....ありがとう...ござい...ます....
私は....ルーナと...言い...ます
エレイさん...ありがとう...」
笑顔を向けられれば笑顔で返し、先ほどまでの落胆は何処へ行ったやら
明日は村に行けると思うと終始にこにこと微笑んでいた。
■エレイ > 「………」
酷くショックを受けた様子の彼女の様子を見れば、己の疑惑が確信に変わる。
掛ける言葉が見つからず、溜息する彼女の肩を慰めるようにポンと手を置くしかなかった。
「──ルーナちゃんだな。何、男としてこれぐらいは当然のことだし礼には及ばにい。
まああそれはそれとして……今更ながら、こんなカッコで寒くないのん?」
案内を買って出れば、とたんに嬉しそうな笑顔になるのを見て、
切り替え早いなあとは思いつつも笑顔を取り戻せたので良しとして。
手を置いた肩も露出している彼女の姿を改めて眺めながら、そんな問いかけを投げかけてみたり。
悪戯にさす、と触れた肩を軽く撫でながら。
■ルーナ > 「エレイさんは....お優しい..のです...ね
親切に...して...いただいて...うれしい...です」
肩に乗せられた手が温かいと感じ柔らかく微笑む。
寒くないのかと聞かれればふと考え込み。
しばしの間が空き首を傾げて見せる。
「さむい...と...いえば...さむい....?
でも...焚火も...あるし...すこし...寒い...かも...?」
彼女が思っている程、手の置かれている肩はひんやりとしていた。
もう少し火を起こすのが遅ければ寒いと口にしていただろう。
■エレイ > 「それほどでもない。謙虚だから褒められても自慢はしない」
微笑みとともに賞賛されればドヤ顔で謙遜して。
彼女からの返答を待つ間、抵抗がないのをいいことに
ひんやりした肩を温めるようにゆるゆると撫で回し続けていて。
「──ほむ……まあ何にしても、俺一人ならともかくルーナちゃんを
寒空の下に寝かすわけにはいかねぇーよなぁ。
よし、ここはテントを貼ることでこの問題を解決することにした」
返答を聞いて少し思案した後、笑顔でそう言い出すと立ち上がる。
どう見てもテントを携帯しているようには見えない男は、おもむろにジャケットを脱ぐと
火から少し離れた場所に立ち、右耳のピアスをきん、と指で弾き、何やら呟く。
──すると、ジャケットが急にきゅるきゅると音を立てて変形し、その場に
とりあえず二人は入れそうな大きさの銀色の三角テントが出現した。
■ルーナ > 「ふふっ...そう...なの..ですね」
謙虚と己の口から言う人を見て、小さく微笑んだ。
「てんと..?です...か....?」
どうにもテントを所持している様には見えなかった。
身なりはいたって軽装そのもの、どこにテントがあるのだろうかと
首を傾げながらその様子をじっと見ていると、みるみる内にテントが形成されていき。
呆気にとられながらパチパチを手を叩いて感動して見せた。
「エレイさん.....すごい...です....!
魔法...つかい...みたい...」
口調とは真逆に、まるで子供の様にきゃっきゃっと喜びながら手を叩いて凄い凄いと頷いた。
■エレイ > 「ワハハハ……実際には魔法とはちと違うのだが、まああ似たようなもんだと
思ってくれればよろしい」
拍手とともに感嘆の声が聞こえてくると得意げに笑い。
子供のような喜びようの彼女の姿を見遣れば、かわいいなー、なんて表情緩めつつ。
「んじゃ、テントの心地のお試しがてら……お話の続きはこの中で、というのは如何かな?」
彼女の側に戻ると、ランタンを取り出し焚き火の火を借りて点火しつつ。
テントの方を指差しながら、笑みを浮かべてそんな提案を。
■ルーナ > 「すごい...です...こんなの...はじめて....
みました....」
未だ感動しているのか、興奮にも似た感覚で手をパチパチ叩く。
テントの中にと誘われ小さく頷くとロングロッドを握りしめ
ゆるりと立ち上がる。
「おじゃま...します....」
誘われるままに、歩みを進める。
疑う事をしないのは、争いを嫌うからであり、この人は良い人だと
勝手に思い込んでいるからでもある。
■エレイ > 「フフフ、ちなみに他にも色々やれるが……まあそれはまた機会があれば
お披露目してやろう」
素直に感動されて気を良くし、鼻の下を指で擦りながらそんな事を言いつつ。
彼女が誘いに応じれば笑顔で頷き返し、焚き火に砂を掛けて消火する。
ランタンの明かりだけが、二人を照らす格好になり。
「──うむ、ゆっくりしていくべき」
なんらこちらを疑うことなく近づいてくる彼女に、自分も下心を抱いている身でありながら
内心ちょっぴり心配になってしまったりしつつ、そのままテントの中に入らせ自分も続いて中へ。
テントの出入り口が閉じれば、ランタンの明かりも遮られて森は再び闇が支配する。
そして二人のその後のやりとりも、テントの中に秘されて──。
■ルーナ > 「ほか....にも.....?
それは...たのしみ...です」
嬉しそうに終始にこにこと微笑みながらテント内に脚を踏み入れる。
中は大人二人が寝るには丁度良い広さのテントだった。
テント内では暫く談笑の声が聞こえただろうが、それ以上先は秘めたること。
誰にも知られず時が過ぎていくのだった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からルーナさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」からエレイさんが去りました。